彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から
救ったと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言え
る赤備え(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗り
にした部隊編成のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキ
ャラクター。愛称「ひこにゃん」
15 衛霊公 えいれいこう
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「人、遠慮なければ、必ず近憂あり」(12)
「これをいかん、これをいかんといわざる者は、われこれをいか
んともするなきのみ」(16)
「君子はこれをおのれに求む。小人はこれを人に求む」(21)
「過ちて改めざる、これを過ちと謂う」(30)
「仁に当たりては、師にも譲らず」(36)
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16 どうしたらよいか、どうしたらよいかと自分から苦しみ考
える者でなければ、わたしだってどうにもしてやれない。(孔子)
子曰、不曰如之何如之何者、吾末如之何也已矣。
Confucius said, "I can do nothing for a person who does not
say 'What do I have to do?'"
❐ ポストエネルギー革命序論 238:アフターコロナ時代㊽
♘ 現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散の時代」
上層海水温は2020年に過去最高を記録
表面レベルから深さ2,000メートルまで測定された、世界の
海洋における新しい記録的な高温であった。
限られた旅行やその他の活動による世界の炭素排出量のCOVI
D-19関連の落ち込みにもかかわらず、世界の海は2020年に気
温記録を破る傾向を続けている。世界中の13の研究所からの
20人の専門家による新しい研究は、表面レベルから深さ2,000
メートル(6,561フィート)までの記録された歴史の中で最
も高い海洋温度が今週、Advances in Atmospheric Sciences
誌に発表されたこの報告書は、気候変動の影響を緩和しよう
とする際に、温暖な海洋が引き起こす可能性のある永続的な
被害を検討するよう政策立案者やその他の人々に嘆願して締
めくくる。
「地球温暖化による過剰な熱の90%以上が海洋によって吸収
されるため、海洋温暖化は地球温暖化の直接的な指標。私た
ちが測定した温暖化は、長期的な地球温暖化の絵を描きます
」とLijingCheng博士と話す。「しかし、地球温暖化への海
洋の反応が遅れているので、海洋変動の傾向は少なくとも数
十年続き、衰えることのない温暖化の今や避けられない結果
に適応する必要があが、温室効果ガス排出の削減するなどで
対応できる」と。これらの詳細な測定値は、米国海洋大気庁
と米国環境情報センタの監修され、2020年の間に、世界の海
の上部2,000メートルが2019年よりも20ゼッタジュールを吸
収していることを突き止めた。その大きさは、20ゼッタジュ
ール(20,000,000,000,000,000,000,000ジュール)である。
その量の熱はそれぞれ1.5リットルの水を含む13億個のやか
んを沸騰させるが、海は沸騰しない。 それほど、海は広大
であり、海がどれだけのエネルギーを吸収して封じ込めるこ
とができ、そしてゆっくりと放出される。
この研究では、海洋の塩分パターンの増幅や、深層よりも上
層の温暖化が速いために層化が進むなど、他の影響も報告さ
れている。どちらの変化も海洋生態系に害を及ぼす可能性が
あり、塩分濃度により影響を受け、海洋は大量の地球温暖化
熱を吸収し、地球温暖化を緩和させるが、関連する海洋の変
化はまた、人間と自然のシステムに深刻なリスクをもたらす。
例えば、オーストラリア、アマゾン地域の一部、および米国
の西海岸を襲った2020年の山火事は、より暖かい海とより暖
かい大気はまた、すべての暴風、特にハリケーンでより激し
い降雨を促進し、洪水のリスクを高めています。2020年に目
撃されたような極端な火災は一般化し、暖かい海はまた、嵐、
台風とハリケーンを凶悪化させる。海水温と、温暖化が塩分
や成層などの他の海洋特性影響を監視することで、「地球温
暖化のあらゆる活動や合意は、海洋がすでに膨大な量の熱を
吸収し続ける。
✔ そこで、二酸化炭素排出量削減(温暖化ガス)のが、再
生エネルギーの切り替えが必要になり、以下のような調査報
告が日本から世界に発信されているということになる。
【盛岡首長市移転構想11:SolarEV都市構想】
屋根上太陽光発電と電気自動車を用いた
新たな都市の電力・モビリティーシステムの可能性:
✺ 「SolarEVシティー」コンセプト
1月14日、国立環境研究所の研究グループは建物の屋根上PV
とEVを蓄電池として組み合わせることにより、今後、都市の脱
炭素化を効率的に行えることを明らかにしている。
日本では、都市からのCO2排出は全体の50%を超える。つまり、
都市におけるCO2排出を減らすことがネットゼロ排出社会に向け
非常に重要となる。この研究では、日本の9つの都市(東京都区
部、札幌市、仙台市、郡山市、新潟市、川崎市、京都市、岡山市、
広島市)において、屋根面積の70%にPVを敷設し、市内の乗用
車をEVに変え、都市では特に稼働率の低い車(EV)を蓄電池
(40kWhの50%の容量)として用いることで、都市の53-95%の電
力需要を賄うことができることが分かった。また、車と電力消費
からのCO2排出の54-95%の削減につながる。2030年には、このシ
ステムの導入により、エネルギーコスト(ガソリンと電気代)が
26-41%削減となる可能性がある。この結果は、今後ネットゼロ
CO2排出の社会の構築する上で、自然侵略性の低い屋根上PVと
EVのシステム(SolarEV City)を、最大限活用が重要であるこ
とを示す。
このようなシステムを実現するためには、PVとEVを組み合わ
せたシステムの普及を進めるのと共に、コミュニティーでのPV
電力の自家消費を最大化させる分散型電源システムを発展させて
いく必要があり、それを可能とする様々な規制改革を行う必要が
ある。また、個人・コミュニティーの選択・活動が重要となるた
め、行政、コミュニティー、NGO、企業、研究者らが協力しな
がら、SolarEV Cityを実現していく必要がある。
【調査手法】
分析を行った9つの都市は、東京都区部の様に人口密度が高く公
共交通が発達し、多くの高層ビルで形作られた都市から、郡山市
の様に比較的低層ビルの多い地方都市が含まれる。これらのスケ
ールが大きく異なる都市を比較に、一人当たり屋根面積、一人当
たり自動車数等を用いて比較を行いた。一人当たり屋根面積と一
人当たり自動車数は、強い比例関係がある。これらの都市の年平
均一人当たりCO2排出量は、7.3 ± 4.8 トンであり、産業部門の
排出が多い都市ではこの一人当たりCO2排出が大きくなる傾向があ
る。本研究では、再エネ(PVのみ、PV+EV)プロジェクトの可能性
を評価に、技術経済性分析という手法を用いた。技術経済性分析
を用いることで、再エネの変動性、日射変動、気温変動、技術の
コスト、整備費、劣化などを考慮したうえで、既存のエネルギー
システム(系統の電気とガソリン車)との比較で再エネプロジェ
クトを評価することができる。計算には、プロジェクト期間25年、
割引率3%(将来の価値を現在の価値へ換算する際に用いる年率)
を用いた。 都市の分析を行うにあたって、すべての建物の屋根
面積の最大70%をPV敷設に用いること、PV変換効率は20%を想
定。技術経済性分析の中で、実際のPV容量は経済性が最も高くな
るPV容量を計算。分析は、2018年と2030年で行い、PVおよびEV
のコストが変化する以外は同じ条件で計算している。 EVは、40
kWhのバッテリーが搭載されていることを想定し、その半分をPV
の蓄電池として使うことを想定。また、自動車のオーナーが買い
替え時にEVに乗り換えることを想定し、EVのガソリン車に対する
追加的コスト(価格差)をEVのコストとして見積もる。EVの台
数は、すべての個人所有の乗用車がEVとなったことを想定して
いる。分析は、3つのシナリオに基づいて計算しました。一つは、
2018年にPVのみを設置したケース。2つ目は、2030年にPVのみ
を設置したケース。3つ目は、2030年にPV+EVを設置したケース
(図2、図3)。また、余剰電力の固定価格買取(9円/kWh)の
有り(図2)か、無し(図3)でも分析。
現在、日本ではEVの台数が極めて少ないため、PV+EVシス
テムを構築することが難しい状況です。しかし、日本政府も2035
年にはすべての新車販売を電動車とすることを発表。EVの台数
は今後急速に伸びることが予想され、PVとEVを統合するシステ
ム(Vehicle to HomeやVehicle to Building)の普及も同時に促
進していく必要がある。また、コミュニティー内での自家消費を
最大限高めるため、コミュニティー内でエネルギーシェアリング
を可能とする規制改革(託送料金等)も進める必要がある。まず
は、デジタル化やスマートシティーの構築と共に、実証試験等を
通じた新たなビジネスモデルの構築が必要。SolarEV Cityコンセ
プトは環境省が推進する地域循環共生圏とも整合性のあるコンセ
プトであり、地域自治体とコミュニティーの活動としてSolarEV
Cityを構築するための環境省の補助金事業等(https://rcespa.jp
/【外部サイトに接続)を活用することも可能。
寒波に伴う暖房利用の増加による電力不足に協力
アサヒグループホールディングス株式会社(は、グループ傘下の
アサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品の製造拠点で発
電する電力量を増加させ、1月6日から15まで東京電力パワー
グリッド株式会社)の電力不足に協力。日本海側中心に寒波が押
し寄せている影響で、想定以上に暖房用の電力需要が増加するた
め、東京電力パワーグリッド社が自家発電設備を持つ企業に電力
の融通を要請しており、アサヒグループはその要請を受けること
とした。寒波の状況次第では、電力提供期間の延長も行う予定。
アサヒグループの製造拠点では、燃料転換や排水からメタンガス
を回収・有効利用できる嫌気性排水処理設備など、環境・省エネ
ルギー設備の導入を継続的に進めている。発電した電力と発生し
た排熱の両方を利用し、省エネルギー効果、CO2削減効果を図れ
るコ・ジェネレーションシステムを主な製造拠点に設置。今回、
アサヒビール茨城工場、アサヒ飲料群馬工場、アサヒグループ食
品栃木さくら工場に設置するコ・ジェネレーションシステム操業
を上げ、発電した電力により最大限電力受電量を低減させるとと
もに、一部を東京電力パワーグリッド社に供給。工場で商品の製
造量が少ない余力時間帯にもコ・ジェネレーションシステムを稼
働させ、発電量を増やし電力不足に協力。1月6日から15日までの
期間で、3工場で約35万kWh(約4万2千戸分の1日の消費電力に
相当)を追加発電する予定。アサヒグループは持続可能な地球環
境の実現を目指し、環境経営における気候変動に関する中期目標
「アサヒカーボンゼロ」を2018年に設定した。温室効果ガス排出
量を、2030年には2015年比で30%削減、2050年には“ゼロ”を目
指す。その一環として、環境・省エネルギーの設備の導入を続け
ているが、地球温暖化による自然災害の発生時などには、今後も
社会への貢献に協力を惜しまずに取り組んでいくという。素晴ら
しい!
シャボン玉を使って受粉させる技術
種子植物は花粉がめしべに付着する受粉で有性生殖を行うが、近
年は花粉を媒介して受粉で重要な役割を果たしているミツバチな
どの個体数が減少、農作物の受粉を行うロボットの開発も進めら
れているが、そんな中、北陸先端科学技術大学院大学の都英次郎
准教授らの研究チームが、「シャボン玉を使って花粉を媒介する」
という奇抜な方法を開発し、ミツバチの働きを補完する可能性も
あることが公表されている。それによると、果物などの農作物は
受粉作業の多くをミツバチに依存するが、近年では農薬の使用や
他の昆虫種または寄生虫、さらに気候変動などの影響を受けて世
界的にミツバチの個体数が減少している。植物が受粉しないと実
が成らないため農家は手作業での受粉を行うなどの対策を取って
いるが、手作業による受粉は農家の大きな負担となっている。
人間や昆虫の代わりに機械を使って花粉を噴霧できるが、めしべ
に花粉が付着せずに受粉が失敗すれば実が成らず、花粉も無駄に
なる。そこで2017年、都准教授の研究チームは小さなドローンを
使って花粉を媒介するという研究結果を発表。ドローンの全長は
わずか2cmほどだが、自動制御システムがなかったため、ドロー
ンが花にぶつかると花を傷付けてしまう点が問題。光学顕微鏡を
使ってシャボン玉が花粉を運ぶことができることを確認。論文の
共同著者であるXi Yang氏と共に5種類の異なる市販の界面活性剤
をテストし、中和された「ラウリン酸アミドプロピルベタイン
」(界面活性剤)が最も受粉に適していることを発見。ラウリン
酸アミドプロピルベタインを使うとバブルガンで効率的に多くの
シャボン玉を作ることが可能であり、他の界面活性剤と比較して
受粉後の花粉の発芽や花粉管の伸長についてよい結果が出た。
研究チームは受粉に最も効果的なシャボン玉溶液の成分を研究室
で調べ、0.4% のラウリン酸アミドプロピルベタインが含まれた
水溶液のpHを7.0に調節し、花粉の発芽などに重要であるカルシウ
ムなどを添加したシャボン玉溶液を開発。実際にシャボン玉を使
って媒介されたナシの花粉は受粉から3時間が経過しても活動量が
低下せず、花粉そのままの状態や水溶液に混ぜて受粉させた場合
よりも花粉の活動量が多かったことも確認する。最後に研、毎分
約5000個ものシャボン玉を作る自動シャボン玉生成機と、GPSで
制御された自律型ドローンを組み合わせる実験も行い、造花のユ
リにドローンを使ってシャボン玉をぶつける方法を試みたところ、
ドローンは動きが遅い方が効果的にシャボン玉をぶつけることが
できた。秒速2mの速度で90%近い成功率を達成できたが、一方
で、シャボン玉は風や雨の影響を受けやすく、屋外で使用する際
は気候への対処が一つの課題なる(シャボン玉を使って受粉させ
るという奇抜な方法がミツバチの代わりになる可能性 GIGAZINE)。
細胞の骨組みの状態を高感度に測る技術
熊本大学国際先端科学技術研究機構の檜垣匠准教授を中心とした
研究グループが、顕微鏡画像から細胞の骨組み(細胞骨格)の束
がどの程度形成されているか高感度に定量評価する技術を開発。顕
微鏡画像から細胞の骨組み(細胞骨格)の束がどの程度形成され
ているか高感度に定量評価する技術を開発。
細胞骨格はタンパク質でできた繊維状の細胞内構造であり、細胞
の形づくりや運動を担います。これまで、細胞骨格の状態を解析
する場合、細胞骨格の顕微鏡画像を研究者が「観る」ことで判断
を下すことが一般的。この方法は研究者の主観的な判断に基づく
ため客観性に欠けることや解析すべき画像の枚数が膨大になった
場合に人的コストがかさむことなどが問題で、顕微鏡画像解析技
術を使って細胞骨格の状態を「自動的に測る」手法の開発に取り
組んできた。
【要点】
①細胞の骨組み(細胞骨格)の束化状態を高感度に計測する顕微
鏡画像解析技術を開発しました。
②さまざまな生物試料や顕微鏡を用いた性能評価試験の結果、高
い汎用性が実証されました。
③本技術により、細胞骨格の束に関連するさまざまな細胞現象の
理解が飛躍的に進むことが期待できる。
植物の根は気体ホルモン信号を介して圧縮土壌を感知
揮発性の植物ホルモンであるエチレンのおかげで、植物の根は圧
縮土壌を感知して避けることができる。根をエチレンに反応しな
い状態にすると、圧縮土壌に貫入しやすくなることを、同研究者
グループは示した。この研究成果は、植物が土壌の圧縮(世界中
の現代農業にとって深刻さを増す課題)に応じて、自らの成長を
調節する仕組みを明らかにするものであり、育種家が土壌圧縮に
強い新しい作物を選択または開発するための道筋になる可能性も
ある。重機への高まる依存とずさんな土壌管理が一因となって土
壌が圧縮され、その結果、根の成長が抑制されたり水や養分の利
用可能率と輸送が制限されたりして、収穫量が減少する。圧縮土
壌中で成長できない植物の根が多いのは、単に固い土壌に貫入で
きずに成長が停止するからだと、これまでは直観的に想定されて
きた。しかしBinpin Pandeyらによると 根の成長が抑制されるの
は、圧縮土壌中で物理的に成長できないのが原因ではないという。
むしろ、エチレン(根の組織で作られる気体の植物ホルモン)の
蓄積によって、根の成長が著しく妨げられることを著者らは実証。
Pandeyらがイネの根の成長に果たすエチレンの役割を評価したと
ころ、突然変異によってエチレンに反応しなくなった根は、野生
型の根よりも圧縮土壌に貫入しやすいことがわかった。この研究
結果は、エチレンは緩くて空気を通す土壌では拡散するが、圧縮
土壌では拡散せず、気体の拡散が妨げられてホルモンが根の組織
に蓄積し、成長を抑制するようなホルモン反応が引き起こされる
ことを示唆する。
海水が導線に! 海の中のワイヤレス給電
豊橋技術科学大学の研究グループは、4枚の超薄型平板電極を用
いた送受電器で海水中でのワイヤレス給電と情報通信に成功。ワ
イヤレス給電の世界では、海水は非常に損失の大きな誘電体とし
てふるまうため、電界結合方式では実現が難しく、磁界結合方式
でしかワイヤレス給電は実現できないとされてきた。今回、海水
の高周波特性に注目して第3の方式となる導電性結合方式を考案
し、高効率給電を実現する送受電器を開発。
【概説】
日本の漁業従事者は年々減少しており、高齢化が進んでいる。そ
の要因に一つとして人の手に頼らざるを得ない高負荷作業の過多
が挙げられる。これを改善するため、養殖網の清掃ロボットなど
自動化が進められており、水質や環境管理、魚の生育チェックな
どすべてをロボットで管理できるよう海中に常駐するロボット、
いわゆる水中ドローンの開発として期待される。しかし、ドロー
ンはバッテリー駆動のため、充電のために何度も海中から引き上
げ、充電して潜航させるという作業を繰り返す必要がある。また、
水中で収集したデータも同時に回収する必要がある。そこで、給
電ステーションを介した海中でのワイヤレス給電と情報通信の技
術開発がキーとなる。特に、このようなドローンは軽量であるた
め、重量の増加や体積の増加が浮力制御や姿勢制御を困難にさせ
るため、軽量かつ省スペースで実現できる技術が必須となり、田
村昌也准教授らの研究チームは海中でも高効率ワイヤレス給電を
実現する新方式の送受電器を開発。
ワイヤレス給電の効率は送受電器間の結合係数kと周辺環境の影響
も含めた送受電器の損失を表すQ値の積であるkQ積に依存す。
kは1に近いほど、Q値は高いほど効率が向上するが、海水のような
高い導電性をもつ誘電体では高周波電流が流れてしまい、kとQ値
に切り分けて議論することは困難。ただkQ積が高いほど効率が向
上するという原理は不変であることから、kQ積という視点で海水
の導電性に注目した等価回路から効率を向上させるためのキーと
なるパラメータを明らかにした。そこからkQ積が最大値を示す設
計理論を確立し、送受電器の設計を行いました。これにより広帯
域にわたって送電距離2 cmで94.5%、15 cmで85%以上のRF-RF給
電効率を実現。1 kWの電力を送電距離2 cmで送電しても効率90%
以上を維持できます。さらに、広帯域で高効率を維持できるため
高速通信も実現できる。開発した送受電器を用いてキャパシタを
充電し、その充電電力で駆動したカメラモジュールから動画を同
じ送受電器を介しリアルタイムで通信することにも成功。今回の
通信速度は約90Mbpだが、さらなる高速化も可能。給電ステーショ
ンに着底することを想定して行った小型水中ドローンへの給電・
通信実験にも成功しました。このときのドローンに搭載する受電
器と電力系回路を合わせた重量は約270 gと軽量である。
【特許事例研究】
❐ 特開2020-194720 放電ユニット、及び空気清浄機
ダイキン工業株式会社
【概要】
従来より、放電を行う放電装置が知られており、空気清浄機等に
搭載されている。国際公開第2017/042992号公報の放
電装置は、電源ユニットと、該電源ユニットから電圧が印加され
る放電電極及び対向電極と、前記放電電極を挟んで前記対向電極
と反対側に配置され、前記放電電極と同じ極性となるように構成
されるスタビライザを有している。前記放電装置では、電圧が印
加された放電電極の電圧と前記スタビライザの電圧との電圧差を
調節することで、ストリーマ放電とグロー放電とを切り替えるこ
とができる。具体的に、前記放電装置は、前記電圧差を所定値以
下に調節されることでストリーマ放電を行い、前記電圧差を所定
値以上に調節されることでグロー放電を行うことができる。特許
文献1に開示の放電装置は、前記電圧差の調整によりストリーマ
放電とグロー放電とを切り換えている。しかし、本願発明者は、
他の方法によりストリーマ放電とグロー放電とを切り換える装置
を創出した。本開示の目的は、ストリーマ放電とグロー放電と切
り替えることができる放電ユニット、及び該放電ユニットを備え
る空気清浄機を提供することである。
下図3のごとく、放電ユニット(50)は、電源(53)から放電電
極(52)及び対向電極(57)に直流電圧が印加されることでスト
リーマ放電を行う放電装置(51)と、対向電極(57)に光を照射
する照射装置(70)とを備えており、照射装置(70)は、対向電
極(57)に光を照射しない第1状態と、前記対向電極(57)の仕
事関数よりも大きいエネルギーの光を対向電極(57)に照射する
第2状態とに切り換えられるように構成されることで、ストリー
マ放電とグロー放電とを簡便に切り替えることができる放電ユニ
ット及び該放電ユニットを備える空気清浄機を提供する。
図3
【符号の説明】 50 放電ユニット 51 放電装置 52 放電電
極 53 電源 57 対向電極 70 照射装置
<実施形態の効果>
上記実施形態の放電ユニット(50)は、電源(53)と、前記電源
(53)に接続される放電電極(52)及び対向電極(57)を有し、
前記電源(53)から各放電電極(52,52,52)及び対向電極(57)
に直流電圧が印加されることでストリーマ放電を行う放電装置
(51)と、前記放電装置(51)の対向電極(57)に光を照射する
照射装置(70)とを備え、前記照射装置(70)は、前記対向電極
(57)に光を照射しない第1状態と、対向電極(57)の仕事関数
よりも大きいエネルギーの光を前記対向電極(57)に照射する第
2状態とに切り換えられる。
本実施形態の放電装置(51)は、第1実施状態では、ストリーマ
放電を行う。第2状態では、照射装置(70)から対向電極(57)
の仕事関数よりも大きいエネルギーの光が、対向電極(57)に照
射される。そのため、対向電極(57)では光電効果が生じる。こ
のことより、第2状態では、対向電極(57)においてグロー放電
が生じる。従って、照射装置(70)がOFF状態(第1状態)か
らON状態(第2状態)に切り換えることで、放電装置(51)は
ストリーマ放電からグロー放電に切り換えることができる。
放電装置において、放電電極と放電安定部材との電圧差を調節す
ることによりストリーマ放電とグロー放電とを切り換えるために
は、該電圧差を調節する装置を要する。このような装置は、電圧
を調整するための複雑な機構を要する。そのため、前記装置の不
具合に起因してストリーマ放電とグロー放電とを切り換えできな
いといった問題がある。また、電圧を調整するために操作が煩雑
化するといった問題も生じる。本実施形態では、照射装置(70)
をOFF状態(第1状態)にすることで、放電装置(51)はスト
リーマ放電を行う。一方、照射装置(70)をON状態(第2状態
)にすると、放電装置(51)はグロー放電に切り替わる。そのた
め、放電電極と放電安定部材との電圧差の調節は不要である。こ
のことにより、ストリーマ放電とグロー放電との切り換えを簡便
に行うことができる。該電圧差を調節する装置は不要であるため、
前記装置の不具合に起因してストリーマ放電とグロー放電とを切
り換えできないといった問題は生じない。
本実施形態の対向電極(57)は、仕事関数が比較的小さいアルミ
ニウムから構成される。対向電極(57)の仕事関数は、照射装置
(70)が照射する光のエネルギーよりも小さくなりやすい。その
ため、第2状態では、対向電極(57)において光電効果が生じる。
従って、放電装置(51)は、第2状態において、グロー放電を行
うことができる。本実施形態の照射装置(70)は、エネルギーが
比較的大きい紫外光を照射する。紫外光のエネルギーは、対向電
極(57)の仕事関数よりも大きくなりやすい。そのため、対向電
極(57)において光電効果が生じる。従って、放電装置(51)は、
第2状態において、グロー放電を行うことができる。
この空気清浄機(1)では、放電ユニット(50)の第1動作にお
いて、放電装置(51)がストリーマ放電を行う。ストリーマ放電
が行われると、活性種(高速電子、イオン、ラジカル、オゾン等)
が生成される。このことにより、空気清浄機(1)は、第1動作に
おいて脱臭優先運転を行う。一方、放電ユニット(50)の第2動
作において、放電装置(51)はグロー放電を行う。グロー放電が
行われると、放電電極(52)の周囲に空気中の塵埃を帯電・イオ
ン化するための電界が形成される。このことにより、空気清浄機
(1)は、第2動作において集塵優先運転を行う。従って、放電ユ
ニット(50)を第1動作と第2動作とを切り換えることで、脱臭
優先運転と集塵優先運転とを切り替えることができる。
空気清浄機において脱臭優先運転と集塵優先運転とを切り換える
ためには、ストリーマ放電とグロー放電とを切り換える必要があ
る。従来では、ストリーマ放電とグロー放電とを切り換えるため
には、放電装置の放電電極と放電安定部材との電圧差を調節する
必要があった。しかし、本開示の放電ユニット(50)では、前記
電圧差を調整する必要がない。放電装置ユニット(50)の第1動
作と第2動作とを切り換えることで、ストリーマ放電とグロー放
電とを切り換えることができる。このことにより空気清浄機(1)
は、放電ユニット(50)を第1動作と第2動作とを切り換えるこ
とで、脱臭優先運転と集塵優先運転とを切り替えることができる。
この空気清浄機(1)では、第2動作では対向電極(57)は照射
装置(70)からの紫外光が照射される。紫外光には殺菌効果があ
る。そのため第2動作において、吸込口(11,11)から空気通路
(13)に流れ込む室内空気を殺菌できる。加えて、対向電極(57)
の表面を紫外光により殺菌できる。
✔ すごいぞ!ダイキン。
遺伝子という概念を初めて明らかにしたメンデルや、DNAの構造
を解明したワトソンとクリックらの業績を、遺伝子のメカニズム
を、平易な文章と美しいイラストを多用して解説。最新の遺伝子
研究が医学や生物学、あるいは農業や犯罪捜査にどのような影響
を与えているか、さまざまな事例を通して紹介。おもしろいのは、
実際に家庭でもできる遺伝子実験が紹介されており、これらに挑
戦しながら難解な遺伝子の仕組みを少しずつ理解していけるよう
工夫されているのが特徴。子供たちや学生向けの「遺伝子工学入
門」の役目を十分に果たしてくれる。また、最終章では今後の遺
伝子工学の発展に伴い必ず大きな問題になる倫理的、法的、社会
的影響についても言及されている。
⛨ 新型コロナ 自宅療養中の過ごし方Ⅰ
新型コロナウイルス感染症患者の爆発的な増加に伴い、感染者で
も自宅療養やホテル療養となる方が増えている。重症化リスクの
低い方が自宅療養の対象となっていたが、現在は入院先が見つか
らないなどの理由で重症化リスクが高い方も自宅療養となってい
るという。自宅療養中、どういった症状に注意すれば良いのか。
これまでは新型コロナと診断されたら原則入院となっていたが、
2020年10月14日に運用見直しが行われ、無症状・軽症の新型コロ
ナ患者は入院勧告・措置の対象ではなくなった。現在、入院勧告・
措置の対象となるのは、
①高齢者、呼吸器疾患等の基礎疾患があるなど重症化リスクのあ
る者
②症状等を総合的に勘案して医師が入院させる必要があると認め
る者
③都道府県知事が入院させる必要があると認める者 等に該当する
方。
入院とならなかった場合は、ホテル療養、自宅療養のいずれかと
なるが、現在東京都など新型コロナの感染者が急増している地域
では、本来はただちに入院することが望ましい方でも入院先が確
保できず自宅療養を余儀なくされている方が多くおられる。報道
では、1月16日時点で全国の自宅療養者は3万人を超えている
とのこと。新型コロナと診断され入院ではなく「自宅療養」とな
った場合も、人にうつす可能性がある。具体的には発症3日前か
ら発症5日後くらいまでは特に感染性が強く、軽症の方でも最大
10日目まで人にうつす可能性があると言われている。これを踏
まえて自宅療養の期間は、
④発症から10日経過かつ症状軽快から72時間経過 となっており、
最短で発症から10日間までは自宅療養となる。この期間が過ぎ保
健所の指示があるまでは人との接触を避けるため外出はしないよ
うにする。新型コロナウイルス感染症の初期症状は風邪やインフ
ルエンザと似ている。典型的には、発熱 ・咳 ・だるさ ・食欲
低下 ・息切れ・息苦しさ ・痰 ・筋肉痛 ・嗅覚障害・味覚障害
などの症状の頻度が高いとされている。こうした症状の有無につ
いて、1日2回はご自身で確認し、1日1回は保健所に連絡する
ようにする。診断時点では無症状であった人でも、経過中に発熱
や咳などの症状が出現することがある。この場合、自宅療養期間
は症状の出現時を起点として最短10日となる(ずっと無症状の
場合は検査日を起点とする)ので、症状が出たことを必ず保健所
に伝えることが推奨されている(新型コロナ 自宅療養中の過ご
し方、注意したい異変、問い合わせした方が良い症状の目安(忽
那賢志) 、 Yahoo!ニュース)。
新型コロナの症状、経過、重症化のリスクと受診の目安
自宅療養中に新型コロナの病状が悪化することがある。特に注意
すべきなのは、発症から約1週間前後。この時期に「息切れ・息
苦しさ」が強くなると、新型コロナが悪化している可能性がある。
我慢できないほどの/我慢できなくなる一歩手前の「息切れ・息
苦しさ」が出現した場合は、なるべく早く保健所にその旨を伝え
る。ただし、新型コロナの呼吸不全は「幸せな低酸素症"happy
hypoxia"」と呼ばれるほど、体内の酸素が極度に低下していても
自覚症状が強く現れないことがよくある。自験例でも、入院先が
決まるまで自宅療養をしていた自覚症状のない高齢者が、いざ入
院してみると「重症」の基準を満たすほど体内の酸素が欠乏して
いる状態だった、というような事例を多く経験しているとか。
自宅療養中の方の中から、こうした自覚症状に乏しい低酸素症の
方を正しく適切なタイミングで見つけることは非常に難しい。
強いて言えば、パルスオキシメータという血中の酸素濃度を測定
する医療機器は症状が乏しい低酸素症の方も早期に見つけること
ができると考えられ、保健所によっては自宅療養となった際に貸
し出してくれるところもあるようだが、全ての自宅療養者が利用
できるものではない。決して安くはないが、高齢者や持病のある
方など重症化リスクの高い人は市販のものを購入を検討しても良
いかもしれないと解説されている。その他、稀ではありますが血
栓塞栓症など突然の体調不良も起こるので、「突然の強い胸痛や
頭痛」などが出現した場合はすぐに保健所に連絡するようしょう。
なお、発熱や倦怠感、咳などの症状は軽症の人でも長く続くこと
があり、程度が変わらず続いているだけであれば新型コロナの自
然の経過のことが多い。 気になる症状があれば定期報告の際に
保健所に報告・確認するようにと推奨している(その他の新型コ
ロナに関する症状についてはこちらを参考に)。
この港つづく
✔ それにしても、「交差免疫」に頼りきっていいのかとか、こ
のウイルスは謎だらけで、後数ヶ月に頭の整理したと考えている
が当面は対処療法偏重は避けられない(賢しこく恐れるパワー不
足である!)。
風蕭々と碧い時代:
薪ストーブ事業Ⅱ:ストーブ料理レシピ開発
スタイリッシュな里山派薪ストーブの普及をめざし、ストーブ料
理レシピコンテストの開発準備に!
● 今夜の寸評:風邪にはマスクを
マスクを日常的にいつでも、どこでも(といっても、眼鏡は曇る
ので次回にその対策を再び掲載してみるが)、するようになり、
急な慢性的な気管支炎症はずいぶん少なくなった。「マスク・マ
スク・マスク」政策は富岳の貢献もあり実証データが集約され、
「反マスク派」を一掃し、世界の常識となったった。後は「抗体
組み込みマスク」の開発商品普及をまつのみである。
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二兎を追いて一兎も得ず⑤
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