彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救
ったと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤
備え(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした
部隊編成のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ
ー。愛称「ひこにゃん」
彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救
ったと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤
備え(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした
部隊編成のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ
ー。愛称「ひこにゃん」
15 衛霊公 えいれいこう
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「人、遠慮なければ、必ず近憂あり」(12)
「これをいかん、これをいかんといわざる者は、われこれをいかん
ともするなきのみ」(16)
「君子はこれをおのれに求む。小人はこれを人に求む」(21)
「過ちて改めざる、これを過ちと謂う」(30)
「仁に当たりては、師にも譲らず」(36)
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23.君子は、言論だけを貿って、その人物を登用することはない。
しかし、妥当な意見でさえあればどんなに低い地位にある人物の発
言にも、耳を煩ける。(孔子)
子曰、君子不以言擧人、不以人廢言。
Confucius said, "A gentleman never recommends a person
because of his words, and never rejects opinions because of
who said them."
❐ ポストエネルギー革命序論 245:アフターコロナ時代 55
♘ 現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散の時代」
図1 SCC-MS法を用いた細胞内環状ペプチドの計測と細胞膜透過性評
価方法
1.環状ペプチドを含む培地で細胞を培養し細胞に環状ペプチドを浸
透させる。
2.顕微鏡で観察しながら、マイクロニードルで1pL(1兆分の1リ
ットル)以下の細胞質を吸引・採取する。
3.2で使ったニードルをそのまま用いて環状ペプチドをイオン化し、
質量分析で解析することで、環状ペプチドの細胞膜透過性と細胞内
濃度を評価する。
⛨ がん細胞1個から中分子薬剤の細胞膜透過性を評価
2月6日、理化学研究所の研究グループは、次世代中分子医薬品と
して期待されている環状ペプチドの細胞膜透過性を、がん細胞1個
から正確に評価できる新手法を開発したことを報道。この成果は、
これまで直接的な評価が難しかった細胞内部の分子を標的とした中
分子薬剤の開発に大きく貢献すると期待している。
【研究概要】
細胞膜透過性が高い環状ペプチドであるシクロスポリンA(CsA)と
その脱メチル体(dmCsA)3種類に注目。(図2)。CsAは極性の低い
メチル基を含むため、細胞膜の主成分である脂質と親和性が高いこ
とが知られている。一方、CsAのメチル基が脱離すると、極性が上
昇して細胞膜透過性が大きく減少する。このように、CsAの高い細
胞膜透過性は、デリケートな分子構造に依存していることを示唆。
薬効の高い中分子薬剤の開発には、その細胞膜透過性を高めること
が必要であり、分子構造の違いが細胞膜透過性に与える影響を評価
することが極めて重要となる。
図2 本実験に用いた四つの環状ペプチドの構造式
(a)膜浸透性が高い環状ペプチドのシクロスポリンA(CsA)。脱メチ
ル化の対象となった部位を赤色で示す。 (b-d)(a)のCsAの3種類の
脱メチル体(dmCsA-1~3)。CsAに比べて膜浸透性が大きく減少する。
まず、50マイクロモル/L(μmol/L、1μmol/Lは100万分の1モル/リ
ットル)の濃度で環状ペプチドを添加した各培養液で、乳がん細胞
(MCF-7細胞)を3~1440分(24時間)培養した。次に、マイクロマ
ニピュレーターを用いてマイクロニードルを操作しながら、細胞内
部に針先を挿入し、細胞質のみを採取した(図3)。最後に、SCC-
MS法で細胞質へ浸透した環状ペプチドを測定する。
図3 乳がん細胞(MCF-7細胞)からの細胞質採取の様子
•(a)マイクロニードルを細胞に接近させている様子。マイクロニー
ドルを動かし、細胞内部に挿入し、細胞質のみを吸引する。
•(b)細胞質を採取した後の細胞の様子。針を挿入した際にできた穴
が見えるが、細胞の大きさがほとんど変わらないほど微量の採取で
あることが分かる。(後略)
【結論】 今回、1細胞という極微量の生体試料から細胞質のみを吸
い取り、質量分析装置で測定することで、細胞質のみに含まれる環
状ペプチドを測定できることを実証した。これまでの手法では細胞
質だけでなく細胞膜も一緒に採取されてしまうため、細胞内の薬剤
濃度が過大に定量されていた。今回開発したSCC-MS法※を用いるこ
とで、細胞質のみに存在する薬剤濃度と膜透過性を評価することに
初めて成功。今後、本手法を自動化してハイスループット化するこ
とで、細胞内部の病変分子を標的とした中分子創薬を大きく加速で
きるものと期待できる。
※一細胞細胞質質量分析(SCC-MS)法
ガラス製のマイクロニードルで単一細胞から細胞質だけを吸引し、
その針をそのまま用いて試料を質量分析で測定する手法。従来では
難しかった、細胞質に含まれる環状ペプチドの量を測定できる。
SCC-MSはSingle-Cell Cytoplasm Mass Spectrometryの略。
❏ "Quantitation of Cell Membrane Permeability of Cyclic Pepti
des by Single-Cell Cytoplasm Mass Spectrometry", Analytical
Chemistry, 10.1021/acs.analchem.0c03901
⛨ ペグインターフェロンラムダの強力な抗ウイルス作用
トロント(2021年2月5日)-トロント肝臓病センター、ユニバーシテ
ィヘルスネットワーク(UHN)の肝臓専門医であるジョーダンフェル
ド博士らの臨床研究は、実験的抗ウイルス薬が COVID-19で入院する
必要のない患者外来患者の回復を 大幅にスピードアップできること
を示唆。感染した患者を治療し、コミュニティの広がりを抑えるの
に役立つ重要な介入になる可能性があるが、COVID-19ワクチンは今
年展開される。この治療法は、特に現時点では、ワクチンと抗体に
よる治療の両方に対する感受性が低いウイルスの攻撃的な変異体が
世界中に広がっているのを見ると、大きな治療の可能性があると、
共同ディレクターでもあるフェルド博士という。シュワルツライス
マン肝臓研究センターおよびUHNの翻訳肝臓研究におけるR.フェラン
議長。ランセット呼吸器内科で本日発表された研究によると、ペグ
インターフェロンラムダの単回注射を受けた患者は、プラセボで治
療されたグループと比較して、7日以内に感染を解消する可能性が4
倍以上高かった。治療を受けた人はすぐにウイルスを除去し、その
効果はウイルスレベルが最も高い人が最も顕著。また、治療群では
呼吸器症状がより早く改善する傾向が見られた。COVID-19治療の研
究へのウイルス性肝炎に対しペグインターフェロンラムダを使用。
ウイルスレベルが高い(1 mLあたり100万コピーを超える)参加者は
プラセボよりも治療による感染を取り除く可能性がはるかに高かっ
た。プラセボ群の38%に対して、治療群では79%。ウイルスで急速
に減少。
現在まで、COVID-19の外来患者にはモノクローナル抗体のみが有効
であることが示されている。インターフェロンラムダ-1は、呼吸
器病原体に対する活性を持つ先天性抗ウイルス反応に関与するⅢ型
インターフェロンである。軽度から中等度のCOVID-19による外来患
者の治療におけるペグインターフェロンラムダの安全性と有効性を
調査することを目的とした。
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治療効果と公衆衛生への影響
迅速なクリアランスには多くの利点がある。特にウイルスレベルが
高い場合は、より重篤な疾患と他者への感染リスクが高くなるため。
研究で追跡された60人の患者のうち、5人は呼吸器症状が悪化して
いる救急治療室に行った。そのうち4人はプラセボ群だが、実
際の薬を投与された群は1人だけ。 ウイルスレベルをすばやく下げ
ると、人々が悪化するのを防ぎ、病気が他の人に広がるリスクを減
らす可能性がある。これは、公衆衛生に重要な追加の影響を与える
可能性がある。「ウイルスレベルをすばやく下げることができれば、
人々が他の人に感染を広める可能性は低くなり、自己隔離に必要な
時間を短縮することさえできるかもしれない」とフェルド博士は言
う。インターフェロンラムダ インターフェロンラムダは、ウイル
ス感染に反応して体が産生するタンパク質である。それは侵入する
ウイルスを殺すために多くの細胞経路を活性化する能力を持ってい
る。COVID-19を引き起こすコロナウイルスは、体がインターフェロ
ンを産生するのを防ぎます。これは、体の免疫系による制御を回避
する1つの方法です。インターフェロンラムダによる治療は、細胞
内の同じウイルス殺傷経路を活性化します。インターフェロンは多
くのウイルス殺傷経路を活性化するため、一部の治療法で問題とな
る可能性のあるウイルスの「新株」による耐性は、インターフェロ
ンラムダでは問題になりません。インターフェロンラムダは、体内
の一部の組織にのみ存在する受容体を使用するため、他のインター
フェロンとは異なる。COVID-19ウイルスが複製できるすべての場所
で、肺、肝臓、腸で非常に活性があるが、他の場所では活性がなく、
他のインターフェロンよりも副作用がはるかに少なくなる。試験で
は、インターフェロンラムダで治療された患者は、プラセボを投与
された患者と同様の副作用があった。ペグインターフェロンラムダ
(この研究で使用)は、Eiger BioPharmaceuticalsによって開発さ
れた薬剤の長時間作用型であり、小さな針(インスリンなど)を使
用して皮膚の下に1回注射することができる。
次のステップ
これは、トロントで行われた第2相二重盲検ランダム化試験で開始
された研究者の合計60人の参加した。この調査は2020年5月から11
月に実施され、6つの外来患者評価センタから紹介された。これら
の肯定的な結果により近い将来、大規模な第3相試験が開始される
予定。トロント大学、ハーバード大学、ジョンズホプキンス大学で
は、入患者を対象にペグインターフェロンラムダを使用し、曝露さ
れた患者の感染を予防するために使用できる環境で、追加の研究が
進行中である。
❏ Peginterferon-lambda shows strong antiviral action to
accelerate clearance of COVID-19/
⦿ 新たに10歳未満~80代の男女18人が感染 滋賀
滋賀県は6日、新型コロナウイルスに、新たに10歳未満から80代の
男女計18人が感染したと発表した。うち4人が感染経路が。中等症
の1人を除き全員が軽症か無症状。県内の感染者は2234人となった。
居住地別では、東近江市で4人、大津市と長浜市で各3人、草津市
と栗東市で2人など。
⦿ 新型コロナワクチン その特性と接種後の世界
米国の製薬大手ファイザーが開発した新型コロナウイルスに対する
ワクチンについて、間もなく国内承認される見通し。筋肉内への注
射による投与で、21日の間隔を空けて2回接種となります。まず、
今月中には医療従事者(370万人)に先行して接種が始まり、来月以
降、高齢者(約3,600万人)、基礎疾患を有する者(約820万人)、
高齢者施設従事者(約200万人)へと順次接種が進められる。
尚、接種の対象者は当面16歳以上とし、過去にワクチン成分で重い
アレルギー反応が出た方への使用は認められない方針。
ワクチンの作用と効果
このファイザー社のワクチンは、ヒトに使用するワクチンとしては
新しいタイプのもので、mRNA(メッセンジャー・アールエヌエー)
というタンパク質を生成するための設計図が封じ込められている。
これを接種すると私たちのマクロファージという細胞内に取り込ま
れ、そこでコロナウイルスの表面にある「スパイク」というトゲト
ゲした突起の部分に該当するタンパク質を作る。
このトゲトゲが細胞表面に出てくることで、コロナウイルスに対す
る免疫が誘導され、私たちの免疫細胞がウイルスの侵入を早期に認
識できるようになり、コロナウイルスを中和する抗体を大量に産生
する準備も整う。
尚、このmRNAは細胞内でタンパク質を作るが、私たちの遺伝情報が
入っている細胞核に入ることはなく、つまり、私たち自身のDNAが
書き換えられることはありえない。このワクチン、臨床研究によっ
て発症予防効果95%という結果が確認されている。
これは「プラセボ(偽薬)群よりも、ワクチン接種群の発症率が95
%少なかった」というもので、ビックリするぐらい高い有効性です。
少なくとも、インフルエンザワクチンとは比較にならないほど期待
してよいと思われます。また、この臨床研究では、重症化した10
名のうち1例がワクチン接種群、9例がプラセボ群だった。重症化
も予防しているようだと考えられる。発症を防ぐ効果は明らかだが、
感染そのものを防ぐ効果があるかどうか分かってはない。ワクチン
接種後に感染した場合、周囲に感染させなくなるかも分かっていな
い。ただ、mRNAワクチンには、侵入早期に反応する細胞性免疫まで
もを活性化する作用機序があるため、感染予防効果まで期待できる
のではないかと言われている。一方、気になる副反応ですが、接種
した部位の痛みは強い。8割ぐらいの人が12~24時間の痛みを訴え
ている。しかも、かなり痛いといわれる。また、2回目の接種後に
は11~16%の方に38以上の発熱があったという。免疫をつけている
証拠となる。さらに、米国CDCによると、190万人に1回目の接種を
したところ21人にアナフィラキシー反応が起こったとのこと。接種
後30分ぐらいは、気分が悪くなったりしないかを確認し、医療従事
者のいるところで休んだ方が良いだろう。
⛨ ワクチン接種後の世界
ワクチン接種が進んだあと、私たちの暮らしは元に戻るのか? これ
は誰にも分からない。ただ、先が真っ暗よりは、何らかの道標があ
った方が良いかもしれない。
シナリオA:国民7割以上への接種が完了し、集団免疫を達成.
もっとも楽観的なシナリオ。ワクチン接種が進んで集団免疫が達成
されれば、地域流行しなくなることが期待できる。「ワクチンによ
る集団免疫は70~90%が目標になる」というが、その根拠は明白で
はない。実際は、ワクチンの感染防御効果と持続期間によるが、い
ずれにせよ数年はかかるだろう。それまでは、次のシナリオBのよ
うな状態が続くと考える。尚、ワクチン接種が進んでいない国にお
いては、ウイルスが定着して風土病になることも考えられる。こう
した国から就労や長期滞在を目的として日本を訪れる場合には、事
前ワクチン接種を推奨するとともに、出国前のPCR検査、入国後
14日間の自己隔離を求めるようになるかもしれない。
シナリオB:十分な接種率に至らず、国内で散発的流行続く
比較的安全なワクチンが開発されたと思っているが、それでも、若
者たちが接種してくれるかは不明である。このあたり、冒頭で紹介
したように、ワクチンに期待される効果を正確に読み取り、副反応
のリスクについて適切に情報提供することが必要。報道の在り方な
どにより、ワクチン忌避の風潮が高まってしまえば、おそらく集団
免疫には至らない。ワクチンの感染防御効果や持続期間が不十分で
あった場合にも、集団免疫には至らないだろう。その場合でも、ハ
イリスク者や医療介護従事者への接種を着実に進めていくことが必
要。あるいは、飲食店や小売店、あるいは観光事業者など接客にあ
たる方々についても接種に協力いただくことを期待する。そうなれ
ば、ワクチンによって重症者や死亡者を抑え込んでいくことが期待
できる。ワクチン効果の持続期間が短い場合でも、年に1回など定
期接種にすることで免疫維持できる。さらに、一般の方々へと接種
への協力が広がれば、集団免疫に至らなくとも、地域流行の規模や
頻度は減らしていけると思う。こうして、社会全般に求めるような
自粛要請は行われなくなり、地域流行を認めたときには、一般には
マスク着用や手指衛生を呼びかけるレベルで済むかもしれない。多
少の緊張感は残しつつも、ある意味、社会は日常を取り戻していく
だろう。ただし、社会福祉施設や病院は相変わらず大変だと思う。
疑われる患者さんが出たときに、念のため、さっとゾーニングを確
立したり、そこで設定されたレッドゾーンに入るときの防護具を適
切に着脱できるといった感染対策が日常になっていくかもしれない。
シナリオC:ワクチン耐性の変異株が発生し、世界的流行が続く
微生物との闘いは、しばしば進化とのイタチごっこになる。治療薬
を開発すれば耐性ウイルスが出現し、ワクチンを開発すれば耐性株
へと置き換わる。流行している状況で使えば、さらに耐性株が選択
されやすくなる。とくに、遺伝子変異の活発なRNAウイルスでは、
そのリスクが高まる。すでに世界では3種類の変異株を確信されて
おり、英国変異株は、国内でも市中感染を認めているが、幸いなこ
とにワクチンへの耐性は生じていないようが、南アフリカ変異株と
ブラジル変異株については、従来型の抗体への活性が低下している
ようで、ワクチンについても有効性が低下している懸念がある(結
論は出ていない)。ワクチン接種による集団免疫の獲得が、耐性株
の出現に間に合わなければ、世界的流行が繰り返されることになる。
病原性が上がったり、あるいは小児への感染性が高まれば、より悲
劇的なことが生じるかもしれない。そのとき世界はこのウイルスを
封じ込めるしかないだろう。国際的な協調のもとで人の移動を制限
し、活動を自粛して、封じ込めた状態を世界的に維持しながら、ワ
クチンの再開発とともに、ワクチン接種プログラムを途上国を含め
て迅速な実施するというオペレーションである。
⦿ 耐性株が広がる前に、さっさと皆が接種して封じ込めるのが、
変異の速度も低下し、制御しやすくなりベストである(新型コロナ
ワクチン その特性と接種後の世界(高山義浩)、Yahoo!ニュース)。
✔ ワクチンは受けるとして、その先はまだわからないというのが
今夜の感想です。
📚 忙中閑あり読書録Ⅲ:
習近平が隠蔽したコロナの正体 河添恵子
第三章
地図から消えた「新しいラボ」とフランスの深い〝闇”
武漢に二カ所ある「中国科学院武漢病毒(ウイルス)研究所」/「
新しいラボ」ができるまで/「地図上」から地名とともに消えた/
「フランス中国基金会」のフランス側の顔ぶれ/メリュー家と中国
の深淵な関係/「最も中国との関係が古い地」リヨン/殺人疑惑の
ある人物もメンバー/南普陀(Nanputuo)プランの恐ろしさ/HI
V博士が「ウイルスは人工的、武漢の研究所でつくって漏れたのだ
ろう」/「生物兵器庫と化してしまうのではないか?」との不安/フ
ランスの「言い分」は「言い訳」か/「海鮮市場から出たというの
は美しい伝説だ」
武漢に2つの中国科学院武漢病毒研究所ありその1つはグーグルマ
ップから抹消されていた----彼らの『新しいラボ』は、高度封じ込
めの実験室を安全に操作するために必要な訓練を受けた技術者と研
究者が、深刻なほど不足しており、ラボには大規模な管理上の弱点
があり、深刻な健康上のリスクをもたらす危険性があり、ワシント
ンが関与するよう----これは米ワシントン・ポスト紙が2020年4月
14日に報じた、湖北省武漢市の通称「新しいラボ」の研究者らと面
談した駐中国のアメリカ大飽員2人(環境・科学・健康部門)が、
2018年1月19日に「敏感ではあるが機密扱いではない」レベルでワ
シントに送ったとされる外電の一部である。この「新しいラボ」の
詳細を記す前に、武漢市には2カ所の「中国科学院武漢病毒(ウイ
ルス)研究所」がある。1つは武昌区にあり、1965年に設立(1958
年7月正式に成立)された。中国当局が「新型コロナウィルス(CO
VID-19)発生源」と早々から喧伝して、解体した華南海鮮卸売市場
とは長江を隔てて東南方向 に約12キロ離れた地点にある。そして、
もう1ヵ所がアメリカ大使館員の指摘した「新しいラボ」であり。
武漢市郊外の江夏区にて、2015年1月に建設工事を終えた,華南海
鮮卸売市場からは南へ直線距離で32キロメートルほど離れてい官製
メディアは数年前まで「武漢国家生物安全(バイオ・セーフティ)
実験室」と記し、地名(所在地)は「武漢市江夏区中国科学院武漢
病毒研究所鄭店園区」(ヂェンディエン・サイエンスパーク)」と
表示されていたが、近年この「新しいラボ」も「中国科学院武漢病
毒研究所」と称され当然、管理責任者は「武昌区」から「江夏区」
に移されていたと推測し、グーグルーマップ検索した2020年1月下旬
には存在していた写真も地名(英語・中国語)もろとも抹消されて
いたという.(軍事秘密上抹消されることはあるが)。
米英メディアは4月14日目から15日にかけて新型コロナウイルスに
ついて「武漢のウイルス研究所から流出した可能性が高い」との疑
惑を一斉に報じた。だからなのか、あるいはHIVウイルスを1983
年に発見し、2008年にノーベル生理字・医学賞を受賞したフランス
のリュック・モンタニエ博士の、計算がなく純粋無垢な発言がが火
を点けてしまったのだろうか?モンタニエ博士の発言を紹介。4月
16日のフランスのサイト『どうして?ドクター』の音声インタビュ
ーで、モンタニエ博士は「新型コロナウイルスは人工的なもので武
漢の研究所でつくられたのだろう,事故で流出したはず」と語った。
そして第一音章で紹介したアンソニー・トゥー(杜祖健)博士も興
味を持った、インドのデリー大学とインド理工学院に所属する研究
者たちが「bioRxiy」にアップした「エイズウイルスのそれとの類
似性」に関する研究論文※を同博士は「(類似性が)偶然である可
能性は低い」と語った。論文の「新型コロナウイルスのタンバク質
に新しい4つの挿入配列がHIVウイルスのタンパク質配列にの中
にあることを見つけた」にHIV博士の心が躍動したようだった。
論文が取り下げられたことについて、「圧力に屈した。自分は83
歳、怖くない」とも語ったという。
※Uncanny similarity of unique inserts in the 2019-nCoV spike
protein to HIV-1 gp120 and Gag、doi: https://doi.org/10.1101/
2020.01.30.927871➲※ 型コロナウイルスにHIVウイルスと不自然
に類似したタンパク質が含まれている、と主張するプレプリントが
bioRxivに掲載されるも、2日で取り下げられる bioRxivは新型コロ
ナウイルス関連プレプリントに関する注意喚起を表示 | カレントア
ウェアネス・ポータル
✔ 生理・医学系のサスペンスドラマを観ているようで、不謹慎か
もしれないが実に「事実は小説より奇なり」と面白い。
この項つづく
⛨ 血管とリンパ管の独立性が維持される仕組みを解明
熊本大学の研究者らが、血管とリンパ管の独立性が維持される仕組
みを明らかにしました。血管とリンパ管は、別々のネットワークを
全身に張り巡らせ、それぞれ独自の機能を発揮するが、血管とリン
パ管の特徴や構造は酷似しており、両者がお互いをどのように見分
け、独立性を担保しているのかは長年未解明であった。本研究では
血管内皮細胞の分子「FLCN」が血管とリンパ管の独立性を維持する
門番として働いていることを明らかにした。
【概要】
それによると、血管とリンパ管は、最終合流地点である頸部の静脈
角まで一切接続することなく、各々が独立したネットワークを形成。
血管は、肺から取り入れた酸素を全身の組織に運搬し、受け渡すパ
イプラインとして働く一方、リンパ管は血管が回収しきれなかった
組織液を取り込むとともに、免疫システムの一部として働く。しか
しながら、血管とリンパ管、特に静脈とリンパ管の特徴・構造を比
べると、見分けがつかないほど酷似しており、両者がお互いをどの
ように見分け、独立性を担保しているのかは、古くからの疑問とし
て残されてきた。このメカニズムを解明することで、ヒトのリンパ
系疾患に対する新規治療法の開発基盤となる可能性がある。つまり、
詰まったリンパの流れを直接静脈に還流させる迂回路(静脈-リン
パ管シャント)をつくることで、浮腫(むくみ)を改善させること
ができると考えています。このため、血管とリンパ管の独立性を担
保するメカニズムの研究が世界各国で盛んに行われているが、全く
解明されていないのが現状であった。
そこで、 本研究では、まず多発性肺嚢胞、腎がん、良性の皮膚腫瘍
などを典型的症状とする遺伝性疾患である「Birt-Hogg-Dube(BHD)
症候群」の原因遺伝子として知られるフォリクリン(FLCN)に着目
し、血管内皮細胞においてFlcn遺伝子をなくした「血管内皮細胞特
異的Flcn欠損マウス」を作成したところ、血管とリンパ管の異常吻
合により胎児期に致死となる、ということを発見した。さらに、血
管とリンパ管が完全に分離した生後のマウスにおいても、血管内皮
細胞におけるFlcn遺伝子をなくすと、同様に異常吻合してしまうこ
とを見出した。上記の実験から、Flcnが欠失すると、静脈内の各所
で「リンパ管もどき静脈内皮細胞」が出現し、この細胞が原因とな
り血管とリンパ管の吻合が起きることが分かりった。通常、リンパ
管発生制御の中心的転写因子であるProx1(*)が静脈で発現しない
ようにFlcnが制御しているが、血管内皮細胞のFlcnの制御が破綻す
ると、静脈でProx1が発現し、「リンパ管もどき静脈内皮細胞」が生
じることが明らかになる。また、Flcnの欠失によって転写因子Tfe3
が核内に移行し、Prox1の発現を直接制御していることも分かる。実
際、FlcnノックアウトマウスにTfe3ノックアウトマウスを掛け合わ
せたところ、Flcnが欠失していてもTfe3がなければProx1は発現せず、
「リンパ管もどき静脈内皮細胞」は見られませんでした。以上の結
果により、FLCNは血管とリンパ管の可塑性を制御する門番として働
き、血管とリンパ管の分離を維持していることが明らかになる。血
管・リンパ管という体内の2つの酷似する循環系が、なぜ一切接続
することなく、独立したネットワークを形成するのかという、長年
世界的に未解明とされてきた生物学的な疑問を解明したという学術
的重要性を持ちます。また、臨床的側面からは、がん転移のメカニ
ズム解明の糸口となる可能性とともに、リンパ浮腫に対する治療へ
の発展の可能性を秘めています。がん手術後のリンパ浮腫において
は、リンパ節郭清(切除)の結果、リンパの還流機能が低下し上肢・
下肢に深刻な浮腫(むくみ)が生じる。
現在、治療法として運動療法や弾性ストッキングなどの理学療法、
鏡視下リンパ管-静脈吻合術が挙げられているが、熟練のマイクロ
サージャリ―の技術をもってしても治療効果が十分とは言い難いの
が現状。将来的にはFLCNのシグナル経路に介入することで、局所で
薬剤的に静脈とリンパ管をつなぎ合わせたシャントを創出できれば、
リンパ浮腫の画期的治療になると考えている。
高容量蓄電池を可能にする電極材料を発見
酸素の電子を放出した状態が安定して存在
東京大学の研究グループは2021年1月、酸素の電子を電力貯蔵に利
用してもエネルギー損失がない電極材料を発見したと発。蓄電池の
容量を大幅に高めることが可能とのこと。
リチウムイオン電池に代表される蓄電池は、モバイル機器や電気自
動車(EV)、家庭用など幅広い用途で需要が拡大する。カーボンニ
ュートラルな持続社会の構築の向け、電池の電力貯蔵能力をさらに
高めるための研究開発も進む。その1つが、電極材料に含まれる酸
素の電子を電力貯蔵に用いる試み。
従来は、電極材料(遷移金属酸化物)に含まれる一部の元素(遷移
金属)のみを、電子の放出・吸収源として利用しており、電力貯蔵
能力の向上には限界があったという。酸素の電子を電力貯蔵に用い
る場合でも、高容量化を実現できる半面、蓄積した電気エネルギー
が熱として放出されるため、大きなエネルギー損失を生じるという
課題があった。研究グループが新たに発見した電極材料「Na2Mn3O7
」は、酸素の電子を電力貯蔵に用いても、エネルギー損失がなく電
気エネルギーを貯蔵できることが分かった。
上図はこれまでの電極材料、下図は今回発見したNa2Mn3O7におけるエ
ネルギー損失 出典:東京大学
具体的には、Na2Mn3O7が4.23V、4.55Vで充電されてNa+を脱離。同時
に酸素が電子を放出して電気エネルギーを貯蔵する。放電を行うと
Na+が挿入され、酸素が電子を吸収して電気エネルギーを供給する。
重要なのはこの放電が4.19V、4.52Vで行われる点だという。充電と
放電が0.04V、0.03Vという極めて小さい電圧差であるため、電気エ
ネルギーの損失はほとんどなく、貯蔵・供給が可能となった研究グ
ループは、電気エネルギーが失われない要因も調べた。酸素の電子
状態を磁気測定した結果、酸素の電子が放出された状態(リガンド
ホール)が、安定に存在していることが分かった。これまでは、酸
素の電子が放出されると不安定な構造となり、酸素原子同士が結合
することによってエネルギーが失われていたという。第一原理計算
により電子状態を調べたところ、電子を放出した酸素の2p軌道が、
Mnの3d軌道と強く相互作用し、酸素の電子が放出された状態を安定
化していることが判明した。
第一原理計算から得られた状態密度(左)とフェルミ準位直上の軌
道(右) 出典:東京大学
研究グループは今後、酸素原子同士の結合を防ぐことができる電極
材料の開発を急ぎ、高容量電池の早期実用化を目指す。
✺ ペロブスカイトと有機材料タンデムセルで18.04%
韓国の研究者は、ペロブスカイトと有機材料をベースにした他のど
のタンデムセルよりも高い効率のPVセルを開発したと主張している
韓国の蔚山科学技術大学(UNIST)の研究者は、無機ペロブスカイト
と有機バルクヘテロ接合(BHJ)技術に基づくハイブリッドタンデム
太陽電池で18.04%の変換効率を達成したと主張しています。
研究グループは、パフォーマンスの達成を、ペロブスカイトと有機
材料に基づくタンデムデバイスの中で最高の効率率であると説明し
ている。これは、デバイスの2つのサブセル間のほぼ最適な吸
収スペクトルの一致の結果であると彼らは付け加えました。フロン
トセルとバックセルの光学特性は、CsPbI2Brとして知られるセシウ
ムベースの無機ペロブスカイトおよびいわゆるPTB7-Th:IEICO-4Fブ
レンドと一致した。これは、半透明、イメージング、およびタンデ
ムデバイスアプリケーションに特に魅力的。単一のタンデムデバイ
スでそれらを組み合わせる前は、CsPbI2Brサブセルは9.20%の効率
を示した。 PTB'.Th.IECOFに基づいて、10.45%の効率を示した。こ
の研究で設計されたハイブリッドタンデムデバイスは、有機BHJバッ
クセル層の疎水性に起因する湿度ストレス下での長期安定性の改善
を示すと研究者は付け加えた。彼らは、無機ペロブスカイト/有機ハ
イブリッドタンデムデバイスは、外部量子効率(EQE)を改善し、サ
ブセルのエネルギー損失を減らすことで、28%近くの効率に達する
可能性があると言う。
via Hybrid tandem perovskite solar cell with 18.04% efficiency
/pv magazine International
遺伝子の謎 Ⅳ
1.遺伝子のすべて
遠い昔ある時点、人間の脳が物事をじっくり考えられるほど発達
した段階で、私たちの祖先は遺伝の働きについて思いをめぐらし
たに違いない。例えば、自分の子供がほかの子供だちと体つきが
違うことに彼らが気づ いていなかったとは考えられない。まだ、
初期の人類も私たち同様、敵と味方、強者と弱者、知恵者と愚者
を区別できたと推測される。先史時代に生きた私たちの祖先は、
遺伝に間する初歩的な知識を活用し、試行錯誤を繰り返しながら、
作物であれば、例えば最も大きな実をつけるものを育て、乳牛で
あれば、いちばんたくさんミノレクが採れる牛を殖やした。彼らは後
世の科学者が「遺伝学」と呼ぶ分野を、そうとは知らずに切り間
いていたのである。遺伝学は、ごく簡単に言えば、生物種を問わ
ず、両親がどのようにして遺伝形質を子に伝えるかを研究する学
問である。形質継承の基礎を理解するのに科学者は何世紀もかか
った。今でも、その意味するところが完全に分かっているわけで
はない。
風蕭々と碧い時代:
● 今夜の寸評