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新型コロナウイルス抗体検出

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12 顔 淵 がんえん 
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「内に省みて疾しからずんば、それ何をか憂え伺をか惺れん」(4)
「君子敬して失うなく、人と恭しくして礼あらば、四海の内みな兄弟なり」
(5)
「百姓足らば、君たれとともにか足らがらん。百姓足らずば、君たれととも
にか足らん」(9)
「君、君たり、臣、臣たり、父、父たり、子、子たり」(11)
「君子の徳は風なり。小人の徳は草なり。草これに風を尚うれば必ず催す」
(19)
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【ポストエネルギー革命序論150】

 


doi: 10.3389/fcell.2020.00026

図1 Thr160およびSer162でのHBcの同時リン酸化。(A)この研究で
生成されたHBc欠失変異体の概略図。4つの主要なリン酸化部位(S155、
T160、S162、およびS170)とアラニン置換を含むHBc CTDの配列を示ま。
(B)Phos-tag GelにおけるHBcの移動度シフト。 HepG2細胞にHA-HBc
またはその部位特異的変異体をコードするプラスミドをトランスフェ
クトしました。トランスフェクトされた細胞は24時間で回収されたト
ランスフェクション後、細胞ライセートをPhos-tagゲル電気泳動にか
け、抗HA抗体を用いたイムノブロット分析で分析。(C)リン酸化特異
的抗体によるHBcのリン酸化の検出。 HepG2細胞にWT HBcまたはその
部位特異的(T160A / S162A)変異体をトランスフェクトしたプロテ
アーゼ阻害剤の存在下で48時間。次に、細胞溶解物を、抗ホスホHBc
(T160 / S162)、抗HBc、または抗a-チューブリンを用いた免疫ブロ
ット分析にかけた抗体。(D)安定したHBV産生HepG2.2.15.7細胞から
の細胞溶解物は、子牛の腸アルカリホスファターゼ(CIAP)で処理さ
れた、または処理されなかった。抗ホスホHBc(T160 / S162)、抗HBc、
および抗a-チューブリン抗体を用いたイムノブロッティングを行った。
※関連論文:
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新型コロナウイルス抗体検出の検出 横浜市立大学
9日、会見を開き横浜市立大学新型コロナウイルスの患者血清中に
含まれる抗ウイルス抗体の検出に成功したと発表。この方法は特別な
装置を用いることなく、短時間で判定が可能。さらに血液採取による
検査のため二次感染のリスクが少ないという画期的なものであり、今
後多数の検体で検証し、診断法の確立や診断キットの開発など実用化
を目指すという。


梁教授ら共同研究グループが人類の脅威となるMERSコロナウイルスを
迅速、簡便、正確に検出する方法の開発に成功
MERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスは、2012年にサウジアラビア
で同定された重症の呼吸器疾患を引き起こす新型のコロナウイルスで
あり、致死率が約36%と非常に高いことがWHOから報告されている。こ
れまでに世界で1600人を超える症例があり、2015年には隣国の韓国で
大流行が見られた。現在、韓国国内での流行は収束しているが、サウ
ジアラビア等の中東地域では依然として感染者の発生が続いており、
我が国への感染流入のリスクは続いている。MERSコロナウイルスに対
する抗ウイルス薬や感染予防のためのワクチンは未だ存在していない
ため、ウイルスを素早く特定し、迅速に対応することがウイルスの蔓
延を防ぐためには非常に重要となる。これまでMERSコロナウイルスの
検出には遺伝子検出法が採用されており、遺伝子を取り扱うことので
きる熟練した技術と特別な装置が必要なことに加え、検出までに要す
る時間が長い事が問題となっていた。また、MERSコロナウイルスは、
風邪の原因となる病原性の低いウイルス(229E、HKU1、OC43、NL63等)
や、2002年頃に流行が見られたSARSと同じコロナウイルス属に分類さ
れ、これらとは遺伝子的に類似した部分が存在している。一方でMERS
コロナウイルスは遺伝子的に変異しやすいウイルスであることも知ら
れている。以上の理由から、MERSコロナウイルスを誰でも簡単な操作
で短時間に、かつ正確に検出できるキットの開発が求められていた。 
(微生物学 梁教授ら共同研究グループが人類の脅威となるMERSコロナ
ウイルスを迅速、簡便、正確に検出する方法の開発に成功、 先端医科
学研究センタ、2016.04.27)
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【要約】
ウイルスと宿主タンパク質の間の動的な相互作用は、効率的なウイル
ス複製とウイルス誘発性の病因を確立するために重要である。Pin1に
よるリン酸化依存プロリル異性化は、分子スイッチングのユニークな
メカニズムを提供し、タンパク質の機能と安定性の両方を制御する。
ここでは、Pin1がリン酸化依存的にB型肝炎ウイルスコアタンパク質
(HBc)に結合して安定化し、効率的なウイルス増殖を促進すること
を示す。HBcのさまざまな部位特異的変異体を用いたPhos-tagゲル電気
泳動により、C末端アルギニンリッチドメイン内のThr160およびSer162
残基が同時にリン酸化されることが明らかになった。GSTプルダウンア
ッセイおよび免疫共沈降分析により、Pin1はThr160-ProおよびSer162
-Proモチーフでリン酸化HBcと結合していることが示された。Pin1の化
学的または遺伝的阻害により、リソソーム依存性経路の。HBcの急速な
分解が大幅な加速。さらに、ピルビン酸デヒドロゲナーゼは、ホスフ
ァターゼ触媒サブユニット2(PDP2)は、Pin1結合でHBcを脱リン酸化
できる。サイト、それによってPin1を介したHBc安定化を抑制する。こ
の発見は、Pin1によって触媒されるHBc安定性の重要な調節メカニズム
を明らかにし、促進する可能性があり、Pin1機能を標的とする新しい
抗ウイルス治療薬の開発を促進するであろう。
鍵語:ウイルスと宿主の相互作用/リン酸化/プロリル異性化/リソ
ソーム/B型肝炎ウイルス

ノロウイルスの迅速簡易検出法(イムノクロマト法)
ノロウイルスの診断法は遺伝子診断法(RT-PCR, リアルタイムPCR,
LAMPなど)とともに抗原・抗体反応による抗原診断(イムノクロマト
法, 酵素抗体法, BLEIA法など)がある。外来・ベッドサイドで迅速・
簡易診断とするならイムノクロマト法(IC法)が一番扱いやすい。

最初のICキットはGII.4 Loadsdale株のウイルス様粒子(VLP)を家兎
に免疫したポリクローナル抗体を用いた。RT-PCRに比較し感度は73%
に落ちるが, 特異度は91%であった。その後, マウスのモノクローナ
ル抗体でGI, GII両方あるいはそれぞれに反応する抗体を用いてGI, GI
Iを1つのラインで, またはそれぞれのラインで判定するキットが出現
し, 感度・精度は向上した。さらにロタウイルスとノロウイルスを同
一キットで同時に調べ得るキットが市販された。わが国では現在のと
ころ6社によるキットがある。GEテストイムノクロマト-ノロ, クイッ
クナビ-ノロ2, クイックチェイサー-Noro, イムノキャッチ-ノロ, ラ
ピッドエスピー-ノロ, IPライン-デゥオ「ノロ・ロタ」がある。また
海外ではRIDAクイック-ノロウイルスがある。市販のキットで, ウイル
スRNA濃度と比較した論文は多くはないが, 1010コピー数/mL以上あれ
ばICキットでほぼ確実に検出可能である。106~109コピー数/mLでは概
ね検出が可能だが, 105コピー数/mLでは半数程が検出できない 。IC陰
性は特定の遺伝子型によりみられた。

ノロウイルスのICキット作製に当たって次のような難しさがある。(
1)ノロウイルスは細胞培養が難しく, バキュロウイルスを用いた人工
的なVLPを抗原としている。現在GII.4 variantが頻度では多いので,
GII.4を中心に, GII.3, GII.6など比較的頻度が多い遺伝子型にも反応
する, できればより広い遺伝子型の抗原に反応するモノクローナル抗
体を得る。(2)より少ないノロウイルス抗原と反応を示す反応系を用
いる。RIDAクイック-ノロウイルスは反応にビオチン・ストレピトアビ
ジンを用いている。(3)試薬によっては, 直腸便・浣腸便でも検出で
きるとしているが, 直腸便ではウイルス量が十分に取られていなく偽
陰性, 浣腸便ではグリセリンによる偽陽性のことがあるので, できる
だけ直接に便からが望ましい。重要な検体では遺伝子診断法で確認す
る。(4)吐物に存在するウイルス量は105/mL程度であるため, 現時点
では吐物からノロウイルスを診断するICキットはない。2014~2015年
にアジアを中心に新型GII.17がみられるようになった。上海では2014
年12月以降~2015年にかけ, GII.17がGII.4より多くみられた。わが国
のノロウイルス食中毒としてはGII.17の割合が従来のGII.4と拮抗して
いるが, 我々の6都市の小児科クリニックの状況ではノロウイルス遺伝
子型の10%に過ぎない(Thongprachum A私信)。ノロウイルスに繰り
返し罹患した症例ではGII.17罹患の前のGII.4の時にGII.17の血清Ig
G, IgA抗体も上昇していた (Ushijima H私信)。また, 下水の中には
GII.17が頻繁に見出されていることから, 今後ノロウイルスの主流に
なることも否定できない。(表1)

GII.17の症例に市販のICキットを用いて診断したところ, 検出感度が
他の遺伝子型と比較し, 偽陰性となることがあるとわかった。通常GII.
4は107コピー数/g以上存在すればICキットで陽性になるが, GII.17の
場合は109コピー数/g以上でなければ検出できなかった。わが国のIC
キットでは, お互いでの差は少なかったが, RIDAクイック-ノロウイ
ルスが感度において良かった(表2)。このことは, 厚生労働省からの
通達でノロウイルス感染症の迅速診断法の注意点の中に含まれている。
なお海外の試薬は, 輸入の認可を求めていないので市販されていない。
急にGII.17に対してもGII.4並みの感度のキットが望まれる。
※2016年の10月以降のノロウイルスからはGII.4, GII.17以外のGIIも
みられ, イムノクロマト反応の評価を続ける必要がある。(IASR Vol.
38 p.11-12: 2017年1月号)

 


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