彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。
【今日の季語と短歌:夏の歌会に向けて③】
妻という安易ねたまし春の日のたとえば墓参に連れ添うことの
『チョコレート革命』
動詞から名詞になれば嘘くさし癒しとか気づきとか学びとか
『未来のサイズ』
「ほんとう」を見つめる言葉
栗原寛 選
特集 時を超えて、俵万智
一首目、「妻」ならざる立場から見た「妻」の歌。「安易ねたまし」
という強い言い切りの形には、世の中の「妻」へ向けた広汎な批判と
いうより、具体的な一人の「妻」に対する押し殺せない感情が参み、
「妻」を持つ人との不倫関係が句ってくる。一首のうちに複雑な人間
模様が繰り広げられるのだ。「春の日に」ではなく「春の日の」とし
たことによって上の句にも下の句にも生じる余韻、この位置に「たと
えば」を置いたこと、といった表現の巧みさにも脱帽し、忘れられな
くなってしまった。この歌とは、歌集よりも先に『短歌でフダイス』
(小林恭二著、岩波新書、一九九七年四月)で出会った。この本は、
岡井隆・奥村晃作・三枝昂之・河野裕子・小池光・永田和宏・道浦母
都子・井辻朱美・大滝和子・加藤治郎・水原紫苑・田中槐・荻原裕幸
・俵万智・穂村弘・東直子・紀野恵・杉山美紀・吉川宏志・梅内美華
子の二十名が参加し、判者を高橋睦郎が務めるという、何ともおだや
かではない(?)顔ぶれによる、歌合の記録である。そこでの題のひ
とつ「ねたまし」に合わせて提出されたのがこの歌、つまり題詠作品
だった訳だ。このときは初句の「妻」に鈎括弧が施されていたが、歌
集に収める際には取り外されている。「妻」だけを強調しないことで、
「妻という安易」がより「ねたまし」くなる。推敲によるこのニュア
ンスの変化は見逃せない。
二首目、よくある言い回しについて誰しもうすうす感じていたことを、
言葉そのものに対する敏感さ・繊細さ・大胆さによって、容赦なく暴
いてしまう。「気づきを得た」とか「学びが多い」とか賢しらに言わ
れる時代を見つめる、静かな、ちょっとイジワル(あえてカタカナ)
な視線を感じさせる。「連れ合い」などと軽々しく言ってしまう「安
易」も、ときには許せないのかもしれない、なとと想像は広がる。
確かに「ほんとう」と言えるのは、私の心が感じたという部分に限ら
れる。その「ほんとう」を伝えるための 「うそ」は、とことんつく。
短歌は事実を記す日記ではなく、真実を届ける手紙で、ありたい。
このように『チョコレート革命』のあとがきにはある。
作品へのありかちな(言ってしまえば下世話な)問いを予め拒絶しな
がら、言葉遺いやルビなど、いかにも「俵万智らしい」方法で、高ら
かな宣言をしたものと言えるだろ 「価値観」や「常識」は問い直さ
れ、更新されてゆく。2021年には不倫関係に「相手が同性でも不
貞となる」という判決が下り、2023年には、綾野綾乃の漫画を原
作としたドラマ『私と夫と夫の彼氏』が放送された。あくまでほんの
一例だが、そんな時代から眺めると、今回選んだ歌は「われ」の性別
を限定しなくても成り立つことに気づく。人が人としてあることの「
ほんとう」を捉えようとしたからこそ、一首は様々な物語を内包し、
時間に流されないしたたかさを持つことができたのだと、僕は思う。
大袈裟だろうか。
目次
本書は、2023年2月中旬までの情報に基づき執筆されていまj。
序章 円安がチャンスである理由
「成長ゲタ」を履いた日本は先進国のなかでも有利/「悪い円安論」
を否定する
好調な企業の業績/半導体新会社設立に見る日本経済復活の未来
第1章 円高・緊縮病を患った売国奴奴
民主党政権時代の円高は悪夢だった/財務省、金融庁、日銀に売国奴
が潜んでいる可能性も/日米会談で為替の話をする必要は全くない/
「埋蔵金」の外貨準備は国民のために売り払え/岸田政権はアベノミ
クスの否定にひそかに奔走中/財務省の関関とつながりが深い岸田首
相/日銀の金融政策における三つの黒歴史/四つめの黒歴史を刻もう
としている黒田&岸田コンビ/大企業のなかで金融業界だけは利上げ
に大喜び/金融機関が当座預金で握る2000億円の既得権益/バブ
ル経済をつぶしたマスコミと日銀の過ち/ドル建てGDPと結料を結
びつけるのは意味なし/「FRBの利上げに日本も続け」という無知
の極み
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民主党政権時代の円高は悪夢だった
円安好況の一方で、日本経済の破滅を願う売国奴たちも暗躍している。
その最たるものが、「円高・緊縮病」を患った人々だ。
時折、メディアを通じて「円高のほうが日本の国益になる」と主張す
る専門家やエコノミストがいる。そう語っている人は金融機関の回し
者である可能性が高い。金融機関は金利引き上げが利益につながるた
め、円安を問題視する傾向にある。マスコミに出てくるエコノミスト
の多くが金融機関の関係者だから、金融業界の意見を代弁しているの
だろう。
あるいは「製造業は海外に拠点を移しているため、円安メリットは小
さい」と語る専門家もいる。
だが、これは輸出の面だけにフォーカスした話であって、海外に拠点
を移している企業はそれによる投資収益がある。この円換算収益は紛
れもなく円安メリットによるものだ。企業が国内から海外へ輸出する
か、海外で現地生産するかは、労働力・原材料を国内と海外、どちら
で調達するかの違いだけなので、ともに円安が利益につながることに
変わりはない。
「円高が国益になる」という言説がデタラメなことは、過去のエピソ
ードをたどってもわかる。
08年にリーマン・ショックという金融危機が起こり、先進各国は市場
に出回るお金の供給量を増やす金融緩和政策を強力に推し進めた。だ
が民主党政権時、日本銀行総裁だった白川方明は金融緩和をしなかっ
た。それで円高になり、日本の経済成長の足を引っ張った。
その結果、リーマン・ショックの震源地でもない日本の経済成長率は
先進国のなかでも最低クラスとなってしまったのだ。また11年8月、
為替が1ドル75・95円と市場最高値を記録した。きっかけは、財
務省の中尾武彦財務官による「日本には為替市場に頻繁に介入する計
画はない」という不用意な発言だった。
1ドル75円台だった11年10月末の日経平均株価は8988円、
円安下の22年10月末は2万7404円と、その差は3倍。円高と
円安どちらがいいかは株価を見れば一目瞭然だ。
GDPは一般的に円安だと増えるから、まずそれで増やしたほうがい
い。それが続くと、為替が円安ではなくなってくるが、経済力がつけ
ばそのままGDPは増えていく。その最初のステップとして、為替を
円安にするというのは、どの世界でもある話だ。
このメカニズムさえわかっていれば、「円高がいい」などという結論
には至らないはずだ。
購買力平価で見た日本の実質賃金推移が、97年を100とすると09
年が90.5になり、21年には89・7と下がった。一方で、同時期
の米国は100から108・5、116.3と伸びている。その理由
は、失われた20年で円の量が少なくなって、相対的に円高になって
しまったからだ。日本の実質賃金低下は、円高で国内の景気が悪くな
り、だんだん成長しなくなった結果だ。
では、賃金を上げるための最適解の政策は何か。
詳しくは第4章と第5章で解説するが、まずは雇用を生むことだ。そ
うすると人手不足で名目賃金が上がりだし、それが軌道に乗っていく
と物価より少し高くなる。そうすることで実質賃金も上がっていく。
だから本来は雇用、名目賃金、少し遅れて実質賃金という順番になる。
アベノミクスでは雇用を生み出した。名目賃金も上がった。だが、最
後の実質賃金だけは上げられなかった。新型コロナウイルス感染拡大
のせいだ。それさえなければ、実質賃金も上がっていただろう。
コロナ禍が収束したら、雇用を生み出すところからもう▽度やり直し
になる。すべてご破算になってしまったからだ。
もっとも、民主党政権は実質賃金だけに言及していて、それ以外はす
べてできなかった。
あの悪夢の時代を再び呼び起そうと暗躍している勢力が、いまも少な
くない。
財務省、金融庁、日銀に売国奴が潜んでいる可能性も
22年9月、財務省、金融庁、日銀の幹部が三者会談を行い、急速な
円安進行について憂慮している旨の声明を出した。
ここでのポイントは、単に円安の進行ではなく、「急速な」とわざわ
ざつけているところだ。急速とつけることで、いまの円安状態はまず
いという価値観を国民に植えつけるために発信していると思われる。
だが、今回の円安は実は急速なものではない。
再三述べてきたように、円安になったほうがGDPは上がる。自国通
貨安は近隣窮乏化政策なので、自国がよくなる一方で、周りの国はG
DPが少し下がる。
そのため、自国通貨安が海外から批判されるのはわかるが、もし国内
で批判する人がいるとすれば、それはほとんど売国奴だ。
ロシア・ウクライナ戦争もあって、海外諸国は他国を批判している場
今ではないから、日本にとってはいまの円安が大きなチャンスともい
える。
円安効果とともにブーストして、のような景気対策
をもっと講じれば、国内経済はぐんとよくなる。そういうチャンスで
はあるのだが、なぜか金融緩和を見直して速の方向にいこうとしてい
るのは、財務省、金融庁、日銀に売国奴が潜んでいるからではないか
と勘ぐってしまう。
そもそもこの三者には、GDPを伸ばすというよりも、緊縮財政をし
たい人たちばかりが集まっている。
岸田文雄政権の背後には、財務省や日銀の緊縮派の人たちがたくさん
いる。円安によってGDPが上がったほうが税収も増えるはずだが、
こういう人たちはなぜか緊縮のほうが都合がいいようだ。
おそらくは景気や税収の話は念頭になくて、緊縮依存症のごとく緊縮
が常に正しいと思っているのだろう。
財務省は、自然に増えていく税収に関しては、自分の実績や手柄にな
らないから、あまり意味を見いださない。しかし、増税で増えた税収
なら、自分の手柄になるから意味があると思っている。
財務省はそういう人間の集まりだから、普通の国民の価値観とは全く
違う。そんな彼らに「円安でGDPが上がる」と訴えても仕方ない。
筆者はそんな組織に数十年在籍していたから、彼らの価値観がよくわ
かる。
筆者は、大蔵省(現財務省)に人省した80年ごろからずっと同じこと
を言い続けているが、普もいまも彼らの価値観は全く変わっていない。
もっとも、最近になって、筆者などがSNSで真実を発信しているの
を見て、だんだん本当のことがわかってきたという人も財務省内で増
えてきた。自民党内でも「これはおかしい」と気づき始めた人もいて
「責任ある積極財政を推進する議員連盟」などもできた。こうした変
化の兆しはあるものの、それでも国会議員の半数以上は昔と価値観が
変わっていない。
テレビでも筆者のような見解は放送せず、「三者会談で急速な円安が
憂慮されている」という部分だけを報じている。また、どの新聞を見
ても「22年の成長率が上がったのはほとんど円安のおかげだ」とは書
かれていない。
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※ 売国奴:国賊が自国の独立や尊厳、利益を故意(または過失)に
より傷つける者、非国民が思想・信条その他において異質であり国民
の統一や一体性を乱すものという意味合い・ニュアンスであるのに対
して、「売国奴」という言葉は「母国を外国に売って私益を図る者」
を指している。その範囲はその国民の価値観とイデオロギーに基づく
部分が大きい。つまり、ある者から見てとれる「売国的行為」が別の
思想信条の為に奉仕する者の主観では「平和的行為」である場合は珍
しくない。Wikipedia
※ Go To キャンペーン(ゴートゥーキャンペーン)は、日本におけ
る観光などの需要を喚起することで、新型コロナウイルス感染症の流
行に伴う外出自粛と休業要請で疲弊した経済の再興を図ることを目的
とする日本国政府による経済政策のこと。2020年4月7日、政府が事業規模108兆円におよぶ「新型コロナウイルス
感染症緊急経済対策」を実行するため、16兆8057億円にのぼる2020年
度補正予算案を閣議決定した。この内、1兆6794億円が旅行・飲食・イ
ベントなどの需要喚起事業としての「Go To キャンペーン」に充てら
れる。キャンペーンは、国内旅行の費用を補助する国土交通省(観光
庁)所管の「Go To トラベル」(観光キャンペーン)、飲食需要を喚
起する農林水産省所管の「Go To Eat」(飲食キャンペーン)、イベン
トなどのチケット代を補助する経済産業省所管の「Go To イベント」
(エンターテイメントキャンペーン)や商店街振興の「Go To 商店街」
(地域振興キャンペーン)で構成される。 この項つづく
上記の書籍は途中であるが、我が国の政治経済状況はいかなるものか
下記歌集から覗いてみるとしようか。
コスモス叢書 蜘蛛の歌―歌集
300歌人の新作作品集「2024年のうた」 奥村 晃作
1936年生・コスモス
『低賃金、長時間労働』
短歌研究 2024年5・6月号
総理一人デ重大ナ事次々ト決メル仕組ミハ変ネバナラヌ
一体ドコカラ大量ノ金出テ来ルノ次カラ次ヘト金バラマイテ
ニッポンをヒドい国へと仕向けてるキシダ政権の施策を憂う 食禄費、医療費俄かに高騰し老いわれの暮らし苦しくなりぬ
低賃金、長時間労働を若き等に強いる社会と成り果てにけり 所得税累進課税の税率は七割超えだった松下幸之助の時代 民の命・財守るのがリーダーの責務ではないか 戦争止めろ
戦争を如何に止めるかその事に注力すべき時なり今は 仲介の労取って戦争止めさせるリーダーが何故現れないか ダレタ・トゥンベリ、周庭ら権力に立ち向かうZ世代の女性リーダー