周 穆 王 しゅうのぼくおう
ことば -------------------------------------------------------------------------------------
「人生百年、昼夜おのおの分(なか)はなり。われ昼は僕虜となり、苦はすなわち苦なり。夜は人
君となり、その楽しみ比なし。何の怨むところあらんや」
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気ちがい
秦の逢氏(ほうし)に息子がいた。子供の時はりこうだったが、一人前になってから気がおかしく
なった。楽しい歌を聞けば悲しくなって泣く。白い物を見れば黒いという。香をかぐと臭いという。
甘い物を食べるとにがいという。悪いことをしながら正しいことをしたという。なんでもあべこべ
ものごとの判断が逆になってしまった。楊という男が、その父親に敦えてやった。
「魯の国には、腕のたっしゃな先生が大勢いるから、行って診てもらうといい」
父親はさっそく魯にでかけた。途中、陳の国まできた時、ばったり老子に出あった。そこで息子の
ぐあいを話した。すると老子はこういった。
「どうして息子さんが病気だというのだね。いま、世間の連中は、ほとんど皆、利害や是非をとり
ちがえている。息子さんと同じ病気だ。そのくせ自分では気づいていないのだ。まあ一人ぐらい気
が狂っても、一家はどうでもない。一家が気が狂っても、一村はどうでもない。一村が気が狂って
も、一国はどうでもない。一国が気が汪っても、天下はどうでもない。だが、天下の人がみな気が
狂ったら、いったい天下はどうなるだろう。もし天下の人が、みんなお前さんの息子みたいになっ
たら、逆にあんたが気が狂っていることになろう。ものごとを判断するのに、誰が正しいと判定で
きるかね。それに、わたしの言うことだって、狂っているかもしれないのだ。まして魯の国の先生
ときたら、狂っているもいいところなのだ。とても人の世話などやけるものか。旅費をむだにする
だけだ。早く家に帰ったほうがよい」
〈魯の国〉魯は孔子、墨子の生地。わざわざ「魯の国の先生」といったのはかれらへの皮肉である。
※参考:コリント後書5章13節
われらもし心狂くるへるならば、神の爲なり、心こころたしかならば、汝の為なり。
If we are out of our mind, it is for the sake of God; if we are in our right mind, it is for you.
初詣は、蝋梅が咲いているので沙沙貴神社へ参りたいと彼女が提案するので、早朝、上天気の初詣。
花は早くから咲いていたので驚く。参拝は人混む状態ではなくのんびりと参拝。参拝後、北野神社
に参拝する。
楼門前の蝋梅が朝日に映え咲きほころび、沙沙貴神社は新春の喜びに満ちている。
The winter sweet blossoms in front of the tower gate shines in the morning sun, the Shasaki shrine
was filled with the pleasure of New Year.
ところで、昨年は9月4日の台風21号により、本殿屋根北側の母屋組・銅板茅屋根の3分の2が
竜巻で50本余の倒木で被災。完全復旧には約1億円以上の費用を要すとのとで義援金を募ってい
る掲示板が掲げてあった。
沙沙貴神社には、もうひとつ、なんじゃもんじゃの木が植えられて有名となっている。この樹木は、
ヒトツバタゴ(一つ葉タゴ一つ葉田子、Chionanthus retusus)とはモクセイ科ヒトツバタゴ属の一種
同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ており、トネリコが複葉であるのに対し、本種は
小葉を持たない単葉であることから「一つ葉タゴ」の和名がある。 なお、別名はナンジャモンジ
ャノキであるが、「ナンジャモンジャ」と名付けられる植物の樹種には、ヒトツバタゴのほかにク
スノキ(樟)、ニレ(楡)、イヌザクラ(犬桜)、ボダイジュ(菩提樹)などがあり注意を要する。
中国、台湾、朝鮮半島および日本では対馬、岐阜県東濃地方の木曽川周辺、愛知県に隔離分布する
珍しい分布形態をとる(但しこれらの地域以外でも植栽の樹木の実の種が野鳥に運ばれて着床して
自生している自生の樹木を山林の中で観察することができる)成木で樹高は20mを超える大型の落
葉高木。幹は灰褐色で縦に切れ目が入る。葉は長楕円形で4cm-10cm程度となり、長い葉柄を持ち対
生する。花期は5月頃で、新枝の枝先に10cm程度円錐形に集散花序をつける。花冠は深く4裂する。
雌雄異株であるが、雌花のみをつける株は存在せず、雄花をつける株と、両性花をつける株がある
雄株・両性花異株である。秋に、直径1cm程度の楕円形の果実をつけ、黒く熟す。
尚、なんじゃもんじゃの木は、日本では長崎県の対馬と愛知・岐阜の木曽川流域にしか自生せず、
絶滅危惧種にも指定されている。沙沙貴神社のなんじゃもんじゃの木は、1988年に宮司が友人
から苗をもらって、楼門前に植えたもので、境内にも見ることが出来る。
【エネルギー通貨制時代 30】
”Anytime, anywhere ¥1/kWh Era”
Mar. 3, 2017
今夜から、再エネ百パーセントシステムに関する最新特許技術をピック・アップし連載。
【蓄電池篇:全固体電池製造】
❏ 特開2018-206727 全固体電池 トヨタ自動車株式会社
【概要】
全固体電池の充放電特性を改善する技術が種々検討されている。例えば特許文献(特開2014-93156)
には、正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番で積層された全固体型リチウムイオン電池
であって、正極層及び負極層の少なくとも一方が、微粒子状の電極活物質を含む電極活物質層と、
導電性樹脂層と、集電体層と、がこの順番で積層されたシート状電極である全固体型リチウムイオ
ン電池が開示されている。この特許文献には更に、シート状電極が負極層であってよいこと、この
場合の負極活物質がスズ、スズ合金、ケイ素、ケイ素合金等であってよいこと、及び電極活物質層
が酸化物固体電解質材料を更に含有してよいことが記載されている。特許文献(特開2014-22319)
には、十分な容量と良好なサイクル特性とを有することができる二次電池用負極活物質として、酸
化物固体電解質から成るマトリックスと、このマトリックス中に分散された特定のSi粒子と、を
含むSi-酸化物固体電解質複合体からなる二次電池用負極活物質が記載されている。
全固体電池、具体的にはリチウム全固体電池における負極活物質として、スズ、ケイ素等を含む材
料が使用される。これらの材料は、充放電に伴ってLiイオンを吸収及び放出する際に、大きく膨
張及び収縮する。そのため、このような材料を含む負極活物質を用いた全固体電池は、充放電の際
に、負極活物質と固体電解質との界面、負極活物質層と負極集電体層との界面等に、剥れが生じる
問題がある。本発明の目的は、負極活物質として、充放電に伴ってLiイオンを吸収及び放出する
際の膨張及び収縮の程度が大きい材料を使用した場合でも、負極活物質と固体電解質と界面、及び
負極活物質層と負極集電体層との界面の剥れの発生が抑制された、全固体電池――下図1のごとく
負極集電体層1、負極活物質層2、固体電解質層3、正極活物質層4、及び正極集電体層5が、こ
の順に積層された全固体電池であって、負極活物質層2は負極活物質2a及び固体電解質2bを含
み、固体電解質2bは空隙2cを有する焼結体であり、負極活物質2aは固体電解質焼結体の空隙
2cに接する面に配置されたを提供することにある。
尚、図9は、負極活物質層の膨張によって印加される応力について、負極活物質層の負極活物質層
が緻密な層である場合と、空隙を有する層である場合とを比較したグラフ。
【符号の説明】
1 負極集電体層 2 負極活物質層 2(1) 負極活物質第1層 2(2) 負極活物質第2層
2(3) 負極活物質第3層 2(4) 負極活物質含有層 2a 負極活物質 2b 固体電解質
2c 空隙 2G 負極活物質層グリーンシート 3 固体電解質層 3(4)固体電解質含有層
3G 固体電解質層グリーンシート 4 正極活物質層 4G 正極活物質層グリーンシート
5 正極集電体層 6(4) 造孔材含有層 10(4) 負極活物質層グリーンシートの前駆積層体
❏ 特開2018-206757リチウム金属二次電池 パナソニックIPマネジメント株式会社
【概要】
リチウム金属は、2062mAh/cm3の電気容量を有することから、負極活物質として用いる
ことで高エネルギー密度を有する二次電池の実現が期待できる。リチウム金属は、充電過程では負
極集電体に析出し、放電過程では溶解する。そのため充放電サイクルの繰り返しにおいて、負極は
極めて大きな体積変化を生じる。また、負極集電体上へのリチウム金属の析出は不均一になりやす
く、電流の局所的な集中により、比表面積の大きな針状リチウムが生成することが知られている。
針状リチウムの生成は、充放電効率と安全性の低下の要因となる。特許文献1は、正極および負
極が、三次元網状多孔体を集電体とし、三次元網状多孔体の気孔中に少なくとも活物質が充填され
てなる電極である全固体リチウム二次電池を開示している。集電体が三次元網目構造を有するため、
集電体と活物質との接触面積が増大し、内部抵抗を低下させることができる。
特許文献2は、正極、負極および固体電解質の電解質層を備える電気化学デバイスの製造方法にお
いて、正極および負極の少なくとも一方と電解質層との間に繊維状のポリマー電解質を配置するこ
とを提案している。ポリマー電解質を繊維状として電極と固体電解質との間に配置し、積層すると、
繊維状のポリマー電解質を介して電極と電解質層との間の密着性が向上し、電気特性が向上する。
このように。下図1Aのごとくリチウム金属二次電池は、正極と、負極と、固体電解質と軟質電解
質と、を備える。負極は、少なくとも1つの孔を有する負極集電体を含む。固体電解質は、正極の
うち負極集電体に対向する面の上に配置される。軟質電解質は、負極集電体及び固体電解質の間の
領域と、少なくとも1つの孔の内部領域の少なくとも一部とを満たす。固体電解質と軟質電解質は、
リチウムイオン伝導性を有する。充電状態において少なくとも1つの孔内にリチウム金属が析出し、
放電状態においてリチウム金属が溶解することで、充放電効率に優れたリチウム金属二次電池を提
供する。
【符号の説明】
10,10c 負極集電体 10a 孔(貫通孔) 10d 基部 10e 凸部 10f 空間
11 第1表面 12 第2表面 20 正極 21 リチウム金属 21a 空隙 30 第1電
解質 40 第2電解質 100A,100B,100C リチウム金属二次電池
【特許請求の範囲】
体に対向する面の上に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質と、前記負極集電
体及び前記固体電解質の間の領域と、前記少なくとも1つの孔の内部領域の少なくとも一部と
を満たし、リチウムイオン伝導性を有する軟質電解質と、を備え、充電状態において前記少な
くとも1つの孔内にリチウム金属が析出し、放電状態において前記リチウム金属が溶解するリ
チウム金属二次電池。 前記少なくとも1つの孔は、前記負極集電体を貫通する貫通孔である、請求項1に記載のリチウム金
属二次電池。 前記少なくとも1つの孔は、前記負極集電体のうち前記正極に対向する面に設けられた有底孔であ
る、請求項1に記載のリチウム金属二次電池。 前記放電状態において前記少なくとも1つの孔内に前記軟質電解質で満たされていない空隙を有する、
請求項1から3のいずれか一項に記載のリチウム金属二次電池。 前記固体電解質は無機固体電解質である、請求項1から4のいずれか一項に記載のリチウム金属二
次電池。 前記無機固体電解質は成形体または焼結体である請求項5に記載のリチウム金属二次電池。 前記無機固体電解質はガーネット構造を有する、請求項5または6に記載のリチウム金属二次電池。 前記無機固体電解質が、Li、La、及びZrを含有する複合酸化物である、請求項7に記載のリチウム
金属二次電池。 前記複合酸化物が、Al、Mg、Ca、Sr、Ba、Ta、Nb、及びYbからなる群から選択される少なくとも1種
をさらに含有する、請求項8に記載のリチウム金属二次電池。 前記軟質電解質は、ポリマー電解質またはゲル電解質である、請求項1から9のいずれか一項に記
載のリチウム金属二次電池。 前記軟質電解質は、有機溶媒と、前記有機溶媒に溶解したリチウム塩とを含有する非水電解液であ
り、前記有機溶媒に対する前記リチウム塩のモル比が1/4以上である、請求項1から9のいずれか
一項に記載のリチウム金属二次電池。 前記負極集電体及び前記固体電解質の間に配置され、前記非水電解液を保持する絶縁性多孔質膜
をさらに備える、請求項11に記載のリチウム金属二次電池。 前記少なくとも1つの孔の全容積に対する、前記少なくとも1つの孔を満たしている前記軟質電解質の
総体積の割合が、3%以上、90%以下である、請求項1から12のいずれか一項に記載のリチウム
金属二次電池。 前記割合が、さらに、80%以下である、請求項13に記載のリチウム金属二次電池。 前記軟質電解質及び前記負極を挟んで前記正極とは反対側に配置された他の正極と、前記他の正
極のうち前記負極集電体に対向する面の上に配置され、リチウムイオン伝導性を有する他の固体電
解質と、をさらに備え、前記軟質電解質は、さらに、前記負極集電体及び前記他の固体電解質の間
の領域を満たす、 請求項1から14のいずれか一項に記載のリチウム金属二次電池。 前記負極集電体の厚みが、6μm以上、150μm以下である、 請求項1から15のいずれか一項に記
載のリチウム金属二次電池。 前記少なくとも1つの孔の直径の平均が、5μm以上である、請求項1から16のいずれか一項に記載
のリチウム金属二次電池。 前記負極が前記負極集電体のみからなる、請求項1から17のいずれか一項に記載のリチウム金属
二次電池。 正極と、少なくとも1つの凸部を有する負極集電体を含む負極と、前記正極のうち前記負極集電体に
対向する面の上に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質と、前記負極集電体及び前
記固体電解質の間の領域と、前記少なくとも1つの凸部の周囲の領域の少なくとも一部とを満たし、リ
チウムイオン伝導性を有する軟質電解質と、を備え、充電状態において前記少なくとも1つの凸部の
周囲にリチウム金属が析出し、放電状態において前記リチウム金属が溶解する、リチウム金属二次
電池。
❏ 特開2018-206469 全固体二次電池及び全固体二次電池の製造方法 三星電子株式会社
【概要】
全固体二次電池では、リチウムイオンを伝導させる媒体が固体電解質であるため、全固体二次電池
を構成する粒子同士を密接させることで、電池特性を向上させることができる。さらに、全固体二
次電池のエネルギー密度を高めるという観点から、固体電解質層の薄型化が望まれている。このた
め、全固体二次電池を作製する際には、正極活物質層、固体電解質層、及び負極活物質層の積層体
である電極積層体をプレスすることが多い。これにより、各層内及び層間で粒子同士を密接させる
ことができる。さらに、固体電解質層を薄型化することができる。ところで、金属リチウムは非常
に柔らかい。このため、負極活物質として金属リチウムを使用した場合に、以下の問題が生じる可
能性があった。すなわち、固体電解質層の表面にひび割れ等の隙間が形成されている場合、電極積
層体のプレス時に金属リチウムが隙間に侵入する。そして、この隙間が固体電解質層の表裏面に連
通している場合、金属リチウムは正極活物質層に到達する場合があった。したがって、全固体二次
電池が短絡する場合があった。また、隙間が表裏面に連通していない場合でも、隙間に侵入した金
属リチウムと正極活物質層との距離は、他の箇所の金属リチウムと正極活物質層との距離よりも短
くなる。したがって、充電時にこの箇所に電流が集中するため、短絡が生じる場合があった。
また、正極活物質層と固体電解質層との界面が荒れている場合に、以下の問題が生じる可能性があ
った。すなわち、正極活物質層の表面には、負極活物質層(すなわち、金属リチウム)側に突出し
ている突出部分が形成される。したがって、充電時には、当該突出部分と負極活物質層との距離が
正極活物質層の他の部分と負極活物質層との距離よりも短くなる。したがって、充電時にこの箇所
に電流が集中するため、短絡が生じる場合があった。このように、全固体二次電池の負極活物質と
して金属リチウムを使用した場合、短絡が生じる場合があった。そこで、下図1のごとく、正極活
物質層と、金属リチウムを含む負極活物質層と、正極活物質層及び負極活物質層の間に配置された
固体電解質層と、を含み、正極活物質層と固体電解質層との界面の算術平均粗さRaが1.0μm以
下であり、固体電解質層の密度比が80%以上であることを特徴とする、極活物質層に金属リチウ
ムを含める場合に、短絡を発生しにくくすることが可能な、新規かつ改良された全固体二次電池及
び全固体二次電池の製造方法を提供する。
【符号の説明】
1 全固体二次電池 10 正極層 11 正極集電体 12 正極活物質層 20 負極層
21 負極集電体 22 負極活物質層 30 固体電解質層
上表1は、サイクル寿命試験結果。験用セルを、45℃で、0.13mAの定電流で上限電圧4.0
Vまで充電し、放電終止電圧2.5Vまで0.13mA放電する充放電サイクルを50サイクル繰り
返した。そして、1サイクル目の放電容量(初期容量)に対する50サイクル目の放電容量の比を
放電容量の維持率とした。放電容量の測定は東洋システム製充放電評価装置 TOSCAT-31
00により行った。放電容量の維持率はサイクル特性を示すパラメータであり、この値が大きいほど
サイクル特性に優れている。