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臨津江を渡る花嫁

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                   滕文公(とうのぶうんこう)篇    /    孟子  

                                                

     ※ 真の大丈夫:景春が言った。「公孫衍(こうそえん)や張儀こそ、実に
      偉大な男ではありませんか。ひとたび諸国を遊説すれば、天下に俗言が
      生じて諸侯を恐れさせ、身を引いて家にこもれば、天下は平静になるの
      ですから」

      孟子が言った。

      「そのようなことで偉大な男といえますか。あなたは礼記を学ばなかっ
      たのですか。男子が成人するとその父親は徳の高い人になれと教えます。
      女子が嫁ぐときは、その母親は従順であれと諭します。つまり、娘を門
      のところまで見送って『夫の家へいけば家族を敬い、わが身を慎みなさ
      い。夫とは仲違いしてはなりません』と戒めます。従順を美徳とするの
      は婦人の道です。 仁という広大な世界に住み、礼という公正な立場を
      守り、義という大きな道をあゆむ。要路に登用されたときは、人民にも、
      仁、義、礼を実践させ、野にあるときは、自分一人が実践する。金も心
      を惑わすことができず、貧苦も節操をかえることができず、権力も志を
      くじくことはできない。このような男こそ、本当の偉大な男といえるの
      です」

        〈景 呑〉 公孫舒らと同じく遊説家の策士。
        〈公孫尉〉 魏の人。戦国時代の韓、魏、趙、燕、楚、斉の六国が
              縦(南北)に同盟を結んで西方の強国衆に対抗する、
              いわゆる「合従策」を説いた政論家。
        〈張 儀〉 魏の人。戦国時代に衆を頭として拙(東西)に述なる
              六国を同盟させる、いわゆる「連横策」を唱えた政論
              家。

      
【樹木トレッキング:イチョウ】 

  

   
       金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に  与謝野晶子
 

イチョウ科イチョウ属:前世界に繁栄していた1料1凪1種の組物で,アジアに広く栽培され
ている雌雄異株の落葉高水。イチョウ(Ginkgo biloba L.)は、中国に野生していたといわれる
大高木で、大きいものは高さ30メートルにもなる。現在は中国,日本および韓国などに広く
栽培されてはいるが,野生らしいものは見あたらないといわれる。古い木になると 「チチ」と
いわれる気根の下がっているものがあり、仙台の姥銀杏 (ウバイチョウ)や千葉県勝浦町高沢
寺の乳銀杏(チチイチョウ)はとくに有名で、こうした名木は日本各地から相当報告されている。
豊川稲荷(とよかわいなり)の境内で小さい木であるがみごとにチチの下がっている。葉は秋に
美しく黄変する。オハツキイチュウはこの葉に実がつく変わりもので,日蓮宗の総本山として
知られる山梨県身延(みのぶ)町には有名なオハツキイチョウがある。(出典:岡本省吾著「標
準原色図鑑 樹木保育社」)  

 Nov. 25, 2017 

 

 

     No.109   

【省エネ篇:光高速データ転送技術】 

 Nov. 27 2017 by Forbes 

● ペロブスカイト 次世代高速データ転送技術 

11月27日、ユタ大学の研究グループは、1830年代にロシアで発見された希少な鉱物が、
インターネットの速度を現在の千倍に速める切り札になるかもしれないとの研究成果を公表。
上写真のペロブスカイト(CaTiO3)はチタン酸カルシウムの鉱物名で、様々なイオンを収容で
きる構造が特徴だ。1839年にロシアのウラル山脈で発見されて以来、ペロブスカイトには
非常に役に立つ特性があることが次々と判明。地球のマントルを構成する鉱物であるペロブス
カイトは、アーカンソー州やウラル山脈、スイス、スウェーデン、ドイツで採掘されるが、採
掘場所により組成や特性が異なる。2009年には、光を吸収して電気に変換するという特性
が発見され、①太陽電池や②ディスプレイ、③触媒コンバータ、④高速データ転送などへの応
用が期待されている。 

次世代の光高速データ転送技術 

現在、科学者たちはペロブスカイトにテラヘルツ分光を用いて高速データ転送を実現しようと
しているが、これに用いるのは有機・無機ペロブスカイトで、シリコンウエハー上にペロブス
カイトを薄く成膜する(下図1参照)。電気の代わりに光を使うことで、データ転送速度を従
来の千倍倍にすることが可能だという。テラヘルツ波の波長は100GHz~10000GHzと、電波と
赤外線の中間の領域にある。これに対し、携帯電話は2.4GHzが主流。ペロブスカイトにハロゲ
ンランプを照射すると、テラヘルツ波が透過して超高速データ転送を可能にする。同研究チー
ムは、ハロゲンランプを使った実験で、ペロブスカイトを透過するテラヘルツ波を変化させる
ことに成功。これにより、研究チームはテラヘルツ波にデータをエンコードし、データ転送を
従来の千倍に早めることが可能になった。これまで、❶ペロブスカイトによる光変調は確認さ
れていたが、❷高額な高出力レーザーを必要としたため商業化は困難だったが、安価なハロゲ
ン電球の使用加え、❸異なる色のランプを使うことで同時に複数のデータ転送が行えることを
確認している。 

 Nov. 6, 2017

※ Colour selective control of terahertz radiation using two-dimensional hybrid organic inorganic lead-trihalide
   perovskites, Nature Communications 8, Article number: 1328 (2017)

同論文によると、テラヘルツ波を使った高速データ転送は、次世代のコンピューティングや通
信における大きなブレークスルーになる技術だ。実用化までには少なくとも10年を要すると
予測されているが安価でシンプルな超高速データ転送技術が実現するとわたしたちのデジタル
生活に大きな変化を及ぼすことになる。

Dec. 2017

 

  Nov.29, 2017

【ソーラータイリング事業篇】

● 世界初 半透明ペロブスカイト太陽電池/効率変換10%

11月29日、東京大学の研究グループは、半透明ながらも約10%のエネルギー変換効率を
示すペロブスカイト太陽電池の開発に成功したことを公表。同開発品は、窓ガラスなどへの利
用できる。従来の半透明ペロブスカイト太陽電池は、❶不透明な金属電極を薄くして半透明化
することに加え、❷ペロブスカイト層を薄くし、❸不連続な島状にし光吸収を減らし、ペロブ
スカイト層を減らした分だけ効率も低下。同研究グループは、人間の青色光(短波長光)や、赤
色光(長波長光)にそれほど敏感ではない可視光視覚の特性を利用し、エネルギー変換効率の低
下を抑え太陽電池の半透明化を実現する。

具体的には、①波長が短い光ほど効率よく吸収して電気に変換できるペロブスカイト層、②お
よび波長の長い赤色光に対する変換効率を高めるプラズモン共鳴という現象を利用。金や銀な
どのナノ粒子は、プラズモン共鳴により、特定の波長の光を吸収する。この金属ナノ粒子は光
を吸収し、そのエネルギーを近くの物質に渡す「アンテナ効果」という性質を持つ。また、研
究グループは、銀ナノキューブが強いアンテナ効果を持ち、電極を近づけることで吸収する波
長を自在に変えられる「電極カップリング効果」をもつことを発見していた。以上のアンテナ
効果・電極カップリング効果の2つを組み合わせることで、人間の視覚では捉えにくい赤い光
のエネルギーをぺロブスカイト層にわたし、長波長での変換効率を高めることに成功した。

まず、通常のペロブスカイト太陽電池が持つ、⑴不透明な銀電極の厚さを光の波長よりも1桁
以上薄い10ナノメートルにすることで半透明にし、⑵ペロブスカイト層の厚さも通常より薄
い180ネノメートルにすることで透明度を高め、⑶このとき、銀ナノキューブを導入し、電
極カップリング効果により、その吸収域を赤色光付近に合わせ、ペロブスカイト層を薄くした
ことによる損失を抑え、エネルギー変換効率を9.7%に保った。その結果、人間の視覚感度も
考慮した「視覚透明度指標」は、ペロブスカイト層を薄くする前と比べて28%上昇する。こ
うした半透明太陽電池は、住宅やオフィスビルなどの窓ガラス、サンルーム、カーポートの半
透明屋根、自動車やバスのスモークガラスやサンルーフ、サングラスなどへ応用できる。


※ Semi-transparent Perovskite Solar Cells Developed by Considering Human Luminosity Functio 

ユタ大学、この東大立間研究室といい、ペロブスカイト電子デバイス技術の急速な進展には眼
を見張るものがある。しかも、半透明薄膜太陽電池はブログ掲載したハーバード大のデジタル
レンズの「アンテナ効果」まで取り込んでいる。凄いぞ、東大!



【地球温暖化と火山噴火との怪しい関係】

11月16日、リーズ大学の研究グループは、アイスランドでは、氷河の覆いを縮小すること
で火山活動が増加する可能性があると警告している。それによると、氷河の覆いがより広範囲
になるとアイスランドでの火山活動が減少し、氷河が溶けて以来、その後の面圧の変化により
火山噴火が増加することを解明。つまり、人間により引き起こされた気候変動は、火山活動地
域での急速な氷の融解を引き起こし、それがトリガーとなり繁な火山噴火活動を活発化する。
この研究では、泥炭堆積物と湖底堆積物に保存されたアイスランドの火山灰を調べ、5,500~
4,500年前に著しく減少した火山活動の期間調査、この時期は地球の気温が大きく低下し、アイ
スランドで氷河が成長している。気候事象と火山噴火の数の顕著な減少との間に約600年の
タイムラグがあることを発見。これはより暖かい気温への最近の移行に伴って同様のタイムラ
グが予想されることを示唆。アイスランドの火山系は、およそ1500年~1850年にかけての寒い
気候の記録された期間の「小氷河期」からの回復過程にあるものの、自然災害と人為的災害の
組み合わせの温暖化の原因でアイスランドの氷河が再溶解に至る。 

 

地球温暖化への人為的影響によるタイムラグがどれほど長くなるか予測することを困難だが、
過去のデーターから、アイスランドでの噴火活発化することを示している。  COP10サミット
が人為的活動が与える影響を理解する上で重要であり、欧州の大気中の粒子の挙動は航空運営
上の問題なもある。アイスランドの火山活動は、①大陸プレート境界、②地下ガスおよびマグ
マ堆積における隆起と、③氷河および氷による火山表面への圧力との複雑な相互作用により制
御されている。面圧の変化はマグマ蓄積により応力変化させ、氷河が後退すると、地球表面に
かかる圧力が小さくなり、マントルの溶け込み量が増え、マグマの流れやその大きさが変化す
る。このように地殻表面圧のわずかな変化でさえ、氷で覆われた火山噴火の可能性が高まる懸
念がある。尚、調査報告書の詳細は上図をクリックし参照のこと。



海洋の酸性化といい怖い話しである。地殻表面圧の変化が火山噴火と人為的温暖化が関係して
いるなんて、そう言えば二酸化炭素濃度が高くなれば人体に異常を及ぼす前に、魚類に影響を
及ぼすといっていたではないかと。要警戒だ。 

  ● 今夜の一曲

「悲しくてやりきれない」などのヒット曲で知られるフォークグループ「ザ・フォーク・クル
セダーズ」のメンバーだった歌手・はしだのりひこ(本名・端田宣彦)、11月2日未明に京
都市内の病院で亡くなった。死因はパーキンソン病の悪化。67年、同志社大在学中に音楽活
動を始め、故・加藤和彦さん(09年死去)ときたやまが結成したフォークルに参加。「帰っ
て来たヨッパライ」が大ヒットした。グループ解散後は「はしだのりひことクライマックス」
でヒット曲「花嫁」を生みだし、71年にNHK紅白歌合戦に出場。岡林信康(71)、杉田
二郎(71)らとフォーク世代を代表する一人だった。妻の病気を機に数年間“主夫”に専念
した際には、著書「お父さんゴハンまーだ」を出版し、家事や育児をテーマに講演もしていた。
享年72。

 

イムジン河                   花嫁

 

悲しくてやりきれない              何のために

 

                                     合唱
● 臨津江を渡る花嫁

昨夜のブログにつづき、フォークソングつながりで、同窓会で故・木沢義明氏はフォーククル
セダーズの加藤和彦のような優しい男だったと話したばかりで、今夜は端田宣彦がなくなると
は歳周りもあるが、同僚の結婚式には、ギターソロで『花嫁』を歌ったし、上司の退職時には
『フォーククルセダーズ歌集』を自作編集したCDを頂いたほどわたしたちが歌う『イムジン
河』が印象的だったとか思い出がつきない。例によって彼女は階下に降りてきて他界したこと
を話してくれたが、あなたはどんな足跡をのこしたのか訊くので、数百億は稼ぎ貢献したと大
法螺を吹き、大還暦まで巨万の富を君に貢ぐよと、NHKの『坂本龍馬の最後の三十日』の台
詞、「詐欺師でなにが悪い」と付け加えたが、端田のように人の心に残るものはないもないと
諦観する。

                                 


 

 

 


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