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瀬戸際のバイオマスと公的教育

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7.述 而 じゅつじ
ことば------------------------------------------------------
「道に志し、徳に拠り、仁に依り、芸に遊ぶ」(6)
「一隅を挙げて三隅をもって反らざれば、復せざるなり」(8)
「不義にして富みかつ貴きは、われにおいて浮雲のごとし」(15)
「子、怪、力、乱、神を語らず」(20)
「三人行えば、必ずわが師あり」(21) 
------------------------------------------------------------
35 贅沢に慣れると傲慢になるし、倹約に過ぎればひがみ根性を
おこしがちだが、どちらかといえば後者のほうがまだしもだ。
(孔子)

子曰、奢則不孫、儉則固、與其不孫也寧固。

Confucius said, "You will be arrogant if you live in luxury.
You will be stubborn if you live frugally. I prefer being
stubborn to being arrogant."

❦ つまり、(贅沢+倹約)÷2→安定。という図式が成立する?
   
36 君子はいつもゆったりしている。小人はいつもくよくよする。
(孔子)

子曰、君子坦蕩蕩、小人長戚戚。

Confucius said,"Gentlemen are calm and peaceful. Worthless
men are restless and nervous."

❦ くよくよしないためには、"ケセラセラ"を歌えば良いか?

37 孔子の人柄は温和であってしかも厳格であり、威厳をそなえ
ながらも威圧感がなく、礼儀正しくてしかも窮屈を感じさせなかっ
た。

子温而厲、威而不猛、恭而安。

Confucius was mild and passionate, dignified but not rough,
respectful and peaceful.

❦ かくあるべし。なんと豊穣なことか。


   

第4部 ガウェインの追憶-そのⅡ  
第15章

一行はつぎの小道を上にたどりはじめた。ますます空が近くなって
手が届きそうだが、風の勢いは少し弱まった。前方を騎士と戦士が
進んでいく。見ているだけなら、一人の旧友が散歩を楽しんでいる
かのようだ,大股で前を行く二人と後ろにつづく老夫婦との距離は、
すぐに大きく開いていった。  
「こんなことは愚かだよ、お姫様一と、歩きながらアクセルが言っ
た。
「わたしたちがあんな二人のあとをついていってどうする。先にど
んな危険が 待ち構えているかわからない。戻って、少年と待ってい
よう」

だが、ベアトリスは前進をやめなかった、「二人でこのまま行きま
しょう」と言った。

「ほら、アクセル、この手を取って、勇気が萎えそうなわたしを支
えて。だってね、霧が晴れるのを恐れているのは、あなたより、む
しろわたしだと思う。さっきあの石のわきに立っていたときにね、
不意に、昔あなたにひどいことをしたような気がしてきました。そ
の記憶がすっかり戻ってくるとしたら……手が震えているのがわか
る? あなたはどう言うかしら。わたしをこの吹きさらしの山に捨
てて、去ってしまわないかしら。だから、あの勇敢な戦士を前に見
ながら、あの方に倒れてほしいと願う気持ちさえあるの。でも、や
はり隠れることはしたくない。それはいや,あなたも同じじゃない、
アクセル? 二人で一緒に歩いてきた道ですもの。明るい道でも暗
い道でもあるがままに振り返りましょう。だから、あの戦士が巣穴
の雌竜と戦うことになったら、精一杯応援してあげましょう。危な
いと見たら『気をつけて!』。一撃を食らったら『がんばれ!』。
そんなことが結果を分けるかもしれないもの」

ベアトリスはしゃべりつづけた。アクセルはとくに止庄めず、歩き
ながら聞いていた。だが、半分は上の空だった。いま記憶の片隅で
また何かが動き、そこに気をとられていた。嵐の夜、ひどい苦悩、
底知れぬ海のように眼前に広がる孤独・・・・・・。眠れず、小さな蝋燭
を手に部屋に独り立っていたのは、じつはベアトリスでなく自分だ
ったのだろうか。  

「わたしらの息子はどうなったんだろうか、お姫様」唐突に尋ね、
ベアトリスの手がぎゅっと握りしめられるのを感じた。「ほんとう
に村でわたしらを待っていてくれるのかな。それとも、年かけて国
中探しても見つからないんだろうか」
「わたしもちらりとは考えましたけど、なかなか声に出してはね…。
いまは言わないで、アクセル。あの二人に聞かれてしまうから」  

道の前方でガウェインとウィスタンがべち止まり、二人を待ってい
た。楽しげに会話しているように見えた。近づくにつれ、ガウェイ
ンがくすくす笑いながら言っているのが聞こえてきた。
 
「白状しよう、ウィスタン殿。この期に及んでも、わしはまだクエ
リグの息の効力に望みをかけている。なぜここを歩いているかわか
らなくなった貴殿から、どこに連れていくのかと問われるのを待っ
ているが、どうもあまり物忘れをせぬ御仁のようだ」

ウィスタンはにやりとした。

「王がこの使命をわたしに託されたのは、妙な呪文に引っかかりに
くいところを買ってのことだと思いますよ。沼沢地には、このクエ
リグのような竜こそいませんが、不思議な力を持った生き物はいろ
いろいます。同志が気絶したり、眠りながら歩いたりするときでも、
わたしだけはあまり影響を受けません。それが、王がわたしを選ば
れた唯一の理由でしょう。戦士としては、あなたの横を歩いている
者よりすぐれた男が、国の同志にたくさんいますから」
「それは信じられぬな、ウィスタン殿。報告から聞いてもこのHで
腿ても、貴殿の並外れた能力はわかっておる」  
「過大評価ですよ、ガウェイン卿。昨日、やむをえず、あなたの目
の前であの兵士を倒しました。あなたほどの騎士に、わたしの未熟
な腕前がどう見えたかは十分承知しています。怯えた衛兵を打ち負
かすには十分でも、あなたに認めていただくには、残念ながら到底
足りません」  
「なにをばかな、ウィスタン殿。申し分のない戦士よ。ま、それは
もうよい。さて、諸君」
と、アクセルとベアトリスを含む三人に話しかけた。
「もう遠くない。あれがまだ眠るうちに進もう」

四人は無無言のうちに進んだ。ガウェインとウィスタンの態度が厳
粛さを増していた。ニ人は先に立ち、ほとんど儀式を執り行うよう
な足取りで進んでいく。アクセルとベアトリスも今度は遅れずにつ
いていけた。地形自体も急坂から台地に近いものに変わり、歩きや
すくなっていた。下から見上げてあれこれ話題にしていた岩の列が
いまは目前にある。近づくにつれ、道の片側の上が塚状に盛り上げ
られていて、頂上にその岩々が半円状に並べられていることがわか
った。さらに、塚の側面には下から上へ小さめの石が並んでいて、
原始的な階段を形作っているのも見えた。この階段を上りきったと
ころが、穴の縁になっているようだ。形状から見て、きっとかなり
の深さがある穴だろう。四人がいまいるあたりでは四方の草が一面
黒く焼け焦げていて、もともと高木も潅木もないその場所に、滅び
の雰囲気を醸し出していた。ガウェインは階段の始まるあたりで一
同を停止させると、ゆっくりとウィスタンに向き直った。.  

「さて、これが最後だ、ウィスタン殿。この危険な計画をやめにせ
ぬか。このまま、杭につながれた孤児のもとに戻られよ。いまも風
に乗って声が聞こえてくる」  

戦士は、いまたどってきた道を振り返り、またガウェインを見た。

「戻れないことはおわかりでしょう。さ、竜を見せてください」

老騎士は感慨深げにうなずいた。ウィスタンがいま何気なくロにし
た言葉に、何か大きな意味でも見つけたかのようだ。  

「よろしい、諸君。では、大きな声を出さぬように。ここで目覚め
させる意味はないからな」  

ガウェインが先頭に立って塚の側面を上り、岩の並びに達すると、
待てという合図をした。注意深く下をのぞき込んでいたが、やがて
三人を手招きした。低い声で、

「来て、この周りに並べ、諸君。十分によく見えよう」と言った、

アクセルは妻に手を貸し、横の岩棚に引っ張り土げた,そして、並
んでいる岩の向こうに身を乗り出した。下の穴は思っていたより広
く、浅い。地面にわざわざ掘られた穴というより、水を抜いた池の
跡という感じがした。穴の内部のほとんどが、いまは淡い目の先に
照らされている。灰色の岩と砂利だけでできている穴のようだ。焼
け焦げた草さえも穴の縁でぴたりと終わっていて、雌竜以外には生
き物の気配がない。いや、一つだけ、穴の側面中央近くの石の間か
ら山査子が飛び出していた。この場にはじつに不釣合ういな存在に
見えた。



さて、竜は……  最初見たときは、生きているのかどうかがよくわ
からなかった。俯せになり、首を片側にひねり、四肢を外に広げて
いるところは、上から穴に放り込まれた死骸だと.言われても、そ
うかと思えただろう。そもそも竜であると認識するのにしばらく時
間がかかったかもしれない。痩せ衰えているせいか、まるで蚯蚓に
よく似た水生戻虫類だ。それが何かの拍子に誤って陸上に這い上が
り、そのまま脱水症状を起こしつつあるところに見えた。

本来、脂ぎった青銅色に近いはずの皮膚が、いまはある腫の魚の腹
を思わせる黄ばんだ白色になっている。翼の名残は垂れ下がる皮膚
の緊と化し、不注意な観察者には左右両側に堆積した枯葉と見えた
かもしれない。頭が灰色の砂利の上に投げ出されていて、アクセル
の位置からは片目だけが見えた。亀のそれによく似た瞼が、何かの
体内リズムに合わせて気怠そうに開いたり閉じたりしていたクエリ
グがまだ生きていることを示す証拠は、この瞼の開閉と、背骨沿い
に見られるかすかな上下運動しかなかった。  

「これがあの雌竜なの、アクセル?」とベアトリスがそっと言った。
「あんなに痩せて」
「だが、あれをご覧あれ、ご婦人」と背後からガウェインの声がし
た。
「息があるかぎり義務を果たしつづける」
「病気なのですか。もう毒にやられているのですか」とアクセルが
尋ねた。  
「いや、わしら同様、老いだが、まだ息をしていて、息をしていて
いるかぎりマーリンの魔法も消えぬ」  
「ああ、少し思い出しました」とアクセルが言った。
「ここでマーリンがし たことは、あれは黒魔術でした」 
「黒魔術とな、アクセル殿?」とガウェインが言った。
「なぜ黒魔術と言う。あれ以外に道はなかった。戦闘の帰趨がまだ
決せぬうち、わしは四人のよき同志とともにこの竜を手なずけに向
かった。目的は、その息にマーリンの大魔法を乗せることだ。当時
のクエリグは強大で、荒ぶる竜であった。マーリンは黒魔術に傾斜
した男だったかもしれぬが、あの日だけは、アーサー王の意志とと
もに神の意志をも行ったのだ。この雌竜の息なしで、永続する平和
が訪れただろうか。われらのいまの暮らしを見よ。この村でもあの
村でも、かつての敵が同胞となっている。ウィスタン殿は、この光
景を前にして黙しておられる。もう一度尋ねよう。この哀れな生き
物に寿命を全うさせてやってはくれぬか。その息は一日の息に及ば
ぬが、いまでも魔法を失っておらぬ。あれから長い年月を経たとは
いえ、この息が止まったとき、いまでも国中で何か起こりうるかを
考えてみよ。われわれは多くを殺した。認める。強き者弱き者の区
別なく殺した。あのときのわれらには神も決してほほえまなかった
であろう。だが、この国から戦が一掃されたのも事実だ。この国を
去りなされ。お願いする。貴殿とは折る神が違えど、貴殿の神もこ
の国には祝福を陽るのではないか」  

ウィスタンは穴に背を向け、老翁士を見た。

「悪事を忘れさせ、行った者に罰も与えぬとは、どんな神でしょう
か、騎士殿」
「よき問いだ、ウィスタン殿。わが神も、あの日のわれらの行いに
は目を背けるであろう。だが、はるか昔のことだ。骨は快い緑の絨
鼠に覆われて眠っておる。若者は当時のことを何も知らぬ。このま
まこの地を去り、クエリグにあとしばらく義務を果たさせてはもら
えぬか。あと季節が一つか二つ。せいぜいもってそのくらいだろう。
それでも、傷が完全に癒え、われらの間に恒久平和が定着するのに
十分な時間かもしれぬ。命にしがみつく竜を見よ,慈悲をかけてや
り、この場を去ってくれ,この国が忘却に憩うままにしてほしい」
「なにを愚かな、ガウェイン殿。大量に蛆を湧かせる傷が癒えるで
しょうか。虐殺と魔術の上に築かれた平和が長つづきするでしょう
か,誠実に願っておられることはわかります。昔の恐怖が塵となり、
飛び散ることを順っておいででしょう。ですが、飛び敗った塵は上
中で待機し、骨は掘り出 されるのを待っています。わたしの答えは
変わりません。この穴を下りていくのみです」  

ガウェインは重々しくうなずいた。

「わかりもうした、ウィスタン殿」  
「今度はわたしからお願いしましょう、ガウェイン卿。この場所を
わたしに譲り、下で待つ愛馬のところにお戻りください]  
「できぬとわかっておろう、ウィスタン殿]  
「確かに。では・・・・・」

ウィスタンはアクセルとベアトリスの前を通り、祖い造りの石段を
ドりていった。塚の裾にふたたびドり立ち、周囲を見回して、これ
までにない口調で言った。

「ガウェイン卿、ここの地面は妙です。かつて雌竜がもっと 活発
だったころ、ここを焼いたのでしょうか。それとも雷がよく落ちて、
新しい草の生える暇がないのでしょうか」

ガウェインもウィスタンのあとから塚を下リ、階段を離れた。しば
らくは二人してその辺を歩き回っていた。まるでどこにテントを張
ろうかと考えている仲間二人のように見えた。  

「わしもな、これにはいつも頭を悩ませてきた、ウィスタン殿」と
ガウェインが言った。

若い頃も上にいて、ここには下りてこなかったはず。クエリグがこ
の焼け焦げをつくったとは思えぬ。最初から------あれをここへ連
れてきて、巣穴に下ろした当初から----こうだったのかもしれぬ」
ガウェインは、踵で地面をとんとんと試すように踏んだ。

「だが、よい足場だ」
「確かに」ウィスタンもまた、背をガウェインに向けて、足で地面
を試していた,  
「だが、少し幅が足りぬかな」と騎士が見立てを言うった。
「向こうはもう崖だ。ここに倒れる男はそのままやさしい上に抱か
れるが、血はこの焼け焦げた草の上をすみやかに流れ、崖の向こう
へ落ちていこう。貴殿はどうか知らぬがな、わしは、自分の内臓が
鴎の白い糞のように崖から垂れ流されるのを見たくない」  

二人はともに笑い、ウィスタンが言った。

                     『忘れられた巨人』

雌竜の衰えたものの息をしマーリンの魔法も消えていないことを現
認するが、この後,どののような顛末ががまっているのか。

                        この項つづく                       

 




Pretender Official髭男dism   Music Writer&Word:藤原聡

「Pretender」(プリテンダー)は、19年5月15日にポニーキャニオ
ンから発売、日本のロックバンド・Official髭男dismの2作目のシ
ングル。同グループは日本のピアノPOPバンドで。12年結成。略称
および愛称は「ヒゲダン」(2012年6月7日結成)。バンド名の由来
は髭の似合う歳、誰もがワクワクするような音楽をこのメンバーで
ずっと続けて行きたいという意思が込める。島根大学と松江工業高
等専門学校の卒業生で結成されており、藤原聡(Vo.&Key)は、 島
根大学卒業後、島根銀行に就職し、2年間営業マンを経験。鳥取県
立米子東高等学校時代は吹奏楽部でパーカッションを担当、元ドラ
マーで実はメタル好き。ボーカルを始めたのは当バンドを結成した
時から。身長は164cm。血液型はO型。

君とのラブストーリー
それは予想通り
いざ始まればひとり芝居だ
ずっとそばにいたって
結局ただの観客だ
感情のないアイムソーリー
それはいつも通り
慣れてしまえば悪くはないけど
君とのロマンスは人生柄
続きはしないことを知った

もっと違う設定で 
もっと違う関係で
出会える世界線 
選べたらよかった
もっと違う性格で 
もっと違う価値観で
愛を伝えられたらいいな 
そう願っても無駄だから

グッバイ
君の運命のヒトは僕じゃない
辛いけど否めない 
でも離れ難いのさ
その髪に触れただけで 痛いや いやでも
甘いな いやいや
グッバイ
それじゃ僕にとって君は何?
答えは分からない 分かりたくもないのさ
たったひとつ確かなことがあるとするのならば
「君は綺麗だ」

誰かが偉そうに
語る恋愛の論理
何ひとつとしてピンとこなくて
飛行機の窓から見下ろした
知らない街の夜景みたいだ・・・・・

❦ 悪くはない。しばらく彼らの楽曲に寄り添ってみようと思う。



人口減少時代のまちづくり⑪
17 「8050問題」とはどいうことか
【要点】 
①8050は「80代の親と50代の子」を意味する。
②生活が困窮し親子が困窮し、社会から孤立する状態を指す。
③8050問題には、貧困問題がかかわっている。

1 全国で表面化する「8050問題」とは  
1980年代「ひきこもり」が社会問題として取りざたされ、当時
の10代や20代の若者のひきこもりが長期化した。30年収Lたった現
在、両親も高齢者となり、収入源の多くが年金のみとなり、生活が
困窮し、親と子が同居したまま社会から孤立する傾向が増える。こ
のような問題のことを「80代の親と50代の子」を意味する「805
0問題」と呼ばれています。8050問題が、世帯の中で長期化し、
親と子で高齢になる背景には、親たちが。「子どもがひきこもるな
んて恥ずかしい」と世間に隠してきたことが原因の1つとみられて
いる。

2 「ひきこもリ」の背景と問題  
内開府による全国の16~39歳を対象とした「若者の生活に 関する
調査」(2015年度)によれば、引きこもりの原因を 尋ねたところ、
最も多かたった回答は、「仕事になじめなかっ た」18・④%。「
不登校(小中高)」18・4%、次に「就職活動かうまくいかなかっ
た」16・3、「人間関係がうまくいかなかった」16・3%となって
いる。我が国では制度上、専業主婦・主夫ではない限り中高年世代
は働くことが的提となっており、8050問題が直面している世帯
への支援は、「子どもの就労支援」以外、選択肢が想定されていな
い。8050問題には、人間関係と貧困が大きくかかわっている。
例えば、社会に出て働けない、親も高齢化が進み 今後の収入のめ
どがたたない。在宅で仕事をしようと思うが会話をするのが怖いな
ど、高齢化する親と子の悩みを解消していくために家族や支援団体
から、国に対して早期に実態を把握するなどの要望が出ている、親
が80代、子どもが50代で一入暮らしをする「8050世帯帯」
の附帯数が年々増加し、05年には35万6千世帯だったのが15年には
64万8千世帯、約30万世帯増える。こうした 世帯の中には、孤在・
貧困に直面している財 帯や潜在的に「ひきこもり」リスクを持つ
世帯が数多く含まれると考えられ今後も増加すると推察されている。



3「8050問題」を解決するにはどうすれば良いか  
現在、ひきこもり問題に対して、独自の政策や事業を進め ている
自治体が増えています。例えば、岡山県総社市では、 14年に「生
活困窮支援センター」を設立し、15年2月 までに102件の相談があ
った。相談者の中から、ひきこもりセンタ「ワンタッチ」が仲介し、
社会復帰に向け準備期間とし、老人ホーム等にかよっている。秋田
県藤里町は、収入、やる気、経験、就業時間といった5段階に区分
し、ひきこもり者の希望に沿った働き方を照会する登録制「プラチ
ナバンク」を創設。無理のない就労、社会参加ができる、ひきこも
り対策として注目を集めている。一方、国は「8050」問題を
含む、地域生活課題について、市町村が関係機関と連携・調整を行
う総合的な体制づくりに努める主旨を規定した、改正社会福祉法が
15年から施行されたことで、各自治体によるひきこもり対策の進展
が期待される。今後も行政と活動団体・民間とが連携し、居場所づ
く りや就労につなげる支援策の充実が求められている。     
キーワード 親子の貧困/社会から孤立/入間関係が怖い

● 今夜の2枚の写真





 

【ポストエネルギー革命序論71】


国内バイオマスエネルギー事業はなぜ停滞するのか

10月18日、日経xTECH(クロステック)は、 「バイオマス発電
はFITに合わない」、バイオマス産業社会ネットワーク・ 泊みゆき
理事長に聞く」を特集している。それによると、バイオマスは、化
石燃料に比べて高効率発電が難しいため、①ボイラー燃料として熱
利用するのが本筋。②FIT前からバイオマス発電の試みは多くある
が、いずれも事業性が確保できず、ほとんど普及しなかった。③そ
れはFIT後も変わらない。③世界的に見ても、木質バイオマス発電
には、厳しい目注がれている。その背景には、①再生可能エネルギ
ーの中で、太陽光と風力の発電コストは急速に下がり、入札などで
は、太陽光で3円/kWh、風力で6円/kWhと、化石燃料を大幅に下回
わる。国内でも、太陽光発電の発電コストは、トップランナーで8
円/kWh程度まで下がっている。②これに対し、設備の減価償却後も
継続的に燃料を購入するバイオマス発電は、化石燃料による発電コ
ストに比べ、安く発電するのは難しい。

③そして、FITは、バイオマスのエネルギー利用という視点からは、
明らかにミスリードしている。日本では、エネルギーというと「電
気」というイメージが強く、②もう1つの大きな利用形態に「熱」
があり、温暖化対策では、当然、「電気」とともに「熱」の脱炭素
化が重要----企業活動のエネルギーを再エネ 100%で賄う国際イニ
シアチブ「RE100」でも、電気に加え熱を再エネで賄う必要があり、
バイオマスは、「熱の脱炭素化」にこそ活用すべきもので、コージ
ェネにして、発電後の排熱を低温度帯の温水で回収することも効果
的ですが、高温度帯を賄える再エネがほかにないことを考えれば、
発電にこだわらず、すべて熱利用する方がトータル的な脱炭素化に
好ましい。



そこで、欧州など海外では、バイオマスボイラーの導入が増え、温
暖化対策とコストダウンを両立させている。カロリーベースの燃料
コストでは、灯油よりもバイオマスの方が安く、国内でバイオマス
ボイラーの普及が進まないのは、④バイオマス向けボイラー設備の
導入コストが海外より高く、重油ボイラーにくらべ経済性に乏しい。
多くの場合、オーダーメイドのような設計になり割高。ただ、この
点については、⑤今後、導入が増えて汎用化が進んだり、エネルギ
ーサービス会社などが介在して熱を販売するスキームにするなど、
工夫の余地は大きい。日本では、年間に約2000万m3もの間伐が行わ
れている。⑥FITがスタートし、買取単価32円/kWhのバイオマス
発電により、そのうち約3割の600万m3が山から搬出されて燃料とし
て利用されるようになった。32円/kWhという高額のFIT価格の下
でさえ、発電事業者によるバイオマス材の買取価格は安く、山主に
ほとんど利益が還元されない。⑦加えて、この600万m3 という間伐
材の搬出には、国から多くの補助金が投入されている。そうした意
味では、いまの国内産の木質バイオマス発電は、 FITと搬出補助金
という、二重の補助金政策により成り立っているのが実態。32円
/kWhの買取価格が前提でも600万m 3の間伐材の確保が苦しいため、
FIT後に 買電単価が市場価格近くまで下がっていくなか、輸入材に
代って 国産材の供給が増えるという見方には無理がある。FITによ
って、600万m3もの間伐材が山から搬出されているのも事実。FITの
買取期間終了に伴い、バイオマス発電所は閉鎖されていくとしても、
 一度、地域に根付いた間伐材などの木質バイオマ流通システムが
失われてしまうのはおしい。20年後に備え、木質バイオマスボイ
ラーの普及やペレットの需要を増やしつつ、FITで構築されたバイ
オマス流通システムをボイラー燃料向けのチップ製造拠点にしたり、
木質ペレット工場を建設したりして、うまく活用していくことも検
討課題となると結んでいる。

● 今夜の寸評:瀬戸際に立つ公的教育

神戸市の公立小学校で起きた教諭間のいじめ問題を目耳し当惑する。
また、文科省調査で昨年度の学校でのいじめ昨年度54万件、過去
最多であったことが報道されている。原因背景に何があったのか。
一方で、経済的格差(貧困問題)による幼・小・中・高一貫私立学
校へのシフトと公立学校の劣化(学力格差)に由来するのではない
かと考え、また社会が大きく変化していることも関係してるのかも
しれないと考える。今夜は「バイオマスエネルギーと公的教育の2
つの政策を考えてみた。


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