彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編成のこ
と)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクター。愛称「ひこに
ゃん」
14 憲 問 けんもん
----------------------------------------------------------------
「士にして居を懐(お)うは、もって士となすに足らず」(3)
「貧にして怨むことなきは難く、富みて馴ることなきは易し」(11)
「古の学者はおのれのためにし、今の学者は人のためにす」(25)
「君子は、その言のその行ないに過ぐるを恥ず」(29)
「人のおのれを知らざるを患えず。おのれの能無きを患う」(32)
----------------------------------------------------------------
15 臧武仲ぞうぶちゅう亡命の途次、防にたてこもって自分の後継ぎの承認を政府
に這った。これは明らかに威嚇行為だ。たとい請願だと言い張ったとこ
ろで、そんなことは絶対に認められない。(孔子)
<威武仲〉魯の重臣、蘘公二十三年、反乱事件をおこした。
<防> 臧武仲の封地。
子曰、臧武仲以防求爲後於魯、雖曰不要君、吾不信也。
Confucius said,
"Zang Wu Zhong asked the lord of Lu that his family
succeeds the ownership of Fang. They say he did not compel.
But I don't think so."
『本書論語解題』
孔子の時代と生涯
紀元前六世紀から同三世紀まで、約三百年間に輩出した中国古代思想家
のなかで、孔子(前五五~四七九)は。"聖人"として別格の扱いを受け
ている。これは後世、かれの亜流が祭りあげてしまったもので、今日で
はひいきのひき倒しという結果をまねいているが、孔子が時代的にも質
的にも諸子百家のなかで先駆的な存在であったことは事実である。
老子はほぼ同時代とみられるが、墨子は、かれの没後まもなく生まれ、
孟子、荘子、菊子は百年から百五十年、韓非子は約二百年おくれてあら
われている。孔子の思想は、性善説を説く孟子に受けつがれ、もしくは
性悪説の荀子を経て韓非子という。"鬼子"を生んだばかりでなく、儒家
と頁っ向から対立した兼変説の墨子も一時は儒家に学んでおり、さらに
各学派の論争の対象には、たえず孔子が引合いに出されていることから
みても、その思想が諸子百家のほとんどに影響をあたえたことがうかが
われる。
孔子の時代は、氏族社会の解体によって周王朝の封建制度の基礎がくず
れていく激動期である。社会的には混迷していたが、反面、人間を外部
から束縛する枠が破れ、自由なものの考え方を可能にした。これは、あ
る意味でルネサンスにも比せられる。なまの『論語』がいきいきしてい
るのも、このあらわれにほかならない。当時、形式的には中国全土の中
央政府ともいうべきものに、周の王室があった。しかしすでに周室の支
配力は衰えて、それ自身、一地方政権に転落していた。諸侯たちは事実
上の独立国を形成し、実力を蓄えてたがいに抗争した。強大国は弱小国
を併呑し、はじめ百四十余といわれた諸侯国は、孔子の生まれた春秋時
代末期には、めぼしい国は十余国になっていた(春秋時代という呼称は、
孔子が整理したといわれる魯の国中心の年代記『春秋』に由来する。『
春秋』の扱う年代は、紀元前七二二年から、同四八一年に至る二四二年
間で、この時期が春秋時代と呼ばれている)。しかも生き残った諸侯国
の内部でも、公室の地位は安泰ではなく、実権は家臣である貴族の手中
に移りつつあった。魯では三桓氏といわれる御三家(孟孫氏、叔孫氏、
季孫氏)が公室をしのぐ実権をにぎっていた。この三桓氏が国軍を三分
して私軍に編成替えしたのは、孔子が十六歳のときであった。
孔子、名は丘。魯の国の諏邑という町で生まれた。紀元前五五二年、と
いえば、シャカムニとほぼ同時期で、ソクラテスより八十数年早い。か
れは下級貴族であり、のちに孔子のもとに集まった弟子の多くも、また
同様であった。その生涯は『論語』『史記』『孟子』『左伝』などによ
って、ある程度の輪郭がつかめるが、後世の粉飾が混入したと思われる
部分も少なくない。孔子は二十代の末に、倉庫番や家畜係という下級職
に就いた。帳簿は整理され、家畜はよく育ったという。三十三、四歳の
ころ、孔子は周都に遊学して老子を訪ねた。三十六歳のとき、昭公は三
桓氏を攻撃したが失敗し、斉に亡命した。孔子はこのとき昭公の後を追
って斉に行った。昭公は七年後に外国で死に、孔子もそのころ帰国した。
次第にかれの名声は高まり、入門するものも多くなった。孔子と弟子、
あるいは弟子相互間で自由な討論を深めていくのである。謝礼は乾肉一
束で十分であった(述而じゆつじ篇7)。孔子は相手を観察し、最も適切な言葉
を投げかける。孔子自身がまた、教材であったとする。
この項つづく
❐ ポストエネルギー革命序論 200:アフターコロナ時代⑭
♘ 現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散の時代」
❏ 着色半透明ソーラーパネルで作物と電力を同時生産
【要約】
最新の農学研究は、同じ農地での作物の農業生産と太陽光発電の同時生
産についの技術論文を公表。着色半透明ソーラーパネルを使用すること
で、太陽光発電だけでなく、異なる光波長の選択的利用へと農林産業の
概念を変える新しい試み----バジルとホウレンソウの農業発電(日本で
言う"ソーラーシュアリング")による栽培成長試験を行った。従来の農
業と比較すると、実験場所の固定価格買取制度に基づいて、バイオマス
と電力農業による推経済収益。バジルで最大+2.5%、ほうれん草で最
大+35%のバイオマス収量有意な効果が観察。農業用条件下で栽培され
た双方の植物のタンパク質含有量の相対的な増加が伴い。着色ソーラー
パネルでの農業発電は、日射の単位量あたりのバイオマス生産を最大
68%改善、根と葉のバイオマスの比率は最大63%増加。農家のポートフ
ォリオを充実させ、気候に関連するリスクを軽減し、農業生産を損なう
ことなく世界の太陽光発電容量を大幅に向上する。
図1 着色半透明ソーラーパネルを使用して実装された、食品とエネルギ
ーの二重発電のための農業発電。A)地上レベルでの可視範囲の日射スペ
クトル。B)本研究で使用した色付きの半透明太陽光PVパネル(a-Si単一
接合)の吸収スペクトル。C)バジル植物の葉の吸収スペクトル。D)入
力(太陽光エネルギー)および農業発電の2つのコンテキスト出力(つ
まり、電気とバイオマス)の概略図。
【概説】
植物と太陽光発電(PV)パネルは両方とも太陽光を利用(図1A)、光合
成を利用してバイオマスを生成し、太陽光発電効果を利用し発電。日光
を必要とすることは別にして、光合成システムと太陽光発電システムに
は、光の質と量に明確な要件がある。太陽光発電パネルで吸収される光
の質は、太陽光スペクトル全体を利用するようにカスタマイズできる(
たとえば、不透明なパネル)。または、着色半透明パネルの特定の部分
(図1B)。植物の場合、吸収スペクトルは光合成色素に依存(図1C)。
吸収され、製品の生成に使用される光の量は、植物とソーラーパネルを
さらに差別化し、ソーラーパネルの場合、電気出力は通常、入射光の強
度と直線的に相関する。植物の場合、バイオマスの生成には必然的に光
エネルギーが必要ですが、これは特定の強度を超えると直線的に相関し
ない。植物は、バイオマスや食糧を生産するために育てることができる
が、太陽光発電パネルは、同じ土地の区画で共同で発電。これは、アグ
リボルタティクスまたはソーラーシェアリングと呼ばれる。
適切な状況下で農業活動にいくつかのプラスの利益をもたらすす。太陽
の天蓋によって提供される保護は、好ましい微気候条件を生み出す。太
陽電池パネルの天蓋の下で育った植物は、より効果的な水/雨の再分配、
風の緩和、温度変化の緩和の恩恵を受ける。また、蒸発散量の減少、土
壌湿度の改善、気候の不確実性、ひょうなどの極端な事象からの保護な
どがある。さらに、土壌のない垂直農業技術にアグリボラティクスを実
装することで、従来の農業によって引き起こされる広範な自然生態系の
混乱を回避しながら、食料生産を強化できる。アグリボラティクスは、
伝統的な農業と比較して、直接的な財務上の利点も提供できる。いくつ
かの研究はアグリボルタティクスの性能と利点をモデル化しており、植
物の成長に関する実験(例えば、レタス、キュウリ、小麦、タマネギ、
トマト、とコショウ)。持続可能なデュアル土地利用の機会を創出する
ことにより、農業発電は、太陽電池パネルと適切な気候条件の土地のた
めの農業との間の競争のリスクを軽減するかもしれない。最近議論され
たように、農地に有利な気候条件(例えば、気温、湿度など)は、ソー
ラーパネルの操作にも理想的である。これまで、太陽光発電は不透明で
中性の半透明の太陽電池パネルを使用して実装されてきた。これらのパ
ネルは、可視スペクトル全体にわたって太陽放射を均一に減衰させる。
農業用アプリケーションに色付きの半透明ソーラーパネルを使用するこ
とは以前に提案されているが、植物の成長への影響に関する実験データ
は発表されていない。ここでは、着色された半透明の太陽電池パネルと、
バジルとホウレンソウの2つの主要な商業的重要性を持つ作物の成長と
の組み合わせを示す(図1D)。
【結果】
調査で使用した色付きの半透明ソーラーパネルは、台湾の Polysolarに
よって製造された(詳細は、実験セクション「ソーラーPVパネル」に記
載)。バジルとほうれん草は、既存のインフラストラクチャを使用して
農業発電の実施を容易に促進できる保護された農業システム(温室など)
で頻繁に栽培されるため、特に適切な作物です。この場合、植物とソー
ラーパネルは、太陽光発電設備に降り注ぐ日射量を共有するだけでなく、
電磁スペクトルのさまざまな部分を選択的に利用する。生理学的/代謝的
変動は、従来の農業の成長に対する農業の成長について分析された。実
際のフィールドデータに基づいて、農業用の色付き半透明パネルのエネ
ルギー的、実用的、経済的影響が決定された。また、バジルとホウレン
ソウの両方について、農業発電条件下で栽培された植物からの炭水化物、
脂質、タンパク質の相対含有量を、対照植物と比較。
この場合、植物とソーラーパネルは、太陽光発電設備に降り注ぐ日射量
を共有するだけでなく、電磁スペクトルのさまざまな部分を選択的に利
用による生理学的/代謝的変動は、従来の農業の成長に対する農業の成
長について分析。実際のフィールドデータに基づいて、農業用の色付き
半透明パネルのエネルギー的、実用的、経済的影響が決定された。また、
バジルとホウレンソウの両方について、農業発電条件下で栽培された植
物からの炭水化物、脂質、タンパク質の相対含有量を、対照植物と比較。
2.1 バジルの成長に対するアグリボルタティクスの影響
Ocimum basilicum は、後にバジル(品種:Italiano Classico、図S1、
補足情報)と呼ばれ、春夏シーズンに栽培。バジルの種子は12の 成長単
位(GU)で播種され、そのうち6つは透明ガラス(つまりGU-C)を 使用
して構築され、6つは着色半透明ソーラーパネル(つまりGU-PV)を使用
して構築された(図S2およびS3) 。実験で説明したように、着色半透明
PVガラスとホウケイ酸透明ガラスの組み合わせにより、GU-PVの日射強度
がGU-Cの43%になる。実験の実行中(71日間)の平均気温は18.7±5.6
℃で、1日の平均日射量は≈233W m-2。これは、総太陽エネルギー入力が
397 kWh m-2に相当(図S4、サポート情報)。
図2は、GU-Cs(図2A)で栽培されたバジル植物について収集されたデー
タを、71日目にGU-PV(図2B)で栽培された植物と比較して示す。GU-Cs
で育てられた植物について、実験全体にわたって蓄積された葉、茎、根
の平均乾燥重量(DW)は、627±92 gDW m-2でした。GU-PVで栽培された
植物の平均は約30%少なくなった(441±43 gDW m-2、図2C)。地下(根)
の組織のみを考慮した場合、さらに劇的な減少(約48%)が観察され、
GU-CおよびGU-PVで栽培された植物では、それぞれ236±23および121±23
gDW m-2であった(図2D)。対照的に、地上の組織のバイオマス(葉+茎)
を個別に検討し、PVで栽培された植物は、319±31 gDW m-2の乾燥重量バ
イオマスを蓄積。GU-C(391±82 gDW m-2)で(図2E)。この減少は統計
的に有意ではない(p = 0.078)(表S1、補足情報)。観測されたバイオ
マスの収量。観察されたバイオマスの収量は、商業的なバジル生産につ
いて報告されたものと一致している(表2および 3、補足情報)。
図2 A、B)透明ガラスを備えたGU(C)で栽培されたバジル植物の鉢の
概要(GU-C)(A)および着色された半透明の太陽電池パネルを備えたGU
(GU-PV)(B)それぞれ完了時実験的実行(71日目)。白い水平バーは
100 mmを表します。 C–E)GU-C(白いヒストグラム)とGU-PV(オレンジ
のヒストグラム)で育てられた実験の完了時のバジル植物の総バイオマス
蓄積(C)、根(D)および葉+茎(E) 。 F)蓄積された全バイオマスと
太陽放射の比率。 G)GU-C(白いヒストグラム)とGU-PV(オレンジのヒ
ストグラム)で育てられた実験の完了時のバジル植物の地下バイオマス
と地下バイオマス(葉+茎)の比率。エラーバーは±SDを表し、アスタリ
スクは統計的に有意な差(p <0.05)を表します(T検定:表S1、補足情
報)。 H、I)(H)GU-Cおよび(I)GU-PVで栽培された植物のバジルの
葉の代表的な例。白い水平バーは50 mmを表す。
2.2 ホウレンソウの成長に及ぼす農業発電の影響
Spinacia oleraceaは、後にホウレンソウ(品種:Spinacio America、図
S1B、補足情報)と呼ばれ、2つの秋/冬シーズン(2016年の第1シーズ
ン、2019年第2シーズン、図S5、補足情報)で栽培されました。 最初の
シーズン(2016年)には、ホウレンソウの種子を12のGUに播種し、その
うち6つは透明ガラス(GU-C)を使用して、6つは着色半透明ソーラー
パネル(GU-PV)を使用して作成。 セカンドシーズン(2019)では、6
つのGUにホウレンソウの種を播種しました。そのうちの3つは透明なガ
ラス(GU-C)を使用して構築され、3つは着色された半透明のソーラー
パネル(GU-PV)を使用して構築した。 平均気温は、第1シーズンと第
2シーズンでそれぞれ11.7±7.7および13.6±6.4℃であった。2016年の
シーズンの日平均日射量はwas95 W m-2でした。これは、総エネルギー
投入量が253 kWh m-2に相当す。2019年のシーズンの日平均日射量は≈94
W m-2で、これは250 kWh m-2の総エネルギー入力に相当します(図S5、
補足情報)。図3
3は、111日目にGU-PVで栽培された植物(図3B)と比較
した、GU-Cで栽培されたホウレンソウ(図3A)の収集データを示してい
る。 実験期間全体にわたって蓄積された葉、茎、根の平均乾燥重量(DW)
は、GU-Csで栽培された植物の218±42 gDW m-2でした。 GU-PVで栽培さ
れた植物の平均は約28%低くなりました(158±29 gDW m2、図3C)。
地下組織(根)の場合、蓄積されたバイオマスは、GU-CおよびGU-PVで栽
培された植物の場合、それぞれ22.6±3.5および12.4±3.1 gDW m-2でし
た(図3D)。 地上の組織(葉と茎)の場合、蓄積されたバイオマスは、
GU-CとGU-PVで栽培された植物で、それぞれ196±57と145±40 gDW m-2
(図3E)。 これらすべての比較について、GU-Cで栽培された植物とGU-
PVで栽培された植物の差は統計的に有意でした(p <0.05)(表S4、補
足情報)。 観察されたバイオマスの収量は、市販のホウレンソウ生産
で報告されたものと一致している(表5および6、補足情報)。
図4 バジル植物 A)とホウレンソウ植物 B)から抽出されたタンパク質。
GU-C(白いヒストグラム)で育てられた植物の各組織、葉(L)、茎(S)、
根(R)から抽出されたタンパク質が参照として使用され、100%の任意
の値が与えられる。 GU-PV(オレンジヒストグラム)で育てられた植物
の各組織、葉(L)、茎(S)、根(R)から抽出されたタンパク質は、
その参照に対して正規化される。 エラーバーは±SDを表し、アスタリス
クは統計的に有意な差を表す(T検定、p <0.05)(T検定:表7および8、
補足情報)。
ホウレンソウの、両方の成長期を考慮した場合、GU-PVで成長した植物の
葉、茎、根から抽出されたタンパク質は、それぞれ+ 53.1%(p = 0.005)、
+ 67.9%(p = 0.006)、+ 13.8%(p = 0.198)は、GU-Cで栽培された
植物から得られた同等の組織と比較される(図4B、表7および8、補足情
報)
2.5 農業発電の財政的影響
利用可能な記録された日射量の合計(図S4BおよびS5B、D、補足情報)と
着色された半透明の太陽電池パネルについて測定された実際の電気効率
(図S7、補足情報)を考慮して、農業用システムの統合財務バランスを
推定。 この計算では、バジルとホウレンソウの市場性のあるバイオマス
の測定収量、それらの実際の卸売グローバル市場価格、および地理的な
場所の大規模太陽光発電設備(> 5 MW)によって生成される電気エネル
ギーに利用可能な実際の固定価格が考慮し実験が行われた(すなわち、イ
タリア)。 バジルについては、GU-Cで栽培した対照植物と比較して、GU-
PVで栽培した植物の場合、市場性のあるバイオマス(葉)の収量が約15
%減少することがデータで示されました。プラントの生産性におけるこ
の損失は、71日間の実験運転中に27.8 kWh m-2の電気エネルギーを生成
することで補われました。全体として、染められた半透明の太陽電池パ
ネルとバジルの成長を組み合わせた農業発電の実装は、太陽電池パネル
なしのバジルの成長と比較して、約+ 2.5%の経済的利益をもたらすと
計算されました(表1および付録S1、サポート情報)。
表1.農業発電の経済的影響
ホウレンソウでは、両方の成長期を考慮した場合、GU-PVで栽培された植
物の市場性のあるバイオマス(葉と茎)の収量は、GU-Cで栽培された対
照植物と比較して約26%減少した。これは、17.6kWh m-2の電気エネルギ
ーの生成により補償された。全体的に、色付きの半透明の太陽電池パネ
ルとほうれん草の成長を組み合わせた農業発電の実装は、太陽電池パネ
ルなしの成長と比較して、約+35%の経済的利益をもたらすと計算(表
1および付録S2、補足情報)。バジルとホウレンソウの総経済的利益の
実質的な違いは、これらの作物の市場価格によって説明される。これは、
執筆時点ではホウレンソウよりもバジルの方が約5倍高い価格となる。
(後略)
✔ 薄膜シリコン系+着色フィルムの農産物生産温室用ソーラーハネル
によるソーラーシェアリングであり、完全人工光型温室(植物工場)と
従来の自然光温室型の中間にあたり、特定波長の採光(もしくは遮光)
とのソーラーシュアリングを特徴とし、気象予測及び帰還制御と市場顧
客との対話型温室栽培法事業あり、社会資本による設備初期投資支援型
方法であることは、このブログで記載しているので頑参考。
⛨ 血液O型の人は低リスクか
米カリフォルニア州を拠点とする個人向け遺伝子検査サービス会社「2
3アンドミー」は8日、血液型がO型の人は新型コロナウイルスに感染
する「リスクが低い」との暫定的な研究結果を発表。血液型を決定する
ABO遺伝子の差異が感染のしやすさに影響している可能性があるとい
う。同社の研究に参加した75万人以上のデータによると、O型の人は
他の血液型の人に比べて、新型コロナへの感染率が9~18%低かった。
年齢や性別、民族のほか、基礎疾患の有無や肥満度などの違いを考慮し
ても同様の結果が出たという。一方、O型以外の血液型の間に統計的な
差はなかった。23アンドミーは「他の全ての血液型と比べ、O型は(
新型コロナ)ウイルスから守られているようだ」と指摘。「研究はまだ
極めて初期段階にある」として、参加者を増やして研究を継続する方針
を示した。( 新型コロナ感染と症状、血液型の違いが影響か-遺伝子検
査会社の調査、Bloomberg、2020.06.09)
血液型別の、曝露の可能性が高い人(医療従事者、救急隊員、および診
断された症例との個人的な接触を経験している人)の間でのCOVID-19の
陽性検査の報告の割合
表1.年齢、二乗年齢、性別、人種(国勢調査の人種カテゴリー)、民
族(ヒスパニックまたはラテン系)、BMI、および重症感染(ex.高リス
ク共存症または免疫不全)血液O型に対する脆弱性を示す単一の変数の
調整後 獲得(OR = 0.86、p <0.0001)、および感染のため入院中(OR =
0.81、p = 0.05)の両方に対する保護効果を示した。「暴露」集団に限
定されたモデルで強化された感染獲得の保護効果(OR = 0.81、p <0.00
01)。
📌 23andMeは4月6日にCOVID-19調査を開始し、COVID-19 で入院した個
人を特定することを目的として遺伝学が患者間の重症度の違いの説明に
役立つかどうかの調査を継続中であるという、因みに、調査適格者は下
記のの条件を満足され方に限定される。
【適格性項目】
・18歳以上で、米国に住んでいる。
・DNA検査のために 唾液サンプルを提供可能----サンプルは、ゲノムの
さまざまな部分分析に使用され、COVID-19のテストや、唾採取キット
によるCOVID-19テストの提供は行なっていない。
・オンライン調査調査は、今後数か月以内に追加の調査を完了するよう
お願いする場合がる
・COVID-19の検査で陽性の方。
・COVID-19関連の症状で入院しました経験のある方。
⛨ コロナ危機、NY「死者激減」のウラに「新しい仕事」
感染者数が増えるなか、はじまったGO TO キャンペーン。国民に丸投げ
にされたかに見えるコロナ対策。経済成長率はマイナス4%台半ばの見
通と公表している中、将来に不安を感じている人も多い。コロナ感染は
首都から地方に急速拡大拡散している。ところが、医療崩壊を迎え、都
市封鎖など、連日、最悪の状況を報道されたニューヨークだが、今、劇
的に状況を好転させている。累計感染者数41万5827人、死者数3万2000
人超を数えたニューヨーク市だったが、1日の死者5人・新規感染者
644人と劇的に人数を減らしている(7月26日現在)。陽性率も0.93%に
下がり、東京都の6.6%(8月4日調査)に比しても圧倒的低水準になって
いる。
ウイズコロナ創生産業:「トレーサー」
今、ニューヨークでは3000人のトレーサーが活動しており、感染者の行
動分析をおこない、ニューヨークでは、PCR検査は「安全、無料、簡単」
をうたい文句にしているだけあり、様々な場所が用意されている。市民
が「自分がコロナかどうか?」素早く把握できる体制が、いち早く確立
され、最大検査数は1日3万5000人にものぼる。この検査体制に加えて、
トレーサーの存在が、大きい。自分が感染リスクに置かれていた……と
気づいていない市民にも、直接連絡をとるなどの注意喚起を促すあぶり
出し作戦で、感染者の人数を激減させた。PCR検査数をあげ、感染ルー
トを徹底して調べるという方法論は、ニューヨーク以外にも、台湾・ド
イツ・中国・韓国などで徹底されており、それらの国々は、積極的なコ
ロナ対策をとらない国々に比べ、はるかにコロナの封じ込めに成功して
いるが、日本でも2020年2月に発生した済生会有田病院のクラスタ発生
時に、徹底的に濃厚接触者の接触追跡を行い、無症状者も含めて 474人
に PCR検査をおこなった和歌山県のように積極的な感染対策を行ってい
る地域では、その後の発生を抑えられているなどの事例がある。トレー
サーは濃厚接触者に連絡をとり、PCR を促すだけでなく、またその濃厚
接触者から情報を聞き出すなど、感染マップ作りに欠かせない重要な情
報を引き出す必要がある。嘘をつかれたりするケースも多く、矛盾をう
める作業等も必要な、繊細な職業 "トレーサー"を目指すひとも増え、
失業対策としても、有効に作用しはじめていると言う(コロナ危機、NY
「死者激減」のウラに「新しい仕事」の存在があった…!(今ない仕事
取材班)、現代ビジネス、2020.08.08)。そして、ヨーゼフ・シューペ
ーターの「創造的破壊」を引用し、コロナは残念ながらイノベーション
ではないが、全世界規模で、この「創造的破壊」を推し進めたと展開す
る。
ところで、『大人は知らない 今ない仕事図鑑100』(講談社)は
「2011年に小学校に入学した子どもの65%は、大学卒業時に今は存在し
ていない職業に就くだろう。」(デューイ大学の>キャシー・デビッドソ
ン)。こんな予測が2010年代に世界に衝撃を与えたが、その予言は新型
コロナ(COVID19)によるパンデミックで思わぬ形で現実になろうとして
いている。世界中がリーモートやバーチャルでの仕事を余儀なくされ、
目の前で、今までなかった仕事の形が次々と生まれてききている。この
変化は決して後戻りしないと考える。本書は、国連が提起した持続可能
な開発目標(SDGs)に沿って、いま世界に何が起こっており、環境
問題や人口変化、格差の拡大、AIに代表されるコンピュータの進歩や
5G・6Gといった通信技術革新、ロボティクスの進歩によって、仕事
にどんな変化がもたらされる。自分発見9マスシートで、自分の興味を
再確認した上で、社会に必要とされることと自分のやりたいことを重ね
合わせながら、ポストコロナの時代に生まれる「今ない仕事」を一緒に
考えていう本である。ロボティクス・AI・SDGsなどの目線の中で生まれ
てくる 100の仕事を紹介しているので、時間があれば読んでおきたい。
なので、本書ではアフターコロナに絡む仕事として、「パンデミックリ
スクマネージャー」や「最小機能都市計画リーダー」などが例示されて
いる。
エストニア 危機下で政府を機能させる「デジタル」
コロナ感染者回復率94%の奇跡
エストニアの電子政府は、新型コロナウイルス対策のロックダウン下で
も正常に機能した。スウェーデンと比較して人口当たりの死亡者数が10
分の1以下であるのは、エストニアの医療システムが正常に機能したこ
とを示すものだ。(エストニアを見よ、危機下で政府を機能させるのは
「デジタル」だ、野口悠紀雄、現代ビジネス、2020.08.09)。だから日
本政府の事務処理は、コロナ危機で麻痺状態に陥った。ここから脱却す
るために、エストニアを見習うべきだと主張する。人口がわずか130万人
程度だから、日本と比較することは意味がないし、日本の現状を変える
ための参考にもならないかもしれないが、3月12日、エストニアは、新
コロナウイルスの感染拡大を阻止するため、非常事態宣言を発動して国
境を封鎖した。そして、完全なロックダウン体制に入った。ロックダウ
ンの間も、政府サービスの99%がオンラインで提供されていた。給付金
も、自動的に支払われた。「デジタル」は救世主となった。
これによると、「日本のヤバすぎる『コロナ無対策』、これじゃ高齢者
が『国に殺される』」で記載したように、スウェーデンがロックダウン
などの行動規制を行なわなかったのに対して、エストニアは、3月初め
というかなり早い時点でロックダウンを行う。日本と比べると、人口当
たりの確認済み感染者数でも死亡者数でも、日本の方が低い。日本の値
がなぜこのように低いかについてはさまざまな議論があって、本当のこ
とはまだ分からないが、確認済み感染者数に対する回復者の比率が、エ
ストニアでは日本より高いことだ。94%と、ほとんどの人が回復してい
ることに注目している。エストニアの電子政府は、非常事態に陥っても
政府が機能することを目的とし。もともと、ロシアの侵攻を想定したも
の。今回はロシアに侵攻されたのではなく、ウイルスに侵攻されたわけ
だが、異常事態という意味では同じだ。そして、ウイルス侵攻にも対応
できることが示されたことの意味は大きいとし、日本は今回、「デジタ
ル後進国」であることを露呈させてしまった。日本政府も重い腰を上げ
て、事務処理システムの改革を言い出した。しかし、面倒な電子署名の
仕組みを導入しようとするだけで、ブロックチェーンのことなど何も言
及されなかったと批判。エストニアは、デジタルIDの使用を進め、電子
証明を実際の署名と同じように扱っている。その基盤は、ブロックチェ
ーンである。
また、コロナ危機以前から既に電子化ソリューションを活用していた学
校が87%と、高率だった。世界中の10代の若者たちの学習到達度を測る
テスト「PISA」において、2018年にエストニアはヨーロッパで第1位だ
った。エストニアでは、国中のどこでも、無料でワイヤレスインターネ
ットにアクセスできる。ロックダウンが始まると、生徒たちが自宅から
オンライン教室にアクセスできるように、学校がコンピューターやタブ
レットを貸し出した。IT企業や個人からも、中古のデバイスが寄贈され
た。エストニアのタルトゥ大学は、リモート講義への切り替えをわずか
1日で達成。これができたのは、デジタル技術と教材がすでに用意され
ていたことによる。これに対して、英国では、休校中に約4割の生徒が
教師と定期的な連絡を取っていなかった。米国では、公立高校に通って
いた多くの子どもたちの教育機会が失われた。日本では、もともとオン
ライン教育が進んでいなかった。エストニアの電子政府は、ウイルスの
拡散そのものを食い止めることはできなかった。また、ロックダウンを
想定して作ったものでもない。ロックダウンのような緊急事態において
も、国が正常に機能することを実証。エストニアの政府デジタル化は、
ソ連からの独立を取り戻したばかりの1990年代から進められてきた。電
子投票、学校でのオンライン学習、行政手続きやヘルスケアサービスの
デジタル化が進められた。もとはロシアによる侵攻に対処するためだっ
たが、ロシアではなくウイルスであったわけで、同じようなものだと結
んでいる。
ゴッドランド島の騎士団 呼びかける"ソシアル・ディスタンス"
スウェーデンは、人口に対する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の
感染者数および死者数が近隣諸国に比べ、飛び抜けて高いにもかかわら
ず、ロックダウンを行わずにCOVID-19との共存を目指すという独自の
COVID-19対策を続けているスウェーデンのゴットランド島では、観光振
興とCOVID-19対策の両立を果たすべく、一風変わった取り組みが行われ
ている。尚、映画「魔女の宅急便」の舞台のモデルとして知られるスウ
ェーデンのゴットランド島は、豊かな自然の中にバイキングの遺跡や
騎士が活躍した時代の城跡などが残る景勝地で、特に夏の観光地として
人気だ。
●今夜の寸評:コロナ禍と混沌②
もうすでに、覇権主義国家による戦争がはじまっているんであって、ウ
クライナ上空でロシアによる旅客機撃墜事件が象徴しており、サイバー
空間や生物兵器空間での開発でもおなじで、戦争がこれからはじまると
と騒ぎだすのは脳天気なことと気が引けるが、重火器でも、空手でもか
まわぬが、"覇権国家主義”には新型コロナ同様、"反覇権主義連合" で
応じるというのが上策だ。