しらじらと障子を透す冬の日や/部屋に人なく駐梅の花 窪田空穂
眼精疲労が酷く、今日はマイピーシーとできるだけ向かい合うのはよそうと考え、天ぷらうどん頂いた後、
正午前、早春の訪れを告げる沙沙貴神社の蝋梅(ろうばい)鑑賞にと二人で湖岸道路を南下する。沙沙貴神
社は、滋賀県近江八幡市安土町常楽寺にある神社。式内社で旧社格は県社だが、少彦名命――神話の時代に
「少彦名神」がササゲの豆の鞘に乗り海を渡って来た伝説から「ササキ神社」が始まったと伝えられている
――を主祭神として計四座五柱の神々を祀り、「佐佐木大明神」と総称する。佐佐木源氏の氏神であり佐々
木姓発祥地に鎮座する。神代(かみしろ)に少彦名神を祀ったことに始まり、古代に沙沙貴山君(ささきや
まきみ)が大彦命を祭り、景行天皇が志賀高穴穂宮遷都に際して大規模な社殿を造営させたと伝わる。
後にこの地に土着した宇多源氏によって宇多天皇とその皇子であり宇多源氏の祖である敦實親王が祭られ
それ以降佐々木源氏の氏神とされ、子々孫々が篤く崇敬していた。婆沙羅大名の佐々木道誉や江戸時代天保
年間に消失した社殿を再建した丸亀藩主京極高明、日露戦争203高地の戦いで有名な乃木希典もその一人
である。現在も宇多源氏・佐佐木源氏(佐々木家、六角家、京極家、朽木家、黒田家、馬淵家、堀部家、青
地家、曲直瀬家、森川家、三井家など二百二十余姓)末裔の篤い信仰を集めるという。
ところで、境内の蝋梅(ロウバイ)は中国原産の落葉低木。ろう細工のように光沢があり花が梅に似ている
ことからこの名で呼ばれる。1975年に京都御苑に咲いていた「素心蝋梅」1本を株分けしてもらったの
を機に、地元の氏子から寄贈された「満月蝋梅」を加え計20株が本殿や楼門の周りで枝を広げるていると
いうもの。この花は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。1月から2月にかけ黄色い花を付ける落葉広葉低
木。花の香りは強い。名前に梅がついているためバラ科サクラ属と誤解されやすいが、別属である。唐の国
から来たこともあり唐梅とも呼ばれ、中国名も蝋梅であったことにちなむ。本草綱目によれば、花弁が蝋
のような色であり、臘月(ろうげつ、旧暦12月)に咲くからこの名がついたとされる。また、花やつぼみか
ら抽出した蝋梅油を薬――抗菌効果や皮膚の再生効果があるとされ、また開花前のツボミを乾燥させた蝋梅
花は解熱効果、鎮痛効果があるとされ古くから漢方薬として利用――として使用する。ソシンロウバイ(素
心蝋梅)、マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、トウロウバイ(唐蝋梅)などの栽培品種がある。よく栽培され
ているのはソシンロウバイで花全体が黄色。ロウバイの基本種は、花の中心部は暗紫色で、その周囲が黄色
である。
土壌をあまり選ばず、かなり日陰のところでもよく育ち開花する丈夫な花木である。繁殖は、品種ものの一
部を除き挿し木が一般的だが実生からの育成も容易。種まきから最も簡単に育てられる樹種である。晩秋に
なると、焦げ茶色の実(果)がなっているので、もらってきて播くといい。タネはアズキくらいの大きさ
である。寒さに遭わせたほうがよく発芽するので、庭に播き、5ミリメートルほど覆土しておくと、春分を
過ぎてから生えてくる。本葉が開いたら上広げてやると言う。花言葉は、慈愛、優しい心。
もう1つ、この神社にはなんじゃもんじゃの大木が植えられている。ナンジャモンジャとは、見慣れない立
派な植物で、怪木や珍木に対して地元の人々が付けた愛称。特定の植物の種名ではない。ヒトツバタゴを指
すことが多いが他の樹種の場合もあり、あんにゃもんにゃとも呼ばれる。「ナンジャモンジャ」と名付けら
れる植物の樹種は、ヒトツバタゴのほか、ニレ、イヌザクラ、ボダイジュなど様々。「ナンジャモンジャ」
と称される理由について、民俗学では、元々は占いや神事に利用されていたもので、植物名で直接呼ぶこと
が憚られたものではないか、とみる説などがあるといわれる。
ところで、この花の香り(樟脳や白檀の香りに近いので「華佗膏」に添加されているとか)が余りにも良く
、花を2、3房持ち帰り、焼酎(宝酒造)に加え口に含んでみる。香りは申し分ないが、樟脳の匂い(クス
ノキ目ロウバイ科)が気になりネット検索すると、強い毒性を示す「カリカンチン(Calycanthine)」と呼ば
れるアルカロイドが含まれている。「カリカンチン」は、哺乳動物に対し、ストリキニーネ様の作用を示す
――ウサギ摘出腸管、子宮に対して、強い興奮作用を示す。また、麻酔ネコ、イヌに対し、心拍抑制による
血圧降下作用が認められる。致死量は、静脈注射で、マウスに対し 44mg/kg ラットに対し17mg/kgである。
ということで、気ついたが後の祭り。
【オールバイオマスシステム完結論 12】
● スマートキャンティ 森林監視システム
森林管理は、多数の異なる態様を含む森林部門。これらの態様は、森林管理の環境、経済、行政、法律、及
び社会的な側面が含まれ、木材の摘出、樹木の植栽、樹木の再植栽、森林の中に道路や通路を切り開くこと、
森林火災の予防、森林の健康維持、及びその他好適な活動などのさまざまな技術から構成されるが、下図の
新規考案は、森林管理作業を実施する方法及び装置である。森林の状態を評価するための情報を生成に使用
するツールには、例えば非限定的に、クリメータ、データレコーダ、インクリメントボーラ、ウェッジプリ
ズム、直径テープ、全地球測位システムデバイス、タリメータ、ラップトップパソコン、及びその他の好適
なツールが含まれる。これらのツールは、あるエリアに存在する樹木の数を予測する、樹木の健康状態を識
別する、樹木の年齢を識別する、樹木の間隔を識別する、土壌サンプルの組成を識別する、及びその他の好
適な作業等の様々な作業を実施するために、森林管理人員によって使用される。
この情報を元に、情報の解析を行って森林の状態を識別する。この森林の状態は、森林のインベントリーで
ある。この森林のインベントリーにより、木材の価値、木材から得られる期待キャッシュフロー、既存の森
林地の規模、余暇的利用の影響、火災の危険性、森林の成長及び価値を上げるための改善、木材を伐採すべき期
間、及びその他の好適な結果等の結果が得られる。現在、森林の状態を評価するための情報を収集するプロセスは、
非常に時間がかかり複雑である。例えば、情報の収集には、森林の特定位置に対して森林管理人員が何万、または
何十万ものセンサの読取値や観測結果を得ることが必要である。追加の位置があれば、さらに多くの情報が
収集される。さらに、この情報を所望の期間内に所望の頻度で収集すると、必要な時間及び労力も増加する
諸問題を解決するシステムである。
JP 2014-113148 A 2014.6.26
【符号の説明】
100 森林管理環境 102 アセット 104 森林 106 位置 108 無人航空輸送手段 110
無人航空輸送手段 112 無人航空輸送手段 114 衛星 116 無人航空輸送手段 118 無人航空
輸送手段 120 地上ベースのセン サユニット 122 地上ベースのセンサユニット 124 地上ベースのセン
サユニット 126 サポートシステム 127 地上ベースのセンサユニット 128 地面 129 水域
130 樹木 132 無線通信リンク 134 制御ステーション 136 森林マネージャ
上記の「特開2014-113148 森林センサの展開及び監視システム」( ザ・ボーイング・カンパニー)に対し、
風力発電システムを組み込んだ場合の分散型電力管理システム(下記の図の「特開2015-008588 発電制御シ
ステム」(株式会社東芝))が、予測された電力需要予測の結果から、現在の発電システムでの発電状況か
らでは電力の供給が厳しいと判断された場合には、発電制御システム全体における不足電力と、風力発電シ
ステムでの発電量予測データと、を比較することで、不足電力の大きさに応じ、発電システムと小型風力発
電システムとに分担可能なシステムが提案されている。
JP 2015-8588 A 2015.1.15
【符号の説明】
1…気象予測データ取得部、2…電力需要予測算出部、3…風力発電量予測算出部、4…発電システム、
5…発電システム用の電力制御部、6…不足電力算出部、7…風力発電システム、9…小型風力発電システ
ム用の電力制御部、15…需要電力予測データ、16…発電量予測データ、17…現在の電力需要データ
18…発電システムに割り当てる不足電力量、24…発電制御システム、31…小型風力発電システム、
32…発電量予測データ、33…小型風力発電システムに割り当てられた不足電力量、35…小型風力発電
での発電電力、38…発電制御システム全体における不足電力
近年、改めて、有限な資源(石油、天然ガス、ウラン)に依存しない再生可能なエネルギーを用いた発電とし
て、太陽光発電と共に風力発電が注目されているが、周知の通り風力発電は、風力を風車(ブレードとも呼
ばれる)で回転運動を行わせて、風力エネルギーを回転エネルギーに変換し、回転エネルギーによって発電
機を回転させ電気エネルギーを取り出す。しかし、風力発電では、発電量が風況に応じて変動し、電力供給
源としての評価は今ひとつという段階?にある。そこで、近年、予測精度が非常に高くなっている気象予測
システムを用いることによって、風向や風力等を予め予測して、風力発電での発電量を精度良く予測するこ
とができれば、電力供給源としての価値は高まるものと考えられ、無指向性である垂直軸型風車は小型形状
でも風向に左右されることがない構成のため、一般家庭や集合住宅などにおいても十分に設置することが可
能な小型風力発電装置であり、気象予測システムと組み合わせることができれば貴重な発電装置となり得る
ことに着目する。
発電所における発電システムと、中型や大型の風力発電システムと、居住地域に設置された小型風力発電シ
ステムと、を統括して制御する発電制御システムに関するものであって、気象データから予測される電力需
要や風力発電システムと小型風力発電システムにおけるそれぞれの発電量予測データを算出するとともに、
予測された電力需要の予測結果から、発電システムからの電力の供給だけでは厳しいと判断された場合には、
風力発電システムと小型風力発電システムを用いて不足電力を分担させるようにした発電制御システムの提
供を目的とする。
発電制御システム24では、気象データ14から予測される電力需要や風力発電システム7と小型風力発電
システム31におけるそれぞれの発電量予測データ16、32を算出し、予測された電力需要の予測結果か
ら、発電システム4からの電力の供給だけでは厳しいと判断された場合には、風力発電システム7と小型風
力発電システム31とで発電している発電電力20、35を用いて不足電力38を分担させる。これにより、
不足電力38を効率的に解消できるようにし、気象データ14を基に算出した予測される電力需要や風力発
電量を用いて、風力発電システム7と小型風力発電システム31とでそれぞれ発電している発電電力20、
35を効率的に不足電力38の解消に役立るというものである。
それでは、最新の垂直型風力発電はどのようなものがあるのだろうか?下図の「特開2014-156838 風力発電
機 」は、鳥の羽ばたき運動を模擬した平行回転翼を風力発電機に応用する。平行回転翼は複数の回転翼を基
本的に風の流入方向に向けたまま、周期的に遥動させる機構を備えている。そのため、直線翼垂直軸風車に
応用した場合は小さな床面積に設置でき、平行回転翼を回転させたままで、風の流入方向に対して最適な迎
角をとるように回転翼の傾斜角を制御できるので、風の向きに合わせて発電機本体の向きを調節する機構は
必要としない。また、強風時には、全ての回転翼を風の流入方向と平行にして気流を受け流すことができる
ので、破損防止用のブレーキ装置も必要としない。そして、強風時にも強度と危険速度の許す範囲内で発電
を継続できる平行回転翼を利用した風力発電機が提案されている。
しかしながら、機構が複雑すぎる感があり、堅牢性あるいはメンテナンス性の側面で故障が生じないか不安が残るが
(理想を言えば20年間のメンテナンスフリーが理想的)、実績次第では、小型化で弱風対応可能な垂直型風力発電
装置として世界展開できる製品として普及する可能性をもつ(参考までに、別の新規考案を下記に掲載しておく)。
※ 特開2014-025473 垂直軸型風車の集風装置 株式会社ピーエス三菱
理想的には、以前にもブログ掲載した「振動発電体方式」が『デジタル革命渦論』の基本特性に沿っている
ので、その原理応用の風力発電(それ以外には、波力、水力、潮流発電にも応用できるが、微振動発電体―
電磁誘導を利用する方式、圧電素子を利用する方式に大別される――耐久性に不安点が残る)が個人的には
望ましいと考えている。今夜は下記の新規考案を掲載し、この辺で切り上げよう。
※ 特開2013-128392 振動発電装置および振動発電装置の制御方法 国立大学法人東北大学