宣公13年~襄公20年 鞌(あん)の戦い / 晋の復覇刻の時代
※ 宣戦の使者:六月壬申の日、晋・魯・衛の軍は、靡笄(ぎけい)山のふもとに着
いた。そこに斉侯から使者が来て、こう口上を述べた。「郤克どのには、晋炭の
軍を率いて、わが地にわざわざお出ました、まことにご苦労なこと。お粗末な軍
勢ながら、明朝を期して一戦をつかまつりたい」「わが皆は、魯・衛とは兄弟国。
その両国が、斉の軍勢にしばしば領土を蹂躙されている、とのこと。わが主君は
これを黙過するに忍びず、斉軍の罪を責めよ、ただし斉に長居をしてはならぬと
われわれに兪じられた。したがって、わざわざご挨拶をいただくまでもないこと。
進みこそすれ、一歩たりとも退きはいたしません」「そのお言葉こそ、当方の伺
いたかったところ。ご返事のいかんにかかわらず、どのみち一戦を交ええたく存
じておりました」
【MEGA地震予測】 JESEA Vol.17,No.32
水平方向の変動(水平ベクトル)が、これまでにない変動を観測。 それまで南東方向が主流だ
ったのが、反転して全国的に南西または西南西方向に変動。東北地方はほぼ南方向の水平変動で、
南西諸島は方向がバラバラで不安定な動きを示す。これまで比較的静かであった南海~東南海~
東海、伊豆諸島の動きが活発でした。 これにより、前回レベルダウンした南海・東南海地方を
再度レベルアップ。 これまでのデータと大きく異なり、再度二週間後の最終解(F3データ)で検
証する、大きな地震の前兆の可能性もある(詳細は上図ダブクリ参照)。
● 読書録:高橋洋一 著「年金問題」は嘘ばかり
第2章 「日本の年金制度がつぶれない」これだけの理由
「年金制度」よりも「健康保険制度」のほうが運営が難しい
皆さんは、同じ公的保険制度で比べた場合、「年金制度」と「健康保険制度」とでは、
どちらが難しいと思われるでしょうか。
結論をいえば、「健康保険制度」のほうが、はるかに難しい問題を抱えています。
年金の場合は、多くのことが予測可能であり、それをもとに年金数理で計算できます。
人口減少の問題にしても、戦争や自然災害などが起こらないかぎり、10年後、20年
後の人口はほぼほぼ予測可能です。予測可能なことに対しては、計算ができます。
一方、健康保険の場合は、予測が難しい面があります。10年後、20年後に総額で
どのくらい医療費が必要になるのかを簡単に予測できません。どんな病気が増えるかわ
かりませんし、さらには、その治療費にどのくらいかかるかも予測できません。医療は
どんどん進歩し、すばらしい治療法、薬が開発されます。それらはものすごく高額にな
る可能性もあります,
「どんなに高い治療を受けてでも助かりたい」と思う人はたくさんいます。たとえば、
ガンの高度な治療の中には、一回で数百万円するものがあります。現在は、お金持ちの
人が自費で受けています,そのような治療が効果を上げることもあるようです。
こういう現実を目にして、自分で何百万円も払えるお金持ちだけが助かって、貧乏な
人は助からないということに理不尽さを感じる人はいます。「こんなに助かる新薬なら、
保険適用にして、みんなが使えるようにしてくれ」という声が必ず出てきます。
高度な治療が開発されたときに、どこまでを保険適用にするのかは、大きな問題です。
もちろん、可能なかぎり人の命は助けたいと考えるのは人情です。しかし一方で、も
し大盤振る舞いをしすぎて健康保険制度が破綻してしまったら、保険給付が行きわたら
なくなって、簡単な病気でも亡くなってしまう人が続出するかもしれません。命がかか
っていますから、線引きは簡単ではありません。
延命治療の是非についても議論されるようになるかもしれません。植物人間のように
なった人の治療費をどこまで保険で出すのか。もはや治癒の見込みがない人の治療費を
どうするのか。人間の尊厳とも関わる問題ですから、簡胆に結論は出せません。
際限なく保険適用をすることはできないですから、国民の合意を得ながら、どこかで
線引きしていくしかおりません,そういうことが決まらないかぎり、給付額の総額を算
出することができません。予測できないことが多いため、年金よりも医療のほうが計算
しにくい面を持っています,
現実的な解決策として、公的健康保険で、一定程度までの治療を保障して、それ以上
は自費で出すかたちがあります。「差額ベッド」のような状況です。
また、高度な医療を受けたい人は、その部分だけは自費で受けられるようにする「混
合診療」も進んでいくだろうと思います,高度な医療に間しては、民間の医療保険がか
なりカバーするようになってきています。
一定程度までの保障は「公的健康保険」、それ以上の高度医療の保障は「民間医療保
険」という棲み分けになっていくでしょう。
今後、高齢化が進むと、医療ニーズはますます高まりますが、国民が負担できる保険
料の額には限度があります。おそらく、保険給付できる医療費の総額が設定され、総額
の範囲内で、医師が患者の症状を選別して、症状の重い人に厚く配分されるようにする
方法がとられるのではないかと思います,
今でも医療現場では優先順位付けが行なわれています。病棟ごとに予算が決められて
いる場合は、重い病気の人のケアにできるだけ予算が使われるように優先順位が付けら
ます。医師の判断に任せる部分が、さらに多くなるのではないかと思います。
健康保険の持続可能性を高めるためには、枠組みの見直しは必要です,病気になる確
率は地域によってかなり差があります。寒い地域と暖かい地域でも、健康状態は追って
くるでしょう。ある程度、地域分けしたほうがうまくいきます。
保険原理からいうと、なるべく特性が同じような人を集めたほうがやりやすくなりま
す。年金の場合は、大きな母集団が必要ですが、医療保険の場合は、そこまで大きな母
集団は必要ありませんので、地域差を考盧すべきでしょう。
ただし、あまり細かく地域分けをすると、若年層の多い都市部と高齢者の多い地方部
が分かれてしまいます。少なくとも道州(現在の47都道府県を10程度の「道」や
「州」に再編する考え方。様々な区分け案かおるが、一例を挙げれば、北海道、東北、
北関東、南関東、北陸信越、東海、関西、中国、四国、九州、東京特別、大阪特別など
の規模感)くらいの大きさが必要です。
このような規模でブロックをつくり、地域別に分けると健康保険はより効率的に運営
できます。現在は市町村、都道府県単位ですが、それでは規模が小さすぎていずれ行き
詰まるでしよう。都道府県を複数集めた道州くらいの大きさが一番うまく回るはずです,
今後運営が厳しくなると予想される健康保険に関しては、道州制を含めた議論が必要に
なります。
第2章13節 「年金制度」より「保険制度」のほうが運営が難しい
「公的年金破綻説」はことごとく間違っている
何度も繰り返しますが、「公的年金が危ない」という情報を流しているのは、多くの
場合は、年金の仕組みを理解していないメディアの人たちです。
専門家の中にも、不安をあおるようなことをいう人がいますが、実際には「年金制度
が危ない」とは思っていないでしょう。「危ない」ことを裏付ける根拠がないからです。
年金問題の解決法として、「無駄カット」の話がよく出てきますが、本当に危ないの
であれば、無駄カットどころか、すぐに根本的な対処をしなければいけません。無駄カ
ットのようなレベルの話が出てくるのは、本当は危ないと思っていないからだろうと思
います。
巷の様々な「年金破綻」説に惑わされないように、ここまで述べてきたことを整理し
てみます,
Q:少子化で年金制度が成り立だなくなる?
人口が急減するのではなく、漸減していく状態では、保険数理の計算さえしっかりし
ておけば年金制度が破綻することはありません。負担が少し増え、給付が少し減るとい
うくらいで調整できます。そのような仕組みとして、すでに「マクロ経済スライド」が
用意されています,
また、経済政策によって一人ひとりの「所得」を拡大できれば、徐々に進む人口減少
分を十分にカバーできます。
Q:積立不足額が大きいから危ない?
非常に長い目で見ると、年金のバランスシートはバランスします。最初のうちは、保
険料を払わないで年金給付を受ける高齢者がいますから、その分か債務超過になります。
制度が成熟するにつれて、保険料を納めずに給付を受ける人が減り、不足分の数字はだ
んだん減っていきます。
Q:一年金積立金が枯渇する?
積立金は枯渇するかもしれません。しかし、日本の公的年金の根幹は、積立方式では
なく、賦課方式です。
賦課方式は、その年に集めた保険料を、その年の給付に使いますから、積立金はほと
んど必要ありません。積立金がほぼ枯渇しても年金は破綻しません。
日本の公的年金は、長期のバランスシートでは170兆円くらいの積立金(積立金の
取り崩し及び運用収入)を持っていますが、そもそも、それだけの積立金を待つ必要は
ありません。流動性確保のために10兆円程度の積立金があれば運営できます。
Q:所得代替率5割を維持できなくなる?
所得代替率は、はじめから5割を切っています。日本ではなぜか60%くらいの数字
が示されていますが、OECDの数字では、日本の年金の所得代替率は4割程度です。
5割という数字を持ち出すほうがどうかしています。
所得代替率は、保険料負担と連動しています。保険料負担が低ければ、所得代替率は
低くなります。所得代替率が高いほうが年金制度はより不安定になります。ものは考え
ようで、所得代替率が4割程度というのは、年金制度の安定化にはつながっています。
Q:一年金制度の前提となる想定数字が間違っている?
「名目経済成長率」「利回り」については、四%くらいまでなら、日本の実力からすれ
ばおかしな数字ではありません。その数字に違しないとすれば、想定数字が間違ってい
るのではなく、「経済政策」が間違っているということです。
少子化が想定より加速することはありますが、年率にすると大きな数字ではありませ
んので、通常程度の経済成長をしていればカバーできます。
保険料の未納率の数字に間しては、きちんとした徴収をすれば変わります。未納率が
想定より高くなったのだとしたら、徴収を厳格化する必要があります。
Q:世代間不公平であり、若者が損をする?
世代間不公平はあります。しかし、皆年金制度ができた当初から世代間不公平はあり
ました。当時の高齢者は、保険料を納めていないにもかかわらず年金を受給していたの
ですから、若い人から見ると、これ以上の不公平はありません。
保険料を納めずに年金を受給する高齢者の分をどうやって埋めるかが課題となり、国
費が役人されました。年々、保険料を納めなかった人は減っていきますので、時間が経
つと穴は埋まっていきます。
むしろ、就職できない若者がいると、いっそう若者の年金が減りますので、雇用政策
が重要になります。
ここで見てきたように、巷の「年金破綻説」はだいたい間違っていますが、もし、本
当に公的年金が危なくなるとすれば、それは「ずっと経済成長をしなくなった場合」で
す。
経済が成長しない場合は、残念ながら年金は破綻します。年金だけでなく、すべての
社会保障が破綻します。
年金の制度そのものについては、それほど心配する必要はありません。かなり持続可
能性の高い制度になっています。ただ、制度が安定するかどうかは、経済の状況次第で
す。
そういう意味では、年金のために国がやるべき一番重要なことは「経済政策」だとい
うことになります。
第2章14節 「公的年金破綻説」はことごとく間違っている
第3章 年金に「消費税」はまったく必要ない
年金が「保険」だと広く知れわたると困る人がいる
第1章で述べたように、年金は「保険」です。どこからどう見ても「保険」でしかお
りません。しかし、年金が「保険」であることが広く知れわたってしまうと、困る人た
ちがいます。それは、財務省の官僚であり、厚労省の官僚です。
年金が保険だと国民にわかってしまうと、「保険なら、保険料でやればいいじやない
か」という話になってきます。そうすると、財務省が望む「消費税増税」が吹っ飛んで
しまいます。第1章でも述べたように、もし、そんな意見が国民のあいだで広がれば、
保険料が上がることになりますが、保険料を管轄するのは厚労省であって財務省ではあ
りません。財務省からすると、自分のシマの拡大にはつながりません。
財務省としては、「消費税があなたの年金になるんですよ。老後の安心のためですよ」
といって、消費税を増税したいと思っています。年金が保険だということがバレてしま
うと、財務省のロジックが成り立だなくなります。年金が保険であることをひた隠しに
して、国民にわからないように、うまくロジックをすり替えています。
厚労省も似たようなものです。年金が保険だということがバレると、「年金財政が苦
しいなら保険料を上げろ」という意見が出てきます。保険料を上げたときに、国民から
の矢面に立だされるのは厚労省です。「保険料負担が重い」「国民いじめだ」と厚労省
がバッシングを受けます,
厚労省(日本年金機構)としては、保険料を集めるのが大変ですから、それならば財
務省の陰に隠れていて、国税庁が集めた消費税をそっくりそのまま、年金財政にいただ
いたほうがラクです。消費税でやってもらえば、「保険料が高くなった」という批判も
受けなくて済みます。
「保険」だということがわかってしまうと、厚労省は財務省の陰に隠れていられなくな
ります。厚労省も、保険であることを何とかして隠したいと思っています。
結局、財務省と厚労省は利害で結びついて、手を組んでいるような状態です。保険で
あることが前面に出てこなくなり、国民の中に「年金は、国からもらえるもの」「年金
は福祉だ」という誤解を生んでいます。
「福祉のために消費税を上げるのはやむをえない」という人が増えれば、消費税は増税
されます。
消費税増税が経済にどういう影響を与えるかは、2014年4月の消費税率8%への
増税後の経済状況の落ち込みを見れば明らかです。
前章の最後に強調したように、年金の安定にとって一番重要なことは、「増税」では
なく、「経済成長」なのです。もちろんデフレも脱却し、経済成長が軌道に乗ったら増
税するのもいいと思いますが、現在のような経済状況で消費税増税を強行してしまった
ら、その一番大事な経済成長の腰をへし折ってしまいます。それは年金制度のことを考
えても、まさに本末転倒といわざるをえません。
年金保険に「消費税」はまったく関係ない
「保険」というのは、披保険者が保険料を納めて、給付を受ける仕組みです。きわめて
単純な仕組みで、どこにも消費税の話は出てきません。
民間の保険のことを考えてもらえば、よくわかると思います。保険料とその運用ですべ
てまかなわれています。
公的年金保険は、公的な管理がされていることと、皆保険としてすべての国民に義務
づけられていることが、民間の保険とは違いますが、「保険」であることに変わりはあ
りません。保険である以上、保険料とその運用によって、すべての支給がまかなわれる
べきものです。
しかし現実には、所得が低くて「保険料」を払えない人がいます。民間の保険であれ
ば、保険料を払えない人は、加入できず、給付もされません。しかし、公的年金は皆保
険ですから、すべての人が保険料を納めなければなりません。所得が低くて払えない人
の分は、どこかから持ってくるしかありませんが、どうするのが一番いいでしょうか。
正解は「所得税」です。所得税の場合、累進課税制度になっています。すなわちお金
持ちからは厚く、そうでない人からは薄く税金を徴収しています。それによって所得の
再分配を行なっているのです。
年金保険料の不足分を所得税で徴収すれば、お金持ちからたくさん税金をもらって、
そのお金で保険料を支払えない人の分をまかないます。そういう意味では、公的年金保
険でもっとも公平なのは、「保険料」十「所得税」です。
一方、プロローグでも触れましたが、「消費税」の場合、金持ちとそうでない人のあ
いだの所得再分配機能は、あまり期待できません。その意味では、そんな税金で保険料
をまかなうことにしたら、保険料を払えない貧しい人の保険料を、同じく貧しい人も等
しく支払っている消費税から持ってくるかたちになってしまいます。別にそれでもいい
のですが、発想としてはどこか間違っているように思えます。
つまり、公的年金には税金を役人するにしても、すぐに「消費税だ!」と決めつける
ことの妥当性はどこからも出てこないのです。「保険料+所得税」――これがきわめて
まっとうな年金保険の考え方です。
《保険原理》
・公的年金保険→保険料+所得税(保険料を払えない人の分を所得税で補填)
・私的年金保険→保険料のみ (保険料を払えない人は加入できない)
繰り返し述べますが、つまり保険原理からいえば、消費税はまったく必要ないもので
す。世界各国ともに保険原理でやっていますから、消費税を社会保障に充てる国はあり
ません。
「税と社会保障」という言葉で、「社会保障のためには消費税を上げなければいけない」
といわれますが、「それ、違うでしょ。消費税は関係ないでしょ」で終わる話です。
保険原理をわかっていないと、「社会保障のために消費税だ」というまやかしを信じ、
頭にすり込まれてしまいます,
「給付が増えて保険料が足りなくなったらどうするの?」という疑問が出てくるかもし
れません。保険原理からいえば、「保険料を土げる」という解か筋なのです,
第3章2節 年金保険に「消費税」はまったく関係ない
この項つづく
今夜の寸評:世界はラテン模様
台風5号後の猛暑かと思っていると天候不順で曇り空と小雨があり読みにくい天候だ。欧州では、
場所によっては連日、日中の最高気温が40度を超えるなど、広い範囲で記録的な猛暑・渇水模
様で、イタリアなど11か国は警報を発令している。この間の、スティーブンホーキング博士(
ブログ「地球を金星に変えるトランプ・リスク」2017.07.06)ではないが、気温が上昇すれば、
陽気になりキレやすいラテン気分となり景気の高揚感増し、いざこざや紛争が絶えなくなり暴力
的な季節になる。また千年に一度の地殻変動の季節が加わる。心配だ。