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メタン発酵ガス発電工学

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【オールバイオマスシステム完結論 Ⅸ】 

 

 

 

 

● 進化するメタン発酵ガス発電工学

ようこそ!スマートキャンティへ』 では、木質バイオマスをメタン変換し、精製後、メタン燃料電
池発電し、あるいは、水素と一酸化炭素に改質後ガスタービン発電するプランを提案していた。今夜は
これを深耕しみたい。周知の通り、石油資源の枯渇に対する解決策として、植物質ここでは木質バイオ
マスを微生物の発酵によってエタノールやメタンを製造するバイオマスエタノール、バイオメタンが注
目され実用化が急速に波及してきていおり、その生産技術として種々のプロセスが発表されている。例
えば、糖化酵素として広く知られるセルラーゼを用いてバイオマス中のセルロースをグルコースに糖化
し、得られたグルコースを発酵処理することによってエタノールを製造する方法や、樹皮原料のアルカ
リ液による処理や機械処理した微細樹皮を、適正なpHのスラリーに調製した後に併行糖化発酵するエ
タノールの製造方法などが提案されているが、木質バイオマスには、発酵し難い、フェノール化合物で
あるリグニンが木材中に20~30%含まれる、セルロース、ヘミセルロースと共に木材の主成分であ
る。木材は繊維性セルロース部分と非繊維性リグニン部分を含有し、繊維性セルロース部分を形成する
高分子鎖は互いに合わせて整列し、隣接する鎖と共に強力な会合結合を形成する。リグニンは、セルロ
ースの繊維を結びつける3次元の高分子材料であり、繊維自体の内部にも分布している。

ところで、製紙産業においては、リグニンは白色度の低下や褪色を招くとされ、リグニンの前処理が必
要とされており、例えば、化学的パルプ化では、木材チップを化学溶液で蒸解してリグニンの一部を可
溶化し、その除去を行っている。またパルプ化工程後の木材パルプが蒸解中に除去されなかった残留リ
グニンを含有しているため、残留リグニンを除去するしている。また、木質バイオマスからのバイオエ
タノール生成に際しても、糖化がほとんどされないリグニンの前処理が必要とされ、木質バイオマス(
リグノセルロース)は再生・循環可能な資源としてカーボン・ニュートラルな木質バイオマスからのエ
ネルギー原料の生産としてバイオエタノールやバイオメタンガスが注目されている。植物資源に含まれ
る糖をアルコール発酵やメタン発酵に際し、リグニンは化学的に安定な物質であるため、複雑な化学的
および物理的工程からなるリグニン分解プロセスが木質バイオマスのエネルギー資源としての利用にお
いて障害になっている。

 


木材組織の中でセルロース、ヘミセルロースは、リグニンにより被覆されているため、これらの細胞壁
多糖をセルラーゼ、ヘミセルラーゼで加水分解するためには、木材細胞壁の密なパッキングを破壊して
細胞壁多糖を露出させる前処理が必要となる。蒸煮、水蒸気爆砕、アンモニア爆砕、二酸化炭素爆砕、
蒸煮、粉砕、ソルボリシス、オゾン酸化、酸処理、アルカリ処理、マイクロ波照射、電子線照射、γ線
照射、木材腐朽菌処理など様々な前処理法があるが、木材酵素糖化前処理法の中で、爆砕、蒸煮、マイ
クロ波照射、ソルボリシス等熱化学的手法の多くは、一般に広葉樹材に比較して針葉樹材に対する前処
理効果が低い。針葉樹の中でも、日本の人口林の約6割を占めるスギ材は特に前処理が難しい。こうし
た問題点の打開に、針葉樹材の爆砕前処理では、硫酸や二酸化硫黄、有機酸、ルイス酸、アルカリ過酸
化水素等を触媒が研究されてきたが有害な薬品を使用することは酵素糖化法のメリットを損なう。また、
熱化学的処理においては、糖骨格の熱分解が起こる温度と前処理効果が得られる温度域が近接している
ため、前処理温度を下げて発酵阻害物質の生成を最小限に抑えることが望ましい。こうした点を背景とし
て、白色腐朽菌によるリグニン分解反応をスギなどの木質バイオマスの酵素糖化前処理法として利用す
ることも研究されている。このように、木質バイオマスの前処理を迅速にリスクなしに、廉価に行なえ
る工程あるいは無工程のための開発が求められている。



 

 

 

ところで、木質バイオマスのリグニンを分解する方法には大きく、(1)ドライ法と(2)ウエット法があるが、下図の
新規考案では、ウエット法で、リグニンが溶解または分散した液体中にオゾンガスのマイクロバブルを
供給し、30℃以上100℃未満の液温においてリグニンを分解する。液温は、55℃以上百℃未満であ
る。液温を30℃以上にすると、常温の場合に比べて明らかにリグニンの分解率の向上が見られ、常温
以下での分解率が80%で飽和するのに対し、液温を30℃以上にすると、短時間(1時間)で85~
90%程度の分解率が得られる。液温を35℃以上にすると、リグニンの分解率の向上は大きくなり、
短時間(1時間)で90%を超える分解率が得られ、特に液温を50℃以上や55℃以上にすると、リグ
ニンの分解率は著しく向上し、短時間(1時間)で97%以上、あるいはほぼ100%の分解率が得られ、
簡便で、短時間かつ高効率にリグニンを分解可能にする方法が提案されている。なお、液体として水を
使用したときの沸点を考慮すると、液温の上限は百℃未満である。このウエット法はメタン発酵の前処
理に応用できそうである。 

 特開2014-173198 リグニンの分解方法

※ ウエット法では廉価なジェットノズルミーリング法・液中プラズマ法(下表参照)、ドライ法ではオ
  ゾン酸化法なども試したい課題だ(残件扱い)。

また、下図では、 バイオマスに加圧熱水を作用させてバイオマスに含まれるヘミセルロースを選択的
に分解し加圧熱水反応後の固体残渣を叩解し、叩解後の固体残渣に糖化酵素を作用させて一次糖化し、
一次糖化工生成物に固体酸触媒を作用させて二次糖化することによって単糖を製造する。得られた単糖
をエタノール発酵し、蒸留によって精製エタノールする、植物廃棄物をバイオマスエタノールの原料と
して、糖化酵素反応及び発酵によってエタノールを製造する際に使用する酵素量及び処理時間を削減し、
安価で効率のよい単糖及びエタノールの製造方法及び製造装置が提案されている。新規考案では、測定
装置としてカンタクローム社製AUTO SORB-1MPを使用して、前処理として60℃での真空
加熱脱気を6時間行った後に、試料の比表面積をBET法(N2ガス吸着法)による比表面積の測定を
行った(JIS Z8830参照)。測定の結果、叩解(こうかい)処理を行わない固体残渣Sの比表
面積は、45m2/gであり、叩解処理を経た固体残渣S'の比表面積は、91m2/gであったと記載
されている。このことは、表面積を広げる→微細化することで、発酵の効率化を加速させる働きを持っ
ていることを示唆しているよに思える。これはこれまでにも記載してきたことだが、ドライ法、ウエッ
ト法を問わず共通し、製造エネルギーとコストのバランスを考慮し可能な限り微細化させる課題がある
ように考える。


特開2013-141415 単糖の製造方法及び製造装置並びにエタノールの製造方法及び製造装置

【符号の説明】

A:エタノール製造装置、 1:加圧熱水反応装置、 1a:ポンプ、 1b:加熱器、 1c:水量調整
弁、 1d:反応槽、 1e:制御装置、 2:固液分離器、 3:叩解機、 4:酵素反応装置、 5:第
1触媒反応装置、 5a:第1混合装置、 5b:第1固液分離装置、 6:第1発酵装置、 7:第2触
媒反応装置、 7a:第2混合装置、 7b:第2固液分離装置、 8:第2発酵装置、 9:蒸留装置、
10:排水処理装置、 B:バイオマス、 E:エタノール、 W:水、 W':加圧熱水、 X:固体酸触
媒、 S,S':固体残渣、 H1,C1:一次糖化液、 H2,C2:二次糖化液、 F1,F2:発酵生
成物、 D:排水

● 「イスラム国」による日本人人質問題

この1週間、体長不良で、時事関係のニュースは終えていないが、状況が逼迫しているようだ。まず、
彼女や息子達は、湯浅氏が惨殺された映像知っていることに驚いた。その次に、政府窓口がトルコルー
トではなく。ヨルダン王国ルートで交渉していることだ(これは何かの間違いではと思ったほどだ)。
最後に、安部首相は国会答弁で自衛隊を派遣したいと答弁したことだった(午後7時の彼女の情報)。 

  ● 水がピンポン球のような超撥水性

New amazing metal is so hydrophobic it makes water bounce like magic

 

 

 


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