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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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ゴールド饅頭が世界を席巻

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。戦国時代の軍団編成の
一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体させ
たせて生まれたキャラクタ。

【牛すじの購入方法】
牛すじを販売していることが多いのは、業務スーパー(86円)、ハナマサ(158
円)、ライフ(168円)、コストコ。業務スーパーやコストコでは牛すじ肉が常
に販売されていることが多いが、ハナマサやライフは事前に電話で確認すると確
実。見出しに記載した値段は100gあたりの価格(2023.3.14 )。

【牛すじの下処理】







まとめるとだいたいやりたいことが見えたとうことで、後は試作実行するだけ。
➲圧力鍋の有無は1つのテーマとなる。

⏳ 鉄鍋の内回りに土手状に味噌を盛り、その中央でまず具材を焼き、熱により
溶け出した味噌で煮込んでゆくことからどて焼き(土手焼)、あるいはどて煮
(土手煮)と呼ばれるようになった。甘辛く濃厚な味わいで酒によく合う。 安
価に楽しめる大阪の下町グルメとして知られ、新世界エリアにはどて焼きを提供
する店が多数軒を連ねている。

  夜店の二銭のドテ焼(豚の皮身を味噌で煮つめたもの)が好きで、ドテ
  焼さんと渾名がついていたくらいだ。
                            織田作之助

広島では牡蛎が主役で、脇役(やっかいもの)で、食肉としては、畜産だけでな
く魚介類も含まれるようだかが「どて鍋」「どて焼き」が含まれ、普段なら祝さ
れることなく破棄されていた部位なのだが、牛すじ、メンブラン(隔膜・薄皮)
が味噌(発酵穀物・豆類を加えて煮込むことで、コラーゲン(皮膚や腱・軟骨な
どを構成する繊維状のたんぱく質)ブーム重なり価格上昇(付加価値上昇➲折
からのSDGsという環境リスク本位制 ➲世界的政治経済的的基軸(もったいない・
生物多様性思想)とシクロしわたしはオーバーキャパ。^^;
実は知らなかったコラーゲンの効能(大正製薬)


⮚ 作り方
1 牛すじ肉はアクと臭みを取るために熱湯で湯通しする。その後水にとり、ザル
 に上げておく。
2 青ねぎは青い部分と白い部分を分け、青い部分は小口切りにする。
3 鍋に湯通しした牛すじ肉、だし汁、しょうがの薄切り、青ねぎの白い部分を入
 れて煮立て、アクを取りながら40分~60分ゆでる。
4 ゆでた牛すじ肉をひと口大に切る。こんにゃくはひと口大にちぎり、下ゆです
 る。
5 鍋に牛すじ肉のゆで汁カップ1.5、残りの調味料を入れて、牛すじ肉を加えて
 煮る。煮汁が少なくなるまで煮詰める。
6 小口切りにした青ねぎを散らして 完成。
7 牛すじ肉はアクと臭みを取るために熱湯で湯通しする。その後水にとり、ザル
 に上げておく。





電子レンジ(マイクロ波2.45GHz)で手軽に食べられる、生地、具材がおいしい
ワンランク上?のゴールドシリーズの「肉まん」。リニューアルにより肉の旨味
とジューシー感がアップ。また、個包装された内袋のまま電子レンジ調理するこ
とができるため、ラップをかける手間もなく簡単に調理でき、また、環境負荷低
減を目的にトレイを無くし、シリーズ合計でプラスチック使用量は年間3t (CO2
15t相当)の削減を見込む。


SDGs特集 井村屋グループ株式会社 食品ロス50%削減めざす、プラスチックの使
用削減も 2020.9.18 中部経済新聞
※ 速い、美味しい、衛生的で、健康と環境にやさしい(電源/電子レンジを贈与
 をしよう)。
                              
 

 



Anytime Anywhere ¥1/kWh era
新成長経済理論考 ㉘
● 非対称な二次元シートを利用したナノサイズの巻物構造の実現
〜高性能な触媒や発電デバイスへの応用に期待~
1月18日、東京都立大学、産業技術総合研究所、筑波大学、東北大学、名古屋大
学、金沢大学、北陸先端科 学技術大学院大学らの研究チームは、次世代の半導
体材料として注目されている遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD)の単層シート
を利用し、最小内径 5 nm 程度のナノサイズの巻物(スクロール)状構造の作製
に成功。

【要約】
TMD は遷移金属原子がカルコゲン原子に挟まれた3原子厚のシート状物質であり、
その機能や応 用が近年注目を集めています。一般に、TMD は平坦な構造が安定
であり、円筒などの曲がった構 造は不安定な状態となる。本研究では、上部と
下部のカルコゲン原子の種類を変えたヤヌス構造と呼ばれる TMD を作製し、こ
の非対称な構造がスクロール化を促進することを見出した。 理論計算との比較
より、最小内径が 5 nm 程度まで安定な構造となることを確認。

また、スクロール構造に由来して軸に平行な偏光を持つ光を照射したときに発光
や光散乱の強度が増大すること、表面の電気的な特性がセレン側と硫黄側で異な
ること、及びスクロール構造が水素発生特性を有するなどの基礎的性質を明らか
にした。今回得られた研究成果は、平坦な二次元シート材料を円筒状の巻物構造
に変形する新たな手法を提案するものであり、ナノ構造と物性の相関関係の解明
そして TMD の触媒特性や光電変換特性 などの機能の高性能化に向けた基盤技術
となることが期待されている。

【成果】
長尺かつ微小な内径を持つスクロール構造の作製に向け、上部と下部のカルコゲ
ン原子の種類を変えたヤヌス構造と呼ばれる TMD に着目しました。このヤヌスTMD
では、上下の カルコゲン原子と遷移金属原子の距離が変わることで 曲がった構
造が安定化することが期待できる。このようなヤヌスTMD作製に 最初に化学気相
成長法(CVD 法)を利用し、二セレン化モリブデン(MoSe2)および二セレン化タ
ングステン(WSe2)の単結晶性の単層シートをシリコン基板上に合成した。この単
層シートに対し、水素雰囲気でのプラズマ処理により、単層TMD の上部のセレン
原子を硫黄原子に置換し、単層ヤヌス TMD を作製できます。 次に、有機溶媒を
この単層ヤヌス TMDに滴下することで、シートの端が基板から剥がれ、マイクロ
メートル長のスクロール構造を形成(図1)。

図1.単層ヤヌスMoSSeを利用したナノスクロールの作製手法。(a)単層MoSe2
の 構造モデル。(b)熱CVDシステムの概略図。(c)単層ヤヌスMoSSeの構造モ
デル。 (d)水素プラズマによる硫化プロセスの概略図。(e)ヤヌスナノスク
ロールの構 造モデル。(f)有機溶媒の滴下によるナノスクロールの作製方法の
概略図。
※原論文「Nanoscrolls of Janus Monolayer Transition Metal Dichalcogenides」の図引
 用・ 改変したものを使用。
この試料を電子顕微鏡で詳細に観察し、実際にスクロール構造を形成したこと(
図 2)、全ての 層が同一の方位を持つこと、そして最小内径で 5 nm 程度まで
細くなることなどを確認しました。観察された内径に関しては、ヤヌスTMD のナ
ノチューブでは最小で直径が 5nm 程度までは、フ ラットなシート構造よりも安
定化するという理論計算とも一致する。また、このスクロール構造に由来し、軸
に平行な偏光を持つ光を照射したときに発光や光散乱の強度が増大すること、表
面の電気的な特性がセレン原子側と硫黄原子側で異なること、およびスクロール
構造が水素発生特性を 有することも明らかにした。

【展望】
今回得られた研究成果は、平坦な二次元シート材料を円筒状のスクロール構造に
変形する新たな 手法を提案するものです。特に、非対称なヤヌス構造の利用は、
様々な二次元シート材料のスクロ ール化に適用することができます。また、単
結晶のTMDを原料に利用することで、スクロール内部 の層の結晶方位を光学顕微
鏡による観察で容易に同定すること、そして様々な巻き方を持つスクロ ールの
作製が可能になりました。今後、本研究成果より、様々な組成や構造を持つスク
ロールの実現、電気伝導や光学応答と巻き方の関係の解明、触媒やデバイス応用
など、幅広い分野での研究の展開が期待されてる。

用語解説 (注1)遷移金属ダイカルコゲナイド(TMD) タングステンやモリブ
デンなどの遷移金属原子と硫黄やセレンなどのカルコゲン原子で構成される層状
物質。遷移金属とカルコゲンが1:2の比率で含まれ、組成はMX2と表される。
単層は 図1aのように遷移金属とカルコゲン原子が共有結合で結ばれ、3原子厚
のシート構造を持つ。 近年、TMDが持つ優れた半導体特性により大きな注目を集
めている
【掲載論文】
原  題:Nanoscrolls of Janus Monolayer Transition Metal Dichalcogenides
掲載誌:ACS Nano
(DOI)https://doi.org/10.1021/acsnano.3c05681  

● プリント向け厚膜導電性インク開発
1月15日、NIMS(物質・材料研究機構)と住友金属鉱山,エヌ・イー ケムキャッ
ト,NIMS発ベンチャー企業のプリウェイズは,共同研究を通じて,フィルムな
どの基材の上に印刷技術で電子回路やセンサーを形成する「プリンテッドエレク
トロニクス」向けの厚膜導電性インクを開発。

プリンテッドエレクトロニクスは,金属膜から不要な部分を除去して電子回路を
形成する従来の技術(サブトラクティブ)と異なり,必要な部分にだけ電子回路
を印刷して形成できる(アディティブ)ため,金属材料の使用量,環境負荷,製
造コストなどの低減が期待されている技術。

今回の厚膜導電性インクは,NIMSとプリウェイズが開発した金属錯体インク(金
属イオンに帯電した分子を配位して安定化したインク)を元に,住友金属鉱山が
持つ金属粉末の合成技術やペースト技術を生かして開発された。このインクには,
プリンテッドエレクトロニクスで要求される膜厚制御と低温焼結性を実現するた
めに,住友金属鉱山が開発した微粒銅粉も添加されている。これにより耐熱性樹
脂フィルムにも応用可能な200 °C前後での厚膜の配線形成が可能となる。


【掲載論文】
1.題 目 : Printing flexible Cu-Ni traces with high conductivity and high thermal
          stability by in-situ formed multiscale core-shell structures in inks
2.掲載誌:: Applied Surface Science
3.DOI : 10.1016/j.apsusc.2023.158967 

● 2次元ダイヤモンド状コロイド結晶を作製
1月15日、名古屋市立大学と東北大学は,新規手法(基板上での荷電コロイド粒
子の交互積層)により,ガラス基板上に,3層からなる2次元的なダイヤモンド格
子を作製。μmサイズのコロイド粒子が,ダイヤモンド格子状に配列した構造は,
光の閉じ込めが可能なフォトニック結晶として働くことが知られており,現在そ
の構築が世界で活発に検討されている。これまでに,複雑な表面構造を持つ粒子
を使ったいくつかの構築法が提案されているが,簡便な作成法は報告されていな
かった。このようなダイヤモンド格子の光制御能は自然界でも見られ,コンゴウ
インコの羽は,ケラチン線維のアモルファスダイヤモンド構造が特定波長の光を
反射するため,鮮やかに発色する。コロイド粒子は媒体中で自己集合して,コロ
イド結晶構造を作る。しかし,等方的な相互作用が働く1成分コロイド系では,
空間充填率が高くて安定な,BCC(体心立方格子),FCC(面心立方格子),HCP(
六方最密充填格子)構造のいずれしか生成しないことが分かっている。

会合体形成に関して,2020年に国際宇宙ステーション・「きぼう」日本実験棟で
宇宙実験を行なっている。これらの研究成果を組み合わせて,今回の研究では
次のようなダイヤモンド格子の構築法を考案2次元荷電コロイド結晶の作製では,
FCC格子の(111)面が基板に吸着する。この格子面と,ダイヤモンド格子の対応
する面が同じ粒子配置を取ることに着目した。

この2次元荷電コロイド結晶上に粒子を積層して正四面体型会合体を作製すれば,
単層ダイヤモンド格子が得られると考え,静電相互作用を利用した構築を検討し
た。 2層目の粒子は1層目粒子の作る正三角形の中央,3層目の粒子は2層目粒
子の直上に位置する必要があるが,粒子間静電相互作用の大きさを調節して,付
着位置を制御できた。粒子として,直径が1μm程度の正及び負に荷電したシリカ
粒子を用いた。
【成果/展望】
構築した構造の1辺は50μm。正負の粒子を交互に積層する簡便な手法で,2次元
ダイヤモンド格子構造を作製することができた。研究グループは,この研究成果
は,フォトニック結晶やコロイド粒子を利用したセンサとして,バイオや診断環
境の分野での活用が期待する。

● 用途に合わせMTJ素子特性をカスタマイズ
~1桁ナノメートル領域にてAIから⾞載まで利用可能に~
1月11日、東北大学は、スピン移行トルク磁気抵抗メモリ(STT-MRAM)の記憶素
子である磁気トンネル接合(MTJ)素子の特性を、用途に合わせてカスタマイズ
できる材料・構造技術を確立した。記録層に用いる材料の膜厚や積層回数を変え
ると、「高温でのデータ保持」はもとより「データの高速書き込み」にも対応で
きる。

図1.本研究で提案した積層磁性層構造
【概要】
不揮発性メモリは、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)機器から車
載システムまで、さまざまな用途で用いられている。特に、微細な先端プロセス
を用いたSTT-MRAMは、高温でも高いデータ保持性能があり、車載向け半導体への
採用が決まるなど、需要が拡大する。一方、AI/IoT機器では、高速のデータ書
き込み特性や高い書き換え耐性が求められており、用途に応じた特性を実現する
必要がある。
MTJ素子の記憶層は、酸化マグネシウム(MgO)層でコバルト鉄ホウ素(CoFeB)
層を挟んだ構造となっている。研究グループはこれまで、CoFeB/MgO界面由来の
垂直磁気異方性を用いた素子や二重界面構造の開発を行ってきた。また、MTJ素
子のさらなる微細化に対応できる技術を開発し、「高温での高いデータ保持」や
「数ナノ秒の高速動作」を実現してきた。今回、CoFeB/MgO材料系を用いた直径
数nmのMTJ素子で、用途に応じた特性を実現するための材料・構造技術を確立した。
具体的には、CoFeB/MgO積層磁性層構造において、「CoFeB層の膜厚」と「MgO挿
入層の数(積層回数)」を変えることで、界面異方性と形状異方性を独立に制御
した。

図2.研究で作製した積層磁性層構造を有するMTJ素子の透過型電子顕微鏡(TEM)
とその膜構造の模式図

【成果/展望】
今回、研究グループは、現在主流となっているCoFeB/MgO材料系を変えることな
く、直径一桁ナノメートルのMTJ素子を、幅広い用途で要求される性能に応じて
カスタマイズする材料・構造技術を体系的に明らかにしました。 本研究で提案
した構造が図1に示されいる。CoFeB/MgOからなる積層磁性層構造のCoFeB層の膜
厚とMgO挿入層の数(積層回数)を変化させることで、界面異方性と形状異方性
を独立に制御できる[図1]。CoFeB層膜厚を直径に対して厚くして形状磁気異方性
が支配的に作用するように設計された構造は、高温でのデータ保持特性に優れる
[図2(a), (b)]。一方、CoFeB層を薄くしつつ積層回数を増やし、界面磁気異方性
が支配的に作用するように設計された構造は高速書き込み性に優れる[図2(c)]。
図3には本研究で作製したMTJ素子でのデータ保持特性および書き込み特性の評価
結果が示されています。形状磁気異方性が支配的な構造ほど、データ保持特性の
温度依存性を特徴づけるスケーリング指数が小さくなっている[図3(a)]。これ
はデータ保持特性の温度依存性が小さくなっていることを示しており、形状磁気
異方性が支配的な構造が、高温での長期データ保持が求められる車載向けのアプ
リケーションに適していることを意味する。実際に作製した直径7.6ナノメート
ルの素子にて、150℃での十分に高いデータ保持特性が確認されました。一方、
書き込み速度は緩和時間と呼ばれる時定数で特徴づけられ、緩和時間が短いほど
高速での書き込みが可能。界面磁気異方性が支配的な構造ほど、短い緩和時間が
得られており[図3(b)]、高速な書き込みが可能、すなわちAI/IoTなどのアプリ
ケーションに適していることを意味する。実際に作製した直径4.5ナノメートル
の素子にて、比較的高いデータ保持特性を示しながら、1ボルト以下、10ナノ秒
の電圧パルスでデータ書き換えができることが確認された。また、材料・構造を
変えることにより、1ボルト以下、1ナノ秒の電圧パルスでのデータ書き換えが実
現可能であることを計算により予測した。

図3.研究で作製したMTJ素子に対して行った、(a) データ保持特性の温度依存
性を特徴づけるスケーリング指数、(b) 高速性を特徴づける緩和時間の測定結果。
(a)の破線は形状磁気異方性のみを考慮した場合のスケーリング指数の理論値。
(b)の曲線は理論式によるフィッティング結果。

【掲載論文】
原 題:“Single-nanometer CoFeB/MgO magnetic tunnel junctions with high-retention
      and high-speed capabilities” (高い情報保持特性と高速動作を実現可能な
    一桁ナノメートルCoFeB/MgO磁気トンネル接合)
著 者:Junta Igarashi*, Butsurin Jinnai*,**, Kyota Watanabe, Takanobu Shinoda, Takuya
              Funatsu, Hideo Sato, Shunsuke Fukami**, and Hideo Ohno
掲載誌:npj Spintronics DOI番号:10.1038/s44306-023-00003-2



● ドローン空撮で橋梁のたわみを精密計測
老朽化したインフラ構造物の効率的な維持管理に貢献
【要点】
•ドローン空撮で橋梁のミリメートルオーダーのたわみを高精度で計測する技術
 を開発
•ドローン空撮画像の位相解析により従来法の10倍以上の精度で画像ぶれ補正を
 実現
•画像変位計測によるインフラ構造物の効率的な健全性評価に貢献
【成果/展望】
産業技術総合研究所、株式会社 CORE技術研究所、京都大学らの共同研究グルー
プ、ドローン空撮による橋梁インフラのたわみ計測法を開発。ドローン空撮では
風などの影響によって機体が揺れ、画像ぶれが発生するため、撮影画像そのもの
を使用しても橋梁の微小なたわみを計測することはできない。そこで、画像ぶれ
を高精度で補正するために、概要図に示す通り、橋梁の中央側面に設置した測定
マーカー(Mk-C)に加えて、新たに二つの基準マーカー(Mk-AとMk-B)を導入。
橋脚上の不動点となる橋梁側面にこれらの基準マーカーを設置し、二つのマーカ
ーを結ぶ1本の基準線が橋梁の変形前後で一致するように100分の1画素(従来法
の10倍以上)の精度で画像ぶれ補正を行います。橋梁の変形前後の測定マーカー
の規則模様画像にぶれ補正を行った後に、サンプリングモアレ法を用いて画像か
ら生成されるモアレ縞の位相変化から微小変位を算出します。その結果、世界で
初めてドローン空撮でミリメートルオーダーの橋梁の微小なたわみ計測に成功。

それを可能にしたのは、人間の耳のバランス感覚をヒントにシンプルかつ高精度
な画像ぶれ補正技術を新たに開発した(図1参照)。人間の耳は蝸牛(聴覚)以
外に、前庭系システムとして、前庭と三半規管(平衡覚)を内耳に備える。この
システムは、3次元空間における平行移動や傾きの回転を感知するセンサの役割
を果す。そのおかげで人間は走りながら遠くにある看板の文字を読む。すなわち、
人間は耳で感知した平衡覚の情報に基づいて、無意識に素早く目の視点と向きを
常に調整。そこで、人間の優れたこのバランス感覚を今回のドローン空撮に応用
した。橋梁の両端の桁に固定された二つの基準マーカー(2次元規則模様)はまさ
に人間の耳の役割を果たす。この二つの基準マーカーを結ぶ基準線はバランス感
覚に相当し、ドローン空撮で得られた撮影画像に対して、常にぶれないように補
正することで、安定したたわみ計測ができるようになる。


図1 人間のバランス感覚をヒントに導入した画像ぶれ補正用の基準マーカ
出所:産総研(分かりやすい解説図です)

民間企業によって本技術を活用した橋梁点検サービスが既に事業化されており、
今後全国各地の橋梁に適用されることが期待されます。同技術をさらに発展させ
社会インフラの長期モニタリング技術の開発やクラウドシステムによる自動解析
の研究開発を実施していく予定。将来的にはドローンの自律飛行による計測
サービスの実現を目指す。
【掲載論文】
掲載誌:Nature Communications
原 題 :Drone-based displacement measurement of infrastructures utilizing phase information
著 者:Shien Ri, Jiaxing Ye, Nobuyuki Toyama, Norihiko Ogura
DOI:https://doi.org/10.1038/s41467-023-44649-2

● 熊本に先端半導体材料の生産設備建設
イメージセンサー用カラーフィルター材料の生産能力を増強
1月15日、富士フイルム株式会社は、電子材料事業をさらに拡大するため、熊本
拠点に約60億円の設備投資を行う。 今回、電子材料事業の中核会社である富士
フイルムエレクトロニクスマテリアルズ株式会社が、熊本県に立地する生産子会
社の富士フイルムマテリアルマニュファクチャリング株式会社九州エリアに、イ
メージセンサ用カラーフィルタ材料の生産設備を導入。なお、本設備は、2025年
春の稼働を予定。 イメージセンサは、光を電気信号に変えて映像化する半導体で
、デジタルカメラやスマートフォンなどに搭載されています。近年、自動車やセ
キュリティ機器などへの用途がますます広がる中、イメージセンサ市場は年率約
7%※1で成長することが見込まれている。 富士フイルムは、イメージセンサ用カ
ラーフィルター材料を静岡と、台湾の新竹で生産している。また、韓国(平沢)
でも同製品の工場の建設を進めるなど、生産拠点を拡充している。さらに、高度
な機能性分子技術やナノ分散技術などを生かして、可視光領域にとどまらず、広
範囲な波長領域をターゲットとした製品の開発と市場導入を促進。Wave Control
Mosaic(以下WCM)として製品展開を図り、ビジネス拡大を進める。 今回、FFEM
は、イメージセンサー用カラーフィルター材料の生産能力拡大に向けて、FFMT九
州に最新鋭の生産設備を導入。また、クリーンルームを設置するとともに、最先
端の検査機器を導入し、品質保証体制を構築。静岡拠点と同様の生産・品質保証
体制とし、BCP対応をさらに強化することで、より安定的な供給を実現する。



※ 浮ついた観察力は所詮蟷螂の斧。それにしても、次から次へと課題噴出。面
 白い時代だね ^^; ?!




  


● 今夜の寸評:一人ひとつの積み重ね(人命は地球より重し)


  


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