天 瑞 てんずい
ことば----------------------------------------------------------------------------------
「いずくんぞわが今の死の、昔の生に愈らざることを知らんや」
「生は死を知らず、死は生を知らず、来は去を知らず、去は米を知らず」
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人生の楽しみ
林類はもう百歳に近い老人である。春なのに、まだ冬の毛皮を着たまま、田のあぜで鼻歌まじりに
落ち穂をひろっている。
おりから衛の国へ行く孔子がこの姿をみかけ、弟子たちをふりむいた。
「ほう、ちょっとおもしろそうな老人だな。誰か声をかけてみないか」
子貢は田のはずれの小高いおかで待ちうけた。
「ご老人ヽ落ち狛ひろいなどしてるのに鼻歌ですか・ご自分をみじめだとは思いませんか」
林類は手をやすめるでもなく、歌をやめるでもない。子貢はくりかえしてきいた。ようやく林類は
顔をあげた゜
「なんでみじめなのかね」
「若いころ勉強しておけばよかった。出世の道を考えればよかった。妻子があればよかった。……
そんなことは考えませんか。もう人生も終わりに近づいているのに何が楽しくて鼻歌ですか。十落
ち穂などひろっていて」
林類はわらった。
「ひとがみじめと思うことがわしには楽しみなのだ。お前のいうとおり、若いころ勉強しなかった。
おとなになっても出世など考えなかった。おかげで長生きもできたのだ。年とって妻子もなく、人
生も終わりに近い。だから、こうして楽しいのだ」
「誰でも長生きしたがって、死にたくないものです。だのにあなたは死ぬのが楽しいといわれる。
どういうわけですか」
「人間はこの世とあの世の問をいったりきたりしているのだ。今死んだ者が次の世に生まれかねる。
だから、どちらがいいかわからない。あくせく長生きしようとあがくのも、迷いというものだ。今
こうして死ぬのが前世よりしあわせかもしれないでばないか」
子貢にはその草昧がわからず、かえってきて孔子に報告した。
「やっぱりおもしろい老人だったな。だが、まだ悟りきっているとはいえない」と孔子はいった。
〈林類〉実在の人物ではあるまい。欲望を捨て去って、木や林の類に近い人物、という意味であ
ろう。『列子』は寓話的色彩が強く、登場人物の名も寓意的なものが多い。
〈子貢〉 孔子の年若い弟子。雄弁家だった。
『列子』の中の孔子 『列子』巾の孔子は、否定的に嘲笑されるか、または、孔子に名をかりて
『列子』福さん者の道家的思想を述べるかのどちらかである。この話は後者の場合である。実在
の孔子とは何の関係もない。
ここでの孔子は林類以上に悟っている。すなわち、林類はまだ「生と死」「この世とあの世」
を比較して、両者に大差はないといっている段階にとどまっている。だが、比較すること自体が
両者の区別を認めていることになる。だから悟りきっていない、というのである。
生と死の問題に対する『列子』書の解答は、かなり仏教に近いことがこの篇からもうかがえるで
あろう。
中国,春秋時代の思想家。名は禦寇 (ぎょこう) 。虚心説を唱え,その著書に『列子』がある。
実際には,戦国時代末期に列子を祖師とする一派があり,同名の文献を伝えていたが,その後亡
びたものらしい。現存の『列子』8編は,道家の説をもととして敷延した魏晋頃の偽作と考えら
れる。 書物は8編で晋(しん)の張湛(ちょうたん)の注がついている。著作の時代ははっきりせず、
書中に戦国末の人名があったり、漢代に流行した緯書(いしょ)説と同じ生成論があったり、仏陀
(ぶっだ)を思わせるような「西方の聖人」を疑う説があったりするために、明(みん)のころから
疑われ、今日では魏(ぎ)・晋(しん)間(3世紀ごろ)の偽作とする説が有力である。
ただ、内容には、『荘子』と重なるところで『列子』のほうが古くみえるところもあり、古い資
料によりながら修飾を加え、また新しく書き加えたというのが真相であろう。したがって、純粋
な列子の思想は明らかにしがたいが、『呂氏春秋(りょししゅんじゅう)』で「虚を貴んだ」とい
われているのを根拠にすると、利害得失の念にとらわれない虚心の処世を善しとしたものである
らしい。『老子』のいう無為、無知、無欲などに通ずる思想であろう。『列子』では、天地の生
成変化を論じて形と気と質の三者が混じた「太易(たいえき)」をその始源に置き、死生の往反を
説いて神仙的養生説にも及び、運命を説き夢を説き、激しい快楽説を唱えるなど、さまざまに特
色のある記事が少なくないが、また『荘子』をはじめとする他書との重複文も多い。
列子の像は、『荘子』のなかでも「風に御(ぎょ)して行く」などといわれて仙人めいた風貌(ふ
うぼう)もあるが、『列仙伝』や『神仙伝』ではまだ仙人として著録されない。しかし、唐代に
なると、道教の信仰に伴って荘子や尹文子(いんぶんし)とともに神格化され、冲虚真人(ちゅ
うきょしんじん)と号して祀(まつ)られる。書物も『冲虚真経』とよばれ、宋(そう)代では
『冲虚至徳真経』ともなって尊重された。(出典:『福永光司訳注『中国古典文学大系4 列子』
(1973・平凡社)』)
列子解題
【下の句トレッキング:妹を求めむ山道知らずも】
秋山の黄葉を茂み迷(まと)いぬる妹を求めむ山道(やまじ)知らずも / 柿本人麻呂
人麻呂は大和の軽(かる)の地にひそかに妻を持っていた。今の橿原市内。だが妻が死ぬ。かれ
は悲しみにくれた挽歌で、長歌とその反歌(かえしうた:長歌の内容をもう一度要約する)たる
挽歌。上はその短歌。「茂み」は茂っているので。歌はここで一旦切れる。「迷ひぬる」は山路
に迷った。実際は死んでしまったこと。秋の山の黄葉があまりに深く茂っているので、迷いこん
だ恋しい妻を探そうにも道が分らない。その時を心情を重ね合わせてみる。
【エネルギー通貨制時代 21】
”Anytime, anywhere ¥1/kWh Era”
Mar. 3, 2017
今回は、先回の出力制御問題解決の残件――❶フライホイール技術、❷バイオマスウエットビー
ズミル処理及びバイオアルコール製造技術を掲載する。
【蓄電事業篇:最新フライホイール技術】
● 10万年間も磁場を発生し続けるNMRコイル(11月8日掲載済)
11月2日、化学研究所(理研)らによる研究グループは高温超電導線材を用いて超電導接合し
た超電導コイル(NMRコイル)を開発し、9.39テスラの磁場中で永久電流運転の成功を発表。現
行の核磁気共鳴(NMR)装置や核磁気共鳴画像(MRI)装置には、液体ヘリウム温度(-269℃)
レベルで超電導となる金属系低温超電導線材が用いられている。これだと冷却のために高いコス
トが必要となっていた。これに対し、レアアース系やビスマス系の高温超電導線材は、液体窒素
温度(-196℃)で超電導となる。このため冷却などのコストが安価で取り扱いも容易で実用化
に向けた研究が進められている。
今回、レアアース系高温超電導線材1本で巻いた小型のNMR用内層コイルを作製。❶コイルから引
き出した薄いテープ形状の線材を、構造物の障害にならないよう引き回し、さらに❷コイルから
漏れる磁場が接合部の電気抵抗ゼロ特性に影響を及ぼさないよう、最適な接合部の位置を割り出
した。その上で、線材と永久電流スイッチのそれぞれの両端部を熱処理し超電導接合し、このコ
イルを外層コイルの内側に設置する。
これらのコイルにそれぞれ外部電源から電流を流した。高温超電導線材を用いた内層コイルの磁
場が4MHz、低温超電導線材の外層コイルが396MHzを発生し、合計400MHzの磁場を達成。その後、
永久電流スイッチを動作させ、外部電源を切り離したところ、永久電流運転を始めた。共同研究
グループは、2日間にわたり磁場の変動計測した結果、1時間当たり10億分の1レベルという高
い安定度を得ることができ、コイルを冷やし続けると外部電源なしで10万年間も磁場が発生し
続けることに相当。こうした安定磁場で、NMR信号の取得にも成功する。
尚、この接合技術は超電導フライホイールに適用しフライホイールのコンパクト化に寄与する。
● 特許事例研究
❑ 特開2018-182865 電力平準化装置
【概要】
再生可能エネルギーによる発電技術の分野では、主に鉛蓄電池、リチウムイオン電池等の蓄電装
置が用いられている。しかし、これらの化学作用による蓄電装置では、例えば環境温度、充放電
回数等の使用環境に起因した劣化が発生することから、定期的なメンテナンスが必要となる。
一方で、フライホイールを用いた蓄電装置が知られている。フライホイールを用いた蓄電装置は、
化学作用によるものではなく、メンテナンス性のよいことが知られており、劣化寿命を長くする
ことができ、メンテナンスの回数を減らすことができる。この蓄電装置は、フライホイールに蓄
積されたエネルギーにより、電源系統の瞬時停電時等の電力ロスを補償するUPS(無停電電源
装置)として使用される。
しかし、フライホイールを用いた蓄電装置では、❶大気中で使用されるフライホイール自体に風
損があり、?フライホイールを駆動するモータの損失もあり改善すべき点がある。フライホイール
を駆動するモータとしては、例えば誘導電動機が用いられる(例えば特許文献1)。この特許文
献1の技術は、誘導電動機及びフライホイールを用いた蓄電装置に対し、充放電電力を制御する
ことで、電源系統の電力を平準化する。❷しかし、フライホイールにエネルギーの蓄積には、フ
ライホイールを継続的に高速で回転させる必要があり、誘導電動機では、モータの構造上、堅牢
性の面で不十分であるという問題があった。例えば、誘導電動機には固定軸のジュール損があり、
発電効率を低下させる原因となっている。❸また、フライホイールを駆動するモータとして、シ
ンクロナスリラクタンスモータが用いられる場合もある(例えば特許文献2、非特許文献1を参
照)。シンクロナスリラクタンスモータは固定子導体を有していないことから、誘導電動機を用
いた場合の問題を解決することができる。この特許文献2の技術は、フライホイールが連結され
たシンクロナスリラクタンスモータを制御することで、駆動モード時には、電源系統からエネル
ギーをフライホイールに蓄積し、回生モード時には、フライホイールに蓄積されたエネルギーを
電源系統へ供給するものである。つまり、駆動モード時には、シンクロナスリラクタンスモータ
及びフライホイールが一定速度で回転し、電源系統の電力がフライホイールへ供給され、フライ
ホイールに機械エネルギーとして蓄積される。また、回生モード時には、フライホイールの回転
により蓄積された機械エネルギーが電気エネルギーに変換され、電源系統へ供給される。
電源系統に接続された負荷が変動し、電源系統の電力が変動(脈動)した場合には、前述の蓄電
装置に蓄積されたエネルギーが電源系統へ供給されることで、負荷変動を補償することができる。
通常、電源系統に接続された負荷の変動には、?低速な負荷変動と?高速な負荷変動がある。低速
な負荷変動は、低速であるが大容量の電力変動をもたらすものであり、高速な負荷変動は、高速
であるが小容量の電力変動をもたらすものである。前述のフライホイールを用いた蓄電装置を用
いた場合、フライホイールには所定のイナーシャが存在することから、低速な負荷変動を補償に
対応させる。そこで、本件は、電源系統の電力を平準化する際に、低速な負荷変動及び高速な負
荷変動を補償可能な電力平準化装置を提供するものである。
下図2のように、電力平準化装置1のSynRM制御部21は、連系点電圧V、負荷電流IL等に
基づいてFW回転速度基本指令Wfw_refbを算出し、FW回転速度基本指令Wfw_refb及びFW回転
速度Wfwに基づいてエネルギー偏差を求め、エネルギー偏差を反映したFW回転速度指令Wfw_ref
を生成してSynRM駆動インバータ2へ出力する。キャパシタ制御部23は、制限後バス電流
指令Idc_Lmtに基づいて高周波成分が反映されたキャパシタ電流指令Icap_refを生成し、キャパ
シタ電流偏差が0となるようにキャパシタ指令を生成し、キャパシタ指令から、キャパシタ電圧
Vcapからバス電圧Vdcを減算した電圧差を減算し、キャパシタ電圧指令Vcap_refを生成してD
C/DCコンバータ4へ出力することで、電源系統の電力を平準化する際に、低速な負荷変動及
び高速な負荷変動を補償――以上のように、電源系統の電力を平準化する際に、低速な負荷変動
はフライホイールにて対応し、高速な負荷変動はキャパシタにて対応することで、低速な負荷変
動及び高速な負荷変動を補償することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による電力平準化装置を含む全体システムの構成例を示す概略図
【図2】電力平準化装置の構成例を示すブロック図
【図3】SynRM制御部、SynRM駆動インバータ及びSynRMの構成例を示すブロック図
【図4】連系インバータの構成例を示すブロック図
【図5】キャパシタ制御部、DC/DCコンバータ及びキャパシタの構成例を示すブロック図
【符号の説明】
1 電力平準化装置 2 SynRM(シンクロナスリラクタンスモータ)駆動インバータ 3 連
系インバータ 4 DC/DCコンバータ 5 SynRM 6 FW(フライホイール) 7 キ
ャパシタ 8 電源 9 負荷 11,13,15 電圧検出器 12,16 電流検出器 14
レゾルバ(回転角センサ) 21 SynRM制御部 22 バス電圧指令出力部 23 キャパ
シタ制御部 31 演算器 32 ランプ器 33,35 絶対値演算器 34,36 乗算器
37,40,51,63,64,66,67 減算器 38 エネルギーレギュレータ 39 加
算器 41 速度制御器 52 電圧制御器 53,61 LPF(ローパスフィルタ) 54,
62 リミッタ 65 電流制御器 71 PWM(パルス幅変調)器 Vdc_ref バス電圧指令
Wfw_ref FW回転速度指令 Idc_Lmt 制限後バス電流指令 Vcap_ref キャパシタ電圧指令
Wfw_refb FW回転速度基本指令 W_ref ランプ後FW回転速度基本指令 W_ref2 FW回転
速度指令エネルギー Wfw2 FW回転速度フィードバックエネルギー Δω ドループ速度成分
Idc バス電流指令 Icap_ref キャパシタ電流指令 V 連系点電圧 IL 負荷電流 Vdc バ
ス電圧 Wfw FW回転速度 Wfw_Hat FW回転速度推定値 Vcap キャパシタ電圧 Icap キ
ャパシタ電流
❏ 特開2016-145716放射性セシウムを含む植物バイオマスの処理方法
【概要】
下図1のごとく、放射性セシウムを含む植物バイオマスから、糖質を含み且つ放射性セシウムの
50%以上が移行した液相部と、固相部とを得る分解工程S1と、放射性セシウムを含む液相部
を発酵させて、放射性セシウムを含む液相部廃液と、放射性セシウムを含まない第1気相部とを
得る液相部発酵工程S2と、固相部を発酵させて固相部残渣と、固相部廃液と、放射性セシウム
を含まない第2気相部とを得る固相部発酵工程S3とを備えている。分解工程は、植物バイオマ
スに糖化酵素を添加して粉砕する湿式ミリング処理を含むことで、放射性セシウムを含む植物バ
イオマスを、有効活用しつつ減容化する処理方法を提供する。
❏ 特許4065960 エタノール及び乳酸の製造方法
【概要】
パーム油は、世界で約3,550万トン/年生産され、そのうちの約87%をマレーシアとイン
ドネシアの2カ国で半々を占める東南アジアの代表的な農産物である(2005年実績、アメリカ
農務省統計資料による)。パーム油は大豆油等と比較し安価であることから、マーガリンや揚げ
物用の油など食用に利用されるほか石鹸や化粧品など工業用途にも多用されている。
パーム油生産のために栽培されるオイルパーム(アブラヤシ)は、生産性を維持に、20~25
年の間隔で再植栽培が必要とされる。マレーシアの場合、1980年からの本格的なプランテー
ションにより現在年間約4万ヘクタールの再植栽培が行われるため約3000万トンのパーム幹
が伐採されている。近い将来には、これまでのプランテーション面積拡大の結果として、毎年約
20万~25万ヘクタールもの再植栽培が必要になると見込まれている。再植栽培による伐採オ
イルパームは、幹に薬物を注入して立ち枯れさせるか、伐採後プランテーション内で放置又は焼
却処分しており、深刻な環境破壊につながることが懸念され、環境負荷を掛けない活用法の開発
が求められている。
オイルパーム幹は他の木質系バイオマスと異なり、幹の大部分が維管束や維管束を取り巻く繊維
質で構成されている。そのため、木材としての耐久性が不十分で、利用方法としては比較的強固
な外皮を合板等の表面加工資材として利用する程度であり、その他の部分は未利用、廃棄されて
いることから、特に幹の内側部分の早急な有効利用法の開発が必要である。一方、近年、石油資
源の枯渇や地球温暖化問題の軽減方策として燃料用エタノールなど石油代替エネルギーや乳酸な
どバイオプラスチック原料の製造技術の開発が活発に行われている。特に燃料用エタノールに関
しては、自動車燃料であるガソリンの代替燃料として注目を集めており、その需要は非常に大き
い。しかし、現在、燃料用エタノールの多くはトウモロコシ澱粉やサトウキビ汁等の食用農産物
から製造されており、将来の人口増に伴う食用農産物需要の増大などにより、食用途とエネルギ
ー用途間での競合が生じることが予想されている。そのため農作物の未利用部分、即ち、農産廃
棄物から燃料用エタノールなどへの変換技術の開発が切望されているが、未だ技術開発は困難を
極めている状況である。伐採されるオイルパーム幹は、産出される量、持続的なオイルパーム産
業の発展及び環境負荷低減の観点からも非常に有望なバイオマス資源である。
下図1のごとく伐採されたオイルパーム幹10から採取した組成物である樹液を微生物で発酵し
てエタノールを製造する。また、オイルパーム幹から採取した樹液と樹液を採取した後のオイル
パーム幹の繊維を加水分解処理して得た単糖及びオリゴ糖の混合糖液とを混合し、微生物で発酵
してもよい。一方、伐採されたオイルパーム幹から採取した組成物である樹液を微生物で発酵し
て乳酸を製造する。このとき、オイルパーム幹から採取した樹液と樹液を採取した後のオイルパ
ーム幹の繊維を加水分解処理して得た単糖及びオリゴ糖の混合糖液とを混合し、微生物で発酵し
てもよい、効率よく安定して安価に得られるエタノール及び乳酸並びにこれらの製造方法を提供
する。
【符号の説明】
10:オイルパーム幹 11:中心領域 12:中間領域 13:外側領域 14:樹皮 15:グル
コースのピーク
❏ 特開2013-141415単糖の製造方法及び製造装置並びにエタノールの製造方法
及び製造装置
【概要】
固体酸触媒による処理においては、完全混合流れ方式の連続槽型反応器(CSTR)で固体酸触
媒とオリゴ糖等とを攪拌して反応を行う場合、原料と生成物とが均一混合される混合流れ方式の
特性として、反応器から得られる生成物中に未反応原料が存在するため、高い単糖収率・転化率
を得ることは難しい。又、反応後に固体酸触媒を沈降分離して除去する操作が必要になるが、攪
拌中の衝突等によって固体酸触媒の微細な破砕粉が生じると、これを除去するには、固体酸触媒
の沈降分離に要する時間が非常に長くなり、沈降分離時間が不十分だと、得られる生成物に微細
粒子が含まれ、生成物を用いてエタノールや他の化学物質を生成すると、その際の発酵反応や化
学反応に対して影響を及ぼすなどの問題がある。
一方、触媒を充填した固定層式の管型反応器(PFR)の場合、原料と生成物とは混合されない
ので、高い収率・転化率を得ることはできるが、分解が不十分な低分子量セルロースやバイオマ
ス粒子が固体酸触媒間の目詰まりを起こし易く、反応器を閉塞させる可能性がある。本発明は、反
応の収率・転化率を高めると共に、触媒反応後の固体酸触媒の分離時間及び閉塞に関する問題を
解消し、リグノセルロース系バイオマスから単糖を好ましい性状で効率的に供給可能な単糖の製
造方法及び製造装置を提供し、バイオエタノールの製造方法及び製造装置の向上を実現すること
である。
下図1のごとく、セルロース又はヘミセルロースの部分加水分解物を、固体酸触媒を用いた加水
分解によって糖化する。部分加水分解物を固体酸触媒と攪拌混合する工程と、この工程の生成物
を固体酸触媒を充填したカラムに通過させる工程とによって加水分解が進行する。カラムは濾過
装置の役割も果たす。バイオマスに加圧熱水を作用させてヘミセルロースを選択的に加水分解し
、反応後の固体残渣に糖化酵素を作用させることで、ヘミセルロース及びセルロースの部分加水
分解物が各々得られ、各糖化によりキシロース及びグルコースを得る。単糖の微生物発酵により
エタノールが得られ、フルフラール及びプラスチックの製造にも利用され、質材から、固体酸触
媒反応をカラムを用いて効率的に実施可能な単糖の製造技術を提供し、バイオマスエタノールや
他の有用物質の製造を促進する方法を提供する。
【符号の説明】 A:エタノール製造装置、 R:触媒反応装置、 1:加圧熱水反応装置、
1a,5e,7e,11,21,23,33:ポンプ、 1b:加熱器、 1c:水量調整弁、
1d:反応槽、 1e:制御装置、 2:固液分離器、 3:冷却器、 4:酵素反応装置、
5:第1触媒反応装置、 5a:第1混合装置、 5b:第1固液分離装置、5c:第1触媒カラ
ム、 5d,7d,32:加熱装置、 6:第1発酵装置、 7:第2触媒反応装置、 7a:第2
混合装置、 7b:第2固液分離装置、7c:第2触媒カラム, 8:第2発酵装置、 9:蒸留
装置、 10:排水処理装置、 12:流量計、 13:触媒反応装置、 14:攪拌装置、 15
,19:酸化還元電位計、 16,20:pH計、 17:触媒分離槽、 17a:管状部材、
17b:触媒排出口、 17c:排出口、 18:触媒返送装置、 22:触媒回収槽、 24:
フロートスイッチ、 25:排出弁、 26:ガスブロア、 27,28,29:開閉弁、 30:
カラム装置、 31:筒部材、 34:入り口、 35:出口、 B:バイオマス、 E:エタノー
ル、 W:水、 W':加圧熱水、 S:固体残渣、 Xa,Xb:固体酸触媒、 L1:原液、
L2:混合液、 L3:上澄み液、 L4:沈殿物、 H1,C1:一次糖化液、 H2,H2',
C2、C2':二次糖化液、 F1,F2:発酵生成物、 D:排水。
『コジコジ銀座』 唄:ホフディラン Music Writer:作詞 さくらももこ/作曲:ホフディラン
『コジコジ』(COJI-COJI)は、さくらももこによる日本の漫画作品。漫画は『きみとぼく』(
ソニー・マガジンズ)より1994年から1997年まで連載。アニメは1997年から1999年までTBSほか
で放送。主にメルヘンの国を舞台にコジコジと、そこの住人たちが繰り広げる日常生活を描くメ
ルヘンであると同時に、ナンセンスなギャグ漫画、という新しいジャンルの開拓に挑戦した作品。
さくらももこ独特のシュールさが濃厚に出た作風である。さくらももこ作品として『ちびまる子
ちゃん』の世界とリンクしている。同作中にまる子が出演していたりする描写もある。アニメ版
では該当部分は削除。また、キャラクターの多くは「神のちから」に登場したキャラクターのデザ
インを流用。ソニー・マガジンズの月刊少女マンガ誌「きみとぼく」にて、1994年12月号(創刊号
)から1997年5月号にかけて連載された.。ソニー・マガジンズコミックスから単行本3巻が発売。
連載終了後も、新潮社刊行のさくらももこ編集長による雑誌「富士山」(2000年)などに新作掲
載。 2001年にソニー・マガジンズが漫画事業から撤退しコミックスが絶版後、2002年に幻冬舎か
ら未収録作などを加えた完全版としてコミックス(全4巻)が発売、
2004年には、2度目の新装版コミックスが発売。2009年には集英社から3度目の新装版コミックス
が発売に加え、りぼん2009年5月号で『ちびまる子ちゃん』とのコラボ漫画が描かれ、2009年8月
号に不定期連載する旨を告知。実際に掲載されたのは2010年11月号、2013年1月号・6月号の3回
のみで2018年8月に作者のさくらの逝去により本作は未完絶筆となる(合掌)。