第77章 「余りあるを損して、足らざるを補う」
天道のはたらきは、あたかも弓に弦を張る動作に似ている。弓に弦を張るには、上端を引き下げ、
下端を引き上げ、長い方(弓)をちぢめ、短い方(弦)をひっぱる。天道はこのように、あり余
るものを誠らし、足らぬものを補う。
だが、人の世の道は、まったく逆だ。足らぬ者からしぼり取っては、あり余る者に貢いでいる。
わが身にあり余るものを万民に座す。それは、「道」を体得した者でなくては、できないことだ。
聖人は、万民に施しながらも、そのはたらきを誇らず、その成果にも無心である。聖人には、能
力をひけらかす意志がないのである。
第78章 弱は強に勝つ
およそ何が柔らかい、弱いといっても、水ほど柔らかく弱いものはない。そのくせ、堅く強いも
のにうち勝つこと、水にまさるものはない。これは、水が弱さに徹底しているからだ。弱は強
に勝ち、柔は剛を制する。この道理はだれしも知っている。しかし実行できずにいる。聖人はい
った。「一国の恥をわが身に負う者が、一国の宗主である。天下の不幸をわが身に負う者が、天
下の王である」真理は往々にして、常識からは背理と見られるものだ。
湖底からひびく声あり散り紅葉 吉弘恭子
Voice floating from the bottom of the lake Scattered autumn leaves.
● 大谷翔平 MLBで新人王の名誉
12日、エンゼルスの大谷翔平投手がア・リーグの最優秀新人(新人王)に選出され、日本選手では、野
茂英雄投手、佐々木主浩投手、イチロー外野手以来、17年ぶり4人目の名誉。
【樹木トレッキング:アカガシ】
アカガシ(赤樫、学名:Quercus acuta)はブナ科コナラ属の常緑広葉樹。シノニムCyclobalanopsis
acuta。別名、オオガシ(大樫)、オオバガシ(大葉樫)。 葉は、楕円形で基部は広いくさび形、
鋭尖頭鈍端、鋸歯はなく、時に波状縁となる。葉は表は深緑、裏面はやや薄い色となる。他のカ
シ類に比べ、扁平で厚みがある葉が特徴。やや山地、暖帯上部に多い。森林内では大木になる。
雌雄同株で花期は5、6月頃、雄花序は垂れ下がった形で黄褐色の雄花を多数つけ、雌花序は葉
腋に直立し5、6個の雌花をつける。材は堅くて器具、車輛、船舶、機械、枕木、木刀などに使
われ、1978年、古市古墳群の一つである三ツ塚古墳からは、アカガシを使った修羅が発掘され話
題となる。 和名は、材が赤いことから付けられた。(Wikipedia)
このように、アカガシ、アラカシ、シラカシ、イチイガシ、ウラジロガシなどのブナ科ナラ属の
常緑高木の総称、。カシは堅から。関西ではアラカシが多いことから、歌に詠まれたのはアラカ
シと考えられている。
☑ ワイヤレス骨伝導イヤホンスマートハット
ZEROiは、Bluetooth骨伝導イヤホンを内蔵した帽子。耳をオープンにすることにより、圧迫感
や閉鎖感を排除。周りの音を聞き取りながら、安全に野外活動ができるウェアラブルデバイス。
イヤホンを着用したまま道を歩いたり、ジョギングをしたり、自転車に乗ったりしていると、周
りの音を聞くことができないため危険です。一方、ZEROiは耳をふさがないので、周囲の音が聞
こえる状態で、安全に音楽を聴いたり通話したりすることがでる。また、イヤホンを耳に差込む
ことによる圧迫感や閉鎖感、夏場に>耳の中に汗が溜まることによって起こる不快感、痛みとい
ったトラブルもないため、 イヤホンによって起こり得る耳の中の病気も予防可能。長時間のイ
ヤホンの使用による難聴のリスクを低減するだけでなく、中高年層の聴覚保護及び老化による聴
力の低下をZEROiによって補完する。また、市販されているものの多くは2つの骨伝導ドライバー
を採用していらが、ZEROiは、4つの骨伝導ドライバーを取り入れている。これによりクリアな
通話はもちろん、音楽鑑賞用としても通常のイヤホンと遜色のない音質を実現。
さらに、音漏れを防止するには、骨伝導ドライバーの周囲に空間が必要。帽子の内側に音を吸収
するためのスペースを確保。柔らかい特殊布素材を使用し、音が外に漏れるのを最大限に減らせ
るように設計。音漏れ防止は、骨伝導ドライバーの周囲に空間が必要。そこで帽子の内側に音を
吸収スペースを確保。柔らかい特殊布素材を使用し、音が外に漏れを最大限に減らすことができ
る。また、Bluetoothで接続で、有線ケーブルの煩わしさがなく、Bluetooth接続されるデバイスな
ら、スマートフォン(iPhone、Android)、タブレットなどいかなる機器とも接続。誤動作の予防
や、操作の手間をなくすボタンひとつでオン、オフ、電話の切り替えできる。ショッピングや読
書中、運動中などに電話が来ても、ボタンをワンプッシュでハンズフリー通話可能。また、高性
能マイクを内蔵し、クリアな音声で通話ができ、雨でも使用できるようにIP55レベルの防水機能
を備え、フル充電で、最大5時間の音楽視聴でき、スタンバイ状態であれば、バッテリーが8日
間も持続。さらに、バッテリー残量が10%になるとアラーム音が鳴り、充電するように知らせ、
着脱式磁気コネクタで充電、充電ポートを探す手間がかかなく、充電ポートをや湿気から保護、
充電用磁気コネクタが製品パッケージに同梱。また、帽子に生地は、光沢と高級感のある高品質
オイルコーティング生地を採用。強い耐摩耗性と耐水性を備えています。また、キャップ内側に
は、一般的な綿素材の20倍の速乾性を誇るクールマックス生地を使用し、汗が速く乾くため、清
潔で爽やか。寒い冬には保温効果も発揮する特徴をもつという(買う?いや、評判を聞いてから
判断したい)。
天台宗湖東三山釈迦山百済寺 誰が履くの?新調された大草鞋(京都新聞滋賀版 2018.11.11)
【エネルギー通貨制時代 18】
”Anytime, anywhere ¥1/kWh Era” ● NEDO 未利用酸性熱水で地熱発電開発へ Nov. 6, 2018
11月6日、NEDOは、地熱発電で未利用だった酸性熱水の活用を目指した2件の技術開発テーマ
を新たに採択しとことを公表。世界第3位となる地熱資源ポテンシャルを有する日本では、太陽
光発電や風力発電とは異なり、安定した出力が得られることから、ベースロード電源として地熱
発電に大きな期待されている。今年7月に閣議決定された「第1次エネルギー基本計画」で30
年までに地熱発電の導入見込量(地熱発電容量)として最大で約1555万kWの導入拡大が掲げ
ているが、同寄稿は小型バイナリー発電システム※2の開発や環境保全対策に関する技術を開発
していきた事業技術(Know-how,&Patents)、具体的には、耐腐食性などを高めたタービンの開発
および酸性環境で使用可能な坑口装置の低コスト化に向けた技術開発に取り組む。本技術開発を
今年度から20年度にかけて実施、国内に存在する地熱資源量2,347万kWの最大30%程度と
推定される酸性熱水を地熱資源として活用実現を目標に地熱発電の導入拡大を目指す。
Nov. 9, 2018 ● ドローンソリューションの太陽光発電の増進の貢献を検証
11月6日、ソーラーマガジン社は、「ドローンソリューションの太陽光発電の増進の貢献予測」
を特集(上写真参照)。それによると、再生可能な資源が世界のエネルギー需要が主役になる日
は近い。人口増加とGDP消費増加に伴い、いまや世界は挑戦的なエネルギーミックスに直面して
いるが 開発と環境の均衡のとれた、太陽、水力、風力、地熱などの持続可能エネルギーの使用を
誰もが願っている 。とりわけ、風力と太陽エネルギーは、新時代の寵児となり、世界の未来とより安いエ
ネルギーへの道を照らす。
新興資源採用の主な推進要因の1つに、これらの資金を収益化する資本コストの低下があり、ド
ローンソリューションが、太陽エネルギーの計画、構築、維持により収益性が高く効率的である
ことで浮上。ドローンは、17年の98.9GWから約113GWに約15%の増加、年間成長率は
6%で、100GWを突破すると予想される新規設備18年が加算される。特に、インドの総容量
は、16年の 9.5GWから21年には76GWに増加すると予想されている(上/下グラフ参照)
つまり、17~21年から66GW、年間平均13GW 1MWの太陽エネルギーに必要面積は、毎年
約65,000エーカーのソーラーパネルの設置と膨大である。
そこで、将来の太陽光発電所の予定地の地形情報収集には、2つの選択肢があり、1つはGoogle
Mapsなどの公開データに頼るか、も1つは新たに独自で地上調査――無人機で等高線図や地形モ
デルを作成する方法があるが、後者は、太陽光発電所導入の設計工程を70%も短縮し生産性向
上する。このように、ドローンソリューションは、現場エンジニアが手作業でからデジタル写真
に置き換わることで視覚化に役立ち、オルトモザイクとデジタル双子は、水文や日射量分析、正
確な物資量の推定、工数把握、安全性評価などに貢献し、従来法より90%も高速化できる。
Oct. 25, 2018
● ナノチューブの高品位電池で世界に貢献するかもしれない
随分前の技術論文になるが、10月25日、ライス大学の研究グループ(Gladys Lopez-Silva)は、カーボン
ナノチューブ薄膜を含むリチウム金属アノード保護することに成功したことを公表。 電力を放電すると薄
膜リチウムイオンにより浸透、フィルムは蓄積されたイオンを放出し、その下のリチウムアノー
ド(正極)が補充し、デンドライト成長を停止させ薄膜能力を保持する。絡み合ったナノチュー
ブ膜は、同グループが以前の実験で開発した硫化炭素陰極を用いて、試験電池の580回の充放
電リサイクルさせても、デンドライトを効果的に消滅させ、リチウム金属電池のクーロン効率が
99.8%を保持していた。これは、電子が電気化学システム内でうまく動くかの尺度とされる。
上写真:ライス大学の試験で500回の充放電サイクル後のリチウム金属アノードの顕微鏡画像は、
樹枝状結晶の成長がカーボンナノチューブの薄膜で保護された左のアノードで急冷されることを
示す。右側の保護されていないリチウム金属アノードは、デンドライト成長を示す。
薄いナノチューブフィルムが、電池の非保護リチウム金属アノードから自然成長する樹状突起(
デンドライト)を効果的に停止させることを示した。 時間の経過とともに、これらの触手のよう
な樹状突起は電池の電解質の芯を突き刺して陰極に達し電池を破損させる。この問題は、商用ア
プリケーションでのリチウム金属の抑制解決が期待されている。リチウム金属の充電は高速で、
携帯電話や電気自動車を含むほぼすべての電子機器に見られるリチウムイオン電極の約10倍の
エネルギーを蓄電できることは周知されている通り。リチウムイオン電池のデンドライトを遅ら
せる方法の1つに充電速度の制限があるが、シンプルで安価で、デンドライトの成長を止めるの
方法は、多層のカーボンナノチューブフィルムでリチウム金属箔をコーティングするだけで、リ
チウムは黒色から赤色に変わるナノチューブ薄膜をドープし、薄膜はリチウムイオンを拡散させ
る至極シンプル。リチウム金属との物理的接触はナノチューブ膜を減少させるが、リチウムイオ
ンを添加しバランスをとることでイオンはナノチューブフィルム全体に分布する。
上写真:ライス大学らのグループは、カーボンナノチューブ薄膜を含むリチウム金属アノードを
保持。薄膜付着すると、リチウムイオンで浸透され赤色に変わる。
上図:ライス大学で開発されたリチウム金属アノードが、カーボンナノチューブ薄膜によりデン
ドライト成長から保護されている様子を示す。
電池が使用されると、フィルムは蓄積されたイオンを放出し、その下のリチウムアノードはそれ
を補充し、デンドライトの成長を停止させ薄膜能力を維持。絡み合ったナノチューブ膜は、以前
の実験で研究室が開発硫化炭素陰極を用いて、試験電池の580回の充放電サイクルで、デンド
ライトを効果的に消光させた 。 完全なリチウム金属電池がクーロン効率で99.8%を保持。これ
は、電子が電気化学システム内での良好な移動するかの尺度となる(下図参照)。
上図:マルチウォールカーボンナノチューブ薄膜がリチウム金属ベースの電池の樹状突起の成長
を抑制することを発見する。
以上、日本でも盛んに研究され特許出願されている研究であり、このブログでも『黒い革命』と
してナノカーボングラファイト、カーボンナノチューブの重要性を解説してきたが、面白い技術
論文なので再掲載した。
Nov.8, 2018
● 低コスト、コンパクト、軽量のバッテリの寿命を延ばす
11月8日 マサチューセッツ工科大学の研究グループは、安価でコンパクトで軽量の金属空気
電池の寿命を大幅に延ばすことに成功したことを公表している。それによると、金属空気電池は、
入手可能な最も軽くてコンパクトなタイプの電池の1つだが、使用しないときは、腐食が金属電
極で腐食するので急速に劣化。その腐食を大幅に低減する方法を見出し、電池がより長い貯蔵寿
命を有することを可能にした。典型的な充電式リチウムイオン電池は、1ヶ月の保管後に充電の
約5%しか失うことはないが、多くのアプリケーションは高価で、かさばり、または重い。1次
(非充電式)アルミニウム空気電池ははるかに安価でコンパクトで軽量だが月に充電の80%を
失う。同研究グループは、アルミニウム電極と電解液(電池がスタンバイ状態のときにアルミニ
ウムを食べる2つの電池電極の間の流体)の間に油のバリアを導入することで、アルミニウム空
気電池の腐食の問題を克服。 電池を使用するとすぐに、オイルは急速に汲み出され、電解液と交
換される。その結果、エネルギー損失は1ヶ月に0.02%に削減され、1,000倍の改善を達成。
金属空気電池(ナトリウム、リチウム、マグネシウム、亜鉛、鉄などの他の金属も使用可能)の
有効期間を延ばすため、いくつかの方法を使用するが、パフォーマンスを犠牲とする。 他のアプ
ローチのほとんどは、電解液を異なる腐食性の低い化学組成物で置き換えを含むが、この選択肢
はでは電池の電力を大幅に減少させる。この方法では、使用中に液体電解質を貯蔵中および取り
出し中に排出することを含む。これらの方法は依然として著しい腐食を可能にし、バッテリパッ
ク内の配管システムを詰まらせる可能性がある。電解液がパックから排出された後でさえも、ア
ルミニウムは親水性である(吸水性である)ので、残りの電解質はアルミニウム電極表面に粘着。
「電池は複雑な構造をしているため電解液が溜まる角が多く、腐食継続する。
新しいシステムの鍵は、電池電極間に配置された薄い膜で、電池が使用されているときは、膜の
両面に液状電解液が充填されていますが、電池をスタンバイ状態にすると、アルミニウム電極に
最も近い側にオイルがポンプされ、アルミニウム表面が電解液から保護さる。この新しいバッテ
リーシステムは、水中の疎油性と呼ばれるアルミの性質を利用、アルミニウムが水に浸されると、
表面から油をはじきます。その結果、電池が再活性化され、電解液がポンプで戻されると、電解
液はアルミニウム表面から油を容易に移動させ、電池の電力能力を回復させる。皮肉なことに、
腐食抑制のMIT方法は、従来のシステムでは腐食を促進するアルミニウムと同じ特性を利用する。
その結果、従来のアルミニウム空気電池よりもはるかに長い貯蔵寿命を備えたアルミニウム空気
プロトタイプが得られる。 研究者らは、バッテリを繰り返し使用してから1,2日間スタンバイ
した場合、この設計では24日間続き従来法ではわずか3回しか持続しない。 石油とポンプシス
テムが大型のアルミ一次電池パックに組み込まれているにもかかわらず、電気自動車用の充電式
リチウムイオンバッテリーパックの5倍軽くコンパクトである。アルミニウムが非常に安価であ
ることに加えて、最高の化学エネルギー密度貯蔵材料の1つであることを説明、すなわち、臭素
だけで、ほとんどのものよりも多くのエネルギーを貯蔵し、高価で危険であり、匹敵するもので
多くの専門家は、アルミニウム空気電池が、リチウムイオン電池と自動車用ガソリンの唯一の代
替可能性があると考えている。アルミ・エアー・バッテリーは、内蔵バッテリーを使い切って補
充するため、電気自動車用のレンジ・エクステンダーとして使用される。また、遠隔地や一部の
水中用の電源として使用されることもあるが、このような電池は、未使用であれば長期間保存で
きるが、初めて電池を入れると直ちに劣化しはじめる。
このようなアプリケーションは、新しいシステムが大きなメリットもたらし、既存のバージョン
ではシャットダウンしプロセスを遅らせることができるが、 新しいシステムは、例えば車内のレ
ンジエクステンダーとして使用された場合は、それを使用して1ヶ月間駐車した後、戻っても、
これらのバッテリー使用面で有効だと考えられ、この新しいシステムで得られる可能性がある、
より長い貯蔵寿命で、アルミニウム空気電池の使用は現在のニッチアプリケーションを超えて広
がる可能性があると考えており既にこのプロセスに関する特許を申請中であるという。
" ScienceDaily. ScienceDaily, 8 November 2018. www.sciencedaily.com/releases/2018/11/181108142402.htm.
誌面の都合で残件扱いとする。
● 今夜の寸評:拙速は大事故のもと
外国人の労働問題が急浮上している。考え方はすでにブログ掲載しているが、1つは就労ビザ制
度のスパイラルアップであり、期間中のフォロアップシステムの充実であり、2つはめは社会保
障条件の公平化である。この整備がない限り、国内の非正社員化と同じで、疎外感が蔓延しやが
て”大事故(喩え)"に繋がるだろう。