彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救
ったと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤
備え(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした
部隊編成のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
愛称「ひこにゃん」
17 陽 貨 よ う か
-------------------------------------------------------------
「性、相近し、習、相達し」(2)
「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」(4)
「道に聴きて塗に説くは、徳をこれ棄つるなり」(14)
「ただ、女子と小人とは養い難しとなす」(25)
「年四十にして悪まるるは、それ終わらんのみ」(26)
-------------------------------------------------------------
2 天性はだれでも似かよっている。教養や習慣の違いで、差がつ
くのだ。(孔子)
子曰、性相近也、習相遠也。
3 とはいえ、最上級の知能の持主と、最下級の知能の持主との間
には、動かすことのできない差違があるものだ。(孔子)
子曰、唯上知與下愚不移。
✔ とはいえ、"それでどうなの"と口を突いてしまう2篇。
要時生成型亜塩素酸イオン水溶液事業
昨年8月24日、大阪大学免疫学フロンティア研究センタの研究グル
ープは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の早期にサイトカイ
ンIL-6が血中に増加し、このIL-6が血管から血液凝固を促進する分
子PAI-1を放出することを発見。COVID-19患者のPAI-1レベルは、細
菌性敗血症または重症熱傷の患者に匹敵する高さであり、PAI-1に
より肺など多くの臓器で血栓ができて血管から液性成分を漏出させ
肺炎を重症化させると考えられます。IL-6を抑える抗体医薬品(商
品名:アクテムラ®)が早期の肺炎治療に有効であると期待さている。
大阪大学では、革新的酸化剤である「要時生成型亜塩素酸イオン水
溶液(MA-T®)」のメカニズム解明・応用化研究を進め、昨年9月から
独立研究開発法人科学技術振興機構のOPERA事業に採択された「安
全な酸化剤による革新的な酸化反応活性化制御技術の創出」により、
実用化研究を進めている。研究グループはMA-T®が新型コロナウイ
ルスに対しても1分間の接触試験で有効に消毒できることを確認し
ている。
⛨ 特開2021-045753 医療廃棄物容器の処理方法
⛨ 特開2019-181324 気体発生装置
⛨ WO2011/108730 単核金属錯体、水素化還元触媒、脱水素用触
媒、水素化還元生成物の製造方法、水素(H2)の製造方法およ
び脱水素反応生成物の製造方法
⛨ 特開2018-138178 浮遊ウイルス感染対策方法
【概要】
呼吸器ウイルスは、その感染者の呼吸器から排出された飛沫中にも
存在している。当該飛沫は空気中に浮遊し得るので、未感染者が、
呼吸器ウイルスを含んだ飛沫で汚染された空気を吸い込むことによ
って感染が拡がり、呼吸器ウイルスが蔓延する。
尚、麻疹ウイルスや風疹ウイルスにおいても、当該ウイルスの感染
者の呼吸器からの飛沫で汚染された空気を未感染者が吸い込み、呼
吸器を介して二次感染することから、一般的に「呼吸器ウイルス」
とは呼ばないものの、同じ範疇に属する。
浮遊ウイルスが存在し得る空間に二酸化塩素ガスを供給して、前記
空間における二酸化塩素ガスの濃度を、動物は生存し得るが前記
浮遊ウイルスが失活する濃度である、0.0001ppm~0.1
ppmとする、浮遊ウイルス感染対策方法で動物が存在し、かつウ
イルスが浮遊する空間において、動物がその空間に安全に生存した
ままの状態で、動物へのウイルス感染等を防止することのできる、
浮遊ウイルス感染対策方法を提供。
⛨ 特開2019-166408 酸化塩素ガスによる除染方法
【概要】
過酸化水素は、凝縮による生産装置や内装建材の腐食が懸念される
こと、また残留ガスの除去に時間がかかることから、特に異物の混
入が厳しく制限される無菌室の除染においては使用が困難となる場
合がある。また、過酢酸製剤は通常霧状で使用されることから、気
中拡散性に劣り、広い空間の除染には適していないという問題があ
る。
図3 低濃度曝露試験における二酸化塩素ガス濃度の経時変化を表
す概略的なグラフ
● 実施するための形態
二酸化塩素ガスの特徴
二酸化塩素ガスは、解放系では揮散しやすいという特徴を有し、汚
染物質の除去に有効な濃度まで迅速に濃度を上昇させることができ
る。また、狭隘な空間にも進入しやすいことから、狭隘な空間に存
在する汚染物質に対しても十分に除去効果を発揮することができる。
汚染物質の除去について
本実施形態に係る除染方法によれば、閉鎖空間内での二酸化塩素の
気相付与によって汚染物質を短時間で効果的に除去することができ
る。本実施形態において「閉鎖空間」とは、完全に密閉された空間
である必要はなく、二酸化塩素ガスが空間内において充満されるよ
うな空間であればよい。このような空間であれば、本発明の効果を
十分に得ることができる。「閉鎖空間」は特に制限されないが、異
物の混入が厳しく制限される、医薬品工場、食品工場、病院、研究
所等の施設おける製造ライン、作業室、実験室、手術室等において
好適に実施され、これらは密閉された空間であることがより好まし
い。「閉鎖空間」には、金属製物体、非金属製物体、およびそれら
の組み合わせからなる群から選択される内容物を含むことができる。
閉鎖空間内の金属製物体は、鋼、アルミニウム、鉄、銅、クロム、
鉛、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される金属から
形成されることができる。非金属製物体は、木材、れんが、石材、
シンダーコンクリート、セラミックタイル、天井タイル、カーペッ
ト、織物、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される材
料から形成されることができる。内容物の具体例としては、例えば、
生産装置、製造機械、空調機、除湿機、計測器、分析機器、電子機
器(例えば、電話機器、コンピューター、コピー機および他の電子
オフィス機器)、照明機器、音響機器、内部建材および配管、実験
器具、手術用具、工具、その他の備品等が挙げられる。
二酸化塩素は、殺菌力が非常に優れており、殺菌消毒液として一般
に使用されている無水エタノールの約50万倍、グルコン酸クロル
ヘキシジンの約100倍、塩化ベンザルコニウムの約100倍、次
亜塩素酸ナトリウムの約10倍の殺菌力を有している。また、二酸
化塩素は、塩素のようにpH値の上昇による殺菌力の低下が見られ
ず、広範囲なpH領域での有効性が認められている。二酸化塩素は、
抗菌スペクトルが幅広く、細菌、真菌、ウイルス等の汚染物質に対
し優れた滅菌および殺菌効果を示す。例えば、大腸菌やサルモネラ
菌の他、レジオネラ菌、緑膿菌、腸炎ビブリオ、乳酸球菌、乳酸桿
菌、セレウス菌、クロストリジウム、カンピロバクター、クラドス
ポリウム、フザリウム、クモノスカビ、青カビ、白癬菌等に対する
殺菌試験でその効果が確認されている。また、インフルエンザウイ
ルス、ノロウイルス、HIV、B型肝炎ウイルス、ロタウイルス、
イヌパルボウイルス等のウイルスに対する不活化も確認されている。
二酸化塩素は化学構造的に安定であり、発がん性物質を生成せず、
かつ人体に対する毒性も少なく安全性が高い等の利点もある。
二酸化塩素ガスは、比較的短時間で分解される。そのため、除染処
理後の後処理の手間や労力が省かれる。
実施形態における「汚染物質」としては、例えば、細菌、真菌、ウ
イルス等が挙げられる。また、本実施形態における「汚染物質の除
去方法」とは、前記汚染物質を、消毒、殺菌および/または滅菌す
る方法を意味する。
実施形態において、3log低減、4log低減、5log低減、
6log低減とは、それぞれ、バイオロジカルインジケーター(
BI)に担持された初期菌数に対して、殺菌操作により残存した
菌数がどの位のオーダーまで低減したかを表す指標である。具体的
には、例えば、初期菌数が2.8×106 c.f.u.の場合、3log低減
は菌数が2.8×103 c.f.u.以下、4log低減は菌数が2.8×102 c.
f.u.以下、5log低減は菌数が2.8×10 c.f.u.以下、6log
低減は菌数が2.8c.f.u.以下となることを示す。
実施形態において「消毒する」とは、閉鎖空間および閉鎖空間の内
容物を清浄化するプロセスを指し、一般的には、生菌の3log低
減、すなわち99.9%以上の減少を指す。実施形態において「殺
菌する」とは、閉鎖空間および閉鎖空間の内容物上にある病原体を
除去するまたはこれらを不活性化させるプロセス、例えば、病原菌
および/または細菌を殺作用するまたは無害化するプロセスを指し、
一般的には、生菌の4log低減、すなわち99.99%以上の減
少を指す。
● 低濃度曝露試験
80ppm未満の低濃度の二酸化塩素ガスを閉鎖空間12に曝露し
た。閉鎖空間内は、空調機13および除湿機5により、温度を19
~26℃、水蒸気量を5~10g/m3、相対湿度を25~42%
に調整した。所定の曝露時間ごとにバイオロジカルインジケーター
7を5個ずつ回収し、それぞれの残存菌数を評価した(表2)。
● 3log低減試験
3log低減を達成した実施例8~13-2の結果を表3に示す。
【符号の説明】
1:二酸化塩素ガス発生機 2:二酸化塩素ガス濃度計測器(計測
部) 3:二酸化塩素ガス濃度計測器(吸引部) 4:二酸化塩素
ガス回収機 5:除湿機 6:サーキュレーター 7:バイオロジ
カルインジケーター(BI) 8a、8b:反応液2種類(亜塩素
酸ナトリウム水および塩酸) 9:ガス供給配管 10:ガス吸入
配管 11:ガス吸引用テフロン(登録商標)チューブ 12:閉
鎖空間 13:空調機 14:温度湿度指示計
未曾有のパンデミックはなぜ起きたのか?過去のウイルスと何が違
うのか?ワクチンはいつ実用化されるのか?について第一人者が解
説。二酸化塩素ガスは、アメリカ環境保護局(Environmental Pro-
tection Agency,EPA)において燻蒸の滅菌剤として1988年より認
可されている。また、環境消毒や無菌操作が求められるバイオセイ
フティキャビネット内を二酸化塩素ガスで滅菌する方法は、米国国
家規格協会(ANSI)によって規格化されている。特許文献1に
は、閉鎖空間に環境制御下で所定のCT値の二酸化塩素ガスを導入
することによる除染方法が開示されている。閉鎖空間に、所定の水
蒸気量以下の環境下、二酸化塩素ガスを導入することにより、空間
内の内容物を腐食することなく、従来に比べ安全かつ短時間に除染
を実施できることを見出し、本発明を完成させた。
図3のごとく、閉鎖空間内での二酸化塩素の気相付与によって汚染
物質を除去し、かつ前記閉鎖空間内にある内容物の化学腐食を低減
する方法であって、水蒸気量10g/m3以下の環境下とした前記閉
鎖空間において、二酸化塩素ガスを発生させる工程と、二酸化塩素
ガス濃度230ppm以下、かつCT値50~2000ppm・時
で二酸化塩素ガスを前記閉鎖空間へ導入する工程とを含む方法で、
除染を必要とする空間内の内容物を腐食することなく、従来に比
べ安全で短時間に大空間の除染が可能な除染方法を提供する。
ウイルスが最初にどのようにこの世に出てきたかについては、
諸説あります。たとえば細胞の中に独自のDNAを持つミトコ
ンドリアは、もともとは外にいた物質が細胞に寄生してできた
という説があります。これと似た考えで、元来、ウイルスは細
胞の器官の一つだったのが、何かの拍子に外に出てしまったと
いう説もあります。ウイルスは外にいると自分だけでは生きら
れないために、感染という形で細胞の中に戻ろうとするという
考え方です。さらには、生物が発生したように、現れてきたと
いう説もあります。これらの説のうちどれを支持するかと聞か
れれば、私にはどちらでもいいと思っています。
河岡義祐 『2-2-1 ウイルスの起源は? 』
WHO(世界保健機関)について、現在さまざまな議論が起き
ている。アメリカのトランプ大統領は、WHOが中国寄りだと
批判し、拠出金の支払いをT時停止。2020年7月には脱退
を通知した。これには政治的な意図が背景にあるように思える。
本来、考えるべきは、WHOがパンデミックを宣言するタイミ
ングが適切だったのかどうかだろう。果たして、WHOの判断
は正しかったのか。そしてパンデミックを防ぐには、どうすれ
ば良かったのだろうか----。
私が最初にこのウイルスについて目にしたのは2020年1月
初め「ProMED」という世界中の感染症関係の情報が流れ
てくるメーリングリストでした。ウイルス性の感染症について
このような情報は頻繁に流れてくるので、最初はそれほど気に
とめていませんでした。事の重大さを認識したのは1月中旬で
す。その時に受けたインタビューで、私はこのウイルスの感染
拡大のペ-スはSARSを上回り、日本国内で広がる可能性が
十分に考えられるとして、パンデミックの可能性を示唆しまし
た。
2020年1月29日には「ニューイングランド・ジャーナル・
オブ・メディシン」(世界で最も権威のある臨床医学雑誌のひ
とつ)に、このウイルスの報告が掲載されました。
原因不明の肺炎患者の集団が中国武漢の海鮮市場で発生し、未
知のコロナウイルスが見つかった。すぐに中国疾病対策予防セ
ンターー(中国CDC)がウイルスのゲノム解析を行い全塩基
配列を決定。
コロナウイルスのSARSともMERSとも違う新型コロナウ
イルスということで、2019-nCOV(その後、SARS
ICOV-2に改名、SARSの正式名称はSARS-COV、
MERSはMERS-COV)と名付けていました。そして、
武漢において1月3日から始まった感染状況を調査するサーベ
イランスの結果が報告されており、ウイルスがどの程度広がっ
ているかや、患者がどのくらい出ているかが記されていました。
これは衝撃的でした。それは死者の多さでも感染経路でもなく、
1月3日の段階で武漢に研究所を送ってこれほどの調査が行わ
れるほどに、すでに大きな問題になっていたことに驚いたのて
す。ウイルスがかなり流行していない限り、このような調査は
行われないからです。この報告は、中国人研究者だけではなく、
香港の研究者も共著者となっていました。論文により、武漢で
はどんどん人が感染していることが明らかになり、パンデミッ
クになることを私は確信しました。ところがその時点で、その
ような危機的な認識は世界中に伝わっていませんでした。もし、
それが伝わっていれば、今のような事態は避けることができた
かもしれません。
「中国だから」が落とし穴?
この頃、「インフルエンザの年間死者数に比べ死者が少ないか
ら、それほど恐れることはない」と話す人もいました。よく考
えればわかるのですが、すでに世界中に広がっている感染症の
Iシーズンの死者数と、武漢から出たばかりでまだ広がってい
ない段階のウイルスの死者数を比較しても、何の意昧もありま
せん。初期の段階ではウイルスの正体がわかっておらず、たと
えば病原性が弱くあまり重い病気を起こさないウイルスである
可能性もありました。中国で多くの人が亡くなっているのは、
医療制度の問題であることも十分に考えられました。
ただし、このウイルスが確実にパンデミックを起こすことは、
1月の段階で予測できました。中国であれだけ広がっていると
いうことは、人から人へよく伝播する性質をすでに獲得してい
るものであることが明らかだからです。これが世界に広がるの
は時間の問題でした。ウイルスが広がるかどうかと、多くの人
が死ぬかどうかは別の次元の話なのです。
だんだんと中国で死者が増えていることが明らかになってきた
時に、多くの人は中国だからだと思っていたのではないでしょ
うか。対岸の火事だと思い、我が身のことと考えられなかった。
そこが落とし穴だったんです。
蓋を開けてみると、重症化した場合は、どんなに高度医療を施
しても命を牧うことが困難になるウイルスだったのです。
新型インフルエンザパンデミックの後遺症
2019年12月31日の時点で、中国はWHOに正体不明のウイルス
によるクラスターが発生したことを報告していましたが、2020
年2月4日の時点でヽWHOの感染症の専門家、シルビー・ブリ
アン氏は、「現時点ではパンデミックではない」と言明してい
ました。
結局、新型コロナウイルス感染拡大は「パンデミック(世界的
な大流行)」に相当すると表明されたのは3月11日です。
パンデミック言言を出すことにWHOが躊躇したのは、中国に
対して遠慮があったからだともいわれていますが、それよりも
っと重石になったのは、2009年の新型インフルエンザ・パンデ
ミックの後遺症かもしれません。というのも、新型インフルエ
ンザの時に、WHOがパンデミックを宣言したのは時期尚早だ
ったのではないかという批判がよ く見られたからです。新型
インフルエンザでは結局、世界全体で見ると亡くなった方の数
もそれほど多くなく、パンデミックとしては比較的小規模だっ
たために、余計に批判を浴びました。
結局、新型コロナウイルス感染拡大は「パンデミック(世界的
な大流行)」に相当すると表明されたのは3月11日です。
パンデミック言言を出すことにWHOが躊躇したのは、中国に
対して遠慮があったからだともいわれていますが、それよりも
っと重石になったのは、2009年の新型インフルエンザ・パンデ
ミックの後遺症かもしれません。
というのも、新型インフルエンザの時に、WHOがパンデミッ
クを宣言したのは時期尚早だったのではないかという批判がよ
く見られたからです。新型インフルエンザでは結局、世界全体
で見ると亡くなった方の数もそれほど多くなく、パンデミック
としては比較的小規模だったために、余計に批判を浴びました。
河岡義祐 『2-3 パンデミック
宣言はなぜ遅れたのか』
コウモリと長く共生していた新型コロナウイルスが、どうして
人に感染するように変異したのか。
当初、武漢の海鮮市場周辺での感染が多かったため、市場で取
引されているコウモリから人へ感染した可能性が指摘された。
だが、海鮮市場での流行前から人が新型コロナウイルスに感染
していたことが判明し、このウイルスの発生源はどこなのかと
いう疑問が深まっていた。
2020年4月にアメリカのトランプ政権は、武漢のウイルス研
究所から人工的に合成されたウイルスが流出した可能性に言及
した。故意でなくとも、ミスにより研究所から流出したのでは
ないかと見る向きもある。
WHOはその可能性はないと否定した。さらに、アメリカやイ
ギリスなど5カ国が機密情報を共有するネットワーク「ファイ
ブアイズ」も、武漢の研究所から流出した可能性は「極めて低
い」という見方を示している。
私は発生当初から一貫して、新型コロナウイルスが人為的に作
られた可能性は、きわめて低いと思っていました。なぜなら、
ゲノムの配列から、元々はコウモリにいたウイルスであること
が明らかで、それが何らかの理由で人に伝播したとみるのが自
然だからです。
そもそも、ウイルスの病原性を高めるのはとても難しい作業で
す。なぜなら、今存在しているウイルスは、その環境に最も適
したものが選ばれているからです。そのウイルスを、たとえば
人に感染するようなウイルスに改変するのは、ほぼ不可能です。
現時点では、コウモリの新型コロナウイルスの何を変えると、
人で病気を起こすように強毒化するのかはわかっていません。
ウイルスはバランスよくできている
元のウイルスと同じものを作るのは難しくありません。また、
弱くするのも簡単です。
なぜなら、人工的に変異を入れると多くの場合、ウイルスは弱
毒化するからです。
ですが、元のウイルスよりも強いウイルスを作ることは困難な
のです。
ウイルスは様々なプロセスを経て、一番いい状態のものが残っ
ています。ウイルスはそれ自体がとてもづフンスよくできてい
るのです。それを操作してもよくはなりません。「よく」とい
うのは、よく増えるという意味です。
河岡義祐 『2-4 新型コロナウイルスが
人為的に作られた可能性は低い』
ウイルス学はまったく素人だからわからないが、自治会の役員の初
会議(昨年2月)『備えあれば憂いなし』という抱負を印刷・配布
したように、ポストケインズ主義環境派(自称)のわたしの予測は
的中する。当初専門家やコメンテターが言う『弱毒化』との言説を
当初から懐疑している。予想を裏切り「感染力の増大」「強毒化」
(英国型、ペルー(短命)型の変異種など)、"高速進化"を指摘す
る専門家もいる。まして、中国の公式論文・調査報告書の反証資料
を耳目したことがない。もっとも、ネット上では関連する情報は残
片的に収集できるが、好奇心が湧くものの、実にしんどい作業であ
る。
【ウイルス解体新書 ⑤】
宿主範囲、組織向性およびウイルス増殖 1-5
ほとんどのコロナウイルスは、1つの種でのみエピデミック疾患を引
き起こすが、他の種の実験的接種により、通常は疾患のない限られ
た複製が生じる可能性がある。コロナウイルスは通常、呼吸器疾患
または腸疾患を引き起こすが、肝炎、感染性腹膜炎、腎炎、心筋炎、
唾液腺涙腺炎、または神経障害、生殖障害、免疫障害を引き起こす
こともある。ウイルスは、その自然の宿主にちなんで名付けられ、
時には関連する病気にちなんで名付けられた。たとえば、 鳥伝染性
気管支炎ウイルス(IBV)。マウス肝炎ウイルス(MHV);ラットの唾
液腺涙腺炎ウイルス(SDAV);ウシコロナウイルス(BCoV);ブタ血
球凝集性脳脊髄炎ウイルス(HEV);七面鳥ブルーコムコロナウイル
ス(TCoV);ヒト呼吸器コロナウイルス(HCoV);ブタ伝染性胃腸炎
ウイルス(TGEV);ブタ呼吸器コロナウイルス(PRCV);犬コロナウ
イルス(CCoV);猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)および猫腸コロナ
ウイルス(FeCoV);およびウサギコロナウイルス(RbCoV)。
n vivoでは、コロナウイルスは腸管および呼吸器上皮細胞の頂端膜
に発現する受容体に結合し、ウイルスに応じて頂端または基底外側
の境界、あるいはその両方から放出されます。多くのコロナウイル
スの株は連続細胞株での増殖に適応しているが、感染した患者から
のヒトコロナウイルスの分離には、ヒト胎児気管器官培養が必要な
場合がある。ウサギコロナウイルスや MHVの腸管向性株などの一部
のコロナウイルスは細胞培養では増殖できませんが、動物の継代が
必要です。ヒトの糞便(ヒト腸内コロナウイルス、HECV)の電子顕
微鏡写真に見られるコロナウイルス様粒子は、細胞培養の連続継代
には適応していない。IBVとTCoVは 発育卵で繁殖することができ、
一部の株は鳥類の細胞株で増殖します。天然の宿主種の細胞は一般
にビリオンによる感染に必要ですが、精製されたコロナウイルスゲ
ノムRNAは 種の壁を越えて細胞に感染する可能性があります。受容
体はいくつかのコロナウイルスで同定されている。MHVは 免疫グロ
ブリンスーパーファミリーのマウス胆汁糖タンパク質を使用する。
HCoV-229EとTGEVは、それぞれヒトとブタのアミノペプチダーゼN(
APN)を使用する。FIPVと FeCoVは猫のAPNを使用しており、 HCoV-
229EとTGEVでも利用できる。BCoVおよび HCoV-OC43は、N-アセチル
-9-O-アセチルノイラミン酸部分を使用する。 外来種の細胞におけ
るクローン化された受容体糖タンパク質の発現は、それらをコロナ
ウイルスビリオンによる感染に対して感受性にする可能性がある。
したがって、コロナウイルスと受容体の相互作用は、コロナウイル
ス感染の種特異性の重要な決定要因となる。
細胞のコロナウイルス感染は、明らかでないか、細胞融合、空胞化、
丸め、および/または細胞死を引き起こす可能性があります。 細胞
変性効果は最小限に抑えられ、ウイルスの収量と安定性は 酸性pH
で増加する。MHVの いくつかの株は、ウイルスエンベロープと原形
質膜との受容体依存性融合によって細胞に感染するが、 MHVおよび
他のコロナウイルスの他の株は、エンドソーム膜との融合を介して
侵入するようだ。一部のコロナウイルスでは、塩基性アミノ酸の配
列でS糖タンパク質の中央付近が切断されると、 非共有結合のS1お
よびS2ペプチドが生成され、ウイルスの感染性および/または 細胞
融合が促進される。FIPVなどの他の多くのコロナウイルスの S糖タ
ンパク質は、プロテアーゼ標的配列を欠いており、感染性や細胞融
合のためにプロテアーゼの活性化を必要としない。
血清学進化的関係 1-6
3つのコロナウイルス血清型がある。1つのグループにはHCoV-229E、
TGEV、PRCoV、CCoV、FCoVなどが含まれる。22番目のグループには、
MHV、BCoV、SDAV、HEV、HCoV-OC43などが含まれる。鳥類のIBV株は
3番目の血清型を構成する。コロナウイルスNおよびS遺伝子の系統
発生分析は、コロナウイルスのこれら3つのグループへの分類と相
関する。核酸配列分析はまた、同じ宿主で異なる症候群を引き起こ
すコロナウイルスの特定のペアは、おそらく単一のウイルスの株と
見なすべきだと示唆する。したがって、それぞれ流行性呼吸器疾患
および腸疾患を引き起こすブタの PRCoVおよびTGEVは、PRCoVのS遺
伝子の 675ヌクレオチドを超える欠失を除いて、高度に相同性があ
る。ネココロナウイルス FeCoVは猫に流行性腸疾患を引き起こし、F
eCoV感染動物内で発生する変異型FIPVウイルスは致命的な全身性疾
患を引き起こす。
HE糖タンパク質は、コロナウイルスの MHVグループに見られる遺伝
子によってコードされているが、HCoV-229EまたはIBVグループには
見られない。コロナウイルスHE遺伝子の系統発生分析はBCoVとHCoV
-OC43がMHVよりも互いに密接に関連していることを示唆している。
シュードノットによって結合された異なるリーディングフレーム内
の2つの大きなわずかに重複する ORFを持つポリメラーゼ遺伝子の
構成は、すべてのコロナウイルス間で保存され、ベルンウイルス(
BEV)や アルテリウイルス科などのトロウイルスによって共有され
る。さらに、BEVは、コロナウイルスおよびインフルエンザCウイル
スのHEと有意な相同性を持つタンパク質をコード※する。
※特定の遺伝子の核酸塩基配列にしたがって、特定のタンパク質が
タンパク質合成で作られること。
関連するコロナウイルスのゲノム間の組換えは、実験的に接種され
た細胞培養または動物で、また自然の宿主での病気の自然発生中に
発生する可能性がある。IBV株間の組換え体は感染した鳥から分離
されている。ヌクレオチド配列は、流行病を引き起こすネココロナ
ウイルスの1つのバイオタイプが、イヌコロナウイルスとネココロ
ナウイルスの他のバイオタイプとの間の組換え体であることを示す。
持続的に感染したマウス細胞株に由来する MHVの変異体は、非マウ
ス細胞に感染する能力を獲得している。これらの観察結果は、異な
る種のコロナウイルスのゲノム間に自然に発生する相互作用がある
可能性があることを示す。
疫学 1-7
ほとんどのコロナウイルスは、1つの種だけでエピデミックまたは
流行病を引き起こす。コロナウイルス株間の抗原のばらつきが大き
く、多くのコロナウイルスは防御免疫が比較的短命である上皮での
み複製するため、再感染が一般的です。感染はしばしば明らかでは
なく、ウイルス粒子または抗原およびその後のセロコンバージョン
が健康な個人で観察される。ウイルスは宿主種において流行性また
は風土病であり、十分な感受性が利用可能である場合、散発的な病
気および季節的な発生を引き起こす。急性の、自己限定的な、明ら
かでない感染症の成人は、臨床疾患を発症する新生児にウイルスを
感染させる。コロナウイルス感染症は、関連するウイルス株に対す
る既存の免疫が成人の感染を緩和するため、または未成熟な免疫系
がより高いレベルのウイルス複製を可能にするため、成人よりも新
生児動物でより重症である。免疫不全の宿主では、感染は明らかで
はないかもしれないが、ウイルス排出は長引くかもしれない。この
ような個人は、ウイルスの貯蔵庫として機能する。たとえば、腸管
向性MHV系統は実験用マウスのコロニーに固有であり、免疫無防備状
態のヌードマウスの持続感染と、出生または輸入による新しい感受
性の継続的な利用可能性の双方から維持される。
コロナウイルス感染症の発生は季節性であることがよくある。ヒト
では、コロナウイルスは主に冬の間、風邪の15〜30%を引き起こし、
さまざまなヒトコロナウイルスの発生は2〜3年間隔で交互に起こ
る。牛におけるBCoV誘発性赤痢の発生も冬に発生する。子豚または
子牛のTGEVまたはBCoV感染による重度の腸炎は、繁殖周期と相関し
て季節的に発生する。ニワトリにおけるIBV誘発性呼吸器疾患の発生
はいつでも発生する可能性があえるが、冬の間に最も一般的。スト
レスはコロナウイルス誘発性疾患を悪化させる可能性がある。不詳
なMHV感染症のマウスは、免疫抑制、胸腺摘出術、移植された腫瘍、
または無関係の生物による感染症にさらされた場合、肝炎を発症す
る可能性がある。明らかでないBCoV感染の牛は、輸送中に呼吸器疾
患を発症する可能性がある。
病理学 1-8
ほとんどのコロナウイルスは、1つの宿主種で呼吸器疾患または腸
疾患のみを引き起こす。これらのウイルスは一般に、呼吸器または
腸管上皮細胞でのみ複製し、頂端膜はウイルスに特異的な糖タンパ
ク質受容体を発現。コロナウイルスは、呼吸器分泌物および/または
糞便から排出される。一部のMHV株、FIPV、ウサギコロナウイルスな
どの一部のコロナウイルスは、播種性疾患を引き起こし、マクロフ
ァージ、肝細胞、ニューロン、グリア細胞、内皮細胞、腎臓上皮、
リンパ球、泌尿生殖器および/または心筋で複製する可能性がある。
一般に、呼吸器または腸管のコロナウイルス力価は、接種後最初の
3?5日間で上昇し、ウイルス抗原およびRNAは引き続き検出可能だが、
免疫担当宿主からの感染性ウイルスの回復は通常10~14日後には不
可能。数週間。感染性コロナウイルスは、免疫不全の宿主によって
数ヶ月間流される可能性がある。ほとんどのコロナウイルスは免疫
担当宿主では持続しないが、神経向性MHV-JHM株などの コロナウイ
ルスは、接種後数か月または数年後に脳で検出されることがある。
逆転写酵素-ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)は、 神経疾患の患者
および健常者の脳の最大40%でHCoV-229Eおよび/または HCoV-OC43
RNA を検出できまるが、ヒト疾患に対するこの観察の重要性はわか
らない。
コロナウイルスによって誘発される病変は、ウイルス株、用量、組
織向性、および宿主の遺伝的背景によって著しく異なります。 BCoV、
MHV、TGEV、FeCoV、TCoV、およびCCoVによる腸の感染は、腸絨毛の
頂端上皮細胞の喪失と絨毛の短縮および拡大を引き起こす。一部の
腸管向性コロナウイルスは、特に若い動物で壊死性腸炎を引き起こ
しすが、他のウイルスは水様性下痢または明らかでない腸感染のみ
を引き起こす。下痢はおそらく、鈍化した絨毛を覆う未熟な上皮細
胞による体液と電解質の輸送の変化が原因である。 TGEVに感染した
豚の特定の糖の腸管吸収は、下痢が止まった後も数日間変化したま
まである。単核炎症細胞は固有層に浸潤します。ウイルスの異なる
株による再感染は、一般的に一次感染よりも中等度の病気を引き起
こしす。ただし、子猫は、最初の感染後よりも、猫コロナウイルス
による2回目の感染後にFIPを発症する可能性が高くなる。したがっ
て、一次感染に対する免疫応答は、何らかの形で後の播種性疾患の
発症を促進する可能性がある。
HCoV-229EまたはHCoV-OC43に関連するヒト呼吸器コロナウイルスは
上気道の上皮細胞に感染し、風邪をひく。喘息の幼児の感染は喘鳴
を悪化させる可能性があり、成人では下気道コロナウイルス感染が
時折観察される。同じ株のヒトコロナウイルスを接種したボランテ
ィアでも、再感染は頻繁に起こります。呼吸器洗浄液からこれらの
ウイルスを一次分離することは困難であるため、感染は通常、RT-
PCR または血清抗体価の上昇によって示される。コロナウイルス株
がいくつ人間の呼吸器疾患を引き起こすのか、あるいはコロナウイ
ルスが他の人間の病気に関与するのかどうかはまだ明らかではない。
鶏の IBV誘発性呼吸器疾患は経済的に非常に重要。さらに、一部の
IBV株は 腎向性で腎臓病を引き起こすが、他の株は卵管に感染して
産卵を減らす。いくつかの IBV株間の組換え体が感染した群れから
分離された。
神経疾患および肝炎は、コロナウイルス感染に起因する可能性があ
る。MHV株は、呼吸器または糞便/経口経路を介して局所および/ま
たは全身感染を引き起こす。一部のMHV株は 厳密に腸管向性ですが、
ほとんどの株は呼吸器と腸管の両方に感染する。一部 MHV系統は、
ネズミの脳と脊髄に限局性肝炎、急性脳炎、亜急性または慢性の限
局性脱髄性疾患を引き起こす。ウイルスの株とマウスの株に応じて、
急性感染組織で細胞融合、壊死、単核細胞の浸潤が観察される。MHV
に対する感受性は、発現するウイルス受容体アイソフォームを決定
する少なくとも3つのマウス遺伝子、感染性ウイルスの収量、およ
びMHV感染に応答して凝固経路のプロトロンビナーゼである単球凝固
促進活性を生成する能力によって影響を受ける。MHVおよびTGEVS糖
タンパク質の変異は、組織向性、病原性、および持続性を変化させ
る可能性がある。HEVは子豚の呼吸器感染症と脳脊髄炎の発生を引き
起こし、胃を神経支配するニューロンのウイルス感染は嘔吐と消耗
症候群を引き起こす。
コロナウイルスに関連する異常な症候群には、猫伝染性腹膜炎、ウ
サギ心筋炎、ラット唾液腺炎などがある。FECVは子猫に腸炎を引き
起こし、成猫に明らかな感染を引き起こしますが、密接に関連する
FIPVは、感染した猫のごく一部で腹水、消耗、 死亡を伴う感染性
腹膜炎を引き起こす可能性がある。心向性ウサギコロナウイルスは、
感染したウサギの血清をウサギに静脈内接種してから7?12日以内に
拡張型心筋症と死亡を引き起こします。ラットコロナウイルスは、
気道、唾液腺、涙腺に感染し、唾液腺炎を引き起こす。また、泌尿
生殖器にも感染し、繁殖を妨げる可能性がある。
免疫応答 1-9
成人の呼吸器または腸管への感染は、血清中の抗ウイルス抗体、呼
吸管および腸管中の分泌抗体、初乳および乳汁、ならびにウイルス
特異的T細胞の発生をもたらす。これらの免疫応答は、 診断目的に
役立ち、感染を終わらせ、おそらくその後の感染を改善するが必ず
しも再感染を防ぐわけではない。新生児では、中和抗体による受動
的経口予防接種により、致命的なコロナウイルス腸炎を予防できる
場合がある。コロナウイルス感染症は一般に、能動免疫にうまく反
応しない新生児で最も重症であるため、調査中のこれらの新生児を
保護するための魅力的な戦略は、初乳と乳汁中の抗ウイルス抗体を
最大化に妊娠中のダムにワクチン接種することである。
コロナウイルスは免疫系の細胞に感染することがあり、サイトカイ
ンや無関係の免疫原に対する免疫応答を調節することがある。 感
染したマクロファージは、遠くの組織に感染を広げる可能性がある。
感染組織への単核細胞浸潤は、マクロファージ、形質細胞、CD4 +
およびCD8 +リンパ球で構成される。グリア細胞にMHVを感染させる
と、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスIまたはII抗原の発現
がアップレギュレートされ、これらの細胞が細胞傷害性T細胞の標
的となる可能性がある。MHV感染は胸腺萎縮を引き起こし、ウイルス
はBリンパ球にも感染する可能性がある。多クローン性B細胞の活性
化と高ガンマグロブリン血症はFIPV感染に関連している。MHC 遺伝
子の多型がほとんどないチーターは、猫よりもネココロナウイルス
感染後の致死率がはるかに高くなっている。
コロナウイルス感染症の予防と管理 1-10
家畜のコロナウイルス病の経済的重要性のために、IBV、TGEV、BCV、
CCV およびFIPVに対する改変生ワクチンが開発された。ただし、そ
れらは野生型コロナウイルスの感染からの強固な保護を提供しない。
コロナウイルス感染症の保護または制御に対する他のアプローチに
は、組換えSタンパク質、中和エピトープを模倣する合成ペプチド、
S糖タンパク質に対する抗体による受動免疫、およびインターフェロ
ンαまたはモノクローナル抗受容体抗体による治療が含まれる。ワ
クチンの改善には、コロナウイルスの病原性因子、株の変動、免疫
病理学のメカニズムを理解する必要がある。
今後の展望 1-11
コロナウイルスの複製と病因を調査するには、コロナウイルスゲノ
ムの完全長cDNAコピーと、それらを発現させて感染性ビリオンを取
得する方法が必要。コロナウイルスポリメラーゼペプチドの複雑な
合成、処理、および機能の分析により、RNA組換えのメカニズム、
コロナウイルス遺伝学のツール、およびコロナウイルス複製を阻害
する薬剤の新しいターゲットに関する独自の洞察が得られる。
人間と動物のコロナウイルス感染を特定するための診断テストの改
善は、これらのウイルスの疫学を解明し、コロナウイルスが追加の
病気の病因に関係している可能性がある。invitroおよびinvivoで
の持続感染中のコロナウイルスと宿主の相互作用の特徴は、コロナ
ウイルスの疫学と病因への追加の洞察を提供する。呼吸器および腸
管のコロナウイルス感染に対するウイルス変異体および宿主応答の
さらなる理解は、コロナウイルスワクチンの改善につながる可能性
がある。
注.ARTERIVIRUSES (ARTERIVIRIDAE); TOROVIRUSES (CORONAVIRIDAE);
IMMUNE RESPONSE | Cell Mediated Immune Response; IMMUNE RESP-
ONSE | General Features; RESPIRATORY VIRUSES; RECOMBINATION
OF VIRUSES; RHINOVIRUSES (PICORNAVIRIDAE).
❏ 出典:CORONAVIRUSES (CORONAVIRIDAE):COVID-19 is an eme-
rging, rapidly evolving situation(Published online 2004 Jun
17. doi: 10.1006/rwvi.1999.0055
この項了
風蕭々と碧い時代:
練習曲作品10-12 革命のエチュード
(作曲)フレデリック・ショパン
● 今夜の寸評 :人類に22世紀はないか
欲望の総和はいくつものハンドラの箱を開けてしまった。地球温暖
化以外でにそのひとつが新コロナウイルス禍で、ネオ冷戦だろう。
これを避ける戦略が必要だ ^^;。