Quantcast
Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2435

ハルバッハモータ革命渦論

$
0
0

  

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる "招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」 



【ポストエネルギー革命序論 452: アフターコロナ時代 272】
 現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散時代」
● 技術的特異点のエンドレス・サーフィング
     再生可能エネルギー革命 ➢ 2030 Ⅶ




わたしの推し➲ 未来のEV スズキ軽四輪 SMAILE

特集|ハルバッハモータ革命渦論Ⅰ
□ デュアルハルバッハ配列界磁
【事例研究】特開2018-64371 株式会社アテック
下図1のごとく、着磁方向に平行な正方形断面を持つ永久磁石を、360°
を整数で除した角度ずつ着磁方向を回転させながら当該正方形断面に
平行に並べて形成される2つのハルバッハ配列を互いの発生する磁束
が強まるようにギャップを介して対向させたデュアルハルバッハ配列
界磁において、界磁ポールピッチの0.3~0.6倍の間隔に前記ギャップ
を設定。また、360°を3または5以上の整数で除した角度ずつ着磁方向
を回転させながら前記正方形断面に平行に並べて形成される2つのハ
ルバッハ配列を互いの発生する磁束が強まるようにギャップを介して
対向させたデュアルハルバッハ配列界磁において前記ギャップを界磁
ポールピッチの0.6~1.0倍の間隔に設定する電機子コイルに鎖交する
磁束を有効に利用するとともに機器重量当たりの出力の低下を抑制し、
小型化、コスト低減を図る。  


【概説】回転機あるいはリニアモータに使用されるデュアルハルバッ
ハ配列界磁に関する従来技術では、着磁方向に平行な断面が正方形の
永久磁石を着磁方向が90°ずつ回転するように当該断面に平行に並
べて構成されており、デュアルハルバッハ配列界磁のエアギャップ長
を前記正方形断面の一辺の長さの1.2から2.0倍になるように規定して
電機子コイルに鎖交する磁束を有効に利用していた(➲特開2013-215
021)。しかし、磁石の着磁方向が90°ずつ回転する以外の場合にお
いて当該発明にかかわるエアギャップ長を用いると磁束の有効利用に
支障をきたし、機器の効率が低下する結果を招いていた。さらに、前
記ギャップ長がある程度広くなると出力を増加させるためにエアギャ
ップ中に配置される電機子コイルの体積を増大させることになるが、
体積増大に伴う重量増加のため磁束の有効利用が達成されても機器重
量当たりの出力が低下し、軽量化およびコスト低減の観点から問題と
なっていた。着磁方向に 平行な正方形断面を持つ永久磁石を、360°
を整数で除した角度ずつ着磁方向を回転させながら当該正方形断面に
平行に並べて形成される2つのハルバッハ配列を互いの発生する磁束
が強まるようにギャップを介して対向させたデュアルハルバッハ配列
界磁において界磁ポールピッチの0.3〜0.6倍の間隔に前記ギャップを
設定すると重量当たりの電機子磁束鎖交数が最大となる。また、360°
を3または5以上の整数で除した角度ずつ着磁方向を回転させながら前
記正方形断面に平行に並べて形成される2つのハルバッハ配列を互い
の発生する磁束が強まるようにギャップを介して対向させたデュアル
ハルバッハ配列界磁において前記ギャップを界磁ポールピッチの0.6〜
1.0倍の間隔に設定すると電機子磁束鎖交数が最大となる。発電機の場
合、最小の重量で最大の電圧を発生する。また、モータでは最小の重
量で最大のトルクが発生する。装置重量当たりの出力を最大化できる
ので装置の低コスト化および省資源化に貢献でき、また、回転機のみ
ならずリニアモータや電磁式ダンパーに適用できる。
--------------------------------------------------------------


しかし、磁石の着磁方向が90°ずつ回転する以外の場合発明にかかわ
るエアギャップ長を用いると磁束の有効利用に支障をきたし、機器の
効率が低下する結果を招く。さらに、前記ギャップ長がある程度広く
なると出力を増加させるためにエアギャップ中に配置される電機子コ
イルの体積を増大させることになるが、体積増大に伴う重量増加のた
め磁束の有効利用が達成されても機器重量当たりの出力が低下し、軽
量化およびコスト低減の観点から問題となる。モータが電力を動力に
変換する装置なら、発電機は動力を電力に変換する装置。両者はいず
れもコイルと磁石を持ち、同じ原理に基づいている。モータと発電機
のエネルギー変換効率は、磁力の強さに大きく左右される。㈱アテッ
クの開発した モータ・発電機の超高効率の秘密は、「デュアルハル
バッハ配列」と呼ばれる磁石の並びにある。「ハルバッハ配列」とは、
磁石のN極とS 極を90度向きを変えて並べる配列のこと。 磁石の片側
に磁界を集中させ、磁力を強め ることができます(上図1)。この配
列を「デュアル」、つまり2列向かい合わせて並べると、磁力は単体
のハルバッハ配列の2倍になる。 ㈱アテックは工学院大学との共同研
究で、ロータ(回転子)の外輪と内輪にハルバッハ配 列をデュアルに
並べることで、強力な磁力によ る超高効率モータ・発電機を実現しま
した。「磁力が2倍になれば、同じ動力から得られる 電力も2倍。モー
タならその逆で、半分の電力で同じ動力を得られます。強い磁力のお
かげで、カタログスペック90%台後半という高い変 換効率を実現する
ことができる」。ところが、強力な磁力は開発を阻む壁にも なる。ロ
ータ内に磁石を並べる際に、 磁石どうしがくっついてしまう課題に直
面。指を挟んで血が出るのは日常茶飯事。製造工程を工夫し、その課
題を克服。


写真左:ローター(回転子)。ハルバッハ配列の磁石を外輪と内輪に
向かい合わせて2列(デュアル)に並べて磁力を高める。右:コイル
を収容するステータ(固定子)。

□ そよ風や小川のせせらぎを 電力に変える仕組み
㈱アテックのモータ・発電機のもう一つ の特徴は、コイルに鉄心(コ
ア)を使わない 「コアレス」構造であること。コアがあると、ロータ
が回転する際に、がっくんがっくんと引っかかる動きをする。「コギ
ング」と呼ばれるこの現象は、小さな動力で電力を得たい場合に大き
な支障となる。コギングがあると、風力発電だと最低でも風速毎秒4~
5mぐらいは必要です。コアレスだとコギングがなく、風速毎秒1.5 m
ぐらいから発電できる。頬頰に優しく感じるそよ風を電力に変えられ
ます。水力発電なら、小川のせせらぎや田んぼの用水路でも発電でき
まる。このように世界の消費電力のおよそ半分はモータが占め、日本
だけでも1億台ものモータが動いていると言われる。モータの効率を
高めることができれば、大幅な省エネが実現可能に。昨今、電気自動
車やドローンなど、モータ駆動の新たな製品群も増えています。モー
タの高効率化により、これらの航続距離を延ばすこともできる。モー
タには、世界を大きく変える力がある。
--------------------------------------------------------------- 
□ 再生可能エネルギーとハルバッハモータ
✺ 風力発電システム

図1.特開2013-209969 風力発電システム 
【概要】図1のごとく加振部材30に、所謂ハルバッハ配列とされた
永久磁石を備えるリニア電動機を採用することで、三相コイルが強く
励磁され、従来の加振器と比して、小型化され、さらに、大きい推力
で板部材28が軸方向に低周波数で振動する。そして、風車20が回
転することで生じる付随波を備えた低周波騒音を打ち消すような低周
波消音が生じる。このように、既存の風力発電装置12の変更を抑え、
また、加振部材16(装置)を大型化することなく、風車20の回転
により生じた付随波を備えた低周波騒音を打ち消すことで、既存の風
力発電部材の変更を抑え、また、装置を大型化することなく、風力発
電部材に備えられた風車の回転により生じた低周波騒音を打ち消すこ
とができる風力発電システムを提供する。
サボニウス型風力発電用三層デュアルハルバッハ配列コアレス同期
発電機の検討:A Study on Savonius Type Core-less Synchronous Wind Po-
wer Generator with Triple Layers Dual Halbach Yusaku Arai(Kogakuin Un-
iversity), Mimpei Morishita(Kogakuin University), 2021.8.21
✺  ハルバッハ配列磁石の製造方法
特許第 5535827号 ハルバッハ配列磁石の製造方法 アスモ株式会社

✺ 円筒リニアモータの位置検出装置
特許第 6349506号 ハルバッハ配列及び磁性リングによるdq比を用いた
  円筒リニアモータの位置検出装置及び方法 多摩川精機株式会社
図1
図2
✺ ハルバッハモータ
特階2021121153号 ハルバッハ界磁子およびこれを備える回転電機
【概要】ハルバッハ配列された単位永久磁石配列を有す界磁子には、
極めて強い磁力の永久磁石が使われ、隣接する単位永久磁石間に強い
反発力、吸引力が発生し単位永久磁石配列から押し出されたり、傾き
が生じ、所期ハルバッハ配列が乱れるおそれがある。下図のごとく、
ハルバッハ界磁子2は、四角柱状をなす複数の単位永久磁石50と、
中空円筒状をなす非磁性部材の内筒3および外筒4と、を備え、内筒
3および外筒4が同軸に配置されるとともに、同軸に配置された内筒
3と外筒4との対向空間内に拘束されるように、複数の単位永久磁石
50がハルバッハ配列をなして内筒3および外筒4と同軸の円筒状に
配置することで、複数の単位永久磁石によるハルバッハ配列を所期の
配列に確実に保持し、ハルバッハ界磁としての機能を確実に維持でき
るハルバッハ界磁子およびこれを備える回転電機を提供する。


✺ 電動ホイール 
※ 国際特許出願第2021166420号 回転電動稀及びこれを用いた電動ホ
  イール 株式会社 日立製作所
【概要】回転自由に支持された回転子と、回転子と所定の空隙を介し
て備えられた固定子と、を備え、回転子は、円環状の永久磁石と、永
久磁石に埋め込まれたコアピースと、からなる磁極リングを有し、磁
極リングは、円環状に形成された内周面および外周面を有し、内周面
または前記外周面のいずれか一方は、空隙と対向する空隙対向面であ
って、もう一方は、前記空隙対向面とは異なる非空隙対向面であって、
磁極リングの前記非空隙対向面は、前記永久磁石で構成され、磁極リ
ングの空隙対向面は、永久磁石と露出したコアピースを含んで構成さ
れ、永久磁石は、コアピースが極中心となるように着磁される回転電
機。 
図1

風蕭々と碧い時代


Imagine Jhon Lennon



⦿ Album:『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』(Hell Freezes Over)

 

● 今夜の寸評:
                                                                 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2435

Trending Articles