彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編成のこと)の
兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクター。愛称「ひこにゃん」
13 子 路 し ろ
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「その身を正す能わざれば、人を正すをいかんせん」(13)
「近き者説べば、遠き者来たらん」(16)
「速やかならんと欲すれば、達せず。小利を見れば、大事成らず」(17)
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」(23)
「剛毅木訥(ごうきぼくとつ)、仁に近し」(27)
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8 もし愛情があるなら、人をいたわらずにいられるだろうか。もし誠
実な人間なら、他人の欠点を見て見ぬふりができるだろうか。(孔子)
子曰、愛之能勿勞乎、忠焉能勿誨乎。
Confucius said, "Everyone must be considerate when he loves someone.
Everyone must be an adviser when he is honest to someone."
via. Wikipedia
❏ コバルトフリー高ニッケルNMAリチウムイオン電池の開発:
High‐Nickel NMA: A Cobalt‐Free Alternative to NMC and NCA
Cathodes for Lithium‐Ion Batteries
DOI 10.1002 / adma.202002718
【概説】
コバルトは、リチウムイオン電池、特にニッケルコバルトマンガン(NCM)
またはニッケルコバルトアルミニウム(NCA)で作られた正極を備えた電
池の主要な成分。コバルトは、サイクル中にリチウムイオンが送達また
は解離するときに電荷補償し、正極を安定させる。過去10年間で、NCMお
よびNCA負極備えたリチウムイオン電池は、その高いエネルギー密度、つ
まり単位体積あたりのエネルギー貯蔵量により、電動工具や電気自動車
に最適な電池としての地位を固めた。また、過去10年間にEVの販売が大
幅に拡大したことで、コバルトの需要が高まり、コバルト鉱業問題が話
題となった。2018年、フォーチュン誌で世界のコバルトの60%以上を産出
国コンゴ民主共和国(DRC)ではコバルトが子供達が採掘して、世界最大
のハイテク企業を相手に鉱毒訴訟が始まり現在も告訴されており、健康と
環境への影響、潜在的な資源枯欠の将来不安により、関連企業はコバルト
フリーの代替電池を真剣に検討----例えば、テスラは、中国製のモデル3
車両にリン酸鉄リチウム(LFP)電池----している。LFP電池は定置型エ
ネルギー貯蔵施設として周知されているものの、エネルギー密度が低く、
現在で採用されなくなった(従って、テスラ電池も同様に直面するリスク
であろう)。
理想的には、コバルトを含まないイオン電池は、NCM電池とNCA電池と同
等かそれ以上のエネルギー密度を持ち、走航距離を伸ばせる。そして、
理論的には、コバルトフリーのニッケルベースの二次電池は、ニッケル
が高いエネルギー密度をもちあわせている。しかしながら、ニッケルは
それ自体が不安定であり、正極を安定させるために他の元素を必要とし
コバルト、アルミニウム、マンガンだけが決定的リスクを持たず安定で
きるものとして位置づけられてきている。それは、日常市販の高Ni系に
導入されているように、マグネシウム、ジルコニウム、チタン等の要素
は、最適調整のための酸化物として、非常に小さく、ppmレベルまでリス
ク排除が可能---使用量が多いと、実質的な構造欠陥(陽イオンの混合な
ど)、格子の歪み、不純物が発生し、電気化学特性が著しく悪化する----
である。テキサス・オースティン大学らの研究グループによると、高ニ
ッケル層状酸化物負極の重要な設計考慮事項について、アルミニウムと
マンガンがNCMとNCA電池で実証されたように、ニッケルを安定化できる
場合、代替元素のアルミニウムとマンガンをベースとした、ニッケル-マ
ンガン-アルミニウム(NMA)正極を特徴とするリチウムイオン電池の可
能性を調査。組成NMA-89(ニッケル含有量89%)をNMC-89、NCA-89、お
よびアルミニウム-マグネシウム共添加NMC(NMCAM-89)と比較し、いく
つかの注目すべき発見する。より低い比容量、より高い平均電圧、わず
かに低い比容量、つまり単位体積あたりに保存される電荷量にもかかわ
らず、NMA-89は、NMC-89よりも約40 mV高い平均電圧を示す----効率を上
げるため、高電圧で電力を送信することが望ましい----これは、電圧が
高いほど、電流は低くなり、電流が低いほど、導体の抵抗損失は小さく
なる。抵抗損失が小さい場合、エネルギー損失も少なくなる。高速放電
性能 レート機能、またはバッテリーが充電/放電するレートは、エネル
ギー密度に加えて別の主要な実効として優位となる。また、NMA-89の高
速放電性能は、NMC-89およびNCA-89と非常に似ている。 同等の保持容量
で1/3の充放電レートで100サイクル後、つまり3時間ごとに、NMA-89は
元の容量の90%を保持。
これにより、NMCAM-89(93%)、NMC-89(91 %)、NCA-89(88%)とな
る。結論的には、電気化学的特性評価は予備的なものに過ぎず、コバル
トがない場合の高Ni層状酸化物におけるMn-Al共置換のメリットとデメリ
ットを完全理解するには、今後も研究が必要であるとする。尚、1,000
サイクル後の電極解析のいる最中であり、繰り返しのサイクル中の電池
内材料の挙動をよりよく理解するための、最先端の特性評価技術を採用
しいるが、同時に、組成を洗練し、生産プロセスをスケールアップ研究
も行っていくと言う。
【要約】
高ニッケルLiNi1-x -y Mnx Coy O2(NMC)およびLiNi1-x -y Cox Aly O2
(NCA)は、次世代の高エネルギーリチウムイオン電池に最適な正極材料。
NMCとNCAの両方にコバルトが含まれていますが、これは高価で希少な金属
で、一般に電気化学的性能に不可欠であると考えられている。ここでは、
望ましい電気化学特性の高Ni LiNi1-x -y Mnx Aly O2(NMA)正極が、NMC、
NCA、およびNi含有量が同じ(89 mol%)のAl-Mg共ドープNMC(NMCAM)に
対してベンチマークされていることを示す。比容量がわずかに低いにもか
かわらず、高Ni NMAは約40 mV高い電圧で動作し、NMCおよびNCAに比べて
レート機能に妥協はありません。グラファイトと組み合わせたポーチセ
ルでは、高Ni NMAはNMCとNCAの両方を上回り、1000回のディープサイクル
の後、わずかにNMCAMと商用正極材料を追う。さらに、示差走査熱量測定
を使用し、NMAからNMC、NCA、およびNMCAMへの優れた熱安定性が示されて
いる。NCAやNMCと非常によく似た高Ni NMAの組成調整の柔軟性と即時合成
スケーラビリティを考慮し、この研究は、次世代の高エネルギー、コバル
トフリーのLiイオン電池用の正極材料開発のための新しい空間を開く。
農地に捲き大気中の二酸化炭素を大量削除
英国のシェフィールド大学に在籍するディビッド・ベアリング教授ら研
究チームが提案するEnhanced Rock Weathering(ERW)という方法は、玄武
岩などの岩石を砕いた粉じんを農地にまくというもので、玄武岩に含ま
れるカルシウムやマグネシウムが空気中の二酸化炭素と化学反応を起こ
すことで、二酸化炭素が数カ月で炭酸塩に閉じ込められる。この方法の
優れた点は、「土に石灰岩をまぜる」という方法は多くの農家が土地を
肥沃(ひよく)にするために既に行っており、農作物の収穫という面から
見ても有益であるということです。イギリスのシェフィールド大学に在
籍するディビッド・ベアリング教授ら研究チームが提案するEnhanced
Rock Weathering(ERW)という方法は、玄武岩などの岩石を砕いた粉じん
を農地にまくというもので、玄武岩に含まれるカルシウムやマグネシウ
ムが空気中の二酸化炭素と化学反応を起こすことで、二酸化炭素が数カ
月で炭酸塩に閉じ込められます。この方法の優れた点は、「土に石灰岩
をまぜる」という方法は多くの農家が土地を肥沃(ひよく)にするために
既に行っており、農作物の収穫という面から見ても有益であるす。ベア
リング教授らがNatureで発表した論文によると、現存する農地の半分でE
RWを実施すると、ドイツと日本における二酸化炭素の年間排出量合計に
等しい20億トンもの二酸化炭素を削除可能とのこと。費用は実施する土
地の人件費によるため、インドでは1トン削除するごとに80ドル(約8600円
)で、アメリカの場合は160ドル(約1万7000円)になると推測されています。
「気候変動に対処するためには、二酸化炭素排出量を減らすとともに、
スケールアップが可能で既存の土地利用と互換性のある二酸化炭素削減
戦略が求められています。ERWは簡単で実践的なアプローチです」とベ
アリング教授は述べている。また、研究に参加したコロンビア大学のジ
ム・ハンセン教授は「この方法により作成されたほとんどの炭酸塩は最
終的に海に流れ、海底で石灰岩になる。自然かつ永久的に炭素が沈むこ
とになるのです」と説明している。
大気中の二酸化炭素を削減する方法としては植林が有名ですが、植林だ
けでは必要な二酸化炭素除去を行う十分な方法といえない。このため、
植林とERWを合わせて行うことが推奨されている。 研究チームはERWに最
も適しているのは玄武岩だと述べているが、これは、玄武岩が二酸化炭
素を捕捉するために必要なカルシウムとマグネシウムを含み、農地に不
足しがちなシリカ・カリウム・鉄を含んでいるため。すでに東南アジア
の米農家はシリカ不足を解消するため田んぼに玄武岩を混ぜており、オ
ランダでも植林の実験で同じ方法が用いられている。
「気候変動に対処するためには、二酸化炭素排出量を減らすとともに、
スケールアップが可能で既存の土地利用と互換性のある二酸化炭素削減
戦略が求められている。ERWは簡単で実践的なアプローチです」とベア
リング教授は述べている。また、研究に参加したコロンビア大学のジム・
ハンセン教授は「この方法により作成されたほとんどの炭酸塩は最終的
に海に流れ、海底で石灰岩になる。自然かつ永久的に炭素が沈むことに
なる」と説明している。大気中の二酸化炭素を削減する方法としては植
林が有名だが、植林だけでは必要な二酸化炭素除去を行う十分な方法と
いえない。このため、植林とERWを合わせて行うことが推奨されている。
研究チームはERWに最も適しているのは玄武岩だと述べているが、これ
は、玄武岩が二酸化炭素を捕捉するために必要なカルシウムとマグネシ
ウムを含み、農地に不足しがちなシリカ・カリウム・鉄を含んでいるた
め。すでに東南アジアの米農家はシリカ不足を解消するため田んぼに玄
武岩を混ぜており、オランダでも植林の実験で同じ方法が用いられてい
る。
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コバルトフリーと奈良盆地
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