7.述 而 じゅつじ
ことば--------------------------------------------------------
「道に志し、徳に拠り、仁に依り、芸に遊ぶ」(6)
「一隅を挙げて三隅をもって反らざれば、復せざるなり」(8)
「不義にして富みかつ貴きは、われにおいて浮雲のごとし」(15)
「子、怪、力、乱、神を語らず」(20)
「三人行えば、必ずわが師あり」(21)
---------------------------------------------------------------
11 人間の努カ目標が富の追求にあるというのなら、わたしもそのよ
うに努力しよう。そのためにはどんな賤しい仕事でも厭わない。だが、
富が人間の努力目標ではないとすれば、わたしは自分の行きたい選を選
ぶ。(孔子)
子曰、富而可求也、雖執鞭之士、吾亦爲之、如不可求、從吾所好。
Confucius said,
"If I can earn money by right means, I would become a herald who
sends people away with a whip. Otherwise, I would rather live as
my wish."
●樹木トレッキング:アスナロ(翌檜)
アスナロ(Thujopsis dolabrata)は ヒノキ科アスナロ属の常緑針葉樹。
日本固有種。アスヒ(明日檜)とも。青森県では「ヒバ」、秋田県では
「ツガルヒノキ」、岩手県・山形県では「クマサキ」、石川県・富山県
では「アテ(貴、阿天)」、新潟県佐渡島では「アテビ」などと呼ばれ、
アスナロ属にはこの1種のみが現生。化石種としてThujopsis europaea
を認める説があるが化石記録は乏しいとか。材木として利用され、原生
木が伐採される。北米産出のベイヒバ(イエローシダー Callitropsis
nootkatensis)とは同じヒノキ亜科でイトスギ属の樹木である。北海道
南部から、本州・九州の山地に分布。常緑の高木で幹は直立して分岐し、
高さ10~30m、直径90cmにもなる。樹形は錐形で、樹皮は灰褐色で薄く
縦に剥がれ、枝は小枝を互生的羽状に出し平らである。葉は対生で、1
つ1つの形は鱗片状で長くても20mm以下、幅も2~10mm。厚質で大きな
鱗状を小枝や細枝に交互に対生、上下両面にある物は舌形、またはひし
形の舌形をし、先端は円形または鈍形。枝に密着し上面のものは緑色で
あるが、下面のものは雪のように白いろう粉がつく。左右両縁にあるも
のは舟形、あるいは卵状皮針形で鈍くとがる。上部は茎からはなれて斜
めに傾き、下面の中央は白色。
また、雌雄同株で、花は小さく葉先に1つ付け、暗茶色ないし褐色であ
る。5月ごろに開花し,細枝の端に単生する。雄花は畏楕円形・青色を
帯びる。鱗片内に3~5やくがあり、黄色花粉を出す。雌花は8~10個
の厚質の鱗片があり、その内面に各々5個の胚株がある。果実は球形の
乾果で、色は淡褐色。長さ幅ともに12~16mm位で、種鱗は4~5対あり、
先端が三角形針の鉤状(かぎじょう)をしていて、10月頃開いて種子を
出す。種子は各種鱗内に3~5個あり、基部に直立している。紡錘形ま
たは卵状長楕円体で、両側に広い翼がある。ヒノキに似ているが、枝や
葉がより幅広く、また、ヒノキと異なり数年間枝についている間に幅が
より広くなる。また、別属であり、鞠果の構造がやや異なり、防風の機
能を有する樹種(防風樹)として知られ、庭園に栽培されている。材は
やや黄白色で芳香があり、ヒノキチオールを豊富に含有し、殺菌力と耐
湿性にきわめて優れ、俎板材として最高級にランクされる。変種にヒノ
キアスナロ(檜翌檜、学名:Thujopsis dolabrata var.hondae)がある。
アスナロより北部に分布し、栃木県の日光付近を南限とし、北海道の渡
島半島南部を北限とする。下北・津軽半島を中心に分布し、日本のヒバ
総蓄積(アスナロを含む)の8割以上を占める。ヒノキアスナロ(ヒバ)
は青森県・石川県、新潟県佐渡市、北海道江差町・上ノ国町などの自治
体の木に制定されている。
青森県内で産出される木材は、青森ヒバと呼ばれ、木曽ヒノキ、秋田ス
ギと共に、日本三大美林とされている。石川県では主に能登地方に分布
し、産出される木材は能登ヒバと呼ばれ、古くから建築材のほか輪島塗
の木地として利用され、名称の由来はヒノキに似ていることから「明日
(はヒノキに)なろ(う)」の意と言われている(一部の図鑑では俗説
と記載されている)。この俗説から、文学作品ではヒノキになりたくて
も決してなれない哀れな木として扱われる(via Wikipedia)。
関連特許:
①特開2005-002062 ヒノキチオール・脂肪酸亜鉛複合錯体及びその製造
方法 ヒバ開発株式会社 青森県
一般式(1)で示されるヒノキチオール・ステアリン酸亜鉛複合物質
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ヒノキチオールと脂肪酸亜鉛塩との複合錯体。
【請求項2】 一般式(1)で示されるヒノキチオール・ステアリン酸亜
鉛複合錯体。 【化1】
【請求項3】 ヒノキチオールとステアリン酸亜鉛を加熱、反応させたこ
とを特徴とする、ヒノキチオール・ステアリン酸亜鉛複合錯体の製造方
法。
【請求項4】 加熱温度が30℃~50℃であることを特徴とする請求項
3記載のヒノキチオール・ステアリン酸亜鉛複合錯体の製造方法。
ヒバ酸性油に含まれるヒノキチオールはトロボロン化合物の一つであり、
強い抗菌性を有することは知られおり、医薬品、化粧品分野などで利用
されている。その強さは、細菌で50~200μg/ml、真菌で50
μg/mlである。しかし、ヒノキチオールは光分解性を有し、金属に
対して強い腐食性を持つため、その使用が限られていた。この問題を解
決する手段としてヒノキチオールと金属イオンを反応させ金属錯体及び
塩を形成させる方法がある。例えば、抗菌性を有し、コラーゲンの生成
を助けるなど皮膚に有用な亜鉛とヒノキチオールの複合物質であるヒノ
キチオール亜鉛錯体については、文献1に抗炎症活性が優れ、ヒノキチ
オールの持つ抗菌性を維持しながら光安定性や持続性が向上することが
報告されている。
【非特許文献1】 防菌防黴誌 第2巻 第5号 265-269頁(
1994)
しかし、従来のヒノキチオール亜鉛錯体は、ヒノキチオールと塩化亜鉛
の複合錯体であり、塩素を有することから皮膚への影響が懸念されるた
め、より安全でかつ、抗菌性、光安定性、熱安定性を維持した複合物質
の製造方法について、種々検討した結果、ヒノキチオールと脂肪酸亜鉛
との複合錯体は上記の要件を具備することを見いだし、この本発明を完
成したもので、ヒノキチオールの有する抗菌性を維持しながら、皮膚に
安全で、光安定性や持続性を向上したヒノキチオール誘導体であるヒノ
キチオールと脂肪酸亜鉛との複合錯体、特にヒノキチオール・ステアリ
ン酸亜鉛及びその製造方法を提供する。
②特開2004-155694 シロアリ防除材料、シロアリ防除剤、及び、シロア
リ防除剤の使用方法 株式会社トピックス
③特開2001-048715 白蟻駆除剤 有限会社キセイテック
ヒノキチオールの含有割合を10重量%以上としたヒバ油を有効成分と
して含有する白蟻駆除剤は、環境汚染の心配がなく、人体に対しても安
全性が高く、しかも優れた駆除効果のある白蟻駆除用の薬剤を提供する。
④特開2013-237618 サーチュイン1(SIRT1)遺伝子活性化 ヒノ
キ新薬株式会社
⑤特開2015-224202 OPHのAGEs分解活性増強剤 株式会社アンチ
エイジングコミュニケーション 他
【概要】
植物の含有成分として知られている化合物についてOPHのAGEs分
解活性作用を検討し、当該作用を増強し得る化合物を示すことを課題の
解決に、下図1のごとく、アピゲニン、カルノシン酸、ジオスメチン、
ケンフェロール、ルテオリン、ケルセチン二水和物、ルチン、エピガロ
カテキンガラート、アカセチンのうち1又は2以上を含み、酸化蛋白質
分解酵素(OPH)のAGEs分解活性を増強するOPHのAGEs分
解活性増強剤及びOPHのAGEs分解活性増強剤を含有する飲食品な
どを提供する。
生体内での蛋白質糖化反応が皮膚老化、認知症、癌、高血圧、動脈硬化
症などの加齢による機能低下や疾病に関与していることが明らかになっ
ている。例えば、糖化反応により蛋白質は褐変化するが、これにより、
肌などにくすみが生じることになる。このような加齢により生じる疾病
や機能低下をもたらす要因となる糖化反応を阻害するための研究が種々
行われている(特許文献1)。また、蛋白質の糖化反応により生じる最
終生成物であるAGEs(Advaned Glycation End Products)を分解す
ることについての研究も行われている(特許文献2)。AGEsを分解
する作用が、酸化蛋白質を分解する酵素であるOPHに備わることを明
らかにした。そして、OPHのAGEs分解作用を増強させる植物抽出
物を見出す。
この発明においては、植物の含有成分として知られている化合物につい
てOPHのAGEs分解活性作用を検討し、当該作用を増強し得る化合
物を示すことを課題とする。上記課題を解決するための手段として、以
下の発明などを提供する。すなわち、第一の発明として、アピゲニン、
カルノシン酸、ジオスメチン、ケンフェロール、ルテオリン、ケルセチ
ン二水和物、ルチン、エピガロカテキンガラート、アカセチンのうち1
又は2以上を含み、酸化蛋白質分解酵素(OPH)のAGEs分解活性
を増強する「OPHのAGEs分解活性増強剤」を提供する。第二の発
明として、第一の発明に記載の「OPHのAGEs分解活性増強剤」を
含有する飲食品、健康食品、食品添加物、医薬品、医薬部外品、化粧品
を提供する。OPHのAGEs分解活性を増強する「OPHのAGEs
分解活性増強剤」を提供することが可能となる。
⑥特開2018-131429 NRF2活性化剤の効果を増強する方法としての
有機酸の使用 佐藤 拓己
【概要】副作用を最小限にして、NRF2(NF-E2-related factor 2)
活性化剤を用いた神経変性及び炎症性疾患の治療及び予防の効果を最大
限に引き出すための方法の提供。ゾナロール、カルノシン酸、ジメチル
フマル酸、ケルセチン、カテキン類、クロロゲン酸類等のNRF2活性
化剤と、α-ケトグルタル酸、ピルビン酸、オキサロ酢酸等の有機酸と
を併用する。NRF2活性化剤の使用量を制限し、副作用を最小限にす
ることができる。
⑦特開2018-104414 タウタンパク質凝集阻害用組成物 サントリーホ
ールディングス株式会社
【概要】タウタンパク質凝集阻害活性を有しており、安全性の面で優れ、
中枢移行性の観点で望ましい適度に高い脂溶性を有する食品成分を含む
タウタンパク質凝集阻害用組成物を提供する。
関連論文:超解像顕微鏡が認知症に光を当てる
Frontotemporal dementia mutant Tau promotes aberrant Fyn nanoclu-
stering in hippocampal dendritic spines, Cite this article as:
eLife 2019;8:e45040, doi:10.7554/eLife.45040
8月2日、クイーンズランド大学の研究者は、超解像顕微鏡を使用して、
生きている脳細胞内の重要な分子を観察し、記憶形成の謎と認知症のと
らえどころのない原因をさらに解明している。UQクイーンズランド脳研
究所のクレムジョーンズエージングアンド認知症研究センタは、アルツ
ハイマー病に関与するタウというタンパク質が、記憶形成に重要な役割
を果たしシグナルタンパク質 Fynの組織に影響を与えることを発見。ま
ずアルツハイマー病の際立った特徴の1つは、脳細胞内で形成されるタ
ウタンパク質のもつれ、 Fynナノクラスタリングがタウの影響を受ける
ことを実証。 それによると生きた脳細胞での単一分子イメージングに
より、以前は検出できなかった小さなナノクラスターの重要なタンパク
質の組織への前例のないアクセスが可能になる。タウ脳細胞間のコミュ
ニケーションが起こる樹状突起の Fynナノクラスタリングを制御するこ
とを示す。タウが変異すると、 Fynは異常に大きなクラスターを形成し、
それにより、神経信号を変化させ、神経細胞間のシナプス接合部の機能
不全に寄与する。超解像単一分子イメージング技術を使用し、タウとそ
の変異体が Fynナノクラスタリングを制御する方法を確認。前頭側頭型
認知症を発症するリスクが非常に高い家族に見られるタウの異なる変異
体の調査を続け、 Fynが樹状突起の棘に密集していることを発見。一生
シグナル伝達分子である Fynのクラスターを形成していると想像したと
して、それはシグナル過剰の問題を引き起こす。これは Fynが細胞に有
毒な方法の1つかもしれない。樹状突起の棘は、神経細胞が互いに通信
し、記憶と学習を支える方法は重要で、アルツハイマー病やその他の形
態の認知症を引き起こすのはまさに謎であるが、Fynは脳細胞の間に形
成されるアミロイドタンパク質のプラークと、脳細胞内に形成されるタ
ウタンパク質のもつれの両方に関連している- アルツハイマー病の2つ
の顕著な特徴。
以上、血栓症、脳血管障害、アルツハイマー病、 パーキンソン氏病など
の予防と進行阻害作用 花粉症などアレルギー予防 化粧品(美白効果)
高脂血漿予防(脂肪吸収低減) 糖尿病治療(血糖値低減) 高齢化社会
では、安価に供給できれば需要は拡大する可能性があるヒノキチオール
カルノシン酸を取り上げてみたが、確たる情報は得られなかったが、個
人的には、①シロアリ駆除剤と②パワーフード(アンチエイジング)と
して試飲してみたい(→11月以降になる)。
この項了
ソーラープラスストレージとグリッドの強化Ⅲ
新しいIRENA(International Renewable Energy Agency)のレポートで
は、大規模蓄電システムが、混雑が発生時電力ネットワークの実績と信
頼性向上に「仮想電力線;virtual power lines」と見なす方法を掲げ
ている。大規模蓄電システムの世界容量は、現在の約11GWhから30
年までに100 GWhから167 GWhに増加予想、このイノベーション報
告書によると、最先端大規模定置型蓄電システムは、ピーク発電とグリ
ッド補強向け投資を大幅削減できる。予備電力容量機能の理想的な配置
方法を掲げ、発電機とピーク発電所への追加投資の節減を提案。代替案
として大規模蓄電による「仮想電力線;virtual power lines」を混雑箇
所に簡単に設置し、システムのパフォーマンスと信頼性を向上させる。
グリッドの過剰設備は、地理的および容量の柔軟性を提供することで、
グリッド障害時に、「ブラックスタートサービス}の提供だけでなく、
周波数調整や柔軟なランピングを提供、システムオペレーターの指示に
応答時間に数秒から数分かかることがある従来のプラントとは対照的に、
このシステムは通常、ミリ秒以内に応答できると述べる。
大規模蓄電施設は、アップグレードの代替手段となり、システムオペレ
ータで制御時、蓄電池は既存のネットワーク変電所が過負荷になる可能
性がある毎年数時間に即座に対応できる。グリッド拡張投資に取って代
わる貯蔵例として、Ternaが南イタリアの150 kVグリッドの隣で運営
している35 MWの蓄電事業であり、そこでは大量の太陽光発電されてい
る。その他の事業には、オーストラリアのホーンズデールウインドファ
ームのテスラ100 MW / 129 MWhリチウムイオン蓄電システム、ドイツで
Steagが開発している90 MW / 120 MWh蓄電事業、および34 MW / 204 MWh
あるいは、北日本の51 MWの風力発電所からの蓄電システムが接続されて
いる、
より多くのサポート
収益化および非収益化のメリットは、大規模蓄電池の配置の初期費用を
すでに上回っているが、投資家は依然として、コストのかかるグリッド
基盤設備アップグレードの真の代替として、大規模蓄電設備の受け入れ
に消極的である。所有権と運用モデルを定義する明確な規制は、ストレ
ージプロバイダーの幅広い収益源の実現できると、IRENAは主張する。
ただし、多くの規制制約により、蓄電事業の成長は依然として妨げられ
ており、政策のインセンティブの欠如と長期契約の不足が原因であり、
これらは事業の償却期間の収益の流れを定義に役立つ。大規模蓄電設備
は、従来のグリッドおよび発電への投資とともに、電力ネットワークの
長期拡張計画としてに含めておく必要がある。これには、卸売電力市場
への参加や、システムオペレーターへの周波数応答またはランプサービ
スの販売が含まれると指摘している。
● 今夜の寸評;秦山鴻毛と鼎の中
バイクで駆ける敬老の日 今朝は、城南学区社会福祉協議会主催の敬老
の日の祝典があり会場準備:後始末で午後2時までボランティア。家で
昼食をとり、自治会関係の細々とした残件し、市民運動会の準備で体育
振興委員と問題点をチェック、夜は防犯灯、秋祭り後仕舞いなどの点検
で息子のバイクはフル回転(乗り心地良し!)。ところで、総務省のま
とめで、9月15日現在の日本の65歳以上の高齢者人口は3588万
人。高齢者の割合は28.4%で、いずれも過去最高。高齢者の割合は
2位・イタリアの23%を5ポイントあまり上回り、世界最高で、20
05年から15年連続の1位 また、高齢者の就業者数は862万人で
、こちらも過去最高。これで15年連続の増加。働く人に占める高齢者
の割合も12.9%で、過去最高。健康寿命が延び増えていることに加え、
将来不安により働く高齢者の増加につながったという。「死は或は泰山
より重く、或は鴻毛より軽し」(司馬遷「報任少卿書」)。中東やアフ
リカでは人命は鴻毛のごとく扱われ、開発独裁国家では人権が踏みにじ
られる世界、鼎の中のこの"世界一の長寿社会"を言祝ぎたい。