第25章 人間の偉大さ
天地が生ずる以前に、すでにある物が存在した。その物は、混沌として形容しがたく、感覚で捉え
ることはできない。他に依存せぬ独立の存在で、そのはたらきは時間空間を超越して止むことがな
い。これが天地の母である。この物は、限定できないから、名づけられない。かりに名づけて「道」
とよぷ。だが、ひとつのことばではいいつくせない。それが偉大であるゆえに、強いて名づけて「
大なるもの」といおう。この大なるものは、どこまでも行きわたって止まらないから、「逝くもの」
といおう。この逝くものは、無限の過去から無限の未来へわたるから、「遠いもの」といおう。こ
の辿いものは、常に反対の状態 へと移行することによって無限の動きを保つから、「沢るもの」
といおう。
「道」は大なるものである。そして、この「道」の現われであ・る「天」も大である。「地」も大
である。「道」を認識する「人」も大である。宇宙閥の四大において、「人」はその一を占めてい
るのである。「人」は大なるものであるからには、その大の根元である「地」と一体化し、「天」
と一体化し、「道」と一体化し、「辺」に内在する「自然」の妙理と一体化することができるので
ある。
人もまた大なり 自然の法則は偉大である。だがその偉大さは、認識の主体たる人間を介すること
によって、はじめて意味を与えられる。人間は万物の尺度であった。
ワンポイント英熟語:#OnePoint #Eng'idiomatic】
〼 It doesn't matter(=Eithe (one) is fine) ~どちら(どれ/何で)でもいい
Do you really need whiskey today ? ね、あなた今日どうしてもウィスキーいる?
It doesn't matter.どうでもいいよ。
こんなやりとりを毎日のように、スマートフォーンで彼女と交わしている。
【社会政策トレッキング:バラマキは正しい経済政策である Ⅷ】
Yutaka Hrada, Wikipedea
第2章 ベーシック・インカムの思想と対立軸
はじめに
国家が人々の所得を直接保障すべきだという考え方、国家がベーシック・インカム(BI、基礎的
所得)を給付すべきだという発想は、それなりの歴史を持っている。しかし、これを実現するため
には、ある人々の所得に課税して、他の人々にそれを分配する必要がある。
すると、そもそも、所得再分配が必要だという議論の根拠はどこにあるのかを考える必要がある。
所得再分配については三つの考え方かおる。功利主義、リベラリズム、リバタリアンの考えである。
ただし、所得再分配の思想と、BIの思想とは別のものである。BIは基礎的所得を保障するもの
だが、その財源として、より所得の高い人からより多く取る必要はない。すべての人々の所得に一
律に例えばI〇%の課税を行って、それをBIの財源に充てることも考えられる。BIがその人に
課せられる課税額よりも大きければ、その人は他人の所得が自分の所得に再分配されている。また、
BIが、その人に課せられている課税額よりも小さければ、その人の所得は他人に移転されている。
だから、所得は再分配されていることにはなるが、再分配の程度は大きなものではない。一方、あ
る水準以上の所得の人にのみ例えば90%の課税を行って、それをBIの財源にすれば、非常に大
きな所得再分配を行うことになる。
本章では、所得再分配に関する三つの思想を紹介した後に、BIの思想について説明する。
第1節 功利主義の再分配理論
功利主義は、国民全体の幸福を最大化するべきである、あるいは、政府はそうする権限を持ってい
ると考える。この考えはジェレミ・ベンサム(1748~1832)から始まるものであるが、お
そらく、もっともわかりやすく表現したのはヘンリー・シジウィック(1838~1900)だと
思われる。シジウィックによれば、「社会に帰属するすべての個人の満足を総計した正味残高が最
大となるよう、主要な制度が編成されている場合に、当該の社会は正しく秩序だっており、したが
って正義にかなっている」という(ジョン・ロールズ『正義論 改訂版』32頁、川本隆史・福間
聡・神島裕子訳、紀伊図星書店、2010年、より引用。原著『経済政策』1987年など)。
NDC分類 321.1
国民全体の幸福は個々人の幸福の総和であり、個々人の幸福は、彼が得ている物質的、精神的な財・
サービス、所得、家族の愛情などに依存する。精神的な財・サービスについてはともかく、物質的
な財・サービスをより多く持っている人ほど幸福度(これを効用と呼ぶ)が高まるだろうが、2倍
特っている人の効用が2倍高まるということはなく、2倍未満しか高まらないと考える。2000
万円の所得のある人は、1000万円の所得の人より高い効用水準にあるが、2倍高い効用水準に
あるわけではないというのである。これを限界効用逓減の法則と呼ぶ。同じ1000万円の差でも、
所得が上がるにつれてその価値が減少するからである。この考えは、個々の人々の効用を足すこと
ができるのかなど、疑問はあるが、大ざっぱには説得的であると思われる。
この考えを認めれば、より高い所得の人にはより高い税率で課税することが公平だとなる。これは
累進課税を正当化することになる。本来、累進課税は、課税の公平という観点から考えられたもの
である。特に、戦時における課税について、累進課税を正当化する考えである。まず、より多く所
得や資産のある人は、国土防衛によって得られる利益が大きい。この利益は、所得や資産に比例的
であるだろうから、すべての所得や資産に対して均一の税率で課税することが公平であるとなる。
さらに、貧しい人は、そもそも負担できないのだから、一定額の所得と資産を差し引いてから、均
一の税率で課税すべきであるとなる。
さらに、豊かな人の税金の負担は、それが同じ額であっても、貧しい人の負担感、すなわち、効用
の削減度より小さいのだから、効用の削減度が同じになるように、より多く負担すべきであるとな
る。必要な税金の徴収額が与えられたとき、豊かな人により高い税率で課税すれば、比例的に課税
するよりも、すべての人の効用の和の減少を最小にすることができるはずであるとなる。
この考えをさらに拡張すれば、貧しい人に所得を再分配すれば、豊かな人にとっては小さな効用の
所得を、より大きな効用に変えることができるのだから、社会全体の効用の総和を大きくすること
ができることになる。
ただし、功利主義の再分配理論は、あくまでも社会全体の効用を最大化することを目的としている。
累進課税の程度があまりに高ければ、高い所得の人々は労働やリスクを取った投資を削減し、結果
として所得が削減され、社会全体の効用の総和を減少させてしまうだろう。また、所得の少ない人
に大きな所得が分配されれば、彼らは働かなくなり、所得も減少してしまうかもしれない。したが
って、功利主義から導かれる所得再分配の程度は、それほど大きなものにはならない,
NDC分類 913.6
第2節 リベラリズムの所得再分配理論
リベラリズムは、社会の制度は公正であるべきだという前提から議論を始める。しかし、公正とは
どのような状況のことだろうか。豊かな人は累進課税に反対するかもしれないし、貧しい人は賛同
するかもしれない。たまたま才能や運に恵まれ、あるいは豊かな家族に生まれた人々とそうでない
人々とは、当然に公正についての考え方が異なるだろう。そこで、人々がこの世に生を得て生まれ
てくる前に集まって、どのような社会が公正であるかを議論するとする。
ここでは、人々は、自分がどのような立場で生まれてくるかを知らない。出生後の世界は、「無知
のヴェール」に包まれているのである。ハーバード大学の哲学者ジョン・ロールズは、このような
思考実験によって以下のように説く(ロールズ前掲書、原善1971年)。
このような原初状態では、人々は自分が最下層に属する可能性について考える。そう考えれば、最
下層の人々の効用を高めることに関心を持つはずである。したがって、公共政策は、社会のなかで
最下層の人々の効用を高めることを目的とすべきであるという。
これは、社会全体の効用を最大化する功利主義とは異なって、最下層の人々の効用を最大化するこ
とを主張している。ロールズの主張は、最小(ミニマム)を最大化(マックス)するという意味で、
「マクシミン原則」と呼ばれる。
最下層の人々の効用を最大化するためには、豊かな人々に課税する必要がある。しかし、その課税
があまりにも高いものであれば、再分配できる所得も減少してしまうので、最下層の人々の効用を
最大化することもできなくなる。ロールズ自身、ミニマムの大幅な引き上げは、課税の増大を通じ
て、貯蓄(すなわち投資)と経済効率を引き下げることによって、ミニマムの所得水準自体を長期
的には低下させてしまうことを指摘している(ロールズ前掲書、382~383頁)。しかし、こ
の考え方は、社会全体の効用を最大化するという考え方よりも、最下層の人々へのより大きな再分
配を正当化することになる。社会全体の効用ではなく、最下層の人々の効用により大きなウェイト
を与えているのであるから、当然である
ロールズの原著は1971年に出版され、すぐさま政治哲学の古典となった。アメリカでも日本で
も、大学の政治哲学のシラバス(授業計画書)を見れば、必ず『正義論』が参考文献リストにあが
っている。ロールズが高く評価されたのは、「無知のヴェール」に包まれた原初状態で人々は何を
正義と考えるかという斬新な思考実験が魅力的であったこと、また、経済学者にとって、所得再分
配を社会保険と考えることができ、所得再分配政策の意義を経済学的に分析することが容易になった
からだろう。
なお、1921年生まれ(2002年、81歳にて逝去)のロールズは、太平洋戦争に従軍し、レ
イテ島(日本軍からの観察は大岡昇平の『レイテ戦記』にある)、ルソン島で日本車と戦っている。
ルソン島中部での交戦中、戦友ディーコンとともに小川の水を飲もうと頭を下げたとたん、日本軍
の弾丸が二人の頭をかすめた。さらにその直後、ディーコンと上官は敵情視察のために出かけ、両
名とも戦死する。ロールズは、たまたま血液型が一致したため、近くの野戦病院に負傷兵のための
献血に赴き、死を免れた(ロールズ前掲書、訳者あとがき、782頁)。まさに「無知のヴェール」
に包まれた世界を経験したのかもしれない。
しかし、功利主義であれ、正義論であれ、どれだけ再分配を行うべきかという具体的な基準を示す
ことができるわけではない。すべての人々の効用を数量的に表すことができるわけではないし、最
下層の人々へどれだけ再分配するべきかを金額的に明らかにすることはできない。
自分が最下層に生まれる可能性を考えれば、当然、そのような状況でも何とか希望を持って生きて
いくことのできる状況を得たいと多くの人は考えるだろうが、それが具体的にいくらの所得なのか
はわからない。
第3節 リバタリアンの所得分配論
功利主義にしろ、リベラルにしろ、政府は、国民全体をより幸福にするために、あるいは、社会を
より公正なものにするために、豊かな人々から所得を得て、それを貧しい人々に分配する権限を持
っていると考えている。それに対して、リバタリアンは、政府はそのような権限を持っていないと
いう。リバタリアンは、政府が所得の再分配を行う権限を持っているという考えそのものに反対し
ているのである..
ロールズと同じハーバード大学の哲学者ロバート・ノージック(1938~2002)は、所得を
得るのは個人であって、社会ではないのだから、社会は、そもそも所得の再分配をする権限がない
し、正義にかなう再分配の理論を見出すことはできないという。人々が現在所有しているものが、
過去の略奪によって得られたものであれ、人々が交換して得られた結果は、おおむね理屈にかなっ
ているという。ノージックは言う。
資本主義社会では、人々は多くの場会、他人がどれほど自分に利益を与えてくれると考えるか
に応じてその他人に保有物を譲渡するから、個々の取引と譲渡によって出来上る(分配の――
筆者)織物は、概ね理屈に合っており理解可能である。(愛する者への贈与、子供への遺贈、
援助を必要とする者への施し、等もまた、この織物の理由なしとはいえない構成要素なのであ
る。)
(右の一節の註)我々が金を払って手に入れたいと思う物を供給することで我々にいかにして
仕えるか、を思案するのに他の人々が多くの時間と労力を費やすようにさせる大きな経済的刺
戟があることが、我々の利益になるのは明らかである。(ロバート・ノージック『アナーキー・
国家・ユートピア――国家の正当性とその限界』269頁、嶋津格訳、木鐸社、1992年、
原著1974年)
ここでは、分配の正義ではなく、交換する個人の正義が強調されている。
所得を得る過程が正しいものであれば、結果として得られた所得は正しいのであって、結果として
成立した所得分配状況がいくら不平等であっても、それは正しいというのである。
ただし、ノージックも、個々人の交換と譲渡が始まる前の所得分配を正当化していろわけではない。
過去の不正義が大きいのであれば、それを匡正(きょうせい)することは許されるとしている(ノ
ージック前掲書381頁)。ただし、匡正を実際に行うべきだとも、具体的にどのような状況でど
の程度、それを行うべきかについて詳細に論じているわけでもないので、匡正の実施を抑制的に考
えていたとは判断できるだろう。
原田 泰著 『ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか』
個人的に90年半ば、リバタリアンはグローバリズムや新自由主義(=格差拡大経済主義)の延長
で興味を惹かれたが、高度な分業社会(=社会主義)時代にそぐわない思考で、「絶対的な自由」
を希求していることと裏腹に”不自由な”政治政策に関与しようとするのか矛盾が奇妙でならなか
った。さて、しばらく政治経済思想のお温習いが続く。
この項つづく
No. 19
● 京都大学 世界で初めて卵原細胞作製に成功
9月20日、京都大の研究グループは、ヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、卵子のもと
になる「卵原細胞」を作ることに世界で初めて成功しとことを公表。ヒトの生殖細胞の発生の仕組
みには不明な点も多く、今回の技術が将来的に不妊症の原因解明や生殖医療の発展に役立つ可能性
がある。成果は21日、米科学誌「サイエンス」電子版に掲載。それによると、これまで、ヒトi
PS細胞から、精子・卵子のもとになる「始原生殖細胞」に非常によく似た細胞の作製に成功して
いたが、その後の分化は再現できず、生殖系の細胞だと確認できていなかった。
今回の実験で、ヒトiPS細胞から始原生殖細胞に似た細胞を作り、生殖細胞を取り除いたマウス
の胎児の卵巣の体細胞と混ぜて約4カ月間培養。その経過の観察で、卵原細胞になると発現する遺
伝子が77日目で活性化し、卵原細胞特有の形態が認められ、染色体も卵原細胞とよく似た状態だ
った。卵原細胞ではDNA上の目印が初期化されるが、作製した細胞でも初期化が見られ、卵原細
胞に分化させる技術の開発に成功。同グループは今後、卵原細胞から卵子へ分化させる技術の開発
を目指し、ES細胞(胚性幹細胞)を用いた同様の研究も進める方針。
尚、国の指針ではヒトのiPS細胞やES細胞からできた卵子と精子で受精卵を作製することは認
められていない。
Science 20 Sep 2018:
【資源循環型社会で生れる新ビジネス】
● RPF1トンで重油ドラム缶3本半(700L)のカロリーを実現
石炭と比較して33%の二酸化炭素を削減
2017年7月18日、中国は世界貿易機関(WTO)に対し、プラスチックや紙など一般廃棄物の輸入停止を通告。日
本ては、行き場を失なった廃ブラスチソク類を処理すべく、RPF化によるサーマルリサイクルに注目か集まっ
ている。廃プラスチクの処理において注目されている。
RPFとは、Refuse derived paper and plastlcs densified Fuelの略.主に所業系廃棄物のうちマテリアルサイクル
困難な古紙および廃プラスティク類を主原料とした葛品位の固形燃料。再生紙として利用困難な祇
くずや木くずなどのバイ才マス由来のものと、従来、焼却や埋め立て処分されていた廃プラを徹底
的な選別などの工程を経て、適切に破砕・混合・成形。石炭や燃料の代替としても需要か拡大しつつ
ある。中国の輸入規制は、これまで廃プラスチックを有価で取引してきた排出事業者にとりては切
実な問題。
この項つづく
【いつでもどこでも1キロワットアワー1円時代 】
● カリウムイオン電池用酸化物正極材料を開発
資源が豊富なカリウムを用いた新しい“低コスト”蓄電池
9月20日、産業技術総合研究所の研究グループは、 カリウムイオン電池は、資源的に豊富で低コ
ストが期待されるカリウムを用いるという利点から、リチウムイオン電池に続く次世代蓄電池技術
として研究開発されている。現在までカリウムイオン電池用正極材料の作動電位は、プルシアンブ
ルー系で4 V(vs. K+/K)が達成されているが、熱安定性に優れ、より信頼性の高い酸化物材料では
3 V程度にとどまり、高い作動電位を示す新しい酸化物材料が求められていた。今回、結晶構造解
析と理論計算によって候補化合物を選定して、リチウムイオン電池用正極材料の層状酸化物系材料
と同様の4 V程度の作動電位を示す複合酸化物群を開発したことを公表。開発した酸化物群は、結
晶中にハニカム型の層状構造を持ち、この層がカリウムイオンを高速かつ二次元に拡散させる経
路となっている。カリウムイオン電池はまだ基礎研究段階で実用化には時間がかかるが、今回開発
した材料は大きな進歩につながる。
尚、これまでに発見してきたカリウム含有複合酸化物について、精密な結晶構造解析によって結晶
構造を決定し、その構造からカリウムイオンの拡散障壁のエネルギーを計算した。さらに拡散障壁
が低い化合物群について理論計算によって作動電位を見積もって、正極材料として有望な酸化物を
選定した。これらの候補酸化物の作動電位を実測して、層状型構造を持ちK2M2TeO6(K2/3M2/3Te
1/3O2、Kはカリウム、Teはテルル、Oは酸素、Mは2価の陽イオンになる金属元素)という組成で
表される4 V程度の作動電位の化合物群を発見。作動電位の実測値は計算結果と良い相関を示す。
発見した化合物群は、比容量は理論値で130~140 mA h g–1、平均作動電位は3.6~4.3 V(vs. K+/K)、
正極材料ベースでのエネルギー密度は470~600 W h kg–1に達し、これまでの酸化物材料を大きく超
える可能性がある。現行の実用リチウムイオン電池用正極材料のエネルギー密度が600 W h kg–1程
度なので、同等の性能が期待される。金属元素Mにニッケル(Ni)を用いたK2/3Ni2/3Te1/3O2の場合、
比容量の理論値130 mA h g–1に対して実測値は70 mA h g–1でありまだ改善の余地はあるが、平均作
動電位3.6 V(vs. K+/K)が可能である。さらに、このNiの一部をコバルト(Co)やマグネシウム(Mg)
など他の金属元素に置き換えることで、4.3 V(vs. K+/K)まで作動電位の向上が可能である(下図1)。
今回の開発は、理論計算による事前の候補化合物の選択が成功した例であり、新しい材料開発の道
筋といえると結んでいる。
【関連特許事例】
❏ 特開2018-106911 カリウムイオン電池用正極活物質、カリウムイオン電池用正極、
及び、カリウムイオン電池
【概要】
式(1)で表される化合物を含むカリウムイオン電池用正極活物質。式(1)中、mは0.5以上
2以下の数を表し、xは0.5以上1.5以下の数を表し、yは0.5以上1.5以下の数を表し、
zは0又は正数を表すされるエネルギー密度が高いカリウムイオン電池が得られるカリウムイオン
電池用正極活物質、及び、前記カリウムイオン電池用正極活物質を含むカリウムイオン電池用正極、
又は、前記カリウムイオン電池用正極を備えたカリウムイオン電池を提供する。
KmFexMny(CN)6・zH2O (1)
【選択図】図1
【符号の説明】10:カリウムイオン電池、12:電池ケース(負極側)、14:ガスケット
16:負極、18:セパレータ、20:正極、22:スペーサー、24:板ばね、26:電池ケー
ス(正極側)