彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編成のこ
と)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
愛称「ひこにゃん」
❦ 樹木×短歌トレッキング:桐と姥目樫
手にとれば桐の反射の薄青き新聞紙こそ泣かまほしけれ
北原白秋 『桐の花』
どの向きに並び立つとも姥目樫たやすく風の流れに乗らぬ
阪森郁代 『歳月の気化』
キリ(桐、学名: Paulownia tomentosa)は、シソ目のキリ科Paulowni-
aceae キリ属の落葉広葉樹。別名、キリノキともよばれ漢語の別名とし
て白桐、泡桐、榮がある。初夏に特徴的な淡紫色の花を咲かせる花木で
知られる。落葉広葉樹。キリは成長すると高さ15メートル (m) 、幹の
直径は50センチメートル (cm) にもなる。丸く横広がりがある樹形にな
り、樹皮は灰白色。日当たりの良いところを好む性質で、短期間で早く
生長する。葉は長い葉柄がついて対生し、葉身は長さ10~20センチメー
トル (cm) ほどある広卵形の大きな葉をつける。葉縁は全縁または浅く
3裂し 葉の表面は粘り気のある毛が密生する。 花期は 5~6月。枝の先
に大きな円錐花序を直立につけて、淡い紫色の花を円錐状につける。花
冠は長さ5 cmほどの筒状鐘形で、先は口唇状に裂ける。翼(よく)のつ
いた小さい種子は風でよく撒布され、発芽率が高く生長が早いため、随
所に野生化した個体が見られる。米国でも野生化して問題となっている。
ウバメガシ(姥目樫、学名:Quercus phillyraeoides)は、ブナ科コナ
ラ属に分類される常緑広葉樹の1種。別名、イマメガシ(今芽樫)、ウ
マメガシ(馬目樫)、バベ。日本産の常緑のカシ類では特に丸くて小さ
く、また硬い葉を持つカシである。海岸や岩場に多く、しばしば密生し
た森を作る。日本の暖地では海岸林の重要な構成樹種の一つである。ま
た乾燥や刈り込みに強いことから街路樹などとしてもよく使われ、その
材は密で硬く、特に備長炭の材料となることでよく知られている。和歌
山県の県の木である。常緑広葉樹の高木で、高いものだと20メートル(m
) 近くまで成長するが、通常は 5~6m程度の低木が多い。樹形は、ごつ
ごつしていて、樹皮には独特の縦方向のひび割れが出る。若枝には黄褐
色の柔らかい毛が密生する。葉は長さ3~6センチメートル(cm)の倒卵形
で、やや表側に盛り上がっており、葉縁には波状の鋸歯がある。葉身は
革質でやや厚くて硬く、表面は濃緑色でやや光沢があり、裏面は淡緑色
をしている。花期は4~5月。雌雄同株で、黄色い雄花は枝の下部から穂
状に垂れ下がり、黄緑色の雌花は楕円形で、上部の葉の付け根に1~2個
つく。堅果(どんぐり)は長さ 2cm前後で楕円形、翌年の10月になると
褐色に熟す。材は緻密で極めて硬い。比重が大きく、水に入れると沈む。
□ 杉・樫などの高密度樹木の開発
ところで、桐と姥目樫をとりあげた理由は、「耐火及び強靱化木質建材
によるカーボンニュートラル促進Ⅱ木質耐火部材とはなにか」(「覆水
の盆に瑠璃柳」,極東極楽 2021.8.20)で、提案した「"低含水遅向性改
質杉" の育種植栽法の開発」の考案作業の1つとして、「自然由来木材
の密度と強度」を調べ、日本国内で一番軽い密度が木材の桐で、平均で
0.30(0.19~0.40)で、一番重い木材が、姥目樫0.99(0.85~1.23)で
こと。尚、桐は和家具、指物、下駄、琴など、古くから多方面にわたっ
て利用されてきたし、姥目樫はもっぱら高級白炭の備長炭の素材として
知られる。大きく育たないため木材としての用途は限られている(via「
木のメモ帳, 「本当の最も重い木と最も軽い木とは」)。できれば、「
木材高密度育種法」による品質改良でった。極端なイメージを描けば、
背丈の成長が極端に遅くし密度を、0.30~0.45(晩材で1.00)から2.00
以上を目標育種改良することで強度を上げることで、地上の樹林嵩を小
さくし、地下根ネットワーク強化することで、防災に強くすることを目
標にするもの。また、昨今の生命科学・生物工学の進歩のように樹木な
どの植物成長増殖スイッチ機構の解明しておりこれらを応用させていく。
【事例論文】
表題:Robust control of floral meristem determinacy by position-
specific multifunctions of KNUCKLES, Proceedings of the National
Academy of Sciences U.S.A. 2021.7.29
□ 人工木材製造法の開発
樹脂や木粉などを混合または混練して得られた樹脂組成物を、所望の形
状に成形して得られる人工木材の研究開発が行われている。人工木材は、
木材の風合いを持ちつつも、天然の木材と比較して耐久性が高い(腐食
に強い)、耐水性、耐候性、寸法安定性などが高い、プラスチックのよ
うに成形が可能である、等の特徴があり、一度使用した人工木材を粉砕
して再度成形体を製造するマテリアルリサイクルも可能である。人工木
材は、これまで木材が用いられてきた各種エクステリア製品、住宅用内
装材等の建材、各種構造材、例えばデッキ材、手すり、枕木等として使
用することができる。人工木材は、木材・プラスチック複合材(WPC)
と呼ばれる。例えば、ポリオレフィン樹脂を、木粉などと配合して樹脂
組成物を調製し、その樹脂組成物を用いて人工木材などがある(特開20
06-131729 合成木材製造用樹脂組成物および合成木材成形品)。従来の
人工木材は、特に、強度について改善の余地がある。人工木材は建材や
構造材など向けには強度向上は必要である。
【特許事例】
❏ 特開2020-063326 人工木材製造用フェノール樹脂、人工木材製造用組
成物、人工木材、および、人工木材の製造方法
□ 木材破砕・粉砕・乾燥装置の開発
木材をあらかじめ乾燥・木粉化し、バイオマス燃料や人工木材、あるい
はペースト状にし3次元プリンターで成形材などとして利用する。例え
ば、搬送コンベヤによって破砕ロータへ運ばれる竹材をコンベヤと送り
装置との間で挟んだ状態で破砕ロータに押し付けてチップ状に破砕する
木材破砕装置(特許4294717 破砕機)が下記図1のような装置が開示され
ている。
図1.
また、竹等の長尺木材をチップ状に破砕することはできるものの、破砕
時の反動によって長尺木材が暴れてしまいチップ状の破砕物の大きさが
不揃いになるという問題。仮に、破砕物の中に大きすぎる破砕物が混ざ
っていると、ベルトコンベア等で破砕物を燃焼炉に投入する際に搬送に
支障をきたすおそれがあり。反対に、破砕物が細かすぎると、破砕物が
短時間で燃え尽きてしまい安定的に燃焼させることが難しくなるという
問題がありこれを改善した下図2のような装置が提案されている。
図2.
尚、木材の乾燥や粉体木材の乾燥及び炭化などの特許事例は、表題のみ
掲載し、このシリーズの個別課題で適宜掲載する。
❏ 特開2021-054016 木材の乾燥方法 国立大学法人 鹿児島大学
❏ 特開2020-110986 不燃化木材の製造方法 大建工業株式会社
❏ 特開2019-152374 スギ木材の乾燥方法、スギ木材の乾燥制御装置及び
スギ木材の乾燥方法を実行するたするためのコンピュータプログラム
京都大学・九州大学・徳島大学・那賀川すぎ共販協同組合
□ 3Dプリンタでのリアルなフルカラー・複数材料造形時代
アイデアを形にするために、あるいは製品デザインのCMF(Color:色/
Material:材料/Finishing:仕上げ)といった細部を検討するために、
モックアップ/mock-up(実物大の模型)やプロトタイプの製作を専門
業者に依頼するケースは珍しくない。しかし、市場ニーズが多様化し、
製品開発スピードが求められる現在、これまでのやり方では限界が生じ
つつある。モックアップを手にするまでに数週間を要し、都度コストが
発生するため多くのバリエーションを作って試すことが難しく、限られ
た時間の中、どこかで妥協すことになる。
このような課題や従来の不満を一気に解決してくれるのが、ストラタシ
ス・ジャパンの3Dプリンタ「Jシリーズ」だ。ストラタシスは、2018年
に初めてのフルカラー3Dプリンタを発売して以来、機能、性能、使い勝
手、また材料のバリエーションや品質を向上させてきた。ストラタシス
独自の造形方式「PolyJet」テクノロジーによって、これまでの3Dプリ
ンタにありがちな物足りなさが解消できる上に、非常に幅広い質感を再
現でき、かつデザイナーのデスクサイドに設置できる機種も取りそろえ、
身近な道具としての使いやすさも兼ね備える。まず、特筆すべきは再現
性の高さ。非常に高精細で、肉眼では積層ピッチが見分けられないほど
滑らかな表面に仕上がる。フルカラー対応の機種であればPANTONE対応
を含め、ほぼ無限ともいえる50万色以上の色を再現。質感については、
複数の材料を組み合わせる「デジタルマテリアル」で、硬質、不透明、
透明、あるいはゴムライクまで再現可能でこのデジタルマテリアルは、
ストラタシスのPolyJetにしかできない技術といわれる。
注.目新しい技術でないが、PolyJetとは、液体の光硬化樹脂を吹き付
けて、瞬時にUV(紫外線)ランプで硬化させるというプロセスを繰り返
し、目的の形状を造形していく技術。
【ポストエネルギー革命序論 335: アフターコロナ時代 145】
現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散時代」
● 環境リスク本位制時代を切り拓く
「メタ時代に花一匁」(2017.12.31)の「メゾとメタ時代の幕開け」で
次のように綴っている。
この一年を振り返ってみるとメゾ(mezzo)とメタ(meta)いう接
頭語に集約され年であった。メゾとはイタリア音楽用語であるとと
もに、メゾチントのように、金属凹版にロッカーという櫛のような
刃がついた器具で版全体に無数の刻みを入れたり、ささくれ状態の
線をつくったりする。さらにその上をバーニッシャーやスクレーパ
ーという金属のヘラのような器具でささくれを削ったりならしたり
して絵を描き、刷る際にはインクを細かな刻みに擦り込んだ後に、
刻みのない部分からは拭い落とす。これにより、刻みが残っている
部分はインクの色が濃く現れ、刻みが削られたりならされたりした
部分は白く浮き出るという効果が得られるグラデーション技法でも
ある。一方やメタは、-メタ(meta-)とは、「高次な-」「超-」
「-間の」(=mezzo)「-を含んだ」「-の後ろの」等の意味の接
頭語。ギリシア語から。例えば物質界の現象を超越した世界を取り
扱う学問を「形而上学」というが、これは英語でmetaphysicsであり、
physics(物理学)の後の学問として存在する。
尚、ある対象を記述したものがあり、さらにそれを対象として記述
するものを、メタな○○、あるいは単にメタ○○と呼ぶ。また、情
報理論では、情報に付加されるそれ自身に関する情報がメタデータ
(メタ情報)と呼ばれる。さらに、ベンゼン環の2置換体の構造異性
体のうち、2つの置換基が炭素原子1つをはさんでいるものにメタ(
meta-、イタリックで、ハイフンをつける)をつける。言い換えれば、
1位と3位の炭素原子に置換基があるものである(隣り合う番号は
他にもあるが、命名規則により1位と3位となる)。m- と略して書
き、メタに対し、隣(1位と2位)をオルト (ortho- , o-) 、反対側
(1位と4位)をパラ (para- , p-) と表し、また、ある置換基に注目
したとき、その二つ隣の位置をメタ位と呼んでいる。さらに、ドイ
ツ語のメタモルフォーゼ( Metamorphose)は変化、変身の意。ギリ
シア語のメタモルフォーシス(μεταμόρφωσις, metamórph-
ōsis; 複数形はメタモルフォーセス μεταμορφώσεις, meta-
morphṓseis) に来する。
ところで、科学・工学・技術・産業分野でのそれは、このブログテ
ーマの1つである『ネオコンバーティツク』(通称、ネオコン)事
業とも密接する。例えば、メタフォトニクス(Metaphotonics」とは、
電気的相互作用と磁気的相互作用の両方を用いたナノエンジニアリ
ング(メタ)材料の電磁場の操作とそれらのクロスカップリングを
扱う新興分野――光スイッチから、屈折率がゼロまたは負の屈折率
のメタマテリアル(nanomaterials)、キラル・バイオ( chiral bioimaging)
イメージング、クローク(cloaking)に至るまで、線形および非線形光
学機能の前例のない制御を提供するが。このような用途の実現には、
自然発生材料を上回る調整したた可視/赤外線波長の電磁気特性の
人工媒質の物理学的誘導ナノエンジニアリング(physics-guided nanoe-
ngineering)を必要とする。ここで、メタマテリアル(nanomaterials)
とは、光を含む電磁波に対して、自然界の物質には無い振る舞いを
する人工物質のことである。「メタマテリアル」という語句自体は
「人間の手で創生された物質」を示すが、特に負の屈折率を持った
物質を指して用いられ、「電磁メタマテリアル」という表現も認め
られているが、メタマテリアルの人工的構成要素はメタ原子と呼ば
れる。また下写真のようにメタ従来のガラスガラスレンズより10
万倍薄いマテリアルレンズが開発されているが、これらはまた、
メタサーフェス(metasuface:超界面/超表面)とも呼ばれている。
Jun. 3, 2016
Apr. 12, 2016
また、太陽高発電のソーターモジュール領域では、量子ドットやペ
ハイブリット型ロブスカイト、アップバージョン型のように30%
超のメタ光電変換効率 (Metaphotoelectric conversion efficiency)
の太陽電池や量子コンピュータやメタ生命工学のように再生医療、
蛋白表面修飾、遺伝子改変などの技術開発が加速しているように、
この20年間で新規の前例のない発明・発見が矢継ぎ早報告されて
きた年でもあった。
ところが、今年1月26日、株式会社NTTドコモとAGC株式会社は、第5世
代移動通信方式のさらなる高度化(5G evolution)と第6世代移動通信
方式(6G)に向けて、メタサーフェス技術によりミリ波帯(28 GHz帯)
の電波を屋外から屋内に効率的に誘導する「メタサーフェスレンズ」の
プロトタイプを開発。2020年12月18日(金)にドコモR&Dセンタ(神
奈川県横須賀市)にて、メタサーフェスレンズを用いることで窓ガラス
を通るミリ波を屋内の特定の場所に集め、屋内での受信電力を向上させ
る実証実験に世界で初めて成功しと公表されていたこと見落とした(新
型肺炎パンデミック対応で、自治会の総会(書面表決方式)の準備、集
票、次期体制づくりで)。
さて、近年、メタサーフェスと名付けられた電磁波の反射器が提案され
ている。メタサーフェスの反射特性は、反射面上の波長以下の共振器の
配列で生まれる、表面のインピーダンスと反射位相に依存する。メタサ
ーフェスは周期的に配列された共振器や非周期的に配列された共振器で
構成される。共振器を最適化することにより、メタサーフェスはその平
面形状を維持しながら所望の反射角度を実現できるため、現実の環境で
実施するのに適す。さらに、基地局アンテナには、主に二偏波アンテナ
が求められている。これは通常、モバイル通信システムで高いスループ
ットを実現するためのMIMO(マルチ入力、マルチ出力)技術に対応
するために用いられている。それゆえ、通信システムにおいて、二偏波
伝搬に対応するよう、特別な装置の設計が必要となる。
□ メタサーフェスレンズ
5G evolutionや6Gでの利用が想定される高い周波数帯の電波は、現在使用
されているLTE、sub-6帯の電波と比較し、直進性が高く、減衰しやすいという
特徴をもつ。そのため屋外基地局アンテナから発信された電波は建物の窓ガ
ラスに到達するまでに減衰し、さらに減衰した微弱な電波は広がることなく屋
内に入り込むため、屋外基地局アンテナによる建物のエリア化は困難である。
開発した28 GHz帯向けメタサーフェスレンズは、メタサーフェス基板上の小さ
な素子に複数の形状を持たせ、適切に配置することで窓ガラスを通るミリ波を
屋内の特定の場所(以下、焦点)に集めることができるレンズです。窓ガラス全
面を通る微弱な電波を焦点に集めることで電力を高めることができるため、焦
点位置にリピーターやリフレクター等のエリア改善ツールを置くことで、屋外の
基地局アンテナによる建物内のエリア化が実現できると考える。さらにフィルム
形状で、屋内側から窓ガラスに貼り付け、屋外基地局アンテナからの電波を屋
内に簡単に引き込め、またこのメタサーフェスレンズは、LTEやsub-6帯等の他
の周波数に影響を与えないように設計されており、他の帯域と並行してミリ波
のエリア改善が可能となる。またこのメタサーフェスレンズは、LTEやsub-6帯等
の他の周波数に影響を与えないように設計し、他の帯域と並行してミリ波のエ
リア改善できる。
□ 実証実験
本実証実験では、メタサーフェスレンズによって窓ガラスを通るミリ波
を屋内の焦点に集めることで、屋内での受信電力が向上することを確認。
また。屋内で複数のリピーターやリフレクターを使うこと、および将来
は端末の移動に追従することも視野に焦点位置の制御機能も検証し、単
焦点から2焦点へ切り替えられることを実証する。さらに、AGCのガラ
ス電波透過構造設計技術により、遮熱性を損なわずにミリ波が透過する
ように設計した遮熱機能を持ったガラスとメタサーフェスレンズとを組
み合わせることで、本来は電波を通さない遮熱ガラスでも屋内でのミリ
波の受信電力を向上できることを実証した。
これまでドコモとAGCはミリ波帯の柔軟なエリア構築に向けて、透明で景
観に影響を与えない透明メタサーフェス技術を検討してきた。回
開発したメタサーフェスレンズは、ドコモのメタサーフェス設計技術と
AGCのガラス電波透過構造設計技術・微細加工技術により実現した。
【実験概要】
1.使用したメタサーフェスレンズ
(1)静的メタサーフェスレンズ
窓ガラスを通るミリ波を一つの焦点に集めるメタサーフェスレンズ。焦
点1箇所(焦点1)における受信電力を測定。
(2)動的メタサーフェスレンズ
焦点位置の制御機能を持つメタサーフェスレンズ。単焦点モード(メタ
サーフェスレンズと可動透明基板が離れた状態)では一つの焦点(焦点2
)に、2焦点モード(メタサーフェス基板と可動透明基板が接した状態)
では二つの焦点(焦点2および焦点3)にミリ波を集める。焦点2および
焦点3における受信電力を測定。
2.実験成果
静的メタサーフェスレンズにより、焦点1における受信電力が通常の透
過ガラスに対して24 dB以上向上することを確認する。
表1:フロートガラスに対する静的メタサーフェスレンズ測定結果(@27.6 GHz)
更に、遮熱機能を持ったガラスに対して、ミリ波が透過するように設計
し、メタサーフェスレンズと組み合わせて追加実験を行ったところ、焦
点1の受信電力が24B付近まで向上し、表1の②メタサーフェスレンズと
同等の結果が得られた。
表2:遮熱ガラスに対する静的メタサーフェスレンズ測定結果(@27.6 GHz)
動的メタサーフェスレンズにおいては、単焦点モードの場合は主に焦点
2で受信電力が向上していることを確認し、また2焦点モードでは焦点2
および焦点3の両方において受信電力が向上することを確認。
□ 動的メタサーフェスレンズ
従来、電波の透過/反射波方向を制御する際は、同一の素子を均一に配
列することでメタサーフェスを構成し、素子毎に異なる制御信号を与え
ることで実施する。今回検証した動的メタサーフェスレンズでは、4種
類の構造の異なる素子を適切に配置することで、全素子に同一の制御信
号を与えたとしても、焦点位置を切り替えられる(今回は単焦点⇔2焦
点の切り替え)ことを実証。制御が簡単にできることで、大きな面積の
メタサーフェスレンズでも焦点を変えることが出来た。
2.実験期間:2020年12月14日(月)~2020年12月18日(金)
⛨ 世界のコロナウイルス感染死者 450万人突破
⛨ 変異ウイルス「ミュー株」国内初確認 “ワクチンに影響も”WHO
▶2021.9.2 NHK
ことし7月にかけて空港の検疫所で新型コロナウイルスの検査を受けて
陽性と確認された2人が、WHO=世界保健機関が「注目すべき変異株」
に指定した変異ウイルスの「ミュー株」に感染していたことが分かっ
た。国内で確認されたのは初めて。変異ウイルスの「ミュー株」は南
米やヨーロッパで報告され、WHOは先月30日、ワクチンの効果や感染力
に影響を与える可能性などがある「VOI=注目すべき変異株」に位置づ
けた。厚生労働省が、検疫の検査で採取された検体について遺伝子解
析の結果をさかのぼって調べたところことし6月26日にUAE=アラブ首
長国連邦から成田空港に到着した40代の女性と7月5日にイギリスから
羽田空港に到着した50代の女性の2人がミュー株に感染していたことが
分かっている。
【ウイルス解体新書 72】
⛨ 最新新型コロナウイルス
序 章 ウイルスとは何か
第1節 多種多様なコロナウイルス
第2節 生存戦略にたけたウイルス
2-1 人類史上初の"思考"に感染するウイルスか
2-2 人間と共生する生き物か
2-3 インフルエンザウイルスが持つ本当の脅威
2-3-1 どんな薬でもいずれ耐性を持ったウイルスが出現
2-4 ワクチンが秘める可能性とは
2-4-1 ワクチンはウイルスからつくられる
2-4-2 ワクチンの効果を高めるアジュバントの存在
2-4-3 ワクチンとアジュバント研究が医療を変える
第3節 ゲノム構造
第4節 複写、複製、翻訳、遺伝学
第5節 宿主範囲、組織向性およびウイルス増殖
第1章 ウイルス現象学
第1節 免疫とはなにか
1-5-1 特許事例:免疫応答を高める方法
第2節
第3節 水際検査体制(未然感染防止)
第4節 自国のワクチン及び治療薬開発体制
4-1 国産ワクチン開発:新型コロナウイルス
4-1-1 予算も研究開発活動も限定的
コロナワクチンの開発で日本が出遅れた背景
4-1-2 国産ワクチン実用化の壁
4-1-2-2 規制の弾力的運用を
第5節 感染パンデミック監視体制
5-1 WEB特集 ワクチン接種 なぜ日本は遅い
▶2021.5.14 新型コロナ ワクチン(日本国内) NHKニュース
5-2 新型コロナウイルス国産ワクチン開発生産体制構築の遅れ
▶2021.6.3 新型コロナウイルス 国産ワクチン開発・生産体制の構築
を急げ」(時論公論)時論公論 NHK 解説委員室
5-3 新型コロナ感染者もワクチンを接種した方がいい
▶2018.8.7 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
目標は感染防止ではなく重症化の阻止
目標は重症化や死亡の防止
第6節 エマージェンシーウイルスの系譜
第7節 新型コロナウイルス
7-1 新型コロナウイルスのライフサイクル
7-2 変異ウイルス
7-2-1 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される新型
コロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規変異株について (第9報)
1.VOCsとVOIsの分類の一部変更について
7-2-2 強い感染力裏付け 「N501Y」結合の立体構造
7-2-3 インド由来変異株の2重変異または3重変異とは
7-2-4 急速に広がるSARS-CoV-2変異体
7-2-5 ラムダ株 via crisp_bio
1.南米で拡大しているラムダ型変異ウイルス 現時点で分かること
7-2-6 デルタプラス株
7-2-6
7-3 人工ウイルスとゲノム編集
7-3-1 新型コロナ、実験室で作られたものか
第8節 感染リスク
1.感染力
2.致死率・重症化率
8-1 予後
8-1-1 死亡リスク
8-1-1-1 新型コロナ生存者の死亡リスク
8-1-1-2.生存者の死亡リスク
8-2-1 脳損傷
8-2-1-1 新型肺炎と脳の関係
8-2-2 後遺症
8-2-2-1.嗅覚障害
8-2-2-2 後遺症の未来
8-2-2-3 新型コロナウイルス感染症の後遺症による認知能力
への影響
第9節 感染予防・検査・治療
9-1 検査方法・装置設備
9-1-1 新型コロナウイルス感染症に関する検査
9-2 ワクチン
9-2-1 変異ウイルスとワクチン
1.ワクチン開発の現状
1-1 国内ワクチン
1-1-1 海外メーカーも国内で臨床試験
1-1-2 なぜ国産ワクチ開発が遅れたのか
1-1-3 国内ワクチン開発の現状
1-1-4 熾烈な国産ワクチン開発競争
9-1-5 新型コロナに感染しても「軽症で済む人」と「重症化する
人」の決定的な違い
9-2-2 ファイザー社製中和作用型ワクチン
1.コロナワクチン開発に 女性科学者の思い
2.ワクチン1回接種費用
3.ETV特集 2021年7月10日放送
2-1-1 EUのワクチン価格「暴露」1回分225~1860円
2-1-2 新型コロナワクチン価格は「インフル並み」の40ドル
9-2-2-1 日本国内での接種効果
1.2回接種、9割に変異株抗体 ファイザー製ワクチン
2.交差接種
3.ブースターワクチン
9-2-3 ワクチン製造技術 最前線
9-2-4 多様なワクチンの違い
9-2-4-1 ウイルスベクターワクチン
9-2-4-2 mRNAワクチンmRNAワクチン
9-2-4-3 DNAワクチン
1.「アンジェス」ワクチン
9-2-4-4 組み換えたんぱく質ワクチン
9-2-4-5 組み換えVLPワクチン
9-2-4-6 不活化ワクチン
9-2-4-7 アジュバント
9-2-5 ワクチンの副作用
9-2-5-1 血栓症
1.脳静脈洞血栓症(CVST)
2.ヘパリン起因性血小板減少症(vaccine-induced immune
thrombotic thrombocytopenia:VITT)
9-2-5-2 接種後の心筋炎、症状Ⅰ
日本版2回目接種後10〜20代の男性に多い通常の心筋炎より早く回復
9-2-6 国産ワクチン
9-2-7 ブレークスルー感染とはワクチン接種を完了した人でも
コロナに感染すること
9-3 治療薬
9-3-1 スーパー中和抗体(抗体療法)
9-4 中和抗体/抗ウイルス薬
9-4-1 バムラニビマブ/エテセビマブ
9-4-2 「フレームシフト」阻害薬とは一体何か
9-4-3 スーパー中和抗体とは
9-4-4 国産治療薬開発の現状(2021.7.1 現在時点)
1.国内で使用されている主な薬剤
1-1 ドラッグリポジショニング系治療薬
「レムデシビル」「デキサメタゾン」「バリシチニブ」
2.開発中の主な薬剤
2-1 中外製薬 ロナプリーブ
3 抗体カクテル療法
9-5 「ワンヘルス」にもとづく発生監視
9-6 生物兵器対策
9-6-1 脅威に懸念 防御後手
9-6-2 2001年米国の炭疽菌事件
9-6-3 米ロ、今も根絶した天然痘ウイルスを保有
9-6-4 ゲノム編集可能になり生物兵器も新世代に
9-6-5 国連の原因不明の生物学的事象担当者はゼロ
9-7 公衆衛生
9-7-1-1 新型インフルエンザ等対策特別措置法
9-7-1-2 新型コロナウイルス感染症への適用対象拡大
9-7-2 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針
9-7-3 予防法
9-7-3-1 飛沫感染防止法
1.3Dプリンタとクリアファイルで作るフェイスシールド
9-7-3-2 新型コロナウイルスの超高感度・世界最速検出技術
汎用的な感染症診断技術としての応用展開に期待
9-7-4 COVID-19の簡易診断感度を向上させる濃縮・精製法
9-7-5 ウイルス抗体価
9-8 新型コロナウイルスに関する研究課題
1.理化学研究所の取り組み
1-1 新型コロナウイルス感染の分子機構を解明
新型コロナウイルス対策を目的としたスーパーコンピュータ「富岳」
の優先的な試行的利用
②.検出法の開発
1.SmartAmp™ 2019新型コロナウイルス検出試薬について
2.新型コロナウイルス抗原を特異的に検出できるモノクローナル
抗体の開発とその実用化 高精度な抗原検出キットの普及へ
③.治療薬・ワクチン開発のための研究
④.生活や社会を持続させるための研究
⑤.基礎的な研究やその他の研究
9-8 新型コロナウイルスの抗原・抗体検査
1.国立感染症研究所 2020.12.22
1-1 病原体検査の原理
1-1-1 ウイルスを検出
①ウイルスゲノム(核酸検出検査≑PCR)
②ウイルスタンパク質(抗原検査)
③ウイルスそのもの(ウイルス分離検査)
1-1-2 免疫反応を検出
①IgG抗体・IgM抗体・IgA抗体
ウイルスの患者体内局在の情報が不可欠(ウイルス検体と菌体数)
②中和試験
検査系精度評価の情報が不可
1-1-2 新型コロナウイルスの体内動態
9-9 感染治療方法及び治療設備・装置
9-9-1 在宅医療
9-9-1-1 在宅医療方法酸素吸入用「酸素濃縮装置」
1.在宅で酸素吸入行う「酸素濃縮装置」確保自治体増
【関連特許事例】
1.特開2020-171875 気体濃縮装置及び気体濃縮方法
2.特開2021-39536 療用酸素供給装置の管理システム
第10節 ウイルスとともに生きる
10-1 バイオハザード対策の発展史
10-2 高度隔離施設の現場へ
10-3 病原体の管理基準
10-4 根絶の時代から共生時代
遺伝遺伝子の謎 ⑲
第3章 遺伝子と健康
第3節 突然変異遺伝子
第4章 遺伝子学の活用
風蕭々と碧い時代