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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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特異点真っ直中 ③

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦
国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと
)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひこにゃん」。   


via Wikipedia

         山藤は二十余りと零れ咲く
                       宇   

下の息子が丈、五、六メートルはあるとおもわれる雑木林から咲き溢れ
の山藤の房が滝のように溢れ落ちるかのような様をみて花の名を彼女に
尋ねるので山藤よと応えたと話す。そして、こうとも離す。近頃は河川
の管理に手が入らずかわりに山藤が繁殖し、蔓性だから巨木も絞め殺さ
れるのよねと。後二十六年でいまより2℃気温上昇するから猶更繁殖し
荒廃するねとつぶやき彼女の横顔をみる。



   藤波ふじなみの 影なす海の 底清み 沈しづく石をも 玉とぞ我が見る 
                                          大伴 家持
                                      万葉集 vol.19- 4199

    むらさきの淡き垂り花山藤なり柔くそよめき遠近をちこちに見ゆ
                                          河野 祐子
                                          花の歌二

河野 裕子(かわの ゆうこ、1946年7月24日 - 2010年8月12日)は、日
本の歌人。「塔」選者。夫は歌人の永田和宏。長男永田淳、長女永田紅
も歌人。熊本県上益城郡御船町に生まれ、滋賀県石部町(現湖南市)に
育つ。京都女子大学文学部国文科卒業。大学4回生(23歳)のときに角
川短歌賞受賞。宮柊二に師事。みずみずしい青春の恋愛歌を収め、新鮮
な言葉で女性の心をのびやかにうたった第1歌集『森のやうに獣のやうに
』でデビュー。感覚と身体性を総動員して生の実感を表現する作風で、
戦後の女性短歌のトップランナー。

   檜林の秀ほにあらはれてたち仰ぐむらさきこゆき山藤の花
                                          安藤  直彦
                                          佐夜の鄙歌


「線状降水帯発生情報」気象庁が最大30分早く発表へ

5月12日、気象庁は災害を起こすような大雨をもたらす「線状降水帯」の
発生を知らせる情報を、今月25日から、これまでよりも最大30分早く発
表する運用を始めると発表。線状降水帯は発達した積乱雲が直線状に並
んで長い時間、大雨を降らせ続ける現象で、近年、災害をもたらす大雨
の要因の一つ。線状降水帯が発生したと判断した場合に、水害や土砂災
などの起きる危険度が急激に高まっていることを知らせる「顕著(け
んちょ)な大雨に関する情報」を発表していますが、今月25日からは予
測技術を活用してこの情報をこれまでよりも最大30分早く発表すること
を明らかにした。なおJNNでは、情報の意味が明確に伝わるよう、この
顕著な大雨に関する情報」をこれまでどおり「線状降水帯発生情報」と
呼称する。



近海でとれなくなったアオノリを陸上養殖で
エビや魚などの水産物を陸上の施設で飼育する「陸上養殖」は、天候に
左右されず安定的に生産できることなどから新規参入が相次いでいる。
民間の調査会社の試算によると、陸上養殖に必要な設備の市場規模(国
内)は2021年には90億円、30年には200億円規模と倍に増えると予測され
ている。高知市内の料理店は、陸上養殖で育った海藻の一種「スジアオ
ノリ」を使っています。香りがよく、地元の名産として観光客にも人気。
この店の板長は「香りも強くて品質もいいし、助かっている」と話す。 

via NHK 陸上養殖広がるビジネスの可能性 新たな雇用の場にも
   2023.01.23
EVシフトで事業変革 部品メーカーの意外な活路

✔ 環境リスク本位制時代は、DXでグリーンなグローカル・キャピタリ
  ズムがマッチするというのがわたし(たち)の経済政策言論である。
  この考察はブログにて非連続連載していきたい。
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人工細菌に糖分を与えるだけで温室効果ガスの大幅削減
5月3日、ローレンス・バークレー国立研究所とカリフォルニア大学バー
クレー校の共同研究グループは、価電子を6個しか持たず電荷を持たな
い、二価の炭素化学種「カルベン」を、燃料や化学物質の製造、創薬や
合成に利用したいと考えてきたが、カルベン反応は試験管を用いて少量
ずつしか行うことができず、かつ、反応を促進するためには高価な化学
物質が必要であった。はこの「高価な化学物質」をストレプトミセス
いう細菌の遺伝子組み換え株で生産可能な天然物に置き換え、化学合成
で一般的に用いられる有毒な溶媒や有毒ガスを使用せず、カルベン反応
が可能になった。人工細菌は、糖を代謝してカルベン前駆体とアルケン
基質に変換したほか、進化したP450酵素を発現し、カルベン前駆体とア
ルケン基質を用いて、新たな生物活性化合物や高度なバイオ燃料の持続
的生産に使用できる可能性のある高エネルギー分子・シクロプロパン
生成。

【関連技術情報】
※Complete integration of carbene-transfer chemistry into biosynthesis
  Nature https://doi.org/10.1038/s41586-023-06027-2


✺ 高輪ゲートウェイ駅
透明な“窓タイプ”の太陽光パネルを駅に導入
ENEOSホールディングス、JR東日本、YKK AP、日本板硝子(NSG)は2023
年4月、高輪ゲートウェイ駅構内において透明な窓型の太陽光パネルを利
用した発電実証に取り組むと発表。今回の実証で利用するのは、米ユビ
キタスエナジーが開発した透明な太陽光発電窓パネル「UE Power」。紫
外線と赤外線を利用して発電が可能でありながら、一般的な窓と同程度
の透明度を維持しつつも、遮熱性と断熱性に優れているのが特徴だとい
う。既に2021年9月から約1年間にわたって、ENEOSとNSGが共同で行った
同パネルの屋外使用実証実験では、日本国内の日照、気候条件下において
も、想定通りの発電量、省エネ効果などの性能が確認できたとしている。
 今回は第2弾の実証実験として、同パネルの屋内使用時における発電性
能について検証。2023年5月8日~7月14日の約2カ月間、高輪ゲートウェイ
駅構内で既設の窓ガラスの内側に同窓パネルを設置し、定量的な評価を
行う計画。


ナトリウムイオン電池時代へ
関連メーカーが50社超で価格はLIBの1/2
「我々のナトリウム(Na)イオン電池(NIB)は、中国Chery(奇瑞汽車
)の電気自動車(EV)に搭載される」――。2023年4月16日の中国CATL(
寧徳時代新能源科技)による発表は、電池にとっての新時代の幕開けに
なった。蓄電池の主役がニッケル水素電池からリチウム(Li)イオン2次
電池(LIB)にほぼ切り替わって約10年。ここにきて、次の主役になり得
る新型電池、つまりNIBが急速に台頭。わずか2年前、NIBの開発、量産に
取り組んでいるのは世界で数社だった。ところが、現時点ではCATLだけ
ではなく、電池セルメーカーだけで現時点で少なくとも20社超。原材料
や部材メーカーも含めると約50社(表2)にのぼる。今後はさらに
増える見込み。



図1 EVや電動2輪向けから定置用までNIB製品が続々 VW:ドイツ・フォ
ルクスワーゲン (出所:(a)は中国HiNa Battery、(b)同JAC Group、(
c)同CATL、(d)同BYD、(e)同・立方新能源、(f)同・華宇鈉電、(
g)同Naion Power Batteries、(h)フランスTiamat Energy、(i)英
Faradion) 


表2 NIBの主な材料/部材メーカー (出所:公開資料と一部日経クロス
テックの推定を基に日経クロステックが作成) 増えた企業は、中国企業
が中心で、これまでLIBの製造を手掛けてきたメーカーのほか、鉛蓄電池
のメーカー、さらには、電子回路基板のメーカーなどさまざまだ。新し
く合弁会社を起こして参入する企業も多い。そして、生産能力だけみれ
ば2023年内にも合計で30GWh/年を超える規模と推測されている。
2030年には347GWhが出荷か  中国の研究所China YiWei Institute of Econ-
omics(伊維経済研究院)の伊維智庫(EVTank)が2023年2月に発表した
「中国ナトリウムイオン電池業界発展白書」によれば、2023年中のNIBの
実際の生産量は、3GWhに留まる。それでも、2030年には347GWhが生産、
出荷される見通しで、平均の年間平均成長率(CAGR)は97%と驚異的な数
字になる計算。 NIBが主役になり得るのはさらに先である。電気自動車
(EV)や定置用蓄電システムの世界的な需要増を受けて、LIB市場自体も
NIBに劣らない成長率で伸びるからである。同じEVTankによれば、LIBは
2030年には約6TWh/年生産される。つまり、その時点でのNIBの割合は、
容量ベースで5%超にすぎない。 NIBを発表した2日後の2023年4月18日、
CATLは今度は重量エネルギー密度が500Wh/kgと非常に高いLIB「凝聚態電
池」の年内量産を発表した。こうしたLIB技術の発展も考慮すると、将来
の蓄電システムは、高いエネルギー密度を必要とするドローンや電動航
空機、一部の航続距離重視のEVではLIB、それ以外の一般的なEVや定置用
蓄電システムではNIB、とすみ分けが進むとみる。 米Tesla CEOのイーロ
ン・マスク氏によれば「世界は年間10TWhの蓄電システムを必要としてい
る」という。これは現時点の約10倍だ。この需要水準では、LIBの正極用
ニッケル(Ni)や同コバルト(Co)を安定的に調達するのは難しい。
Liの調達も保証されないだろう。このため、今後、NIBが不要になる状況
は考えにくい。

道路交通法に基づくレベル4
特定自動運転に係る国内初の許可を取得
5月12日、国立研究開発法人産業技術総合研究所は、2021年度より経済産
業省および国土交通省の「無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支
援事業(自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実証
プロジェクト(テーマ1:2022 年度に限定エリア・車両での遠隔監視の
み(レベル4)で自動運転サービスの実現に向けた取組))」を幹事機関
として受託し、永平寺町におけるレベル4の無人自動運転移動サービスの
社会実装に向けて、ヤマハ発動機株式会社、三菱電機株式会社、株式会社
ソリトンシステムズとともに研究開発を進め、福井県吉田郡永平寺町(
以下、永平寺町)、まちづくり株式会社ZENコネクトの協力を得て、自動
運転移動サービスの車両実装のための実証を進めてきた。3月30日に国内
で初めて、遠隔監視のみのレベル4の自動運行装置を備えた車両として、
中部運輸局から永平寺町での走行環境条件の付与の認可を受けている。
これに続き、この車両を用いた運行のための道路交通法に基づく特定自
動運行に係る許可申請を、永平寺町のまちづくり株式会社ZENコネクトが、
福井県公安委員会に提出していたところ、本年5月11日付けで、国内で初
めての許可を取得。今回のレベル4自動運転車両を用いた特定自動運行の
許可により、車内にも遠隔地にも運転者がいない状態での運行が可能と
なる。特定自動運行主任者が3台を運行する予定だが、常時遠隔監視は不
要で、車両が不具合などで自動停止した後の対応をする。さらに、交通
事故時等には現場措置業務実施者が、現場に駆け付けることになる。


【要点】
1.レベル4自動運転車両の道路交通法上に基づく特定自動運行の国内
 で初めての許可
2.車内にも遠隔地にも運転者がいない状態での自動運転(特定自動運
 行)が可能
3.ドライバー不足や交通弱者への対応と地域の活性化に交通手段とし
 て貢献


【展望】
今後、4月に改正される道路交通法による特定自動運行に係る許可の取得
により、車両内無人でのレベル4の自動運転移動サービスが可能となる。
移動サービスの開始に向けては、サービス面での実証実験などを行う予
定である。

「縦型GaN」の高コストという課題
世界最大規模のパワーエレクトロニクス展示会「PCIM Europe 2023」(2
023年5月9~12日、ドイツ)において、シリコン並みのコストで縦型GaN(
窒化ガリウム)パワートランジスタの実現を目指す欧州のコンソーシアム
「YESvGaN」が、その取り組みを紹介。
近年、SiC(炭化ケイ素)およびGaN(窒化ガリウム)を始めとしたワイ
ドバンドギャップ(WBG)パワー半導体の開発/市場導入が加速している
が、シリコンと比べ高コストであるという課題は残ったままだ。また、
GaNパワーデバイスには、シリコンウエハー上にGaN活性層を形成する「
横型」と、GaN基板をそのまま使用する「縦型」がある。シリコンウエハ
ーを用いる横型は比較的低コストでGaNの高周波特性を得られるものの、
650V以上などの高耐圧を求める場合には不向きだ。一方の縦型は、横型
に比べ高電圧、大電流に適するが、GaNウエハーは高コストで、またサイ
ズも2~4インチ程度と小径。

シリコン基板上にGaNを形成して、シリコンとバッファー層除去
同研究は、シリコンやサファイア基板上でのGaNのヘテロエピタキシャル
成長によるコストメリットを得つつも、縦型の特性を両立するという方
向で進められている。 そもそもGaN on Silicon(シリコン基板上への
GaNの成長)で縦型を作れないのは、絶縁性のバッファー層が必要となる
ためだ。また、サファイアはそれ自体が絶縁体だ。そこで同プロジェク
トは、GaN成長後にデバイス領域直下にあるバッファー層やシリコンおよ
びサファイア基板自体を取り除き、裏側から直接金属コンタクトでGaN層
と接続する「縦型GaNメンブレントランジスタ」の開発を進めている。目
標は、300mmまでのシリコンやサファイアウエハーを用いた耐圧650~1200
Vクラスの縦型GaNパワートランジスタの実現で、実現すると厚さ数マイク
ロメートルながら、縦型構造のメリットとGaN on SiliconあるいはGaN on
Sapphireの低コストの両立が可能になる。


出所:Robert Bosch
YESvGaNが目指す縦型GaNメンブレントランジスタのメリット

YESvGaNではこの実現に向け、参画企業/組織がそれぞれ下記のような各
ステップで研究を進めている

•650~1200Vクラスを実現するための、最大300mmのシリコン/サファイ
 ア基板に厚いドリフト層のエピタキシャル成長を実現する技術開発
•シリコンIGBT並みのコストで4mΩcm2のオン抵抗を持つ最大1200V/100A
 の縦型GaNパワートランジスタとプロセス技術の開発
•ドライエッチングによるシリコン基板とバッファー層の除去、レーザー
 剥離によるサファイア基板のリフトオフおよびオーミック接触の形成、
 裏面パワーメタライゼーションを可能にする高度なボンディングおよび
 デボンディング技術
•開発されたパワートランジスタのアセンブリおよび相互接続技術の開発、
 対応する信頼性特性評価
•開発されたパワートランジスタのデータシート作成と、複数のアプリケ
 ーションデモ機におけるシステム効率向上の実証

出所:Robert Bosch  各ステップにおける目標
今回のPCIMでは複数の参画企業/組織が各ブースで、YESvGaNの取り組み
を紹介。Robert Boschのブースの一角では、プロジェクトコーディネー
ターのChristian Huber氏が担当していた。ブースでは、ダイオードのブ
レークダウン電圧が500Vを超えるスタック層をシリコンやサファイア上
に成長させたこと、150mmのGaN on Siliconウエハーからシリコンを除去
し、厚さ4μmのGaN膜を最大直径5mmのサイズで欠陥なく形成したこと、
ショットキーダイオードを備えた縦型デバイスの実証実験を行ったことな
ど各ステップでの進展の様子を紹介。また、実際にGaNのデバイス領域か
らシリコンを取り除いたウエハーなども展示していた。
Huber氏は、「現時点では最終的なトランジスタが完成しているような段
階ではない。また、われわれはあくまでこの技術が実現可能か実証する
ことを目的として研究を進めているが、同技術が実現すれば、縦型GaNの
量産化が加速できると期待している」と話すという。
via EE Times Japan
シリコン並みのコストで縦型GaN目指す「YESvGaN」:PCIM Europe 2023 -


     


 

【再エネ革命渦論 121: アフターコロナ時代 320】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング

特異点真っ直中 ③ 

 多数のベンゼン環からなる「ポリアセン」を合成
5年9日、東京大学の研究グループは、多数のベンゼン環が直線状に連結した
「ポリアセン」を合成することに成功。太陽電池やナノデバイスなどへの応用を
目指す。
【概要】 ベンゼン環が直線状につながった構造のアセン類は、ベンゼン環の個
数が増えるほど優れた光電子特性を示すことが分かっている。しかし、アセン
分子が長くなると、溶解性や安定性が大幅に低下するため、合成するのが極
めて難しかったという。実際に、現状で最も長いアセンは、2020年に発表された
12個のベンゼン環からなる「ドデカセン」である。研究グループは今回、規則的
なナノサイズの細孔を持つ多孔性金属錯体(MOF)に着目した。これまでも、
MOFのナノ細孔を反応場にすることで、高分子やナノカーボン材料の制御合
成に成功してきた実績があるが、ではまず、MOF内にポリアセンの原料となる
モノマーを導入し連結反応を行うことで、ポリアセンの前駆体となる高分子を合
成した。MOFの細孔内ではモノマーが一次元的に配列しており、適切な反応
位置で連結させる➲得られた複合体を塩基で処理した。これによりMOF骨格
のみを選択的に除去し、前駆体高分子を分離し得られた複合体を塩基で処理。
これによりMOF骨格のみを選択的に除去し、前駆体高分子を分離し➲加熱
処理を行いポリアセンに変換した。さらに、奈良先端科学技術大学 らの協力
を得て、ポリアセンの構造を解析。 本研究によって、これまで理論上の存在で
しかなかったポリアセンを実際に合成することに 成功しました。
【成果】
ベンゼン環が平均で19個、長いものでは数十個つながっていることを確認する。
今回開発した手法を用いると、ポリアセンの大量合成が可能となる 。


【展望】
今後は、反応のスケールアップによる大量合成が可能なことから、これまで未
踏であるポリアセンの光・電子・磁気特性の解明に取り組み、最細グラフェンの
特異な機能を 利用した太陽電池やナノデバイスなど広範な応用展開を目指す

GaNへ最高効率・低消費電力でスピンを注入 
5月9日、大阪大学の研究グループは、日本発の高性能半導体材料として注
目されている窒化ガリウム(GaN)上に高性能スピントロニクス材料(ホイ
スラー合金磁石)を作製することに成功し、高性能磁石/GaNからなる低接
合抵抗電極構造を用いた室温・高効率スピン注入技術を開発。GaNは、光
エレクトロニクスやパワーエレクトロニクスなど、多くの分野での応用が
期待される高性能半導体材料だが、電子のスピン自由度を積極的に活用
するスピントロニクス分野においても期待され始めている。特に、半導
体スピントロニクスデバイスとして期待されているスピン発光デバイス用
の半導体材料として魅力的な材料です。しかし、これまでの研究のほとん
どは、強磁性体からGaNへのスピン注入の際に 「強磁性体/絶縁体トンネ
ルバリア/GaN」という絶縁体トンネルバリア層を用いた高抵抗の電極構
造を用いることが一般的であり、デバイス動作に大電圧が必要であるば
かりでなく、素子性能に直接関わるスピン注入効率もそれほど高くない
という応用上の課題がある。
【要点】
1.日本発の高性能半導体材料として注目されている窒化ガリウム(GaN)  
 からなるスピントロニクスデバイスの実現に向けた室温で従来比3~4  
 倍の高効率なスピン注入技術の開発
2.GaN上に結晶構造が大きく異なる高性能スピントロニクス材料(ホイス  
 ラー合金磁石)をエピタキシャル成長し、従来よりも低接合抵抗のスピ
  ン注入電極構造を開発
3.バッテリーレベルの低電圧で駆動する小型・低消費電力の次世代ス
 ピン発光デバイス実現への道を切り拓く成果


図1. (左) 高性能磁石(ホイスラー合金磁石)と高性能半導体(GaN)の結
 晶構造.(右) 高性能磁石/GaN接合の電子顕微鏡写真.


図2. スピン注入現象を検証するためのテストデバイスとして作製した
 GaN横型スピントロニクス素子(左)と室温スピン伝導信号の例(右).
【成果】
従来から検討されてきた磁石/絶縁体トンネルバリア/GaNという高抵抗電
極構造を用いた電気的スピン注入技術ではなく、高性能ホイスラー合金磁
石/GaN直接接合が実現する低抵抗電極構造を用いた低消費電力・高効率ス
ピン注入技術を開発。ホイスラー合金磁石は、高性能スピントロニクス
材料として知られており、GaAsやGeなどの半導体材料への高性能なスピン
注入源材料として利用されてきが、体心立方構造のホイスラー合金磁石
とウルツ鉱型結晶構造のGaNは、結晶構造が大きく異なり、表面の原子配
列も整合していないため(図1)、GaN上にホイスラー合金磁石を高品質に作
製する(エピタキシャル成長する)ことは極めて困難であった。
この研究では、ホイスラー合金磁石とGaNの接合界面に六方最密充填結晶
構造のコバルト(Co)を数原子層(約0.4 nm)挿入することで、GaN上にホイ
スラー合金磁石をエピタキシャル成長し(図1)、ショットキートンネル直
接接合を実現することに成功しました。また、独自に開発した微細加工プ
ロセスを用いて、ショットキートンネル直接接合電極構造を用いたテス
トデバイス構造を作製し、室温でスピン注入信号を観測することに成功
(図2)。高性能磁石とGaNの間に絶縁体トンネルバリア層を用いていないス
ピン注入電極構造であるため、従来よりも3桁以上低い接合抵抗値を実現
し、低消費電力でのスピン注入を実現しています。また、スピン注入源と
して高性能ホイスラー合金磁石を利用することで、従来よりも3~4倍以上
高いスピン注入効率を実現しています。つまり、今回の研究成果は、GaN
への「低消費電力かつ高効率」なスピン注入技術の実証であり、今後、電
池レベルの低電圧で駆動するスピン発光デバイスの開発につながることに
期待する。 
【展望】
スピン発光デバイスの代表例であるスピンレーザーは、光通信技術にお
ける大容量暗号通信用の低消費電力量子光源への応用などが期待されて
いる。今後、本研究成果をもとに、室温でのスピン注入効率をさらに増
大させ、低消費電力かつ高効率なスピン注入電極構造をレーザーデバイ
ス構造に適応して研究開発を進めることで、室温・低電圧で電流注入に
より駆動する小型のGaN系スピンレーザーの実現につながることが期待さ
れている。 

ナノ結晶表面の有機分子を光で可逆的脱離 
-触媒活性・導電性・光機能を光で自在に変調できる新ナノ材料創成に資する
新たな発見

5月11日、立命館大学らの共同研究グループは、半導体ナノ結晶表面に機
能性有機分子を配位した複合ナノ材料において,可視光線を照射するこ
とで有機分子が脱離し,その後数秒以上かけて再度表面に配位する現象
を発見,解明。
【要点】
1.半導体ナノ結晶表面に配位した機能性有機分子が光で脱離する現象を
 初めて観測に成功
2.有機配位子の光脱離反応はほぼ可逆的に進行 
3.ナノ結晶表面の有機分子はナノ粒子の分散性、触媒活性、電気伝導性
 発光特性などを決めること から、光でそれらの性質を自在に制御でき
 る新材料開発が今後期待される

【成果】機能性有機分子であるペリレンビスイミド(PBI)を配位子とし、
硫化亜鉛(ZnS)ナノ結 晶に配位させた複合ナノ材料(PBI-ZnS)をモデ
ル物質として合成し、その光励起状態の詳細をさまざま なレーザー分光
計測や量子化学計算によって解析。その結果、可視光線で PBI を励起す
ると超 高速電子移動が起き、PBI がナノ結晶表面から脱離することを初
めて明らかにしました(図2)。さらに、脱 離した PBI と ZnS ナノ結
晶は数秒以上のきわめて長寿命の電荷分離状態を形成し、その後再度ナ
ノ結 晶に配位することも明らかにした。


【成果】有機無機複合ナノ材料研究においてこれまで見過ごされてきた
根幹的な現象を見出したも のであり、ナノ材料化学や光化学分野におい}
て重要な知見であると言えます。それだけでなく、ナノ結晶 表面の有機
配位子はナノ結晶の分散性、触媒活性、電気伝導性、発光特性などのさま
ざまな機能を決 めることから、光で分散性、触媒活性、発光特性などを
制御できる光触媒(図3)や、ナノ結晶フィルムの 導電性回路の微細パ
ターニング(図4)など、新しい光機能材料の開発に応用されることが
期待される。



※1 有機分子が表面に配位することによって安定化されたナノメートルオ
 ーダーの半導体微粒子
※2 光照射によって生成する物質(正確には物 質内の電子)のより高
 いエネルギー状態



風蕭々と碧いの時代


John Lennon

 

【J-POPの系譜を探る:1992年代】



曲名: それが大事  1991~92年  唄:大事MANブラザーズバンド
作詞/作曲:立川俊之 編曲: 大事MANブラザーズバンド&渡辺禎史

「それが大事」(それがだいじ)は、大事MANブラザーズバンドの楽
曲、3枚目のシングル。1991年8月25日に発売。最初はテレビ朝日系列で
放送されていた『スポーツフロンティア』のエンディングテーマとして
流され、この時はまだヒットするまでには至らなかったが、フジテレビ
系『邦ちゃんのやまだかつてないテレビ』のテーマソングとして使用さ
れるようになった後の1991年12月9日のチャートで17位にランクイン。翌
週には5位入り。さらに翌週に2位、そして12月30日付のチャートで1位
を獲得。オリコン集計で160.3万枚の売り上げを記録。
『来歴』
ボーカル・立川の出身地埼玉県草加市で結成。男女混成であることや曲
調・グループ名の印象などから「埼玉のサザンオールスターズ」の異名
をとる。デビュー以降アルバム1枚とシングル2枚をリリースするがヒッ
トに繋がらなかった。そんな中、所属事務所から「次の作品でヒットを
出せなければ危ない」と契約解除をほのめかされ背水の陣で制作した「
それが大事」を発表。立川曰く[いつ?]、「曲がモンスターのように一
人歩き」するように大ヒット。その後、所属事務所とレコード会社との
契約上のトラブルで移籍、発表したシングル・アルバム共にヒットせず1
996年に解散。1992年、香港の歌手、ハッケン・リー(李克勤)が、「
それが大事」を「紅日」というタイトルで、広東語でカバーしている(
作詞は李克勤本人が担当)。『紅日』に収録。 via Wikipedia

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)ゆっくり休んで また動き出す
         When you are tired, take a rest , Then start forward afresh.
                                       浄土宗 月訓 


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