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デジタル革命!大爆破

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【オールソーラーシステム完結論 36】 

● そして、直流送電時代がやってきた!

 

日立製作所とスイスABB(アセア ブラウン ボベリ アクチーボラグ)社は16日、国内向けに高圧
直流送電(HVDC)事業を展開するための合弁会社を設立することに合意したと発表した。日立製
作所の営業ネットワークやプロジェクトマネジメント能力を、ABBの先進HVDC技術と組み合わせる
ことで、再生可能エネルギーの大量導入や国内の電力系統強化に役立てるという。今回の日立製
作所の発表の背景には、地球環境問題への取り組みの世界的高まりとパワー半導体技術や送電ケ
ーブル技術の向上、さらに、世界的な統一規格が整ってきた背景がある。つまり、グローバルで
のHVDC市場は、1970年代より他励式HVDCによる多くのプロジェクトがある一方、2000年頃より、
新技術である自励式HVDCの開発が進んできました。特に近年は再生可能エネルギーの連系におけ
る利用に注目が集まっており、系統安定化のメリットも大きい自励式HVDCの新たな設置ニーズが
増加。自励式HVDCは、地中や海底などの長距離にわたる送電や電力系統の相互接続以外にも、幅
広い分野への適用が増加している。

 

具体的には、陸上の大規模再生可能エネルギー発電、洋上風力発電との連系や、本島から離島へ
の電力供給、海洋石油・ガスプラントや設置面積が制約となる都市の中心部への電力供給、海を
隔てた2国間の相互接続など。適用分野を問わず系統連系規定に準拠し、強固なネットワーク接
続を確かなものにする。日本では、2006年までに9つのHVDCプロジェクトがあり、それらは全て
他励式によるものだったが、今後は再生可能エネルギー導入の拡大や電力システム改革を背景に、
送電系統の広域連系や洋上風力発電との連系など、自励式HVDCの需要が高まることが見込まれて
いる。ここで、他励式HVDCとは、オフの際に通過電流をゼロにする必要があるパワー半導体デバ
イス(サイリスタ)により変換機を構成する方式。1970年以降の主力方式であり、多くの稼動実績
がある。システム構成が簡素で技術的にも成熟しているが、設置にあたっての電力系統への制約
が多く、無効電力補償などの系統安定化の対策が必要となることもある。また、自励式HVDCとは、
任意の時点でオン/オフの切り替えが可能なパワー半導体デバイス(IGBTなど)により変換機を構
成する方式。設置にあたっての電力系統への制約が少なく、無効電力の供給など系統安定化のメ
リットも大きい。系統安定化対策が不要であるため、HVDCの全体構成を他励式に比べ簡易化する
ことが可能である。

日本国内の具体的な動きは、既に 2016年度からNTTがグループの通信ビルやデータセンターで、
HVDCシステムの本格導入を開始。これを受けてNTTファシリティーズは、サーバに380Vの直流を
給電するHVDCシステム構築サービスを2014年8月から開始した。500kW規模の案件では、約1億
7千万円で構築できるという。同社が狙うHVDC化のメリットは上図の通り。消費電力量(二酸
化炭素排出量)が20%減ることが最大のメリットだという。尚、通信とICT関連の企業が参加
するベルギーGeSI(Global e-Sustainability Initiative)が2008年に公開したレポート「SMART 2020」に
よれば、ICT分野における二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量は8.3億トン(二酸化炭素
等価)。これが2020年には14.3億トン(同)に増加するという。HVDCはこのような傾向を抑
える役に立つ。

● 高圧直流送電の特徴

  長所 同実行電圧の交流よりも、最高電圧が小さく絶縁が容易である。 表皮効果を生じないため導体利用率がよく、電力あたりの電流が小さいため電圧降下・
電力損失が小さい。 2条の導体で送電できる(大地を帰路とした場合は1条でも可能であるが電蝕や通信へ
の影響が大きいのでその対策が必要)。 交流の電力系統を分離でき、潮流調整が容易となる。 電線路のリアクタンスによる電圧降下や、静電容量によるフェランチ効果(電圧上昇)
が無い。

  短所

大容量の直流遮断は難しい。交流は電流零点を有するため、この点で電流を遮断する事
が可能である。電力系統で使われる遮断器は容量が大きいため遮断する段階での細工は
必要である。一方直流は零点がないため、大容量の遮断器では零点を作る細工が必要で
ある。通常は外部に蓄えたエネルギーを逆電流として挿入するか、直流に自励振動の電
流を重畳させて零点を作るかする工夫が必要である。一部低電圧では実用化されている。
高電圧大電流用にも開発が終了し実用化の検証が終了している。 交直変換の際の高調波に対する対策が必要である。3相の全波整流(6アーム構成)では
6n±1の高調波が交流系統側に、6nの高調波が直流系統側に流出する(nは自然数)。交
流系統と連系する変圧器(変換用変圧器)2台を位相を30度ずらして接続すると交流系
統への流出高調波は12n±1に、直流系統への流出高調波12nになる。これらの高調波が
系統に与える影響を抑えるために変換所には高調波フィルタを設置する必要がある。
影響は交流、直流の系統構成によって異なるため、事前の解析が重要である。 交流送電に比べて(直流 - 交流変換の設備が必要な分だけ)初期投資が高価である。

 

 

※ 関連特許

・特開2014-220993 HVDCバルブタワー  エルエス産電株式会社
・特開2014-180131 電力変換装置  株式会社東芝
・特開2013-161642 電流遮断回路、送電システム及び電流遮断回路制御方法
・特開2011-216292 直流油浸電力ケーブル 古河電気工業株式会社 
・特開2006-351825 光点弧半導体装置  東芝三菱電機産業システム株式会社
・特開平08-317548 高圧直流送電設備の2極式変換所用保護装置 アセア ブラウン ボベリ ア
         クチーボラグ
・特開平08-205409 高圧直流送電設備の制御方法および装置 アセア ブラウン ボベリ アクチ
         ーボラグ
・特開平10-336889 送電プラント  アセア ブラウン ボベリ アクチーボラグ

 

 

 

● そして、次世代―二次空気亜鉛電池時代もやってきた!

 

日立造船が次世代二次電池として期待される「亜鉛空気電池」の円筒型二次電池を開発し、仕
様や量産化技術の確立、耐久性の検証を進め、2016年度末までに製品化するというニュー
スで株価が高騰し話題となっている――造船不況で、「ウコン茶」「半導体製造装置」など様
々な事業開発していることは仕事を通して知っていたが、いきなりの金属-空気二次電池の開
事業化にびっくり――ところで、充電できる同じ金属-空気二次電池のリチウムイオン二次電
池に比べ、(1)重量当たりのエネルギー容量は約5倍。(2)出火などのリスクがほぼなく、
(3)充放電を繰り返しても性能劣化がほとんど起こらない。この空気-亜鉛電池を自然エネ
ルギーによる分散型小規模エネルギー網(マイクログリッド)市場や車載電池市場へ売り込む
という。また、日立造船が持つ、多孔質セラミックス円筒の外側にゼオライト薄膜をコーティ
ングする一連の技術を応用した。円筒の中心の亜鉛電極周辺に電解液が入り、その外側をアル
ミナのセパレーター、空気極支持管、空気極触媒層が取り囲む形状。陽極にあたる空気極に炭
素を使わず、ペロブスカイト型酸化物のみで形成して劣化を抑えたという(「日刊工業新聞」
2014.12.22)。

 

ところで、空気亜鉛二次電池は、正極活物質として空気中の酸素を用いる金属-空気二次電池の
一種で、その名称は負極活物質に亜鉛(Zn)を用いることに由来。金属-空気二次電池の最大の
特徴は、リチウム-空気二次電池と同じく、セル外の空気中から酸素を内部に取り込んで使用す
るため、正極活物質をセル内に準備する必要がないと言う特徴をもつ。このことは正極活物質を
セル内に保持することで発生する体積、重量がなくなることを意味、一般的な二次電池と比較し
て体積密度、重量密度の両面で有利となる。亜鉛-空気二次電池は、金属-空気二次電池の中でも
最も活発に研究が進められてきた二次電池のひとつ。
亜鉛-空気二次電池の特徴は、1.3kWh/kgという高い理論エネルギー密度。この亜鉛-空気二次電
池の理論エネルギー密度は、現在実用化されている二次電池の中で最も高い理論エネルギー密度
をもつリチウムイオン電池の約2倍に相当する。また負極活物質である亜鉛の資源量が豊富で安
価なためレアメタルであるリチウムを使用するリチウム-空気二次電池など比較して安価で製造
できる点も、亜鉛-空気二次電池の長所と言える。亜鉛-空気二次電池の充放電サイクル寿命や出
力密度を改善して、実用するためには以下のような課題を解決する必要がある。

(1)充放電反応の繰り返しによる樹枝状析出を起こさない亜鉛極の開発
(2)放電(酸素の還元)と充電(酸素の発生)の繰り返しに耐えうる触媒の開発

以上のように看ていくと、実績データーが揃って品質・信頼性が確認されていけば、前述した、
スマート・グリッドの、下記に関連特許を紹介しておこう。

 

 

  

● 牛乳豆腐に夢見る

モッツァレラチーズ(水牛)あるいは、カッテージチーズ(乳牛)は日本では、牛乳豆腐と呼ば
れる、と思い返したのは、池田牧場から帰宅してからだ。彼女がチーズをつくっている牧場があ
るというので、正午前車を走らせ目的地に着くも、そこではチーズは作っていないというので、
ジェラートを二人で注文し、「香想庵」で、ランチ(田舎御前と鹿ロースト)を戴く。ビジエ料
理として、燻製として食べるのも美味しいが、鹿ローストは油ぽさもなく、調理が上手なことも
あり、あっさりとして大変美味しいものだという体験をさせて頂いた。牛乳豆腐はお土産として
販売されていたもので、夕食には、自家菜園のルッコラを添えワサビ醤油として食す。そこで、
漠然としてだが、加熱した方が大豆豆腐より美味しく頂けるのではと考えた。例えば、オリーブ
オイルとガーリックパウダーを振りかけ電子レンジ加熱するというもの。今夜はこの辺にしてお
こう。

 

 

 


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