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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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ネオグローカルリズム考①

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦
国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと
)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひこにゃん」。 

 
   第1部
   第2章
  この実際の、、、世界で、ぼくときみは少し離れた場所に住んでいる。
 ずいぶん遠くというほどではないけれど、思い立ってすぐに会いに
 行けるほど近くもない。電車を二度乗り換え、一時間半ばかりかけ
 れば、きみの住む街に着くことができる。そしてぼくらの住んでい
 る街は、どちらも高い壁に囲まれているわけではない。だからもち
 ろん行き来は自由だ。ぼくは海に近い静かな郊外住宅地に住んでお
 り、きみはずっと大きくて賑やかな都市の中心部に住んでいる。そ
 の夏、ぼくは高校三年生、きみは二年生だ。ぼくは地元の公立高校
 に通い、きみはきみの街にある私立の女子校に通っている。いつか
 の事情があって、ぼくらが実際に顔を合わせるのは月に一度かニ度、
 そんなところだ。ほぼかわりばんこに、ぼくがきみの住んでいる街
 を訪ね、きみがぼくの住んでいる街にやって来る。

                          
 ぼくがきみの街を訪ねるとき、ぼくらはきみの家の近くにある小さ
 な公園か、それとも公共の植物園に行く。植物園に入るには入場料
 が必要だが、温室の隣にはいつもあまり混んでいないカフェがあっ
 て、そこがぼくらのお気に入りの場所になる。そこでぼくらはコー
 ーヒーと林檎のタルトを注文し(ちょっとした贅沢だ)、二人だけ
 のひっそりとした会話に耽ることができる。
  欲求に駆られないわけがない。でもそういうのはもっと先になっ
 てからでいいだろうと、ぼくは本能的に感じる。今のところぼくが
 必要としているのは、月に一度かニ度きみと顔を合わせ、ニ人で長
 い散歩をし、いろんなものごとについて率直に話し合うことだ。お
 互いの情報を親密に交換し、もっと深く知り合うことだ。そしてど
 こかの木陰で抱き合い、唇を重ねる----そのような素敵な時間にぼ
 くは、それ以外の要素を慌ただしく持ち込みたくなかった。そんな
 ことをしたら、そこにある大事な何かが損なわれてしまい、もとあ
 った状態にはもう戻れなくなるかもしれない。
  身体的なものごとはもっと先のこととしてとっておこう。ぼくは
 そう思う。あるいは直感がぼくにそう告げる。
  でも、そこで二人で額を寄せ合って、いったいどんな話をしてい
 たのだろう? 今となっては思い出せない。あまりにも多くを語り
 合ったため、ひとつひとつの話題を特定することができなくなって
 しまったのだろう。しかしきみが高い壁に囲まれた特別な街の話を
 語るようになってからは、それがぼくらの会話の主要な部分を占め
 るようになった。
  主にきみがその街の成り立ちを語り、ぼくがそれについて実際的
 な質問をし、きみが回答を与えるというかたちで、街の具体的な細
 部が決定され、記録されていった。その街はもともときみがこしら
 えたものだ。あるいはきみの内部に以前から存在していたものだ。
  でもそれを目に見えるもの、言葉で描写されるものとして起ち上
 げていくにあたっては、ぼくも少なからず力を貸したと思う。きみ
 が語り、ぼくがそれを書き留める。古代の哲学者や宗教家たちが、
 それぞれの忠実で綿密な記録係を、あるいは使徒と呼ばれる人々を
 背後に従えていたのと同じように。ぼくは有能な書記として、ある
 いは忠実な使徒として、それを記録するための小さな専用ノートま
 で作った。その夏、二人はそんな共同作業にすっかり夢中になって
 いた。
                         この項つづく

 

『目次』
プロローグ 衝撃の海外レポート
第1章 一億人国家シナリオの行方
第2章 高出生率国と低出生率国の違い
第3章 出生率向上のための「3本柱」
第4章 「地方創生」と「移民政策」
第5章 議論百出の人口戦略法案
第6章 波乱の「人口戦略国会」
エピローグ 「始まり」の終わりか、「終わり」の始まりか

【著者略歴】
山崎 史郎(やまさき しろう、1954年〈昭和29年〉12月17日 - )は、
日本の厚生・厚労官僚。リトアニア国駐箚日本国特命全権大使等を経
て、内閣官房参与(社会保障・人口問題担当)。 
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   第1章 一億人国家シナリオの行方
   未来への不安
     出生率の「勝ち組」と「負け組」
  これに対し、1970年代以降、出生率低下に歯止めがかからず、
 1・2~1・4で低迷しているのが、日本やイタリアなどで、その
 「負け組」にいたドイツは、2011年には1・36と日本などと同
 じ水準だったにもかかわらず、2016年は1・60にまで急回復し、
 2019年も1・54となっている。最近のドイツの勤きは、私も大
 いに関心を持っている。 そして、近年、出生率が急速に低下して
 いるのが、東アジア諸国である。 図(l-10)で分かるように、
 韓国、シンガポール、香港、台湾は出生率の低下が著しく2019
 年の出生率は、軒並み日本を下回る水準にまで低下している。中で
 も韓国は、2018年についに1を割り込んでO・98となり、20
 19年はO・92、2020年にはO・84を記録し、予想より4年早
 く、2020年から人口減少が始まった。こうした東アジアの低出
 生率の要因として、家庭内で女性の状況や教育・雇用面での激しい
 競争、雇用形態の変化、東アジア経済の体質などをあげる人口学の
 専門家もいる。 

図 1-10
  中国についても、2020年の人口は14億1177万人、出生
 率は1・3との政府発表があったが、これは国連の推計を下回るも
 のであり、従来の見通しより5年早く、2022年には人口減少に
 転じるのではないかという見方もある。先般の海外レポートによる
 と、国連は中国の出生率が上昇すると見込んでいるが、人口の専門
 家は、2100年の出生率は1・4~1・5程度にとどより、中国
 の総人口は現在に比べ半減し、7億5400万人程度になるだろう
  と予測している。もっと厳しい見通しとしては、5億6000万人
  まで激減するという ものもある。  さらに中国は、過去の「1人
  っ子政策」の副産物として、男児と女児の比率が120対100と
  いう特異な状態となっており、人口維持のためには、女性の出生率
  はより高くなければならない、というハンディを負っていると指摘
  されている----。

   「国論分裂」の中で、政策は決まってきた
  壱岐は、話を続けた。 すべての国家と国民において、自らの国の
 人口をどう考え、人口問題にどのような基本政 策で臨むかは最重要
 テーマである。  
  それゆえに、基本政策の決定に際しては、しばしば激しい議論が
 起き、国論が分裂することも ある。政策如何によって、国の消長の
 みならず、民族の行方や地域の存続、さらには個人生活の あり方に
 まで大きな影響が及ぶのだから当然である。  
  いくつかの国の事例を紹介しよう。  先に述べたように、フラン
 スは100年以上にわたり、国をあげて出生率向上に取り組んでき
 たが、同じく高出生率国であるスウェーデンも、少子化対策につい
 て古い歴史を有している。  
  スウェーデンは、1930年代に当時の欧州の中で最低水準の出
  生率となり、その時、大きな 政策論争が起きた。「このままでは、
  スウェーデン人が消滅する」という危機感が高まり、保守派は、独
  身者や無子夫婦への課税、反産児制限などを提起した。これに対し、
  福祉の向上の観点 から、人口減少は歓迎すべきことだと主張し、米
  国のマーガレット・サンガーが提唱していた産 児制限運動を推し進
  めようとした.「新マルサス主義者」と呼ばれる人々が鋭く対立した。
   この対立の中で、後にノーベル賞を受賞する経済学者のグンナー・
  ミュルダールは、妻アルヴァとともに、『人口問題の危機』(19
 34年)を著し、保守派と新マルサス主義者の双方を批判した。保
 守派に対しては、出生率低下を個人のモラルの問題とする考え方は
 誤りであり、民主主義 理念に基づき産児制限は認めるべきだとした。
  同時に、新マルサス主義者に対しては、人口減少は決して歓迎され
  るべき現象ではないとして、出産を奨励する必要性を訴えたのであ
  る。
   ミュルダールは、経済学の視点から人口減少が続けば、いずれ消
   費や投資加減返し、最終的に 失業と貧困が増加することを危惧し
   ていた。出生率の低下に伴い高齢化率が高まることによっ て、労
   働意欲・労働生産性が低下し、広範な社会心理的停滞が引き起こさ
   れるのではないか、と 懸念したのである。  
     そして、人口減少による困難な事態が顕在化する前に、それを避
   ける「予防的社会政策」を講じることが重要であり、その方策とし
   て、すべての子どもの出産育児を国が支援する「普遍的 福祉政策」
   を推進すべきであると主張した。  
     ミュルダール夫妻は、1935年に政府が設置した人口問題委員
   会において主要な役割を果たし、今日に至るスウェーデンの普遍主
   義的な家族政策の形成に大きく貢献した。 

   2人の女性大臣が主導した、ドイツの「政策の大転換」
  ----もっと激しい国論分裂の中で、「政策の大転換」を行ってい
 るのがドイツである。 ドイツは、人口問題について大きな「負の
 遺産」がある。ナチス政権下において遂行された国家主義的・人種
 差別的な人口政策の存在である。これに対する深い嫌悪と反省から、
 出生率や出産奨励策をめぐる論議は、旧西ドイツでは長らくタブー
 とされてきた。国家は個人的領域に介入



     


 

【再エネ革命渦論 123: アフターコロナ時代 322】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング


特異点真っ直中 ⑤

風蕭々と碧いの時代


John Lennon Imagine

【J-POPの系譜を探る:1994年代】

 

 

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)一発触発。
 Russian 9K720 ISKANDER-M Tactical Missile: Load Launch Impact 
                         

動画:YouTube
プーチンが「戦術核」使用の可能性 専門家は「広島サミットの最中
に」窮地のロシアはキーウを消滅させる!(SmartFLASH) - Yahoo!ニ
ュース 2023.5.17 6:02
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9K720「イスカンデル」(ロシア語:9К720 "Искандер"ヂェー
ヴャチ・カー・セミソート・ドヴァーッツァチ・イスカンデール)はロ
シア製の短距離弾道ミサイル(SRBM)。固体燃料推進で、車両に搭載され
る移動式の戦域弾道ミサイル複合(TBM、Оперативно-такт
ический ракетный комплекс、ОТРК)であ
る。北大西洋条約機構(NATO)の用いたNATOコードネームでは、“SS-26
Stone(「石」の意)”と呼ばれる。「イスカンデル」とは古代マケド
ニアの英雄アレクサンドロス大王の異称である。
「イスカンデル」は戦域レベルの紛争用に設計された戦術ミサイルシス
テムである[3]。ポイントやエリアの標的、例えば敵火力兵器、防空・
対ミサイル防衛兵器、司令所や通信ノード、密集地帯の軍隊などに合わ
せて通常弾頭を使い分けることで、活動中の軍部隊・標的の両方を破壊
することにより敵軍の戦闘遂行能力を弱体化させる。このシステムは敵
の活動妨害環境の中でも高い確率で任務を遂行することができ、ミサイ
ルの発射準備中や飛行中でもほとんど故障しない。ミサイル飛行経路の
計算と入力は、発射装置が自動で行う。システム搭載車両は移動可能で、
耐用年数の延長や操作の容易さも相まって、高いレベルの戦術的作戦能
力および戦略的機動性を有している。 「イスカンデル」にはクラスター
爆弾弾頭、燃料気化爆弾弾頭、威力増大型弾頭、バンカーバスター用の
地中貫通弾頭、対レーダー作戦用の電磁パルス弾頭など、いくつかの異
なるタイプの通常弾頭が用意されている。 製造企業であるロステック会
長セルゲイ・チェメゾフは、国内仕様には核弾頭搭載能力が備わること
を明言している。  via Wikipedia


✔ ほんまかいな! そこまで反動するの?(驚く!ひこにゃん)。

 


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