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持続可能戦略電子デバイス製造論 ②

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成
の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体さ
せて生まれたキャラクタ「ひこにゃん」。


2022.06.20 産業競争力世界一のデンマーク
■ デンマークの小学生は課外授業で、風力発電についてディベート
デンマークの産業力が直近の2年間世界トップを維持しているが、このブログで
取り上げている。そのように、デンマークでは、子供のころから産業やエネルギ
ーに関する教育機会を維持している。デンマークの人がいうには、新しいことや
将来のことは、頭の固い大人に言ってもなかなか考えを変えないが、子供たちは柔
軟に吸収する。だから、子供たちが学校で知ったことを、家に帰って親やおじいさ
んおばあさんに話をすると、大人は素直に関くという経験を上げる。マスコミも
最新の洋上風力関連記事を大きく取り上げているように、 デンマークでは洋上風
力発電に関する国民の関心度は大変高い。風力発電関連の企業は学生に向けて会
社説明会などを頻繁に催して、風力発電事業の役割や事業内容を伝えている。
SNSの動画配信でも、企業のコマーシャルや事業内容を紹介。地球温暖化対策等
の環境問題に関心が高いということもあるが、医薬品。海運、農業などとともに
デンマークを支える産業として、風力発電に関連する企業の業績や今後の活動内
容への関心も高い(via 2024.WI 環境ビジネス)。



■ 気候変動対策への関心を更に高める
気候変動への取り組みに参加したい学生や再エネ事業に関心のある学生が多いの
も事実です。しかし、彼らの多くは、オフィスで設計を行うのか、現場で風車や
EV充電スタンドの設置を行うのか、気候変動対策に貢献するための具体的なイメ
ージができないでいる。工業系企業をまとめる労働組合ダンスク・メタル(Dansk
Metal)のクラウス・イェンセン会長(Claus Jensen)によると、より多くの学生に職
業教育を選択してもらうためには、彼らがどのようにグリーントランジションに
貢献できるかの、新しい筋書きが必要。メッテ・フレデリクセン首相(Mette Fred-
eriksen)も、より多くの技能労働者を育成しなければ、国の気候変動目標を達成で
きないと述べ、政府として、実践的なスキルや技術、専門知識が学べる職業高等
学校への予算を増やし、来年から3億クローネを割り当て、2030年には9億クロー
ネに増額する計画を立てている。デンマークでは、産官学を挙げ、洋上風力を中
心とした気候変動対策へ若者の関心を惹きつけ、人材育成を行う取り組みが進め
ていいる。


デンマークのフオルケスコーレ(Folkeskolen :1年生から9年生あるいは10年生まで
の小中学校)における気候変動対策やグリーントランジッションに関する教材の一

デンマークでは先生がかなりの裁量で自由に教材を選べるので、先生によって授
業内容が異なることもよくある。
「ID11VEJEN - GRON OMSTILLING (アイデアロードーグリーントランジッショ
ン)」6~7年生の地理、理科、物理/化学の科目で活用。「ENERGIPRODU
KTION OG-OMS/|ETNING(エネルギーの生産と転換)」8年生陣学2年生)
向け)。
「KULSTOF OG VEDVARENDE ENERGITEKNOLOGIER(炭素と再生可能エネルギ
ー源)」9年生(中学3年生)向け。
「Mark Energien(エネルギーを感じましょう):7~9年生の物理/化学、社会科の
科目で、エネルギーやグリーントランジッションを学ぶために活用。教材の作成
は、エネルギー庁、コペンハーゲン市
やNGO、支援基金などが行っており、HPから自由にダウンロードして使用でき
る。また、学校の先生が自身で教材を作成するケースもある。
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工業系企業をまとめる労働組合ダンスク・メタル(Dansk Metal)のクラウス・イェ
ンセン会長(ClausJensen)によると、より多くの学生に職業教育を選択してもらう
ためには、彼らがどのように
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□ デンマーク王国の基本データ
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面積:約4.3万平方キロメートル(九州とほぼ同じ)
人口:約596万人(デンマーク統計局2023年10月)
GDP: 4,051億ドル(IMF2023年)/日本: 44,097億ドル(IMF2023年)
経済成長率:170%(IMF2023年)/日本:1.96%(IMF2023年)
一人当たりGDP:68,830ドル(IMF2023年/日本:35,390ドル(IMF2023年)
物価上昇率:8.5%(IMF2022年)
失業率:4.5%(IMF2022年)
世界競争力ランキング:1位((IMD2023年)/日本:35位(IMD2023年)
外報方針:デンマークは、1973年には他の北欧諸国に先駆けて欧州共同体(EC)
の加盟国となり、1993年にEU創設を定めたマーストリヒト条約を批准した。また、
伝統的に、不安定地域の安定化、人道支援等国際貢献を積極的に推進し、アフガ
ニスタンやマリに部隊を派遣してきた。 デンマークの外交政策は、ロシアによ
るウクライナ侵略以降大きく変化。特に安全保障面では、米国、NATOと緊密に協
力しつつ、対ロ制裁、ウクライナ支援(軍事面での協力を含む)を積極的に推進。
また、デンマークは環境対策先進国として地球温暖化、気候変動等地球規模問題
に積極的に取り組んでおり、フレデリクセン政権は「グリーン移行」を外交上の
重点課題の一つとする。
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✺ 経済成長とCO2排出量の“デカップリング"を実現
2023年1月。金曜から日曜までの3日間連続で、風力発電量が、国として必要な電
力量の100%を超える。この時は3日連続だったが、デンマークでは風が強い秋か
ら冬を中心に、風力発電だけで電力需要の100%以上をまかなえる日が、年間30
日ほどある。年間を通してみても、風力発電はデンマークの発電量全体で半分近
くを生み出すダントツの存在。ちなみに2番目はバイオマスで2割、その次が石炭
で1割程度。再生可能エネルギーに注力してきたからといって、経済成長を犠牲
にするという発想には立っていない。むしろ、グリーン分野の産業を育てること
で、国内の雇用と輸出とを生み出す「グリーン成長」をかけ声に、1990年から2021
年までにGDPは7割近い伸びを見せる一方、二酸化炭素排出量は減少させるという
「デカップリング」を成し遂げる。ただ、そのプロセスをたどってみると、オイル
ショックの打撃を受けた後、一足飛びに再生可能エネルギーに賭ける方針に舵を
切ったわけではなく。まず目指しだのは、北海で産出される自国の石油と天然ガ
スでエネルギー自給率を上げ、同時に、“アメとムヂの政策によって、デンマー
ク人の消費マインドと産業構造を変えることに成功する。

現在、デンマーク全国では約4,200基の陸上風車があり、1時間あたり約470万kW
のエネルギーを生み出す。また、洋上風車は630基にのぼり、1時間あたり約230
万kWのエネルギーを生み出していて、デンマークの電力供給の約半分は風力発電
で賄われている。


● 核融合発電の新記録:69MJ


最大かつ最も強力な核融合炉の1つである欧州共同トーラス(JET)は、最近、エネ
ルギー出力の世界新記録を樹立。6秒間続く1回の「パルス」で、69メガジュール
(MJ)を生成しました。わずか0.2ミリグラムの核融合燃料で、化石燃料の10倍を
燃やすのと同じエネルギーを放出しながら、温室効果ガスを排出しない。太陽の
ような恒星を動かすプロセスである核融合は、安価な材料から世界中で調達でき
る少量の燃料を使用して、長期的にクリーンなベースロード熱源と電気を約束す
る。重水素と三重水素(水素の2つの形態)の混合物を加熱して、太陽の核の10倍
の高温で制御されたプラズマを形成すると、それらは融合してヘリウムを生成し、
エネルギーを放出します。重水素と三重水素は、通常の水素の2つの重い変種で
あり、一緒になってすべての核融合燃料の中で最も反応性が高くなる。1億5,000
万℃という温度にもかかわらず、核融合は暴走を起こすことができず、寿命の長
い廃棄物も発生しないという点で、本質的に安全である。融合を実現するには、
さまざまな方法がある。JETは、高温のプラズマを「トカマク」と呼ばれるリン
グ状の機械に強力な磁石で保持し、その熱を利用して既存の発電所と同じように
発電する手法をとってきた。

※核融合発電の原理は、2つの原子核どうしを衝突させて融合するもの。原子核
は両方とも正の電荷を持っているため、早いスピードでぶつけないと正の電荷ど
うしの反発力で衝突しない。衝突させるために必要なスピードは、毎秒1千km以
上。このスピードは重水素(D)と三重水素(T)を1億度以上の温度に加熱する
ことにより得られる。このような高温では、DとTはプラズマという状態になる。
1回の核融合反応が起こっても、その結果出てくるエネルギーが次の核融合反応
を起こすために他の原子核を1億度以上に加熱するのに使われなければ、核融合
反応は連続的に起こらない。そのため、核融合の燃料である原子核を「たくさん
(高い密度で)」、「長い時間」一定の領域に閉じ込めておくことにより、核融
合反応を連続して起こすことができる。


慣性閉じ込めによって達成可能な出力とエネルギーレベルの進歩
レーザーは 1970 年代初頭から劇的に増加
Progress in power and energy levels attainable by inertial confinement
lasers has increased dramatically since the early 1970s
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持続可能戦略電子デバイス製造論 ②

1.特開2023-155211 有機半導体デバイス 株式会社半導体エネルギー研
  究所
【0056】(実施の形態1)
【0095】また、ベンゾフロピリミジン骨格、ベンゾオキサゾール骨格、キ
ノリン骨格、キノキサリン骨格、ジベンゾキノキサリン骨格、カルバゾー
ル骨格、ジベンゾカルバゾール骨格、ジベンゾフラン骨格、ジベンゾチオ
フェン骨格、ナフトビスベンゾフラン骨格、ナフタレン骨格、フルオレン
骨格、スピロフルオレン骨格、トリフェニレン骨格、アントラセン骨格、
アミン、アルミニウム元素、リチウム元素、フッ素、の少なくとも一を有
する有機化合物であることが好ましい。

【0096】 (実施の形態2) 本実施の形態では、本発明の一態様の有機半
導体デバイス、特に発光デバイスについて詳しく説明する。
【0097】 図3(A)は、本発明の一態様の発光デバイスの模式図である。
発光デバイスは絶縁体175上に、第1の電極101が設けられており、
第1の電極101と、第2の電極102との間に有機化合物層103を有
している。有機化合物層103には、実施の形態1で説明したような第1
の化合物が含まれており、また、少なくとも発光層113を有している。
発光層113は、発光物質を含む層であり、第1の電極101と第2の電
極102との間に電圧をかけることによって発光する。
【0098】 第1の化合物は、有機化合物層103のいずれの層に含まれてい
てもよいが、発光デバイスの作製工程中の加熱処理が行われる際に、自由
表面となる層に含まれていることが好ましい。具体的には、電子輸送層1
14または正孔ブロック層に含まれていることが好ましい。
【0099】 なお、実施の形態1で説明したような第1の化合物と同様の性質
を有する第2の化合物、第3の化合物が有機化合物層103にさらに含ま
れていてもよい。別言すると、第1の化合物は複数の異なる化合物であっ
てもよい。また、有機化合物層103を構成する物質の全てが実施の形態
1で説明したような第1の化合物と同様の性質を有する化合物で構成され
ていてもよい。
【0100】 第1の化合物の特性をもつ化合物は、有機化合物層103の膜厚
の30%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは80%以上、
最も好ましくは100%の層に含まれると好ましい。この場合、それぞれ
の化合物を含む層の膜厚は、飛行時間型二次イオン質量分析法(ToF-
SIMS)で基板に対して深さ方向で解析するなどで見積もることができ
る。また各層での第1の化合物の特性をもつ化合物の含有量は、50%以
上、さらに好ましくは80%以上含まれると好ましい。また同様に、有機
化合物層に対する含有量では、30%以上、より好ましくは50%以上、
さらに好ましくは80%以上含まれると好ましい。この場合、含有量は溶
液として高速液体クロマトグラフィー(HPLC)での吸収強度比、屈折
率強度比などで見積もることができる。
【0101】 有機化合物層103は発光層113の他に、図3(A)に示した
ように、正孔注入層111、正孔輸送層112、電子輸送層114および
電子注入層115などの機能層を有していることが好ましい。なお、有機
化合物層103には、正孔ブロック層、電子ブロック層、励起子ブロック
層、電荷発生層など、上述した機能層以外の機能層が含まれていてもよい。
また、逆に、上述した層のいずれかの層が設けられていなくてもよい。
【0102】 なお、本実施の形態においては、第1の電極101は陽極を含む
電極、第2の電極102は陰極を含む電極であるものとして記載している
が、これは逆でも構わない。また、第1の電極101および第2の電極1
02は、単層構造または積層構造として形成され、積層構造を有する場合
、有機化合物層103に触れる層が陽極または陰極として機能する。電極
が積層構造である場合、有機化合物層103に触れる層以外の層に仕事関
数に関する制約はなく、抵抗値、加工利便性、反射率、透光性および安定
性など要求される特性に応じて材料を選択すればよい。
【0103】 陽極は、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、
合金、導電性化合物、およびこれらの混合物などを用いて形成することが
好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム-酸化スズ(ITO:
Indium Tin Oxide)、ケイ素若しくは酸化ケイ素を含有し
た酸化インジウム-酸化スズ(ITSO:Indium Tin Sili
con Oxide)、酸化インジウム-酸化亜鉛、酸化タングステン及び
酸化亜鉛を含有した酸化インジウム(IWZO)等が挙げられる。これら
の導電性金属酸化物膜は、通常スパッタリング法により成膜されるが、ゾ
ル-ゲル法などを応用して作製しても構わない。作製方法の例としては、
酸化インジウム-酸化亜鉛は、酸化インジウムに対し1~20wt%の酸
化亜鉛を加えたターゲットを用いてスパッタリング法により形成する方法
などがある。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジ
ウム(IWZO)は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5~
5wt%、酸化亜鉛を0.1~1wt%含有したターゲットを用いてスパ
ッタリング法により形成することもできる。この他に、陽極に用いられる
材料は、例えば、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タング
ステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバ
ルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、アル
ミ(Al)または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられ
る。またこれらを積層した層を陽極としても良い。例えば、Ti上にAl、
Ti、ITSOの順に積層した膜は、反射率が良好なため高効率で、数千
ppiの高精細化が可能なため、好ましい。又は、陽極に用いられる材料
として、グラフェンも用いることができる。なお、後述する正孔注入層
111を構成することが可能な複合材料を陽極と接する層(代表的には正
孔注入層)として用いることで、仕事関数に関わらず、電極材料を選択す
ることができるようになる。
【0104】 正孔注入層111は、陽極に接して設けられ、正孔を有機化合物
層103に注入しやすくする機能を有する。正孔注入層111は、フタロ
シアニン(略称:H2Pc)等のフタロシアニン系の化合物、銅フタロシ
アニン(略称:CuPc)等のフタロシアニン系の錯体化合物、4,4’
-ビス[N-(4-ジフェニルアミノフェニル)-N-フェニルアミノ]
ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’-ビス(N-{4-[N’-(
3-メチルフェニル)-N’-フェニルアミノ]フェニル}-N-フェニ
ルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)等の芳香族アミン化合物、ま
たはポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/(ポリスチレンスル
ホン酸)(略称:PEDOT/PSS)等の高分子等によって形成するこ
とができる。
【0105】 また、正孔注入層111は電子のアクセプタ性を有する物質によ
り形成してもよい。アクセプタ性を有する物質としては、電子吸引基(ハ
ロゲン基、シアノ基など)を有する有機化合物を用いることができ、7,
7,8,8-テトラシアノ-2,3,5,6-テトラフルオロキノジメタ
ン(略称:F4-TCNQ)、クロラニル、2,3,6,7,10,11
-ヘキサシアノ-1,4,5,8,9,12-ヘキサアザトリフェニレン
(略称:HAT-CN)、1,3,4,5,7,8-ヘキサフルオロテト
ラシアノ-ナフトキノジメタン(略称:F6-TCNNQ)、2-(7-
ジシアノメチレン-1,3,4,5,6,8,9,10-オクタフルオロ
-7H-ピレン-2-イリデン)マロノニトリル等を挙げることができる。
特に、HAT-CNのように複素原子を複数有する縮合芳香環に電子吸引
基が結合している化合物が、熱的に安定であり好ましい。また、電子吸引
基(特にフルオロ基のようなハロゲン基、シアノ基など)を有する[3]
ラジアレン誘導体は、電子受容性が非常に高いため好ましく、具体的には
α,α’,α’’-1,2,3-シクロプロパントリイリデントリス[4
-シアノ-2,3,5,6-テトラフルオロベンゼンアセトニトリル]、
α,α’,α’’-1,2,3-シクロプロパントリイリデントリス[2,
6-ジクロロ-3,5-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼ
ンアセトニトリル]、α,α’,α’’-1,2,3-シクロプロパント
リイリデントリス[2,3,4,5,6-ペンタフルオロベンゼンアセト
ニトリル]などが挙げられる。アクセプタ性を有する物質としては以上で
述べた有機化合物以外にも、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、ルテ
ニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等の遷移金属酸化物
を用いることができる。
【0106】 また、正孔注入層111は、上記アクセプタ性を有する材料と、
正孔輸送性を有する有機化合物とを含む複合材料により形成することが好
ましい。
【0107】 複合材料に用いる正孔輸送性を有する有機化合物としては、芳香
族アミン化合物、複素芳香族化合物、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリ
ゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の有機化合物を用いるこ
とができる。なお、複合材料に用いる正孔輸送性を有する有機化合物とし
ては、1×10-6cm2/Vs以上の正孔移動度を有する有機化合物で
あることが好ましい。複合材料に用いられる正孔輸送性を有する有機化合
物は、縮合芳香族炭化水素環、または、π電子過剰型複素芳香環を有する
化合物であることが好ましい。縮合芳香族炭化水素環としては、アントラ
セン環、ナフタレン環等が好ましい。また、π電子過剰型複素芳香環とし
ては、ピロール骨格、フラン骨格、チオフェン骨格の少なくともいずれか
1を環に含む縮合芳香環が好ましく、具体的にはカルバゾール環、ジベン
ゾチオフェン環あるいはそれらにさらに芳香環または複素芳香環が縮合し
た環が好ましい。
【0108】このような正孔輸送性を有する有機化合物としては、カルバゾー
ル骨格、ジベンゾフラン骨格、ジベンゾチオフェン骨格およびアントラセ
ン骨格のいずれかを有していることがより好ましい。特に、ジベンゾフラ
ン環またはジベンゾチオフェン環を含む置換基を有する芳香族アミン、ナ
フタレン環を有する芳香族モノアミン、または9-フルオレニル基がアリ
ーレン基を介してアミンの窒素に結合する芳香族モノアミンであっても良
い。なお、これら正孔輸送性を有する有機化合物が、N,N-ビス(4-
ビフェニル)アミノ基を有する物質であると、寿命の良好な発光デバイス
を作製することができため好ましい。

【0109】から【0455】まで、化学材料物質の例示掲載が続くの割愛

 (サンプル2の作製方法) サンプル2は、サンプル1におけるmPPh
en2Pを上記構造式(101)で表されるNBPhenに変えた他は、
サンプル1と同様に作製した。
【0456】 サンプル1およびサンプル2に含まれる発光デバイスのデバイス
構造を以下に示す。
【0457】表1.

【0458】 図21に、緑色の発光デバイスを発光させた状態で、光学顕微鏡
により撮影した、サンプル1およびサンプル2の写真を示す。 

図21.サンプル1およびサンプル2の光学顕微鏡写真

この結果、サンプル1、サンプル2ともに、有機化合物層が電極で挟まれ
ていない状態で80℃の加熱過程を経ているのにも関わらず、著しい表示
不良が無く良好な表示を得られたことが分かった。
【0460】 しかし、一方で、電子輸送層にmPPhen2Pを用いたサンプ
ル1は、目立った表示不良が起こらなかったのに対し、NBPhenを用
いたサンプル2は発光デバイスの発光領域(陽極形成領域)中に、非発光
の領域(写真矢印部)が複数存在することがわかった。なお、この本来駆
動時には発光するはずの画素内にある非発光領域のことを本明細書中では
画素欠けと言うことがある。
【0461】これらサンプルの非通電状態(非発光状態)で同様に光学顕微鏡
による観察をしたところ、サンプル2では糸状のムラが生じており、この
ムラの発生位置と上記非発光の領域の発生位置(発光面に対して同じ位置)
が一致していることがわかった。また、サンプル2の上記非発光の領域の
断面を走査型透過型電子顕微鏡(STEM)で確認したところ、陰極側の
有機層が凝集し、発光領域よりも膜厚が厚くなっている膜質不良が生じて
いることを確認した。これに対して、サンプル1ではこの様な膜質不良は
みられなかった。

2.特開2024-7356 発光デバイス、発光装置、電子機器、および照明装置
 株式会社半導体エネルギー研究所
【要約】
下図1のごとく、発光物質と、第1の有機化合物と、を有し、発光物質は
、中心金属と、配位子と、を有する有機金属錯体であり、配位子の一は、
環A1と、ピリジン環と、が結合した骨格を有し、環A1は、芳香環また
は複素芳香環を表し、ピリジン環は、重水素置換された炭素数1乃至6の
アルキル基を有し、配位子は、環A1の有するいずれかの原子およびピリ
ジン環の窒素において、中心金属に配位し、第1の有機化合物は、電子輸
送性骨格と、それぞれ電子輸送性骨格に結合する第1の置換基と、第2の
置換基と、を有し、電子輸送性骨格は、2以上の窒素を有する複素芳香環
を有し、第1の置換基は、芳香環および複素芳香環の一方または双方を有
する基であり、第2の置換基は、正孔輸送性を有する骨格を有し、第1の
有機化合物の最低三重項励起状態が、第1の置換基に局在する、発光層を
有する発光デバイスを提供することで発光デバイスの信頼性を向上させる。


図1.図1(A)乃至図1(E)は、実施の形態に係る発光デバイスの構
成を説明する図
【符号の説明】
GD 回路 IR 副画素 MS 配線 PS 副画素 REG レジストマスク RES
配線 SE1 配線SE 距離 TX 配線 VG 配線 VS 配線 101 第1の電極
102 第2の電極 103 EL層 103a EL層 103b EL層 103B
EL層 103G EL層 103R EL層 103PS 受光層 104B ホール
注入・輸送層 104G ホール注入・輸送層 104R ホール注入・輸送層
104PS ホール注入・輸送層 105 発光層 105B 発光層 105G 発
光層 105R 発光層 105PS 活性層 106 電荷発生層 106a 電荷発
生層 106b 電荷発生層 107 絶縁層 108 電子輸送層 108B 電子輸
送層 108G 電子輸送層 108R 電子輸送層 108PS 電子輸送層 109
電子注入層 110B 犠牲層 110G 犠牲層 110R 犠牲層 110PS 犠
牲層 111 正孔注入層 111a 正孔注入層 111b 正孔注入層 112 正
孔輸送層 112a 正孔輸送層 112b 正孔輸送層 113 発光層 113a
発光層 113b 発光層 113c発光層 114 電子輸送層 114a 電子輸送
層 114b 電子輸送層 115 電子注入層 115a 電子注入層 115b 電
子注入層 130 接続部 400 基板 401 第1の電極 403 EL層 40
4 第2の電極 405 シール材 406 シール材 407 封止基板 412 パ
ッド 420 ICチップ 501C 絶縁膜 501D 絶縁膜 504 導電膜 5
06 絶縁膜 508 半導体膜 508A 領域 508B 領域 508C 領域 5
10 第1の基板 512A 導電膜 512B 導電膜 516 絶縁膜 516A
絶縁膜 516B 絶縁膜 518 絶縁膜 520 機能層 524 導電膜 528
隔壁 528a 樹脂膜 530S 画素回路 530X 画素回路 550 発光デバ
イス 550X 発光デバイス 550S 受光デバイス 550B 発光デバイス
550G 発光デバイス 550R 発光デバイス 550PS 受光デバイス 55
1 電極 551B 電極 551C 接続電極 551G 電極 551R 電極 55
1PS 電極 552 電極 580 間隙 591S 配線 591X 配線 700
受発光装置 701 表示領域 702G 副画素 702PS 副画素 702R 副
画素 702IR 副画素 702B 副画素 703 画素 704 回路 705 絶
縁層 706 配線 710 基板 711 基板 712 IC 713 FPC 72
0 装置 770 基板 800 基板 801a 電極 801b 電極 802 電極
803a EL層 803b 受光層 805a 発光デバイス 805b 受光デバ
イス 810 受発光装置 5200B 電子機器 5210 演算装置 5220 入
出力装置 5230 表示部 5240 入力部 5250 検知部 5290 通信部
8001 シーリングライト 8002 足元灯 8003 シート状照明 8004
照明装置 8005 電気スタンド 8006 光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】 陽極と、陰極と、発光層と、を有し、 前記発光層は、前記陽極と、
前記陰極との間に位置し、 前記発光層は、発光物質と、第1の有機化合物と、
を有し、 前記発光物質は、中心金属と、配位子と、を有する有機金属錯体であ
り、 前記配位子の少なくとも一は、環A1と、ピリジン環と、が結合した骨格
を有し、 前記環A1は、芳香環または複素芳香環を表し、 前記ピリジン環は、
重水素置換された炭素数1乃至6のアルキル基を有し、 前記配位子は、前記環
A1の有するいずれかの原子および前記ピリジン環の窒素において前記中心金属
に配位し、 前記第1の有機化合物は、電子輸送性骨格と、それぞれ前記電子輸
送性骨格に結合する第1の置換基と、第2の置換基と、を有し、 前記電子輸送
性骨格は、2以上の窒素を有する複素芳香環を有し、 前記第1の置換基は、芳
香環および複素芳香環の一方または双方を有する基であり、 前記第2の置換基は、
正孔輸送性を有する骨格を有し、 前記第1の有機化合物の最低三重項励起状態が、
前記第1の置換基に局在する、発光デバイス。
【請求項2】 陽極と、陰極と、発光層と、を有し、 前記発光層は、前記陽極と、
前記陰極との間に位置し、 前記発光層は、発光物質と、第1の有機化合物と、
を有し、 前記発光物質は、中心金属と、配位子と、を有する有機金属錯体であ
り、 前記配位子の少なくとも一は、一般式(L1)で表される構造を有し、 前
記第1の有機化合物は、一般式(G10)で表される有機化合物である、発光デ
バイス。 【化1】000003 (ただし、一般式(L1)において、*は前記中心金
属への結合手を表し、破線は前記中心金属への配位を表し、環A1は芳香環また
は複素芳香環を表し、R1乃至R4のうちの少なくとも一は、重水素置換された
炭素数1乃至6のアルキル基であり、その他は各々独立に水素(重水素を含む)
、炭素数1乃至6のアルキル基、および置換または無置換の環を形成する炭素の
数が6乃至13のアリール基のいずれかを表す。また、一般式(G10)におい
て、環Bは2以上の窒素を有する複素芳香環を表し、Ar1およびAr2は各々
独立に、芳香環または複素芳香環を表し、αおよびβは各々独立に、置換または
無置換のフェニル基を表し、Htuniは、正孔輸送性を有する骨格を表し、n
およびmは各々独立に0乃至4の整数を表す。)
【請求項3】 陽極と、陰極と、発光層と、を有し、 前記発光層は、前記陽極と、
前記陰極との間に位置し、 前記発光層は、発光物質と、第1の有機化合物と、
を有し、 前記発光物質は、一般式(G1)で表される有機金属錯体であり、 前
記第1の有機化合物は、一般式(G10)で表される有機化合物である、発光デ
バイス。 【化2】000004 (ただし、一般式(G1)において、Mは中心金属を
表し、破線は配位を表し、環A1および環A2は各々独立に芳香環または複素芳
香環を表し、R1乃至R4のうちの少なくとも一は、重水素置換された炭素数1
乃至6のアルキル基であり、その他は各々独立に水素(重水素を含む)、炭素数
1乃至6のアルキル基、および置換または無置換の環を形成する炭素の数が6乃
至13のアリール基のいずれかを表し、R5乃至R8は各々独立に水素(重水素
を含む)、炭素数1乃至6のアルキル基、および置換または無置換の環を形成す
る炭素の数が6乃至13のアリール基のいずれかを表し、kは0乃至2の整数を
表す。また、一般式(G10)において、環Bは2以上の窒素を有する複素芳香
環を表し、Ar1およびAr2は各々独立に、芳香環または複素芳香環を表し、
αおよびβは各々独立に置換または無置換のフェニル基を表し、Htuniは、
正孔輸送性を有する骨格を表し、nおよびmは各々独立に0乃至4の整数を表す。)
【請求項4】 陽極と、陰極と、発光層と、を有し、 前記発光層は、前記陽極と
前記陰極との間に位置し、 前記発光層は、発光物質と、第1の有機化合物と、
を有し、 前記発光物質は、一般式(G2)で表される有機金属錯体であり、 前
記第1の有機化合物は、一般式(G10)で表される有機化合物である、発光デ
バイス。 【化3】000005 (ただし、一般式(G2)において、Mは中心金属を
表し、破線は配位を表し、Qは酸素または硫黄を表し、X1乃至X8はそれぞれ
独立に、窒素および炭素(CHを含む)のいずれかを表し、R1乃至R4のうち
の少なくとも一は、重水素置換された炭素数1乃至6のアルキル基であり、その
他は各々独立に水素(重水素を含む)、炭素数1乃至6のアルキル基、または置
換もしくは無置換の環を形成する炭素の数が6乃至13のアリール基を表し、R
5乃至R14は各々独立に水素(重水素を含む)、炭素数1乃至6のアルキル基
または置換もしくは無置換の環を形成する炭素の数が6乃至13のアリール基を
表し、kは0乃至2の整数を表す。また、一般式(G10)において、環Bは2
以上の窒素を有する複素芳香環を表し、Ar1およびAr2は各々独立に、芳香
環または複素芳香環を表し、αおよびβはは各々独立に、置換または無置換のフ
ェニル基を表し、Htuniは、正孔輸送性を有する骨格を表し、nおよびmは
各々独立に0乃至4の整数を表す。)
【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、 前記第1の有機化
合物の最低三重項励起エネルギーは、前記有機金属錯体の最低三重項励起エネル
ギーより大きい、発光デバイス。
【請求項6】 請求項5において、 前記第1の有機化合物の最低三重項励起エネ
ルギーと、前記有機金属錯体の最低三重項励起エネルギーとの差が0eVより大
きく0.40eV以下である、発光デバイス。
【請求項7】 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、 前記中心金属は、
イリジウムである、発光デバイス。
【請求項8】 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、 前記2以上の窒素
を有する複素芳香環は、構造式(B-1)乃至(B-32)のいずれかである、
発光デバイス。 【化4】000006
【請求項9】 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の発光デバイスと、トラ
ンジスタ、または、基板と、を有する発光装置。
【請求項10】 請求項9に記載の発光装置と、検知部、入力部、または、通信
部と、を有する電子機器。
【請求項11】 請求項9に記載の発光装置と、筐体と、を有する照明装置。
                                 以上


3.有機光検出器で健康を見守り
2月9日、ジャパンディスプレイは,スマートリング向けの生体センサー及び同
センサを搭載したスマートリングを開発しており,今回新たに企業・団体向けの
健康見守りサービスを開始することを公表。
近年,少子高齢化や人口減少により,労働人口の減少や年金,医療費などの社会
保障費の増大が社会課題となっている。日本では高齢者の人口が2040年にピーク
を迎えることから,これらの社会課題は2040年問題と呼ばれ,喫緊の対策が求め
られている。 こうした中,人々の日常生活での心身の状態を可視化し,未病段
階での健康改善に向けた行動変容を促すことは,課題解決への重要なアプローチ
であると考えられる。 世界で初めてフレキシブル基板上に形成した有機光検出
器(OPD)を搭載したスマートリングとスマートフォンアプリ,クラウドとの連
携により,心拍数,血中酸素ウェルネス,睡眠時間,歩数,消費カロリーなどの
日常生活における健康管理に必要なライフログを自動的に取得することが可能。
併せて,OPDセンサーを採用したことでスマートリングとして身に着ける際に重
要となる装着感を向上させている。 さらに,セルフケア健康見守りサービス
「Virgo」では,スマートリング,スマートフォンアプリ,クラウドの連携によ
って日々の健康状態を把握できるだけでなく,保健師等の有資格者によるアドバ
イスや健康に関する情報を提供することにより,利用者の健康意識の向上や行動
変容のサポートを行なっている。

 

  
           



  風蕭々と碧い時間
2000年10月18日
愛のカケラ Every Little Thing 
作詞・作曲/持田香織、多胡邦夫


● 今夜の寸評 : 鈍すれば貧する
           賢明でなければ豊かになれない。

 


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