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ランチタイムがヤバイ

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        45  砂漠のオアシス / 沢地萃(たくちすい) 


                                          

        ※ 萃の原義は草が群生していることで、転じて、人や物が集まるとい
          う意味に用いられる。地(坤)上沢水(兌)が集まり、草木が茂り、
          人が集まり、交易が行なわれる。ちょうど砂漠のオアシスである。
          旅行く者はオアシスに遇って、天の恵みに感謝する。この卦は、現
          在の繁栄は天や祖先の霊の恩寵である、それに感謝することを忘れ
          て自分の力を過信してはならぬ、と戒めるのである。また沢水が地
          上に集まる形から、洪水あれども農作、あるいは湖・温泉を示すと
          考えることもできる。昔から「鯉、竜門に登るの象」とも言われ、
          入試・就職・人事異動などには大吉の卦である。

● ランチタイムがヤバイ

 
正午前、食事の準備がちょっと問題になっている。というより、冷凍食品を解凍し電子レンジで頂
くにしても、即席ラーメンに湯を注いで頂くにしても、その動作、作業がいらつくのだが、その原
因が、体調不良からくるのと、構想づくりの作業のダブルに効いてのこともわかっている。兎に角、
具材の準備や、キャベツをざく切りやフライパンで炒め物をする時も、出来上がったもの食べると
きも、いらつき、面倒くさい。今日はまだましで、構想がまとまれば自ずと復調すると確信する。
それというのも、自分では料理は元来、上手い方だと思っているのだが、今日は、手の掛からない、
冷凍たこ焼きとキャベツとベーコンの炒め物とホットミルク。いずれも電子レンジで加熱するだけ
のもの。この日も面倒くさく感じながらも、キャベツを切り、市販のベーコンと混ぜ合わせ、醤油、
オリーブ油、塩こしょうし、お気に入りの有田焼のタジン鍋に蒸し野菜にし、たこ焼きと合わせ頂
いたが申し分ない(同封のたこ焼きソースは不使用)。こんな体験初めて、自分でも不思議だ。

 

 

 May. 20, 2016

携帯可能な電子レンジ、NXPのRFパワートランジスタで実現 ↑

電子レンジ正しくは電子レンジオーブンが家庭調理器具が定着して久しいが、前記のように、加工
食品技術の進歩と相まって、安全で栄養バランスの良く、なによりも衛生的で、安価で手軽に、本
格的な調理に近い食事が手早く美味しく頂けるようになったことに感謝しなければならない。また、
電子レンジは、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの小売店にも設置され、このよう
な店舗では、食品を購入したひとが、レジにて精算した後、この食品を電子レンジに入れて温めて
から持ち帰ったり、店員のひとが食品を電子レンジで温めてから購入したひとに渡すサービスが行
なわれている。 

ところが、電子レンジは、レンジ内の食品などにマイクロ波を照射して誘電加熱するのだが、マイ
クロ波を発生させる機器には、従来からマグネトロンが用いられてきた。このマグネトロンから出
力されたマイクロ波は、導波管内を伝播して、電子レンジの加熱室内へ供給される構造だが、マグ
ネトロンから出力されるマイクロ波は、指向性が低い。このため、加熱対象全体を加熱することは
できても、部分的に加熱することができない。

例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどでお弁当が販売されているが、通常、複
数の食品が収容され、ご飯や煮物などのように温めた方がよいものもあれば、果物や漬物などのよ
うに温めない方がよいものもごちゃ混ぜされていることから問題がある。このブログでもこのこと
を取り上げてきた。この「特開2016-110750 マイクロ波加熱方法及びマイクロ波加熱装置」(下図)
は、この問題解決ために、①加熱する部分の情報を容器から取得する工程→②要加熱部の位置を特
定する工程→③半導体素子で構成したマイクロ波発生部がマイクロ波を発生する工程→④加熱室内
にマイクロ波を供給する工程→⑤マイクロ波の位相を変化させることで、要加熱部を加熱する加熱
工程とを有した方法が提案されている。

Jun. 20, 2016

 

また、このマイクロ波加熱装置は、半導体素子を用い、マイクロ波発生部と、マイクロ波の位相を
制御する位相制御部と、加熱室内にマイクロ波を供給する給電部と、要加熱部に関する情報を加熱
部特定情報として容器から取得する情報取得部と、要加熱部の位置を特定する情報制御部と、位相
制御部を制御してマイクロ波の位相を変化させることで、加熱制御部とを備えた構成である。

【実施例1】

電子レンジ1は、上図2に示すように、マイクロ波を発生させて加熱室13の内部に供給するマイ
クロ波供給手段20の構成として、半導体素子を用いたマイクロ波発生部21(21a、21c)
と、マイクロ波発生部21の出力を2分配する電力分配部22(22a、22c)と、電力分配部
22(22a、22c)のそれぞれの出力から任意の位相ずれを発生させる位相制御部23(23
a~23d)と、位相制御部23の出力を増幅する増幅部24(24a~24d)と、増幅部24
により増幅されたマイクロ波出力を加熱室13内に放射する給電部25(25a~25d)と、増
幅部24と給電部25とを接続するマイクロ波伝送路に挿入され給電部25から反射する電力を検
出する電力検出部26(26a~26d)と、操作パネル15を構成する複数のボタンやダイヤル、
タッチパネルなどの操作部151が操作されたことを検知する操作検知部27と、電力検出部26
により検出される反射電力に応じ、マイクロ波発生部21の発振周波数と、位相制御部23の位相
調整量と、増幅部24の増幅量を制御する加熱制御部28と、加熱室13に収納された加熱対象物
の容器40から情報を取得する情報取得部31と、取得された情報にもとづいて加熱対象物の加熱
部分を特定する情報制御部32とを備える。

マイクロ波発生部21は、例えば、トランジスタなどの半導体増幅素子と、タンク回路などの共振
回路で構成されている。このマイクロ波発生部21には、例えば、ハートレー型発振回路または
ルピッツ型発振回路
などを用いることができる。電力分配部22は、例えばウィルキンソン型分配
器であってもよく、あるいは、ブランチライン型やラットレース型のような出力間に位相差を生じ
る分配器であってもよい。この電力分配部22によって各々の出力には、マイクロ波発生部21か
ら入力されたマイクロ波電力の略1/2の電力が伝送される。位相制御部23は、印加電圧に応じ
て容量が変化する容量可変素子を用いて構成し、電力分配部22(22a、22c)から各々出力
されるマイクロ波電力の位相差を0度から±180度の範囲で制御することができる。 増幅部24
は、位相制御部23から出力されたマイクロ波を増幅する機能を有した素子又は回路である。

この増幅部24には、例えば、窒化ガリウム(GaN)を半導体材料として用いて形成されたトラ
ンジスタなどの半導体素子を使用することができる。GaN材料は、一般に広く知られている半導
体材料のシリコン(Si)と比べると、エネルギーバンドギャップが広い。また、GaN材料は、
Si半導体素子に比べると、高耐圧、高速動作、低損失に素子を構成することが可能となる。この
ため、GaN半導体素子を増幅部24に用いることによって、その駆動電圧を高めることができ、
駆動電流の軽減を図ることができる。



また、増幅部24は、低誘電損失材料から構成した誘電体基板の片面に形成した誘電体パターンに
て回路を構成し、各増幅部24の増幅素子である半導体素子を良好に動作させる整合回路を配置す
ることができる。 給電部25は、加熱室13を構成する内ケース12の壁部16a、天面部16b、
底面部16cに設けられており、増幅部24によって増幅されたマイクロ波出力を加熱室13内に
放射する。この給電部25には、例えば、アレーアンテナを用いることができる。アレーアンテナ
は、複数配置された放射素子(給電素子)251のそれぞれの給電電力と位相を制御することで、
近接場の電場強度を変化させ、マイクロ波の所望の指向性を実現する。これにより、加熱対象物の
部分加熱が可能となる。  アレーアンテナの放射素子251には、例えば、マイクロストリップア
ンテナ(パッチアンテナ)、スロットアンテナ、ダイポールアンテナなどを用いることができる。

また、給電部25には、例えば、平面アレーアンテナを用いることができる。平面アレーアンテナ
は、複数の放射素子251を平面状に配置したプレーナアレー(Planer array)である。配列方法と
しては、例えば、放射素子251をマトリックス状に並べる4角配列や、千鳥状に並べる3角配列
がある。さらに、給電部25は、放射素子251の励振係数の相対位相によってマイクロ波のビー
ム方向や放射パターンの制御を行うフェーズドアレーアンテナ(位相走査アンテナ)を用いること
ができる。フェーズドアレーアンテナは、下図左上3に示すように、増幅部24から送られてきた
マイクロ波を分配する分配・合成回路252と、分配・合成回路252から放射素子251への給
電線路のそれぞれに位相制御部として挿入された移相器253とを備えており、各放射素子251
の励振位相を変化させるものである。これにより、マイクロ波の指向性の高い方向を加熱対象物に
おける所望の部分に向けて、この部分を集中して加熱することができる。

なお、図2は、給電部25を4つ配置する構成を示しているが、給電部25の数は、4つに限るも
のではなく、1つまたは2つ以上であってもよい。給電部25の数を2つとする場合、これらは、
内ケース12の各面のうち対向する二つの面、例えば、天面部16bと底面部16c、対向する2
つの壁部16aのそれぞれに1つずつ配置することができる。これにより、要加熱部を上下または
左右の各方向から加熱することができる。また、給電部25の数を複数とする場合において、要加
熱部の数が複数あるとき、1つの給電部25が1つの要加熱部を加熱し、他の給電部25が他の要
加熱部を加熱するようにすることができる。

電力検出部26は、電力検出回路(検波回路)を有しており、加熱室13から給電部25及び増幅
部24にそれぞれ伝送するいわゆる反射波の電力を抽出する。この電力検出部26は、例えば、電
力結合度を約40dBとし、反射電力の約1/10000の電力量を抽出する。抽出した電力量を
示す電力信号は、それぞれ、検波ダイオード(図示せず)で整流し、コンデンサ(図示せず)で平
滑処理し、その出力信号を加熱制御部28に入力させている。電力検出部26は、抽出した反射波
の電力を示す検出情報を加熱制御部28へ送る。


これらマイクロ波発生部21、電力分配部22、位相制御部23、増幅部24、給電部25、電力
検出部26の各々を接続するマイクロ波伝送路は、誘電体基板の片面に設けた導電体パターンの伝
送回路や、同軸ケーブルなどで形成することができる。 操作検知部27は、操作パネル15を構成
する操作部151のいずれかが操作されたことを検知すると、操作された操作部151又は操作に
より指定された内容(加熱時間、加熱対象物の種類、加熱対象物の数量、料理名、各種モード、加
熱または調理開始の指示等)を示す検知信号を加熱制御部28へ送る。

加熱制御部28は、検知信号を入力すると、操作された操作部151または操作により指定された
内容を特定し、加熱対象物の加熱処理条件を設定する。また、操作により指定された内容が料理開
始の指示であるときは、加熱制御部28は、加熱を開始するように、マイクロ波供給手段20の構
成各部を制御する。操作部151には、例えば、加熱対象物の部分加熱を行うモードである部分加
熱モードを設定するための「部分加熱モード設定ボタン」や、加熱又は調理を開始するときに操作
する「加熱開始ボタン」などを含むことができる。

加熱制御部28は、操作検知部27からの検知信号と電力検出部26からの検出情報にもとづいて、
給電部25から放射するマイクロ波の励振電界の制御および、マイクロ波発生部21と増幅部24
のそれぞれに供給する駆動電力や、位相制御部23に供給する電圧を励振方向の制御と関連付けて
制御し、加熱室13内に収納された加熱対象物を最適に加熱処理する。情報取得部31は、加熱対
象物のうち加熱する部分を要加熱部とし、加熱しない部分を非加熱部としたときに、要加熱部に関
する情報又は非加熱部に関する情報の一方又は双方を加熱部特定情報として容器40から取得する。

ここで、本実施形態において、情報取得部31は、カラーセンサであり、容器40の色を加熱部特
定情報として取得する。容器40は、上図左下4に示すように、食品などの加熱対象物が収容され
る容器本体41と、容器本体41の上部を覆う蓋部材42とを備えている。容器本体41には、加
熱対象物を構成する複数の食品を区分けして収容するための複数の収容凹部411が形成されてい
る。

蓋部材42は、上面部421が着色可能となっており、この上面部421において複数の収容凹部
411のそれぞれに対応する範囲内に、所定の色が着色されている。この着色される色は、収容凹
部411ごとに、収容される食品が加熱するものであるか否かによって決められる。例えば、収容
される食品が加熱するものであるときは、この食品を要加熱部とし、蓋部材42の上面部421に
おいて対応する範囲(この食品が収容される収容凹部411に対応する範囲)に、要加熱部である
ことを示す色(例えば赤色422a)が着色される。また、収容される食品が加熱しないものであ
るときは、この食品を非加熱部とし、蓋部材42の上面部421において対応する範囲に、非加熱
部であることを示す色(例えば青色422b)が着色される。このように、蓋部材42の上面部
421に着色される色は、要加熱部に関する情報又は非加熱部に関する情報となっている。

なお、着色は、蓋部材42の上面部421において、一つの収容凹部411に対応する範囲の全体
を塗りつぶすようにして施してもよく、あるいは、この範囲の一部(範囲の周縁や、この範囲の中
央部分など)にのみ施すようにしてもよい。また、要加熱部であることを示す色と非加熱部である
ことを示す色は、両方を蓋部材42の上面部421に施してもよく、あるいは、一方のみを施して
もよい。要加熱部であることを示す色を施しているが、非加熱部であることを示す色を施していな
い場合は、前者の色が施された範囲に対応する収容凹部411に収容された食品のみを加熱し、他
の食品を加熱しないようにする。また、要加熱部であることを示す色を施していないが、非加熱部
であることを示す色を施している場合は、後者の色が施された範囲に対応する収容凹部411に収
容された食品を加熱せず、他の食品を加熱する。

情報取得部31を構成するカラーセンサは、RGBの三つの色フィルタと、それぞれに対応する3
つのフォトダイオードと、色特定部とを備えている。フォトダイオードは、対応する色フィルタを
透過してきた光を受光すると、この光の強さに応じた信号(電流)を出力する。色特定部は、各フ
ォトダイオードから出力された信号を入力すると、これら信号の示す光の強さにもとづいて色を特
定する。

情報取得部31は、カラーセンサを一つのみ備えたものであってもよく、あるいは、複数のカラー
センサを線状に配置したものや、多数のカラーセンサをマトリックス状(行列状)に配置したもの
であってもよい。カラーセンサを一つのみ備えた情報取得部31、及び、複数のカラーセンサを線
状に配置した情報取得部31は、加熱室13の内部の所定範囲であって加熱対象物及び容器40を
含む範囲を走査し、走査線上の色を、所定間隔で多数取得する。そして、色を取得した位置の座標
とこの取得した色とを関連付け、これを加熱部特定情報として、情報制御部32へ送る。

また、多数のカラーセンサをマトリックス状に配置した情報取得部31は、加熱室13の内部の所
定範囲であって加熱対象物及び容器40を含む範囲を撮像して二次元画像を取得し、この二次元画
像の画素ごと(あるいは、複数の画素ごと)に、色を特定する。そして、各画素(あるいは複数の
画素)の座標とこの画素における色とを関連付け、これを加熱部特定情報として、情報制御部32
へ送る。

情報制御部32は、情報取得部31から加熱部特定情報を取得すると、この加熱部特定情報にもと
づいて加熱対象物における要加熱部と非加熱部とを特定する。例えば、加熱部特定情報が位置座標
と色で構成されている場合において、ある位置座標における色が赤色であるとき、この赤色に関連
付けられた位置座標に対応する加熱対象物のこの位置を要加熱部として特定する。また、ある位置
座標における色が青色であるとき、この青色に関連付けられた位置座標に対応する加熱対象物の位
置を非加熱部として特定する。加熱部特定情報が画素の座標と色とで構成されている場合も同様で
ある。

情報制御部32は、位置座標ごとに又は画素の座標ごとに、要加熱部又は非加熱部のいずれか一方
を特定すると、これら位置座標等を示す情報と要加熱部又は非加熱部を示す情報と関連付け、これ
を新たな加熱部特定情報として、加熱制御部28へ送る。なお、蓋部材42の上面部421におい
て、1つの収容凹部411に対応する範囲の周縁のみを着色している場合は、この周縁で囲まれた
範囲内にある位置座標のすべてにおいて、周縁に付された色と同じ色が付されているものとして、
要加熱部または非加熱部の別を特定することができる。

また、蓋部材42の上面部421において、1つの収容凹部411に対応する範囲の一部のみを着
色している場合は、この着色された部分を含む所定面積の範囲内に、その色と同じ色が付されてい
るものとして、要加熱部又は非加熱部の別を特定することができる。さらに、蓋部材42の上面部
421において、1つの収容凹部411に対応する範囲の一部(その範囲のうちの1/2や1/3
の範囲)のみを着色している場合は、着色された部分に対応する加熱対象物の当該部分を要加熱部
(または非加熱部)とし、これ以外の部分を非加熱部(または要加熱部)として特定することがで
きる。これにより、1つの収容凹部411の中に加熱する食品と加熱しない食品が収容されている
場合に、前者を加熱し、後者を加熱しないようにすることができる。

 なお、蓋部材42の上面部421において、1つの収容凹部411に対応する範囲の周縁のみを着
色している場合は、この周縁で囲まれた範囲内にある位置座標のすべてにおいて、周縁に付された
色と同じ色が付されているものとして、要加熱部又は非加熱部の別を特定することができる。また、
蓋部材42の上面部421において、1つの収容凹部411に対応する範囲の一部のみを着色して
いる場合は、この着色された部分を含む所定面積の範囲内に、その色と同じ色が付されているもの
として、要加熱部又は非加熱部の別を特定することができる。

さらに、蓋部材42の上面部421において、一つの収容凹部411に対応する範囲の一部(その
範囲のうちの1/2や1/3の範囲)のみを着色している場合は、着色された部分に対応する加熱
対象物のこの部分を要加熱部とし、これ以外の部分を非加熱部として特定することができる。これ
により、一つの収容凹部411の中に加熱する食品と加熱しない食品が収容されている場合に、前
者を加熱し、後者を加熱しないようにすることができる。

加熱制御部28は、情報制御部32から送られてきた加熱部特定情報にもとづいて、位置座標ごと
にまたは画素の座標ごとに、要加熱部又は非加熱部のいずれか一方を特定する。そして、加熱制御
部28は、位相制御部23又は給電部25の移相器(位相制御部)253を制御してマイクロ波の
位相を変化させるとともに放射指向性の高い方向を加熱対象物の要加熱部に向けることで、特定し
た要加熱部を加熱し、非加熱部を加熱しないようにする。

ここで、ある位置座標と、この位置座標に対応する加熱対象物の位置を加熱するときのマイクロ波
の位相とマイクロ波の位相がこの位相となるように位相制御部23また給電部25の移相器253
を制御するための位相調整量は、予め記憶部29に記憶されている。また、給電部25が四つ設け
られているが、これら4つの給電部25に接続された位相制御部23のそれぞれについて、座標と
調整すべき位相と位相制御部23の位相調整量が記憶部29に記憶されている。さらに給電部25
に移相器253を設ける構成とすることができるが、これら移相器253のそれぞれについて、座
標と調整すべき位相と当該移相器253の位相調整量とを記憶部29に記憶させることができる。

加熱制御部28は、加熱部特定情報と記憶部29に記憶された位相調整量等の情報とにもとづいて、
要加熱部であると特定された位置座標等に対応する加熱対象物のこの部分が加熱されるように、位
相制御部23又は給電部25の移相器253を制御する。これにより、要加熱部を示す色が付され
た上面部421のこの部分に対応する加熱対象物の部分のみが加熱される。また、非加熱部を示す
色が付された上面部421の当該部分に対応する加熱対象物の当該部分の加熱が防止される。

なお、給電部25の放射素子251が、例えば、マイクロストリップアンテナ(パッチアンテナ)、
スロットアンテナ、ダイポールアンテナなどを用いて構成されているときは、加熱制御部28は、
位相制御部23を制御することにより、マイクロ波の位相を制御する。また、給電部25がフェー
ズドアレーアンテナ(位相走査アンテナ)を用いて構成されているときは、加熱制御部28は、そ
のフェーズドアレーアンテナに備えられた移相器253を制御することにより、マイクロ波の位相
を制御する。

また、上図左下4においては、容器40の蓋部材42の上面部421に加熱部特定情報である色を
付する構成を示したが、容器40において色を付する箇所は、蓋部材42の上面部421に限るも
のではなく、容器本体41であってもよい。容器本体41に色を付した例を、上図右5に示す。容
器本体41には、食品を入れるための収容凹部411が複数形成されており、加熱部特定情報であ
る色(図5に示す赤色412aや青色412b)は、収容凹部411の周縁413に沿って施され
る。

収容凹部411は、凹状に形成されており、凹状の底面や側面に色を施すことも可能であるが、食
品を入れるとその色が隠れてしまう。そこで、収容凹部411の周縁413に沿って色を施すこと
で、食品による隠ぺいを回避し、情報取得部31による当該色の取得を可能としている。また、色
は、複数の収容凹部411のそれぞれの周縁413に施すことができるが、例えば、1の収容凹部
411と隣の収容凹部411がいずれも要加熱部である食品を収容するものであるときは、これら
2つの収容凹部411の周縁413を一周するように色を施し、これら二つの収容凹部411の間
に位置する仕切り部分には色を施さないようにすることもできる。

さらに、容器本体41に施された色を情報取得部31が取得可能とするために、蓋部材42の全体、
または、少なくとも蓋部材42の上面部421を透明423の材料で形成するのが望ましい。次に、
マイクロ波加熱装置である電子レンジの動作について、図6を参照して説明する。



同図は、電子レンジの動作の手順を示すフローチャートである。電子レンジ1の利用者により、電
子レンジ1の扉14が開けられ、加熱室13の内部に、加熱対象物が収容された容器40が載置さ
れ、扉14が閉められる。利用者が操作パネル15の部分加熱モード設定ボタンを操作すると、操
作検知部27は、この操作を検知して、検知信号を加熱制御部28へ送る(S10)。加熱制御部
28は、入力した検知信号にもとづいて部分加熱モードを設定する(S11)。

また、利用者が操作パネル15の加熱開始ボタンを操作すると、操作検知部27は、この操作を検
知、検知信号を加熱制御部28へ送る(S12)。加熱制御部28は、入力した検知信号にもとづ
いて加熱を開始するために、マイクロ波供給手段20の構成各部を制御する。情報取得部31は、
容器40から加熱部特定情報を取得する(S13、情報取得工程)。具体的には、情報取得部31
であるカラーセンサが、容器40の蓋部材42の上面部421に付された色を加熱部特定情報とし
て取得する。

情報制御部32は、情報取得部31から加熱部特定情報を取得し、この加熱部特定情報にもとづい
て、容器40に収容された加熱対象物における要加熱部と非加熱部を特定する(S14、要加熱部
特定工程)。マイクロ波発生部21がマイクロ波を発生し(S15、マイクロ波発生工程)、加熱
室13内に供給される(S16、マイクロ波供給工程)。このとき、加熱制御部28は、位相制御
部23又は給電部25の移相器253を制御してマイクロ波の位相を変化させることで、加熱対象
物の要加熱部を部分加熱する(S17、加熱工程)。

以上説明したように、本実施形態のマイクロ波加熱方法及びマイクロ波加熱装置によれば、半導体
素子を用いて構成したマイクロ波発生部を採用することで、指向性の高いマイクロ波を対象物に照
射できる。これにより、電子レンジの加熱室内に載置された加熱対象物の部分加熱を簡易な構成で
実現できる。また、ISMバンドに沿った周波数範囲内で、照射周波数を変化させることができる
ため、位相をコントロールさせ、加熱対象物の部分加熱や均一加熱を行うことができる。

さらに、マイクロ波供給手段は、マグネトロン発振器に比べ、小型化及び低消費電力化を達成でき、
しかも、ほとんど故障しないので、寿命を著しく伸ばすことができる。また、加熱制御部が位相制
御部と給電部の移相器を制御してマイクロ波の位相を変化させる構成としたので、加熱対象物の要
加熱部を部分的に加熱するとともに、非加熱部の加熱を防止できる。

さらに、マイクロ波加熱装置が自動的に容器から情報を取得して加熱対象物における要加熱部と非
加熱部とを特定し、要加熱部のみを部分的に加熱するので、このマイクロ波加熱装置の利用者が面
倒な作業を行うことなく、加熱対象物の部分加熱を実現できる。しかも、本実施形態においては、
容器に付された色を加熱部特定情報とするので、マイクロ波加熱装置に入れるときの容器の向きが
どのような向きであっても、情報取得部が確実にその色と位置情報とを取得し、要加熱部を示す色
が付された部分に対応する加熱対象物の当該部分のみを加熱できる。

JP 2016-110750 A 2016.6.20


カラーでなくても、モノクロパターンなどでもいい感じがするが、それはさておき、電子レンジ(
マイクロウエーブ)技術とその対象(食品・医療などの加熱装置)と絡んで創意工夫されてきそう
だ。これは楽しい。

 

   

NTNは「WIND EXPO 2017」に出展し、農業・工業用水路などに設置できる小水力発電機や、開発
中の小型風力発電機などを参考出展。小水力発電機は春頃から、小型風力発電機は年内にNK認証を
取得する計画(「NTNの新機軸、小さな風と水路を生かせる発電機スマートジャパン 2017.03.08)。
小水力発電機の他、開発中の小形の風力発電機のカットモデルも参考出展。2枚の尾翼を使った垂
直軸型の風車で、出力は10kW 級。稼働時の静謐性が特徴。17年中にNK認証を取得する予定で「18
年の早いうちに販売を開始したい」とのこと(同上)。これは面白い。

※ NK認証:風のエネルギーを利用し、発電機を回して発電する方法。小型の定義は出力20kw未
  満、風を受ける羽根の面積が計200平方メートル未満の場合、小型に分類される。一般財団法人
   日本海事協会が、国内・国際規格の基準(JSWTA国内業界規格、IEC、JIS等)を基に性能及び安定
  性についての適合性を評価しており、日本の厳しい気候への耐性や長期間の安定した操業を資
  するために第三者認証制度が必要とのことで出来た制度のこと。これは小形風車だけではなく、
  大型や浮体式洋上風車の検査も実施。NK認証の内容としては、小形風車の発電機、タワー(支
  柱)、基礎、ケーブル、制御回路(整流回路)、パワーコンディショナ、ブレーカ、そして取
  り扱い説明書を含めた発電設備の適合性の判断をしている。

   Mar. 9, 2017

● テスラ、カウアイ島に大規模な太陽発電事業を展開

カウアイ島ユーティリティ協同組合(KIUC)はテスラとの間で13.9セント(15.9 円)/キロワット時
太陽光発電る20年購入する契約を結んだ。 KIUCの社長兼CEOのDavid Bisselによると、世界最大の
太陽光貯蔵施設。テスラとKIUCは、このプロジェクトにより化石燃料の使用量が年間160万ガロン
削減されると試算している。

 

  


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