彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成
の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体さ
せて生まれたキャラクタ。
【今夜のひとり鍋:おでん】
昨夜のおでん定食
日本料理のうち、煮物の一種。鍋料理にも分類される。鰹節と昆布でとった出汁
(だし)に味を付け、種と呼ばれる様々な具材を入れて長時間煮込む。おでん種
としては、薩摩揚げ、はんぺん、焼きちくわ、つみれ、こんにゃく、大根、芋、
がんもどき、牛すじ、ゆで卵、厚揚げなどがある。おでん種、つけだれの種類は
地域や家庭によって異なる。 「おでん」は元々、田楽を意味する女房言葉であ
る。田楽、もしくは味噌田楽は室町時代に出現した料理で、種を串刺しにして焼
いた「焼き田楽」のほか、種を茹でた「煮込み田楽」があった。江戸時代になっ
て「おでん」は「煮込み田楽」を指すようになり、「田楽」は「焼き田楽」を指
すようになったとされる。via jp.Wikipedia
驚くほどの、ひとり鍋市場の多様化と無国籍化 トップを走る日本!
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【再エネ革命渦論 201 アフタ-コロナ時代 186】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング
高放熱性窒化ガリウムトランジスタを実現
汎用品より放熱性が2倍向上!
12月 1日、大阪公立大学,東北大学,北京大学,地球上で最も高い熱伝導率をも
つダイヤモンドを基板に用いたGaNトランジスタを作製し,SiC基板上に作製した
同一形状のトランジスタと比べて,放熱性を2倍以上高めることに成功。
図1.ダイヤモンド基板上窒化ガリウムトランジスタ
【要点】
・ダイヤモンド基板上に作製した窒化ガリウム(GaN)トランジスタ(図1)の性
能を評価
・炭化ケイ素基板を用いたGaNランジスタと比べ、2倍以上の優れた放熱性を実証。
・G通信基地局や気象レーダーへの応用や小型化へも貢献
【概要】
GaNトランジスタが動作する際に発生する熱とそれに伴う温度上昇は,性能の
劣化や素子寿命の短縮といった実用上の重要な課題であり,効果的な放熱手法の
開発が必要不可欠となる。このため,ダイヤモンドのような熱伝導率が非常に高
い材料が,素子の放熱材料として注目されていが,素子とダイヤモンドの接合が
困難な点などから,期待されるレベルの放熱性の向上が得られず,実用化には至
っていない。
研究グループでは,2022年3月には,Si 基板から剝離したGaN 層をダイヤモンド
基板に接合したトランジスタの作製に成功し。しかし,Si 基板からの大面積GaN
層の剝離や,1,100℃での耐熱性およびSiC基板以上の放熱性向上の実証には至っ
ていなかった。
図2:Si、SiC、ダイヤモンド上に作製したトランジスタの放熱性の比較(同印加
電力で温度上昇が小さいほど、放熱性は優れている)
研究ではまず,Si基板上に窒化ガリウム層(厚さ3µm)と炭化ケイ素(3C-SiC)
バッファ層(厚さ1µm)を生成した。その後,Si基板から2層を剥離し,表面活性
化接合法を用いてダイヤモンド基板上に接合することで,約1インチのGaNトラン
ジスタを作製した。高品質な炭化ケイ素薄膜を用いることで,1,100℃の熱処理
を行なった後でも接合界面に膜剥離が起こらず,高品質なヘテロ接合界面を得る
ことができる。この方法で作製したダイヤモンド基板上GaNトランジスタの放熱
性を検証するため,SiC基板上に作製した同一形状のトランジスタと比較した。
その結果,ダイヤモンド基板上のトランジスタは,SiC基板上のものに比べ,放
熱性が2.3倍向上した。また,他の先行研究で作製されたダイヤモンド基板上の
トランジスタよりも高い放熱性を達成し,トランジスタ特性の大幅な改善に成功
した。
図3 (a) AlGaN/GaN/3C-SiC層/ダイヤモンド接合試料、(b) ダイヤモンド上に作
製された窒化ガリウムトランジスタの光学顕微鏡像、(c) 3C-SiC/ダイヤモンド接
合界面の断面TEM像、(d) 本研究で作製したダイヤモンド基板上窒化ガリウムトラ
ンジスタと、他の先行研究で作製されたダイヤモンド上GaNトランジスタの放熱性
向上倍率の比較
【展望】
今後、ダイヤモンド基板を用いた大面積窒化ガリウムトランジスタが実現するこ
とで、5G通信基地局や気象レーダー、衛星通信分野などの高出力・大電力用途へ
も利用の幅が広がることが期待できる。
【関連特許事例】
・特開2023-29250 ダイヤモンド基板製造方法 国立大学法人埼玉大学 信越ポリマ
ー株式会社 信越化学工業株式会社
【概要】従来、パワーデバイスに適した半導体材料として、シリコン(Si)に
代わって炭化ケイ素(SiC)や< (GaN)が提供されてきたが、ダイヤモン
ド半導体はこれら半導体材料と比べて高絶縁破壊電界、高い電力制御指数及び熱
伝導率が最も高いということから次世代の材料として注目され、実用化に向けて
研究や開発が進んでいる。またダイヤモンド中の窒素-空孔センタ(NVセンタ
)は室温で高感度な磁気検出が可能であるため、磁気センサへの応用が期待され
ていてこの研究も行われている(特開2015-59069)。
これら半導体への応用が期待される単結晶ダイヤモンドは高温高圧法(HPHT
法)やホモエピキャシタル成長により合成されるが、これらの合成法では半導体
プロセスに利用するための単結晶ダイヤモンドのバルク基板の大面積化が困難と
されている。そこで、単結晶酸化マグネシウム(MgO)を下地結晶として単結
晶ダイヤモンドをヘテロエピキャシタル成長させる気相合成法(CVD法)が大
面積化に優位性があるとして適用されてきている。ダイヤモンド基板は、ダイヤ
モンド単結晶のインゴットやインゴットをさらに一定の長さに切断したブロック
をダイヤモンドを研粒としたワイヤーソーで一定の厚さにスライスして製造され
ている。ワイヤーソーのワイヤーは例えば少なくとも数十μmのような径を有し
ているため、ダイヤモンド単結晶のインゴットやブロックをダイヤモンド基板に
スライスする際に、切断面に沿った一定の幅の部分は研削の切り代として失われ
ていた。
またレーザ光を利用してダイヤモンドインゴットからダイヤモンド基板を製造す
るダイヤモンド基板製造方法が開示されている(特開2020-50563を参照)。この
方法は、ダイヤモンドインゴットの主表面から所定の深さにレーザ光を集光して
照射し、2次元状に走査することにより結晶構造が改質された改質層を形成し、
この改質層でダイヤモンド基板を剥離するものである。 下図6のごとく、ダイ
ヤモンド基板製造方法は、レーザ光Bを集光するレーザ集光部190を単結晶
ダイヤモンドのブロック10の主表面10aに対向するように配置する工程と、
レーザ集光部190を用い、所定の照射条件で、ブロック10の主表面10aに
向けてレーザ光Bを照射してブロック10の内部にレーザ光Bを集光しつつレー
ザ集光部190とブロック10とを三次元状に相対的に移動させることによりブ
ロック10の主表面10aから所定の深さに単結晶ダイヤモンドの{111}面
に沿って劈開を生じさせ、{111}面の劈開を連結する工程とを含み、主表面
が{100}面の単結晶ダイヤモンドから主表面が{100}面の新たなダイヤ
モンド基板を創製するダイヤモンド基板製造方法を提供する。
図6.{111}面の加工痕による劈開面がW形状に連結した状態を示す模式図
【符号の説明】 10 ブロック 10a主表面 51 劈開面 100 加工装置
190 レーザ集光部
【特許請求の範囲】
【請求項1】 レーザ光を集光するレーザ集光部を主表面が(100)面である単
結晶ダイヤモンドのブロックの主表面に対向するように配置する工程と、 前記レ
ーザ集光部から前記ブロックの主表面にレーザ光を照射して前記ブロックの内部に
レーザ光を集光しつつ前記レーザ集光部と前記ブロックとを<110>方向に二
次元状に相対的に移動させることにより前記ブロックの主表面から所定の深さに
単結晶ダイヤモンドの(100)面に沿って加工痕からなる走査ラインを形成す
る第1の工程と、 前記レーザ集光部と前記ブロックとを三次元状に相対的に移
動させることによりレーザ光の焦点を{111}面に沿って所定量移動させる第
2の工程 を含み、前記第1及び第2の工程を繰り返して{111}面の劈開を
生じさせるダイヤモンド基板製造方法。
【請求項2】 前記{111}面において対向する位置にある{111}面に劈
開面を形成し、この劈開面を連結させた連続劈開面により前記ブロックからダ
イヤモンド基板を剥離して分離する請求項1に記載のダイヤモンド基板製造方
法。
【請求項3】 前記第1の工程は、前記単結晶ダイヤモンドの(100)面に沿
って加工痕からなる一つの走査ラインを形成する請求項1又は2に記載のダイヤ
モンド基板製造方法。
【請求項4】 前記第1の工程は、前記単結晶ダイヤモンドの(100)面に沿
って加工痕からなる複数の走査ラインを形成する請求項1又は2に記載のダイヤ
モンド基板製造方法。
【請求項5】 前記第1及び第2の工程は、前記主表面の全面にわたり所定の深
さに改質層を形成する請求項1又は2に記載のダイヤモンド基板製造方法。
【請求項6】 レーザ光を集光するレーザ集光部を主表面が(100)面である
単結晶ダイヤモンドのブロックの主表面に対向するように配置する工程と、 前
記レーザ集光部から前記ブロックの主表面にレーザ光を照射して前記ブロック
の内部にレーザ光を集光するように、前記レーザ集光部及び前記ブロックを二次
元状に相対的に移動させるとともに、レーザ光の焦点を深さ方向に移動させ、前
記主表面から第1の深さから[211]方向に加工痕からなる走査ラインを形成
し、前記走査ラインが前記第1の深さよりも浅い第2の深さに達すると前記第
2の深さから前記第1の深さまで[-211]方向に加工痕からなる走査ライン
を形成することを含む走査ラインを形成する第1の工程と、 前記レーザ集光部
と前記ブロックとを二次元状に相対的に移動させることによりレーザ光の焦点を
[01-1]方向に所定量移動させる第2の工程と、 を含み、前記第1及び第
2の工程を繰り返して{111}面の劈開を生じさせるダイヤモンド基板製造
方法。
【請求項7】 レーザ光を集光するレーザ集光部を主表面が(100)面である
単結晶ダイヤモンドのブロックの主表面に対向するように配置する工程と、 前
記レーザ集光部から前記ブロックの主表面にレーザ光を照射して前記ブロックの
内部にレーザ光を集光するように、前記レーザ集光部及び前記ブロックを二次
元状に相対的に移動させるとともに、レーザ光の焦点を深さ方向に移動させ、前
記ブロックにおいて、前記主表面の第1の位置における第1の深さから[211
]方向に加工痕からなる走査ラインを形成し、前記走査ラインが前記主表面の第
2の位置において前記第1の深さよりも浅い第2の深さに達すると、前記主表面
において前記第2の位置について前記第1の位置とは対称な第3の位置における
前記第1の深さから[2-1-1]方向に前記第2の位置における前記第2の深
さまで加工痕からなる走査ラインを形成することを含む走査ラインを形成する第
1の工程と、 前記レーザ集光部と前記ブロックとを二次元状に相対的に移動さ
せることによりレーザ光の焦点を[01-1]方向に所定量移動させる第2の工
程と、を含み、前記第1及び第2の工程を繰り返して{111}面の劈開を生じ
させるダイヤモンド基板製造方法。
図1. 本開発技術の模式図
コバルトフリー高電位正極を用いた新たなリチウムイオン電池
11月28日、東芝はコバルトフリーな5V級高電位正極材料を用いて、副反応とし
て生じるガスを大幅に抑制できる新たなリチウムイオン二次電池を開発したと
発表した。レアメタルであるコバルトを用いず、さらに近年の需要増加と共に
価格が高騰しているニッケルの含有量も少ないため、コストだけでなく資源保
全の観点でも優れた電池だという。リチウムイオン電池の正極として、コバル
トフリーかつニッケル含有量が少なく、スピネル型の高電位正極である「ニッ
ケルマンガン酸化物(LNMO)」が注目されている。しかしLNMOは作動電位の高
さゆえに電解液が酸化分解してガス化するため、電池が著しく膨れたり、寿命
が短くなったりする課題があった。
図3: 開発電池の各種性能
今回東芝は、高電位正極の表面で電解液が分解されてガスが発生することや、
正極材料に含まれる金属が溶出し、溶出した金属が負極表面でガス発生を促進
するメカニズムを持つことを解明した。これにより、正極の粒子表面を改質し
て電解液との反応を抑制する技術に加え、負極表面で溶出イオンを無害化する
技術を開発。この技術により、一般的に広く使用されている電解液を使っても
ガスの抑制が可能になったという。
【展望】
本電池の応用先として、先行して電動工具や産業機器など小型で高電圧を必要
とする用途への展開を検討し、車載用途への展開を目標とし、電池の大型化を
目指し、本電池を2028年に実用化する。
風蕭々と碧い時
Lou Reed Perfect Day
1972.11.24
● 今夜の寸評: