39 行き悩む / 水山蹇(すいざんけん)
※ 蹇とは、足なえ、ビッコのことで、行き悩ひ意味になる。
前も後ろも「危険ががいっばい」、八方塞がりで二進も三
進もいかない状態である。卦の形も、険阻な山(艮)と危
険な大河(坎)を示す。こういう時はなるべく無理をせず
平易な道を選び、見識ある人の意見に耳を傾けることが大
切である。それでも苦難が続くのは、どうしようもない運
命である。「険を見てよく止まる、知なるかな」徒(いた
ずら)に進むことなく静かにわが身をふりかえり、人徳を
磨いて危難の時が過ぎるのを待つべきである。
【ルームランニング記 Ⅶ】
● さらに、ギアーアップ
三月に入り、ギヤーアップ。最大斜度10度、最大時速7キロメートルの1キロをマニュアルモードでウォ
ーキング開始する。それにしても、1週間が猛烈に早い。早すぎる。と言う感じ。モーニングユニットをあ
わただしく終わったら、すぐにランチユニット、そして、イーブニングユニット。特にランチユニットは忘
れていることが多い。適当にやるしかない。
昨夜の「回転する反発磁石力で空中浮遊するクアッドコプター」(「地震予知複合解析考」2017.03.01)で、
「風力発電向けハルバッハ配列モータの応用」に触れたので、今夜は、ハルバッハ配列モータ技術の現況を
ネット検索する。「永久磁石ハルバッハ配列界磁の特徴と電気機器への応用 」(森下明平工学院大学教授.
2013.06.14)などをもとに素描してみる。前記の研究成果(下図)によると、この「デュアルハルバッハ配
列コアレスリニア同期モータ」は以下の特徴があるという。
で重量が20~30%軽くなる。③コギングがない。④トルクリップルが数10分の1に低減。⑤巻線
の自己インダクタンスLが数百分の1。⑥製造時に金型が不要。⑦鉄芯が無いためコイルスペースが広
い ⇒ 巻線損失の低減。
以上のような特徴をふまえ、想定用途として、
小形風力発電機:コギングトルクがない ⇒ 微風からでも発電可能。 低音域スピーカ用ボイスコイルモータ:①Lが小さい ⇒ 信号に遅れが無い、②トルクリップルがない ⇒ 高調波ノイズが発生しない。 インホイールモータ:重量が軽い ⇒ ばね下重量の低減。 サーボモータ:トルクリップル、コギングがない ⇒ 高精度位置決めが容易。
さらに、下記の実用化のに向けての課題が示されている。
ハルバッハ配列の製作性が良くない。量産に適した 製作方法がまだ見つかっていない。 界磁を回転させる場合、遠心力に対する対策が必 要。永久磁石を円環で固定する場合、コイルスペースが狭くなる。 永久磁石が高価:国産ブランド牛肉程度:1.5~2.0千円/100 g
また、「デュアルハルバッハ磁石配列を採用した高効率発電機」は株式会社アテックと工学院大学と共同開
発している(「デュアルハルバッハ磁石配列の高効率発電機」株式会社アテック 2016.05.13)。それによる
と、①出力1㌔㍗の発電機で、②96.6%の高効率発電を実現。200㍗~1㌔㍗クラスの小型発電機は東日
本大震災後、非常用などとして需要が高まったものの、発電効率は70~80%程度にとどまっており、高効率
発電機に対する社会的ニーズにこたえている。 ハルバッハ配列は一般的な磁石配列に比べて一方向に磁界
が集中する特性がある。ローター(回転子)内部は、ハルバッハ配列の磁石を外輪と内輪の2列(デュアル
)にリング状に並べて磁束密度を高める。
リングの隙間にはコアレスコイルを組み込んだ。コイルの中に鉄芯が入っていないコアレス構造なので、発
電機の回転を妨げるコギングが発生しない。これにより電気損を3%以下に抑え、損失が少ないため温度上
昇が50℃℃以下になる。毎分50回転の低回転から増速機構なしで発電を始める。同社は工学院大学とデ
ュアルハルバッハ磁石配列の設計、効率解析などで連携し、製品化することに成功。順次、最大20㌔㍗まで
の製品化を予定しており、幅広い用途に対応する。今後の課題は生産コストの引き下げと軽量化。現状はサ
ンプル販売の段階だが、価格は他社製品と比べて6割程度が高いという。量産化にあたっては原材料、製造
方法などを改めて総点検するという。
● 事例研究:特開2015-027208 電磁誘導装置 株式会社アテック
次に、国内の関連特許を例示してみよう。
【要約】
本発明の電磁誘導装置は、永久磁石23、27の着磁方向に平行な面内において、界磁空隙24の中心線Ⅱ
と永久磁石列22との間の空隙断面積a1と界磁空隙24の中心線Ⅱと永久磁石列26との間の空隙断面積
a2との比が、永久磁石列22の断面積A1と永久磁石列26の断面積A2の比と略等しい関係を有する。好
ましくは、空隙24の断面積(a1+a2)が、永久磁石列22の断面積A1と永久磁石列26の断面積A2の
平均値の1.2倍以上~2.0倍以下であることが望ましいく、電機子コイルに鎖交する磁束数を大きくでき
るようにする。
JP 2015-27208 A 2015.2.5
【符号の説明】
112 永久磁石 111 永久磁石配列 116 永久磁石 115 永久磁石配列 131 電機子コイル
【技術背景】
電動機(モータ)または発電機の磁場を高めるのに、ハルバッハ配列という永久磁石の配列方法がある。永
久磁石をN極とS極とが交互になるように配置した構造だと、磁場が磁石配列の表側と裏側の両方に発生して
しまい、磁場を有効に利用できない。これに対し、ハルバッハ配列では、永久磁石の磁極を90°ずつ回転
させながら配列しているので、磁石配列の一方の側の磁場が弱まり、その磁石配列の他方の側では、その分
磁場が強くなって、永久磁石の配列の片側に強い磁場を発生させることができる。それぞれハルバッハ配列
された2列の永久磁石配列(デュアルハルバッハ配列)の間に電機子コイルを配置した永久磁石回転電機や
リニア電動機が提案されている。そこで、永久磁石デュアルハルバッハ配列界磁を用いたコアレスモータや
コアレス発電機では、電機子コイルに鎖交する磁束数をできるだけ大きくすることが望ましいが、従来の構
造では、鎖交磁束数が最適化されておらず、さらに大きくすることが望まれている。
【実施形態】
磁極を90度ずつ回転して構成されるデュアルハルバッハ界磁について、磁極間ギャップ中央部の平均磁束
密度を等価磁気回路を用いて求めた。デュアルハルバッハ配列界磁では永久磁石列の外側で磁束密度が極端
に低くなる。また、永久磁石の比透磁率はほぼ空気と同じである。鉄などの強磁性材料を使用しなければ、
磁束集中による磁気飽和も発生しない。このため、等価磁気回路で必要な磁束密度を得ることができる。
図1は、等価磁気回路法を適用するデュアルハルバッハ配列界磁10の断面図である。デュアルハルバッハ
配列界磁10は、永久磁石13の磁極を第1の直線方向に90度ずつ回転してハルバッハ配列された永久磁
石配列12と、永久磁石17の磁極を第1の直線と平行な第2の直線方向に90度ずつ回転してハルバッハ
配列された永久磁石配列16とを備えている。
永久磁石配列12では、永久磁石配列16側の磁場が強めあい、永久磁石配列16側と反対側の磁場が弱め
あうように永久磁石13が配列されている。永久磁石配列16では、永久磁石配列12側の磁場が強めあい
永久磁石配列12側と反対側の磁場が弱めあうように永久磁石17が配列されている。
JP 2015-27208 A 2015.2.5
図1は、永久磁石13、17の着磁方向に平行な面での断面図である。永久磁石13、17は、永久磁石
13、17の着磁方向に平行な面(紙面に平行な面)内において、共に正方形の形状を有し、同じ断面積を
有している。永久磁石13、17の着磁方向に平行な面(紙面に平行な面)内における永久磁石13、17
の断面積の平方根を1として規格化する。断面積の平方根が1なので、永久磁石13、17の断面積も1で
ある。また、永久磁石13、17は、永久磁石13、17の着磁方向に平行な面内において、共に正方形の
形状を有しているので、永久磁石13、17の一辺の長さも1となる。永久磁石配列12と永久磁石配列
16との間14の間隔(ギャップ長)をaとする。
図1に示す閉曲線は磁束線である。磁束線の形状から極ピッチ毎に同一の磁束経路が存在することがわかる。
この磁束経路を点線で示している。図1に示すデュアルハルバッハ界磁の等価磁気回路の主磁束は図1の磁
束経路を通る。また、磁気回路は磁極中心線XXについて対称に存在するので、一つの経路に係る磁気回路
は磁極ごとに線対称に連続する。今、一つの磁気回路を図2のように定義する。図2中、Rは永久磁石13、
17の磁気抵抗であり、磁極に垂直な永久磁石の断面積をS、永久磁石の磁極方向の長さをlm、真空の透
磁率をμ0として次式で表される。
数式については、上図をダブクリック参照とし省略。
図3は、等価磁気回路法を適用する他のデュアルハルバッハ配列界磁20の断面図である。デュアルハルバ
ッハ配列
界磁20は、永久磁石23の磁極を周方向に略90度ずつ回転してハルバッハ配列された永久磁石配列22
と、永久磁石27の磁極を周方向に略90度ずつ回転してハルバッハ配列された永久磁石配列26とを備え
ている。
永久磁石配列22では、永久磁石配列26側の磁場が強めあい、永久磁石配列26側と反対側の磁場が弱め
あうように永久磁石23が配列されている。永久磁石配列26では、永久磁石配列22側の磁場が強めあい、
永久磁石配列22側と反対側の磁場が弱めあうように永久磁石27が配列されている。
図3は、永久磁石23、27の着磁方向に平行な面での断面図である。永久磁石23、27は、永久磁石23、
27の着磁方向に平行な面(紙面に平行な面)内において、共に台形である。永久磁石23の数と永久磁石
27の数は同じである。永久磁石23の数および永久磁石27の数が、例えば、64個であると、隣り合う
永久磁石23同士、または隣り合う永久磁石27同士は、180度に近い略174度の角度で接合すること
になる。従って、永久磁石23と、永久磁石27は略正方形であるとみなすことができる。
そこで、図1の場合と同様に、永久磁石23、27の着磁方向に平行な面(紙面に平行な面)内における永
久磁石23、27の断面積の平方根を1として規格化する。断面積の平方根が1なので、永久磁石23、
27の断面積も1である。また、永久磁石23、27は、永久磁石23、27の着磁方向に平行な面内にお
いて、共に略正方形の形状を有しているとみなすことができるので、永久磁石23、27の一辺の長さも1
と近似することができる。永久磁石配列22と永久磁石配列26との間の間隔(ギャップ長)をaとする。
このように、図3に示すように、永久磁石23、27の磁極を周方向に略90度ずつそれぞれ回転してリン
グ状にハルバッハ配列した永久磁石配列22、26を使用した場合も、近似的に図2の等価磁気回路となり
上述の議論をそのまま当てはめることも可能ではある。(ただし後述するように、図1に基づいて図3の電
磁誘導装置を論ずる場合、外側と内側の永久磁石配列22,26のそれぞれの永久磁石量を、界磁空隙24
の中心線Ⅱの外側と内側の空隙の体積比と一致させるのが望ましい。)
ギャップ長aを0.25、0.5、1.0、1.5、2.0とした場合の直線YY上のy方向磁束密度By
の磁極間平均値B0、γおよびδをパラメータとして(4)式より得られたBavの値を下表1に示す。
1中、γ=0.25、δ=0.25は幾何学的な中心を磁気回路の経路として選択した場合である。また、γ
=0.10、δ=0.25はB0とBavの誤差を最小にする値、Bτは2次元有限要素法磁界解析による解析値
でByの極ピッチ間平均値である。ここで、極ピッチ間の磁束密度が正弦波状に分布していると仮定すると、
その磁束密度平均値BavτはBavの1/√2倍である。BτとBavτの誤差はγ=0.20、δ=0.22で最
小となる。
図1に示すように、永久磁石13の磁極を第1の直線方向に90度ずつ回転してハルバッハ配列された永久
磁石配列12と、永久磁石17の磁極を第1の直線と平行な第2の直線方向に90度ずつ回転してハルバッ
ハ配列された永久磁石配列16とを備え、永久磁石13と永久磁石17は正方形の形状を有し、同じ断面積
を有しているデュアルハルバッハ配列界磁10および、図3に示すように、永久磁石23の磁極を周方向に
90度ずつ回転してハルバッハ配列された永久磁石配列22と、永久磁石27の磁極を周方向に90度ずつ
回転してハルバッハ配列された永久磁石配列26とを備え、永久磁石23と永久磁石27は略正方形の形状
を有し、同じ断面積を有しているデュアルハルバッハ配列界磁20では、上述のように、ギャップ中心線Y
Y上のNS極ピッチ間の平均磁束密度Bavτは、
となる。ここで、Brは永久磁石の残留磁束密度であり、αは
である。デュアルハルバッハ界磁のギャップ中に配置される電機子コイルの鎖交磁束数Φは極ピッチあたり
の磁路断面積をS、コイル巻回数をNとすれば
となる。以下の数式は省略するが、最終的には、次のように集約される。
このように、デュアルハルバッハ配列界磁のギャップ長を、着磁方向に平行な面内における永久磁石の断面
の面積の平方根の1.2~1.5倍、永久磁石が正方形の場合には、正方形の一辺の長さの1.2~1.5
倍、永久磁石が略正方形であり、正方形であると近似できる場合には、近似した正方形の一辺の長さの1.2
~1.5倍に設定すると、電機子コイルにおいて大きな鎖交磁束数を得ることができる。
さらに、図1の空隙が直線状であるのに対し、界磁空隙24は湾曲しており、当該空隙に外形が直方体のコ
イルを挿入して電機子を形成する場合、コイルの角が界磁20に接触してはならず、また、仮に接触させた
場合でもコイルと当該界磁間に隙間が発生する。このため、デュアルハルバッハ配列界磁のギャップ長を、
着磁方向に平行な面内における永久磁石の断面の面積の平方根の1.2~2.0倍、永久磁石が正方形の場
合には、正方形の一辺の長さの1.2~2.0倍、永久磁石が略正方形であり、正方形であると近似できる
場合には、近似した正方形の一辺の長さの1.2~2.0倍に設定すると、電機子コイルにおいて大きな鎖
交磁束数を得ることができる。
しかし、図3にも示されているように円形の永久磁石列を用いると、リング状の界磁空隙24の中心線Ⅱよ
り外側の空隙と内側の空隙では、外側の空隙のほうが、断面積(奥行きを考えれば体積)が大きくなる。一
方、図1では空隙の中心線YYより上半分の空隙と下半分の空隙の断面積は等しくなる。したがって、図1
に基づいて図3の電磁誘導装置を論ずる場合、外側と内側の永久磁石列22,26のそれぞれの永久磁石量
を、界磁空隙24の中心線IIの外側と内側の空隙の体積比と一致させることが望ましい。
具体的には本発明の電磁誘導装置では、図3に示すような永久磁石23,27の着磁方向に平行な面(紙面
に平行な面)内において、界磁空隙24の中心線Ⅱと永久磁石列22との間の空隙断面積a1と界磁空隙24
の中心線Ⅱと永久磁石列26との間の空隙断面積a2との比が、永久磁石列22の断面積A1と永久磁石列26
の断面積A2の比と略等しい関係を有する。この場合、界磁空隙24の断面積(a1+a2)が、永久磁石列
22の断面積A1と永久磁石列26の断面積A2の平均値の1.2倍以上2.0倍以下であることが望ましい。
図6 第1の実施の形態の円筒型3相リニア同期モータ100
図10 第2の実施の形態の三相同期発電機200を説明するための概略斜視図
以上、端折りみてきた。この懸案(スマート風力タービン)設計については、シリーズ『革命的な風力ター
ビン』の続編として、タイトルを新たに掲載していくが、当面、外国特許などの関連情報の集約作業をを続
けていく。
バルトーク: 弦楽四重奏曲 String Quartet No.4, Sz.91
バルトークの弦楽四重奏曲第4番Sz.91は、1928年に作曲された弦楽四重奏曲。前作が単一楽章で、A-B-A'-
(B')という形のゆるやかな統合であったのに対し、本作は5つの楽章をもち、第1楽章と第5楽章、第2楽
章と第4楽章とが速度・拍子・形式の上で類似しており、さらに中間の第3楽章は三部形式でその第1部と第
3部がそれぞれ第1楽章・第5楽章と動機上の関連を持つ、いわゆるアーチ構造のシンメトリカルな構成と
なっている。また、打楽器的奏法や和声法では前作で示された方法論が一層徹底的に追求され、荒々しいリ
ズムと不協和な和声とをより先鋭化する特殊奏法が第3番以上に多用されており、演奏技巧上、弦楽四重奏
曲中屈指の難曲とされている。
まずは月へ!SpaceXが2018年に2人の乗客を乗せて月周回旅行を実施すると発表。嘘!?来年じゃないか。
まさか、成功すればそれを眼にする(テレビ放送などで)。何て、エライ時代に生きているんだ?!
SpaceX to Fly Two Tourists to the Moon in 2018