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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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進化する代替食品工学

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● 進化する代替食品工学 

食品に対する、品質(物性、生理活性、風味)、安全、安心への品質要求の高度化が進展してきてい
る一方で、気候変動や貿易変動による経済的高騰に伴う、代替食品開発に対する生産者や消費者から
の要求なども高まっている。特に嗜好飲料、デザート類、洋菓子類の食品は嗜好性が高く、風味への要求
も顕著となっている。これらの食品は、それ自体が水中油型乳化物であったり、水中油型乳化物を使
用している。ここで、水中油型乳化物とは、水相を連続相とし、ここに油相が分散している状態の乳
化物のことであり、具体的には、牛乳、果汁入り牛乳、加工乳、豆乳、ミルクコーヒー、ココア飲料、
チョコレートドリンク、チーズドリンク、濃縮乳、アイスクリーム、クリーム(ホイップ用クリーム、
コーヒー用クリーム、調理用クリーム)等である。また、糊化させた澱粉ボディーをもつフラワーペ
ーストは、パン類や菓子類のトッピング、フィリングとして広く利用され、一般的にフラワーペース
トは、小麦粉や穀物澱粉、化工澱粉等の澱粉類、ミルク、砂糖、卵、水、油脂等を混合した後、加熱
して糊化させに粘弾性に富んだ物性と食感をえている。具体的には、パーム系油脂を主原料とし、S
U2/UUU重量比が1.9以下で、SSS含量が2重量%以下、2位にパルミチン酸が結合したグ
リセライドを液状油脂全体中10~30重量%含有するパーム油由来液状油脂を、フラワーペースト
全体中8~45重量%含有した、広い温度域且つ長期間の輸送、保存、使用が可能で、保存温度によ
る原料油脂の使い分けが不要な廉価なフラワーペーストが開発されている。



また、近年の乳原料の高騰を受け、チーズ使用量低減し、プロセスチーズ、ナチュラルチーズ等のチ
ーズに類似した外観や加工特性、食感をもつ、チーズ様食品、あるいは代替チーズ(いわゆるイミテ
ーションチーズ)が豊富に出回るようになった。これらのチーズ様食品は、原料チーズに由来する乳
脂肪や乳タンパク質含量を減量するため、保型性低下し、スプレッド状やペースト状となりやすく、
植物性油脂、脱脂粉乳、全脂粉乳、乳清タンパク等の併用手法――例えば、(1)水分、酸味料、親
水コロイド、約15%未満のチーズ由来成分やチーズ調味料を含有したイミテーション組成物、イナ
ゴマメガムとタラガムの群からなる安定剤、およびキサンタンガム、カラギナン、マルトデキストリ
ン、ペクチンイヌリン、デンプン、ゼラチン、寒天の群の安定剤を含む約0.1~約0.9%の安定
剤を使用し調製された低タンパク質クリームチーズ、(2)DE2~5のデキストリン、カラギナン、
寒天、脱アシル型ジェランガムとLMペクチンから選ばれた安定剤と乳化剤を使用して調整された低
タンパク質チーズ、(3)寒天とゼラチンを含有したもの、(4)カゼイン蛋白質/ホエー蛋白質の
重量比が0.6~3.2の蛋白質、油脂、酸性原料、溶融塩を使用し、加熱溶融するもの、(5)イ
ヌリン組成物と原料チーズを併用して、脂肪含有率およびエネルギー低減、(6)乳酸発酵物、架橋
デンプン、水溶性食物繊維、油脂を含有したクリームチーズ様食品、(7)天然多分散フルクタン組
成物の平均重合度(平均DP)の2倍以上の平均DPを有するイヌリンを用いた脂肪含有率10%の
チーズスプレッドや、(8)酵素的に合成されたイヌリン組成物が12~60重量%、原料チーズが
10~50重量%、原料チーズ以外の乳タンパクを1~20重量%含有させたチーズ様食品とその製
法(脂肪含有率が15重量%以下、エネルギーが100gあたり100~240キロカロリー、食物
繊維含有率が10重量%以上で、プロセスチーズの食感と風味、加工特性を満足し加熱調理で適度な
溶融と形状保持能力を有し、短時間で好ましい焦げ色および焼成風味を有し、加熱冷却後も固化が著
しく遅延する特徴をもつ)、(8)油脂、風味材、乳化剤と水を原料とする水中油型乳化物の製造法
で、水中油型乳化物を調製際に、風味材と乳化剤を別途に用いる方法で、予め、油脂、乳化剤及び水
を用いて水中油型乳化物(A)を調製し、その後、風味材を用いて水中油型乳化物(B)とし、殺菌
または滅菌処理する水中油型乳化物(B)の製造法で、水中油型乳化物(A)の調製が撹拌エネルギ
ー0.05J/L以上である、水中油型乳化物(B)の製造法など――が開発されている。


※ 参考新規考案 

特開2015-006131 フラワーペースト 株式会社カネカ 
特開2015-002697 豆腐用凝固剤  扶桑化学工業株式会社
特開2015-008719 水中油型乳化物の製造法  不二製油株式会社
特開2014-233270 大豆蛋白質含有チーズ様食品  不二製油株式会社
特開2014-212735 ゲル状栄養組成物  日油株式会社
特開2014-200189 分岐鎖アミノ酸含有総合栄養食品 テルモ株式会社
特開2014-155439 ペットフード 日清ペットフード株式会社 他 
特開2014-140324 チーズ様食品およびその製造方法 フジ日本精糖株式会社
特開2014-138581 ペットフード 花王株式会社
特開2014-132912 ソフトクリームおよびその原料  国立大学法人京都大学 他
特開2014-100146 スクラロースを含有する組成物及びその応用  三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
特開2014-113071 食用クリーム 有限会社フレイシア
特開2014-113119 含水チョコレート様食品  不二製油株式会社
特開2014-036627 豆入り食品、及び豆入り食品の豆の青臭味をマスキングするマスキング方法 キユーピー株式会社
特開2010-081864 チーズ様食品  株式会社カネカ



なお、巻頭のマリーンフード株式会社は元々石けん会社としてスタートし、現在は、マーガリン、コ
ンパウンドマーガリン、ピザ用ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ホットケーキ、パンケーキ、ピ
ザソース、焼きそば、フリーズドライみそ汁等の製造加工及び販売会社として成長。このブログでも
掲載してきたように、ドイツでは日本の豆腐料理に注目、豆腐ハンバーグ、豆腐ハム、豆腐ソーセー
ジなどの良質の植物蛋白食品として、低カロリー、低脂肪なヘルシー食品として欧州共同体での一つ
の産業を構築しつつある。このように、大豆蛋白だけでなく、植物性油脂などの代替乳製品として日
本では10年程前から一大産業に成長しつつあり、世界市場のトップランナーとして飛翔。文字通り、
優勢品の価格高騰、品薄のピンチをチャンスに換え、「代替食品工学立国・日本」の面目躍如である。
これは頼もしい。

 

 ● 今夜の一曲


小椋佳の唄は好きかと彼女に尋ねると、暗いから嫌いだと答えるので、カーステレオの再生は一人で運転
しているときにしか聴かない。あれほど聴いたのになぜなんだろうと、ふと考えたことがったが、彼女の
言うように、暗いイメージがまつわりついていることに納得した。彼ほどの人生の成功者がなぜなんだろ
うと考えなくはなかったが、この本を読んで、25歳の時に母さんが他界したためなんだろうと腑に落と
す。ところで、二十代のわたしも短い時間だが趣味という趣味は一通り経験したが、作詞・作曲を手がけ
よと心に決めたが、結局、果たせず仕舞い。同窓生に君は詩的な人間だと言われたこともあったが、少し
手がけてみたが作品らしいものは残っていない。結局は才能がないのだと思っているのだが、「能力=努
力×時間」(故・吉本隆明の定義)に照らして言えば「時間」が決定的に短く、自分には才能がなかった
のではなく、時間が足りなかったと思いつつも、短歌を書き始めてから「左脳と右脳の切り替え」が平均
的な人に比べ遅いのだと気付いた。つまり、ロジカルな思考からの切り替えが下手なのだと。それでも、
あきらめてはいなくて、時間的な余裕があれば、作曲にチャレンジしようとはしている、が。これもいい
加減なものだと、どこかで自覚している。

 

    この汽車は


     この汽車は 機関手がいない
     終着駅は 無いかもしれない
     終着駅まで 止まらない
     それは明日かもしれない
     ガタガタ必死に走るこの汽車は この俺の汽車は
     壊れそうで壊れない 必死に走り続ける ・・・

 
   最近の学生さんたちはどうなのだろうか。卒業して企業に就職して、素直に企業という組織
  社会に疑いもなく同化してゆくのだろうか。不景気続きで就職難の状況だからと、ようやく入
  れた会社だからと、当初から、その組織の価値構造に従順に身を染めているのだろうか。テレ
  ビなどで4月の人礼式後の若者へのインタビューなどを見ると、「一日も早く会社に貢献でき
  る人間になりたいと思います」などと極めて優等生的「良い子」の発言が目立つ。本当にそう
  思っているのか、それとも根はシラケ切っていて割り切って名演技をしているのか。
  「この汽車は」は、私が銀行員になって1年経つか経たないかのころ創った歌である。借越に
  も、銀行員(犬企業一般に働くサラリーマンも回禄として)の暮らしとはいったい、どういう
  ものかということを、私なりに感じた結果としての当時の歌である。当時の私は同化すること
  ができない人間であったと思う。振り返れば、新入行員時代だけでなく、銀行員生活26年半の
  間終始そうであったようにも思う。私は下手ではなかったかもしれないが、極上の演技者でも
  なかったと思う。

   大学卒業が近づいたころのクラス仲間との、あるいは法律相談所というクラブ仲間とのコン
  パを思い出す。そうした飲み会で私は、「卒業したら、俺はあえて組織内存在となり、企業人
  として生活する一方で、何か創造的作業をし続け、組織内存在として喬く自分と周囲の人間と
  社会の病理を観察感知し、その創造的作業を通しての表現者となるよ」と大言壮語していた。
  まだ「歌」はもちろんのこと、映画、演劇、絵画、小説、詩、音楽など芸術的表現手段の何ひ
  とつ身に備えていなかったくせに、である。その後、「歌」という表現手段を得だのは、私の
  努力によるものではなくて、幸運な出逢いの連鎖に恵まれて、と言えるばかりである。
 
  「この汽車は」を創った当時の私の不明としては、私自身も含め銀行員個人はいずれボロボロ
  になり得るとしても、銀行そのものは、諸課題・諸問題を内包しつつもずっと、その社会的ス
  テータスは盤石であり続けるであろうと思っていたことだ。1990年代中ほど、たまたま私
  が銀行を退かせてもらった時期以降の銀行の凋落は、予想だにしなかったことだ。銀行の社会
  的評価だけでなく、その主たる業務内容も、主眼とする収益源も変化をきたしている。昔は「
  生き甲斐」とまでは言えないまでも、「やり甲斐」のある仕事であり職場だったと思う。すで
  に部外者となった私が発言することでもないが、現役諸君への同情を隠せない。


                           「第三日第一部」146-148頁

   



● 崩れ落ちそうなわたしの壁掛け時計 ?

「オールバイオマスシステム完結論」の構想が出来上がった時点で、体長不良になり微熱が続いている。
慢性的な眼精疲労を侮っては命取りなのでは考え、スローダウンすることに。そういえば、土日休祭日は
一切なかったことを反省している。 
   

 


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