黄 帝 こうてい
ことば --------------------------------------------------------------------------------
「なんじに芋(ちょ)を与えんに、朝に三にし暮は四にす。足らんか」
「風に随いて東西すること、木葉幹穀のごとく、ついに風のわれに梁ずるか、われの風に乗ずるか
を知らず」
「然る所以(ゆえん)を知らずして然るは、兪なり」
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蝉とりの男 ヽ
孔子が楚の国に行ったときのことである。林の中でひとりのせむしがもち竿で蝉をとっていた。そ
「実にうまい。何か特別な方法でもあるのか」と孔子はきいた。
「あります。五、六ヵ月練習してみて、竿の先に土だんごを二つのせられれば、失敗はほんの少し。
三つのせられれば失敗は十に一つ。五つのせられれば蝉はまるで拾うようにとれます。からだはれ
木、手は枯れ枯のようになります。心を蝉に奪われて天地万物も眼中になくなります。ただ蝉の羽
だけをみつめ、気を散らさずにそのことだけを考えていれば、とれないわけがないのです」
孔子は弟子を顧みていった。
「一つのことに精神を集中すれば、神のようになるものだ、とはこの人のことだろう」
すると男はいった。
「あなたは儒者でしょう。またなんだってこんなことをきくのです。それより自分の頭の上のハエ
でも追ったらどうでしょう」
〈頭の上のハエ……でしょう〉 ここは「脩」を「おさめ」と読んで、「もっと勉強してから、そ
のあとでわたしのことでも批評してください」という意昧にもとれる。なお、『荘子』達生節に同
じ話がある。ただし『荘子』には、「あなたは儒者でしょう」以下はない。
酔っぱらいは怪我が軽い
酔っぱらいが車から落ちた時、けがはしても死ぬほどのことはない。同じ人間のからだでも酔った
時は軽くてすむのはなぜか。無心の境地にいるからである。車に乗ったのも知らない、落ちるのも
知らない。死ぬのがこわいとか、落ちるのが恐ろしいとか考えない。だから、車から落ちる時恐怖
心がないのだ。のうまいこと、まるで拾うようだった。
そのころ、苗家の上客として寄寓していた禾生、子伯という二人の男が旅に出た。二人は国境にさ
しかかったところで、商丘開という老農夫の家に宿を借りた。夜、二人はこれまで世話になってい
顎 た子華について、たがいに感嘆の声をあげながらいった。
「たいしたお方だ。子華どののひとことで、きのうの大臣もきょうは乞食、きょうの乞食もあした
は大臣だ」
「いや、まったく。金持を貧乏に、貧乏人を金持にするくらい朝めし前だ」
これをたまたま窓の下で聞いていた商丘開、生まれてこのかた、飢えと寒さに苦しみどおしだった。
わが身を思った。都にはそんなに立派なかたがいるのか、そうだ、わしだって子華さまのところへ
行けば……と、翌日さっそく食糧を借り、ふごをかついで、都へと向かった。
さて、子華の食客といえばそろって名家の出、絹をまとい、おおいのついた車で、町なかをわがも
の顔に乗りまわす連中ばかり。いっぽう、ようやく子華の屋敷にたどりついた商丘開は、ヨボヨボ
においぽれ、顔は日焼けしてまっ黒、ほこりだらけの野良着というかっこうである。食客たちはひ
と目見るなり、商丘開をばかにした。よってたかってからかい、こづきまわし、なぶりものにした。
ところが、商丘開は何をされても、いっこうにピンとこない様子。食客たちはあの手この手とやっ
てみるが、さっぱり通じない。これには、連中のほうがすっかりはりあいをなくしてしまった。
しばらくは顔を見合わせていた食客たち、よしそれならと、商丘開をひっぱって塔に登った。なか
酔いがもたらす無心の境地でさえこうなのだ。まして天によって心の調和を得たならば……。聖人
は生死、利害を超越し、自分を天にあずけている。だから傷つくことがないのだ。
【エネルギー通貨制時代 27】
”Anytime, anywhere ¥1/kWh Era”
Mar. 3, 2017
【なぜ太陽光発電のコストが大幅に下落したのか】
● 過去40年でソーラーパネルは百分の1に下落
11月20日、マサチューセッツ工科大学の研究者たちは、過去40年間にわたり、太陽光の価格低
下の原因分析結果を公表。それによると、1980年以降のモジュールコストの99%削減に貢献した
主な要因として、公的および私的研究開発(R&D)とセル効率の改善を調査。ソーラーモジュー
ルのコスト削減要因を3つのカテゴリに分類。「低レベル」のメカニズム、すなわちシリコンの価
格など技術のコストに直接影響する変数のうち、他の5つの仕組みも少なくとも10%の効果をも
たらしたが、セル効率が全体の24%を占め主要因であることを突き止める。
これとは別に、この研究では、低レベル要因に影響を与える可能性のある規模の経済など、さまざ
まな高レベルのメカニズムを検討。最も重要な上位レベルのメカニズムは、1980年から2015年の間
にコストを引き下げるに公的および民間の研究開発が重要であることが判明。最後に、MITチーム
は、これとは別に低レベル要因に影響を与える経済規模済など、さまざまな高レベルのメカニズム
も検討。ここでも、R&Dを支援する措置が、PVコスト削減に最大のインパクトを持つようになった。
しかし、MIT分析では、PVコスト削減に寄与する上位要因が時間軸に静的状態ではないことも示さ
れた。したがって、効率の変化は、1980年から2001年の間のコスト削減の最も低い低レベルメカニ
ズムであったが、その後の10年間でパネル増産により最大の貢献を果たす。同様に、製造規模経
済の影響は、2001年から2012年にかけて著しく増加、公的および私的研究開発要因を凌駕する。
● 今後も変換効率は上昇
MITのJessika Trancik准教授は、PVの劇的な価格下落はおそらく最終的にはコストに影響を及ぼす複
数メカニズムの存在よるものであると語っているが、GTM(グリーンテクノロジーメディア)社に
よると、時間が経つにつれ、さまざまな低レベルメカニズムがいくつか起きていたが、説明要因の
相対的重要性は時間の経過とともにシフト、重要な要因は数多くあったとする。MITの調査による
と、これらのドライバーは今後さらにPVコスト削減に役立つ可能性があり、将来のコスト削減に、
最も影響力のある変数は、変換効率、設備サイズ、非シリコン材料コストとなる。さらに、「植物
のサイズが大きくなるにつれ、植物のサイズが大きくなるにつれ、植物のサイズを大幅に増やすこ
とが困難になる可能性があると述べている。これまで、欧州や北米を中心とした研究開発投資によ
り、早期のコスト削減を主導。これにより、企業は太陽光サプライチェーンとともに急速拡大を実
現する。勿論のこと、モジュール価格低下は、太陽電池価格決定のすべてではなく、米国の実用規
模のソーラーモジュールは、プラント全体の開発コストの3分1以下であるが、下落する余地はあ
り、モジュールは無料でないにしても、たとえモジュール価格が下がらなくても、米国の大部分の
地域で天然ガスや石炭とのコスト競争力はすでにその基準を達成していると言う。
❏ 特開2007-224206 高熱ガスの生成方法 新日本製鐵株式会社
製鉄プロセスにおいて、鉄鉱石の還元剤として使用される高炉用コークスは、粉状石炭をコークス
炉を用いて、約1000℃の温度で約20時間乾留して製造される。この過程で発生した石炭の熱
分解ガス(以下、コークス炉ガスまたはCOGという)は、H2などの可燃性成分を多く含有するた
め、製鉄プロセスの各製造工程における燃料用ガスなどとして利用されている。このコークス炉ガ
スは、コークス炉から導管により取り出された後、要水冷縮器、ダイレクトクーラー、ナフタリン
スクラバー、アンモニアスクラバーなどにより精製され、その後、ガスホルダー内で貯蔵される。
このコークス炉ガスは、通常、平均ガス組成が、CH4 30%、C2H4 5%、C2H6 0.5%、
CO 5%、CO2 5%、H2 55%、その他のガス5%程度であり、燃焼熱量は4500~480
0kcal/N㎥である。 一方、上記コークス炉ガスの他に、製鉄プロセスにおいて生成されるガスと
して、高炉で鉄鉱石を還元する過程で発生したガス(以下、高炉ガスまたはBFGという)、転炉
で銑鉄を精錬する過程で発生したガス(以下、転炉ガスまたはLDGという)、さらには、CDQ
(coke dry quencher)で発生したガスなど(以下、これらのガスを低熱量ガスという)がある。いず
れも、コークス炉ガスに比べて燃焼熱量が低いが、単独でまたはコークス炉ガスと混合して製鉄プ
ロセスの各設備用エネルギーガスとして利用されている。
廃プラスチック、廃タイヤ、廃材を含むバイオマスなどは、従来より、その大部分が、燃焼焼却、
埋立処分されている。しかし、燃焼処理ではCO2発生などの環境負荷を高め、特に、廃プラスチッ
クは発熱量が大きいために、焼却炉がダメージを受ける問題があり、また、埋立処分では、その排
出量の増加にともない埋め立て地が不足し、特に、廃プラスチック、廃タイヤは、土壌中の細菌や
バクテリアで分解されないという問題がある。
そこで、近年、これらの廃棄有機系物質を焼却・埋め立て処分せずに、環境に配慮したリサイクル
技術の採用が求められている。現在、これらの焼却しないリサイクルの方法としては、化学原料と
しての再利用の他、熱分解で得られるガス分や油分を燃料や化学原料として再利用する方法が検討
されている。このように、下図のごとく、有機系物質を分解しガス化する高熱量ガスの生成方法に
おいて、この有機系物質に、水素濃度が60%以上で、かつ、温度が600℃以上のコークス炉ガ
スを供給し、上記有機系物質の熱分解および水素添加ガス化反応を進行させることを特徴とする高
熱量ガスの生成方法で、廃プラスチックや廃タイヤ、廃材を含むバイオマスなどの有機系物質を特
段の外部エネルギーを用いずに、低コストかつ高い反応効率で、炭化水素あるいはCOに水素添加
および還元ガス化し、高熱量ガスを生成する方法を提供する。
【符号の説明】
1 コークス炉 2 水素ガスモニタリング装置 3 流路切替部 4 反応槽 5 有機系物質 6 通常
COG配管 7 COG精製処理設備 8 COG貯蔵ホルダー COG0 コークス炉ガス COG1
高H2濃度コークス炉ガス HG 高熱量ガス
図2に示した設備を用いて、廃プラスチックを10kg(うち炭素分約9kg)反応槽4に充填し、
発明例として、コークス炉で発生した石炭乾留末期(乾留開始後15時間以降)の水素濃度が85
%のコークス炉ガス(COG1)、比較例として、水素濃度が56%の一般コークス炉ガス(CO
G)をそれぞれ供給した。この時の、コークス炉ガス(COG)の温度は、いずれも800℃に調
整した。 本発明例および比較例の条件および結果を、上表1に示す。
本発明で規定する水素濃度と温度の条件をともに満足したコークス炉ガス(COG1)(主成分
H2:85%、CO2:1%、CO:5%)を反応層に充填した廃プラスチックに供給することで、
廃プラスチックがコークス炉ガス中のH2により水添ガス化反応が進行して、その95wt%以上
がガス化し、生成したガス(HG)は、CH4、C2H4およびCOなど総量約15N㎥であった。
このときの熱量は115Mcalであり、通常のCOG(4500~4800kcal/N㎥)の15
N㎥の約2倍の熱量に相当する。一方、本発明で規定する温度の条件は満足するものの、水素濃度
が低く外れているコークス炉ガス(COG)(H2:56%、CO2:3%、CO:5%)を廃プラ
スチックに供給すると、廃プラスチックの水添反応が十分に進行せず、ガス化率は約50%と低く、
炭素はガス化しないで、炭化あるいは十分に低分子化されない状態の油状の成分として得られ、C
OGガスの熱量の増加は小さかった。
尚、 例えば、水蒸気改質法を用いてコークス炉ガスを改質して熱量を増加させる方法が知られて
いる。この方法は、触媒を用いて300~500℃程度の温度で、コークス炉ガス中の炭化水素と
水蒸気(H2O)の反応を促進させることで、以下に示す平衡反応により決定される、メタン(C
H4)、水素(H2)、一酸化炭素(CO)、および、二酸化炭素(CO2)の混合組成からなるガス
に変換させるものである。
CO+3H2⇔CH4+H2O ・・・(1)
CO+H2O⇔CO2+H2 ・・・(2)
2CO⇔CO2+C ・・・(3)
CH4⇔2H2+C ・・・(4)
❏ 特開2017-131841 廃棄物処理システム ザ・カーボン株式会社
廃棄物処理、特に有機系廃棄物の処理においては、従来の焼却炉による焼却処理や地中への埋設処
分に代え、近年は、水蒸気を用いて、高温・高圧の飽和蒸気で有機系廃棄物を加水分解処理する廃
棄物処理方法が注目されている。また、その方法による廃棄物処理装置やシステムが実際に開発、
製造されており、このような装置やシステムの中には、廃棄物処理業者や地方自治体などに既に納
入され、且つ運用されているものもある。
上記の廃棄物処理方法、装置及び/又はシステムが、例えば特開2007-07622号公報(特許文献1)
や国際公開第2008-038361号(特許文献2)に開示されている。特許文献1に開示されている廃棄物
処理装置又は特許文献2に開示されている廃棄物処理システムは、主に有機系廃棄物を処理対象と
し、それらの廃棄物を密閉型の耐圧容器内に入れた後、容器内に高圧の飽和蒸気を供給し、容器内
の圧力・温度を制御しながら、高温・高圧の環境下で廃棄物を粉砕し、加水分解するという廃棄物
処理装置又はシステムである。
ここで、加水分解された廃棄処理物がそのままで耐圧容器から排出された場合、該処理物の多くは
含水率が高く且つヘドロ状態なので、悪臭を放ち、周辺の環境に多大な悪影響を及ぼす。この悪臭
の改善を鑑みた場合、廃棄物処理方法、装置及び/又はシステムにおいては乾燥する工程や手段が必
要になってくる。
しかしながら、特許文献1には、乾燥工程若しくは手段についての記載はない。また特許文献2に開示され
ている処理システムでは、二重壁構造の耐圧容器の外壁と内壁の隙間に高熱の水蒸気を供給して、乾燥
時の水分蒸発による温度の低下を防ぐことができるが、間接的な加熱であるため乾燥に長時間かかり、乾
燥時間の短縮化という点で更に改良の余地があった。
こうした乾燥時間に係る改良点を改善すべく、例えば特開2008-246300号公報(特許文献3)におい
ては、加水分解廃棄処理物を、別に設置した低圧容器に移動させ、そこで乾燥させ、耐圧容器の回
転率を上げるという廃棄物処理装置及びその方法が開示されている。しかしながら、特許文献3に
開示されている廃棄物処理装置及びその方法においては、乾燥した廃棄処理物であれば、攪拌翼で
移動させることができて、そのことにより耐圧容器の回転率を上げ、且つ乾燥時間の短縮を図るこ
とが可能であるが、含水率が高く且つヘドロ状態の廃棄処理物の場合は、該廃棄処理物の移動が簡
単ではないという問題があった。また、特開2010-284589号公報(特許文献4)では耐圧容器内に
直接過熱水蒸気を供給して廃棄処理物を乾燥させる廃棄物処理システムが提案されている。特許文
献4に係るシステムでは、悪臭の懸念は改善されたが、耐圧容器内で、乾燥用の流体の流路を十分
に取れないと、乾燥時間がかかるという問題があった。
ここで下図のごとく、廃棄物の投入口、排出口を備えた耐圧容器、前記耐圧容器内で廃棄物を攪拌
及び粉砕する攪拌手段、前記耐圧容器内に飽和水蒸気を供給する水蒸気供給手段、前記耐圧容器内
の圧力を開閉弁により調節する圧力調節手段、並びに前記各手段を制御する制御手段を少なくとも
備えた廃棄物処理システムにおいて、前記廃棄物処理システムは、更に廃棄物を乾燥させるための
乾燥空気を供給する乾燥空気供給手段を備え、前記飽和水蒸気による、廃棄物の加水分解処理及び
前記圧力調節手段の開閉弁にて前記容器内の圧力を低下させた後、前記耐圧容器内に前記乾燥空気
を、圧力を時間とともにパルス変動させて供給し、前記加水分解処理後の前記廃棄物を乾燥するこ
とで、一般に、固体、粉体の乾燥では、物体(廃棄物)表面の付着水と物体内部保有水の両者の乾
燥が必要であり、このうち表面水は、乾燥空気の気流乾燥で充分効率的な乾燥ができる。
一方内部に含有した水分は、なかなか乾燥しにくく、湿度差による移動または毛細管現象による移
動等、内部保有水が固体表面に移動して、初めて乾燥しやすい状態となる。すなわち内部保有水の
乾燥が乾燥時間の長さを決定づけてしまうのが通例であるが、高圧の乾燥空気を当該容器内に送入
することで、いわゆるパスカルの原理により乾燥空気を、表面だけでなく、内部の保有水にも浸透
・接触させ、その後、圧力を低下させることにより、内部の水分を保有する固体が、表面の気流乾
燥と同等の乾燥条件となり、乾燥時間に大きく影響する内部保有水の固体表面へ移動時間に相当す
る時間を大幅に短縮して乾燥効率の向上を図ることが可能になり、高温・高圧の飽和蒸気による加
水分解手段を含む廃棄物処理装置において、乾燥時間が大幅に短縮され、装置の1日の回転率を増
やすことができ、コストの大幅な低減を図ることができるようになる。
【符号の説明】
1 耐圧容器 2 攪拌翼 3 モータ 4 ボイラ 5 高圧乾燥空気発生装置 6 温度 検出ライ
ン 7 圧力検出ライン 8 蒸気排出口 9 制御装置 10 コンデンサ(凝縮器) 11 ブロワ
12 ポンプ 13 水洗吸収塔 14 アルカリ洗浄用吸収塔 16 水分蒸発缶 17 中和槽
以上、最新の地下化石由来ブラステック代替技術を俯瞰。技術の種は揃っている。
この項了