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見上げればきみが振る海の雫白し

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救
ったと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤
備え(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした
部隊編成のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。
愛称「ひこにゃん」



                  
17 陽 貨  よ う か
-------------------------------------------------------------
「性、相近し、習、相達し」(2)
「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」(4)
「道に聴きて塗に説くは、徳をこれ棄つるなり」(14)
「ただ、女子と小人とは養い難しとなす」(25)
「年四十にして悪まるるは、それ終わらんのみ」(26)
-------------------------------------------------------------
4  子游が洽めている武威の町中にさしかかると、あちこちから音
楽がきこえてくるではないか。孔子は思わずニッコリした。
「鶏を料理するのに牛刀を持ち出したようなものだね」
 子游はすぐさま反駁した。
「ですが先生、わたしは以前、先生からこう教えを受けました。
"君子が道の体得をめがして勉強すれば、人間愛にめざめる。小人
が道をめがして勉強すれば、上に対して従順な人間になる"と」真
顔でそういう子游を見やりながら孔子は言った。
「諸君、偃(子游)の言うとおりだ。さっきのは冗談だよ」

★「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」は現在では、小さなこと
を処理するのに大げさな方法を用いることを表わす成語となってい
るが、もとの意味には二つの解釈がある。ひとつは、現在の成語と
同じ意味で、武城のような小さな町を治めるのに、国を治めるのと
同じように礼楽を整える子治のやり方におかしみを感じたのだとい
う説。いまひとつは、子治の治政の才の大きさに感嘆し、武城のよ
うな小さな町を治めるにはもったいないほどのものだと言ったのだ
という説。いずれとも決しかねるが、少なくとも子游は前者の意味
にとったのであろう。

【新樹木図鑑×下句トレッキング】

  スカブラの坂を下りて見上げればきみが振る海の雫白し 
                      高山  宇ひろし



ローズマリー(英:rosemary)は、地中海沿岸地方原産で、シソ科
に属する常緑性低木。和名マンネンロウの漢字表記は「迷迭香」で
あるが、これは中国語表記と同一である。生葉もしくは乾燥葉を香
辛料、薬(ハーブ)として用いる。花も可食。水蒸気蒸留法で抽出
した精油も、薬として利用される。属名Rosmarinusは「海のしずく
」を意味する。ヨーロッパでは、教会、死者、生者を悪魔から守る
神秘的な力を持つといわれ、また記憶や友情を意味する。誕生花は1
月13日、1月21日、4月23日、5月9日、5月27日、9月17日、9月20日、
10月6日、11月15日、11月22日。花言葉は「追憶」、「思い出」、
「記憶」、「貞節」、「変わらぬ愛」、「誠実」、「親切」、「私
を思って」、「静かな力強さ」、「あなたは私を蘇らせる」

成長すると高さ1.8メートルに達する常緑灌木。暑く乾燥した気候
を好むが、耐寒性も高い。縁が厚くなった細長い葉を付け、こする
とマツに似た香りがする。冬から春にかけて青や紫がかった白い花
が咲き、観賞用としても人気がある。播種・挿し木のどちらでも繁
殖させることができる。土壌はアルカリ性~弱酸性、また根腐れを
起こしやすいため水分は与えすぎないほうが望ましい。様々な品種
があり、立性と匍匐(ほふく)性種に分かれる。花の色は、青から
紫色のものがほとんどだが、白や桃色のものもある。野生のローズ
マリーには純正種は少なく、ほとんどは変種である。
立性:トスカナブルー、マジョルカピンク、マリンブルー、ミス・
ジェサップ、レックス、匍匐性、フォタブルー、プロストラータス
モーツァルトブルー。



薬効:古代から薬用に用いられ、記憶力を高める効果があると言わ
れた。西洋で大流行したペスト除けにも利用された。17世紀南フラ
ンスのトゥールーズでペストが大流行した際、ペストで死亡した人
々から盗みを働いた泥棒たちがいたが、彼らはペストに感染しなか
った。セージ、タイム、ローズマリー、ラベンダーなどを酢に浸し
て作った薬を塗って感染を防いだといい、このお酢は「4人の泥棒
の酢」と呼ばれた。病気の原因はミアスマ(瘴気、悪い空気)であ
ると考えられていたため、空気を清めるために病人のいる所や病院
で焚かれた。イギリスでは、監獄熱の感染予防に法廷に持ち込まれ
た。ローズマリーをアルコールと共に蒸留したローズマリー水(ハ
ンガリーウォーター)は、最初薬用酒として、のちに香水として利
用された。食材としては甘い芳香と爽やかなほろ苦さを持つ。また、
消臭効果や抗菌作用、抗酸化作用があり、肉の鮮度を長持ちさせるこ
とからヨーロッパでは古くからラム、豚肉、青魚などクセの強い素
材の匂い消し、逆に鶏肉・白身魚・じゃがいもなど淡泊な素材の香
りづけと、肉料理や魚料理に多様に利用されている。カレーやポト
フ、アイントプフ等のスパイスとして利用される。
かつて、デザイナーフーズ計画のピラミッドで3群に属しており、3
群の中でも、ベリー、セージ、大麦、ジャガイモと共に3群の最下
位に属するが、癌予防効果のある食材であると位置づけられていた。
また、乾燥ローズマリーを95%エタノールで抽出したもの(精油は
含まれない)には、高い抗ウイルス活性、抗酸化活性が認められ、
その消臭効果が商用消臭剤にしばしば応用される。精油の成分は化
学種(ケモタイプ)により異なり、各成分の含有量は化学種、産地、
生産年などでも異なる。カンファーを含む精油は中毒事例が多いが、
ローズマリー油のカンファーの含有率は、多い時で50%を超える。
刺激作用とリラックス作用の両方を有する。
ドイツコミッションEモノグラフ収載ハーブ。炎症抑制効果、血行
改善効果があり、外用によりリューマチなどの関節炎、内用では消
化不良に対して使用されている。
育毛効果:複数のハーブと組み合わせた使用で育毛効果があること
が知られているが、これは、5αリダクターゼ阻害作用、血行促進
作用、炎症抑制作用などに起因すると考えられる。記憶力を改善す
る作用:主成分であるカルノシン酸には、神経細胞の維持に重要な
役割を果たす神経成長因子の生成を高める効果があることも報告さ
れている。軽度のアルツハイマー型痴呆症患者に対しては症状が改
善する可能性のある報告がされている。ロスマリン酸には、花粉症
の症状を和らげる作用があることが知られている。カルノシン酸、
カルノソールには、生体防御機構を活性化させる作用があり、解毒
作用を高める。ローズマリーは、セージとともに他のスパイスに比
べて際立って強い抗酸化作用を有す。(via Wikipedia)

ロースマリーを取り上げたの訳がある。自治会の役員を任され、町
内の環境改善要望の1つとして4月1日から県道と市道の接合の犬
上川護岸堤の法面緑化として、まちづくり推進上の『緑化』として
苗木植栽を計画していた。が、家族関係問題で手をとられ中止せざ
るをえなくなった。ところが、2年前に個人的にハーブや玉芝を法
面の除草時に植栽したときに、ローズマリーを2本が定着し、その
影響があったのか、今日確認すると生態系が変化し、ローズマリー
クローバーは勿論、露草などの花が咲いていた。夏場になれば雑草
も息を吹き返すだろうが、ハーブの植栽が有効だと判断。試験的に
ローズマリーの苗を2本追加しローズマリー垣根(Rosemary Hedg-
ing)し、緑化と害虫類忌避、さらに、自動車などの通行に与える影
響なども観察することにする。また、家のレモンとローズマリーや
バニラを組み合わせた飲み物や料理やドライパウダーブレンドの開
発もやってみよう。そこで、コロナ・パンデミックで1年前につく
つたキンモクの花をエタノール95%以上に漬けたセイウイルス除菌
オーデコロンを今年は、ローズマリーを漬け込み、コロナウイルス
除菌オーデコロンをつくり試用する。



【料理図鑑:ローズマリーガーリックシュリンプパスタ】
新鮮なローズマリーをスパイクしたパスタに、おいしいガーリック
シュリンプをかき混ぜたワンポットパスタ料理は、エレガントな週
半ばの夕食に最適。(料理:イタリアン/準備時間2分- 調理時間
8分-合計時間10分/4人分/カロリー564kcal)、材料:①12オン
スのリングイネ(340g)、② 塩、③1ポンドの大きな皮をむいて精
巧に作られたエビ(尾を切る)(450g)、④大さじ4のオリーブオ
イル、⑤にんにく2片、大さじ2杯の粗く刻んだ新鮮なローズマリ
ー、⑥小さじ1/4の赤唐辛子フレーク(オプション、⑦レモン1個
作り方:①大きな鍋に水を入れて沸騰させ、塩を適量加える。②リ
ングイネを追加し、アルデンテになるまで調理。③パスタを調理し
ている間に、にんにくをつぶすか細かく刻む。④パスタが調理され
たら、皮をむいたエビを加えてよくかき混ぜる。⑤パスタ調理用水
を1杯取り出し、すぐにパスタとエビを水気を切る。取っておく。⑥
鍋を火に戻し、オリーブオイル、みじん切りにんにく、みじん切り
のローズマリー、赤唐辛子フレーク(使用している場合)を加える。
⑦にんにくが柔らかくなるまで中火で2分煮す。⑧準備してたパス
タ水1/4カップを鍋に入れ、かき混ぜて油と混ぜ合わせる。⑨レモン
の皮を加え、パスタとエビを鍋に戻しす。すべてが光沢があり、コ
ーティングされるまでよくかき混ぜる。必要に応じて水を追加。⑩.
塩こしょうで味を調え頂く。

  

ポストエネルギー革命序論 273:アフターコロナ時代 83
♘ 現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散の時代」

 


⛨ 「Camera-in-a-pill」は癌の発見に役立つ
英国のNHSは、従来の結腸内視鏡検査の代わりに、患者が腸癌を患
っているかどうかを確認するために、患者が飲み込むことができる
新しいミニチュアカメラデバイスの試験を開始する。



多くの人にとって、結腸内視鏡検査は遅く、不快で恥ずかしいプロ
セスになる可能性があるが、英国の患者は、代わりにタラ肝油錠剤
のサイズのカプセルを飲み込むことによって、カメラが腸に挿入さ
れるのを避けるオプションを得るようになる。PillCamと呼ばれる
カプセル内では、小さなカメラが最大8.1Mbpsのデータレートで画像
を記録。次に、画像は腰に装着されたベルトに取り付けられた外部
レコーダーに送信される。この手順のために病院を訪問する必要は
なく、ユーザーはカプセルが体内にある間、ほとんどの日常の活動
を続けることができる。同様に、医師の指示がない限り、生体適合
性プラスチック製のPillCamと一緒に定期的な薬を服用し続けること
ができる。「 『ピーク・コビッド』とパンデミックの混乱から抜け
出すと、NHSは現在、他の多くの条件に対応するサービスを拡大の真
のイノベーションを推進しているが、これらの独創的なカプセルカ
メラを試し、より多くの人々ががんの調査を迅速かつ安全に受ける
ことができる」とNHSイングランドのサイモンスティーブンス卿が言
う。「SFのように聞こえる音が現実のものになりつつあり、これら
の微細なカメラがあなたの体を通過するときに、癌やクローン病な
どの他の状態の兆候をチェックできる」。
このプロセスには5~?8時間かかる。腸の写真は、カプセルからレコ
ーダーにワイヤレスで送信され、評価のためにがんの専門家に渡さ
れ、患者はトイレに行くときにカプセルを排泄する。イギリスの
11,000人のNHS患者の最初のグループは、国の約40の地域でカプセル
カメラを受け取る。腸がんは英国で4番目に多いがんであり、死亡率
は2番目に高いです。英国では毎年約42,000人が癌と診断されており、
そのうち約16,600人が死亡する。腸がんは治療可能で治癒可能だが、
特に早期に診断された場合、多くの人々は、結腸内視鏡検査の症状
と見通しに関して恥ずかしさから医師に診てもらうことを躊躇する
。BUPAによる最近の調査によると、この「恥ずかしさの要因」は、
症状に気づいてから医療専門家に連絡するまでの平均10週間の遅延
の原因です。 PillCamのような新しいテクノロジーやデバイスは、
より多くの人々を早期に診断して治療するのに役立つ可能性がある。

王立内科医協会のアンドリュー・ゴダード教授は、次のように話す。
「技術が発展するにつれて、家庭で実行できるテストがますます増
えるでしょう」「利用可能な診断検査は侵襲的である可能性があり、
一部の患者は特定の癌の助けを求めることを躊躇している。これは
魅力的な開発であり、試験の結果を見ることに関心ががある」とマ
ーティン・マーシャル教授という。「GPはCovid後の癌の疑いのある
症例の急増に備えており、カプセルカメラと子宮頸癌の新しい検査
は、より多くの患者が恥ずかしさや不快感なしに自宅で自分の健康を
監視および管理できるようにする歓迎すべき開発である」と。
✔ ワイヤレス型内視型カメラロボ?の安全事前評価待ちですね。










【要時生成型亜塩素酸イオン水溶液事業】
MA-T®の除菌・消臭効果に関する化学的なメカニズム解明については、
大阪大学先導的学際研究機構創薬サイエンス部門(部門長 土井健史
薬学研究科・教授)で行われてきた。亜塩素酸イオンを主成分とす
るMA-T®は、反応すべき菌やウイルスが存在する時にのみ、有効成分
である二酸化塩素を必要な量だけ「水の中」で生成するという「要
時生成型亜塩素酸イオン水溶液」であることも明らかにしたほか、
この化学的性質を活用し、21世紀のドリーム反応と考えられてきた
メタンの酸化反応の発見にも至っている。昨年9月にはOPERAにも採
択される。MA-T®の主成分であり、欧米の飲料水にも含まれている亜
塩素酸イオンを、

(1)強く活性化すれば、新しい化学反応を発見できるだけでなく、
(2)中程度に活性化すれば、新たな高分子材料が開発でき、
(3)弱く活性化すれば、安全かつ有効な空間除菌のためのプロトコル
の開発が可能になる

と考え、MA-T®の安全性や安定性に関する化学的知見を集積している
尚、化学方面の応用化研究でも企業導出に繋がる研究は、時期を同
じくして設立された大阪大学オープンイノベーション機構と連携し
ている。


注.これまでに、MA-T®の消毒効果については、0.01%含む水溶液が、
2002年、2012年にそれぞれ流行したSARSコロナウイルスおよびMERS
コロナウイルスに対して有効に消毒できることが同じく松浦教授に
よって実証される。

❐再表2018/230743 ラジカル発生触媒、ラジカルの製造方法、酸
化反応生成物の製造方法、薬剤および農畜産用薬剤
【概要】
本発明は、温和な条件下でラジカルを発生させる(製造する)こと
が可能なラジカル発生触媒を提供することを目的とする。前記目的
を達成するために、本発明における第1のラジカル発生触媒は、ア
ミノ酸、ペプチド、リン脂質、およびそれらの塩からなる群から選
択される少なくとも一つを含むことを特徴とする。本発明における
第2または第3のラジカル発生触媒は、ルイス酸性度が0.4eV
以上のアンモニウム塩(ペルオキソ二硫酸塩を除く)を含むことを
特徴とする。

❐ 特許6230079 次亜塩素酸水溶液の製造又は調製方法及び装置
【概要】
次亜塩素酸水溶液は、食品の洗浄、プールや浴所、医療等を始め、
幅広い分野に用いられてきた。このような次亜塩素酸水溶液の殺菌
性や安全性を高めるために、従来より種々の製造方法や調製方法が
検討されてきた。
  例えば、特許文献1には、次亜塩素酸塩溶液を水素イオン交換型
陽イオン交換樹脂で処理し、金属イオンを水素イオンで置換した後
に、前記処理液を水酸イオン交換型陰イオン交換樹脂で処理し、塩
素イオンを水酸イオンで置換することで、次亜塩素酸ナトリウム溶
液を調製する方法が記載されている。当該方法によれば、有機物と
接してもトリハロメタンの生成が少なく、高い殺菌力を持った次亜
塩素酸水溶液を生成することが可能である。しかしながら、このよ
うな従来技術に係る次亜塩素酸水溶液は、長期安定性に劣る結果、
広く流通させることが困難な場合があった。次亜塩素酸水溶液の製
造又は調製方法であって、
  次亜塩素酸イオンを含む水溶液を供給する原液供給工程と、
  フィルターにマイナスの電荷を付与する帯電工程と、
  電荷を付与された前記フィルターに前記水溶液を通過させるろ過
工程とを有することを特徴とする、次亜塩素酸水溶液の製造又は調
製方法である。
  本発明(2)は、
  前記帯電工程として、圧電素子又はコイルによる片側昇圧工程を
含む、前記発明(1)の次亜塩素酸水溶液の製造又は調製方法である。
  本発明(3)は、
  前記原液供給工程が、水系媒体に次亜塩素酸塩を溶解する工程を
含む、前記発明(1)又は(2)の次亜塩素酸水溶液の製造又は調
製方法である。
  本発明(4)は、
  次亜塩素酸水溶液の製造又は調製装置であって、
  次亜塩素酸イオンを含む水溶液を供給可能な原液供給手段と、
  前記原液供給手段から供給された前記水溶液が通過可能なフィル
ターに対してマイナスの電荷を付与可能な帯電手段とを有すること
を特徴とする、次亜塩素酸水溶液の製造又は調製装置である。
  本発明(5)は、
  前記帯電手段として、圧電素子又はコイルによる片側昇圧手段を
含む、前記発明(4)の次亜塩素酸水溶液の製造又は調製装置であ
る。
  本発明(6)は、
  前記原液供給手段として、水系媒体に次亜塩素酸塩を溶解させる
ための槽を備える、前記発明(4)又は(5)の次亜塩素酸水溶液
の製造又は調製装置である。
【図1】図1は、本発明に係る次亜塩素酸水溶液の製造装置の一例
を示す概念図である。
【図2】図2は、本発明に係る次亜塩素酸水溶液の製造装置の別の
形態を示す概念図である。

❐特開2012-107331 水電解システム
【概要】
図2のごとく、水電解システムは、水供給部と、電解液供給部と、
水電解装置1とを具備する。水供給部は、水を供給する。電解液供
給部は、電解液を供給する。水電解装置1は、陽極に水、陰極に電
解液を供給され、水を電気分解する処理を実行し、処理後の水を送
出する。水電解装置1は、固体電解質膜10と陰極8とが離れて設
けられている。陰極8に供給される電解液は、塩素イオンを含む。
塩素イオンの濃度は、50mg/L以上飽和濃度以下である。水を
電気的に処理してラジカル酸素水を生成するとき、電気的処理の劣
化現象を抑制可能とする。
  水電解装置1について更に説明する。図2は、本発明の実施の形
態に係る水電解装置の構成を示す概略断面図である。水電解装置1
は、電源部1bと、水電解装置本体1aとを備える。電源部1bの
動作は、制御部88に制御されている。矢印は、水や電解液等の流
れる方向を示す。ここでは、通常の電気分解ではなく、ラジカル酸
素水を生成する電気分解を行う水電解装置について説明する。ただ
し、印加する電力を低く変更すれば、通常の電気分解用の水電解装
置になる。
  電源部1bは、水電解装置本体1aに電力を供給する。電源部1
bは、交流電源32及び変換部31を含む。交流電源32は、所定
の交流電力を供給する。交流電源32は、系統電源(電力会社が保
有する商用の配電線網から供給される電源、例示:100V又は2
00V)に例示される。変換部31は、交流電源32から交流電力
を供給され、所定の直流電力へ変換する。そして、その直流電力を
水電解装置本体1aへ供給する。供給される直流電力は、例えば、
電圧:4~20V、水電解装置本体1aのセルの単位面積あたりの
電流:0.1~5A/cm2である。この電圧及び電流は通常の水
の電気分解の直流電力よりも大きいため、陽極での反応によりオゾ
ンや活性酸素が生成し易くなる。従って、この場合、水電解装置1
はラジカル酸素水を生成する。
【0039】
  水電解装置本体1aは、水供給部90で処理された水21を陽極
側に、電解液供給部89で処理された電解液23を陰極側に、それ
ぞれ供給される。そして、電源部1bから供給される電力で、水2
1を電気的に処理(電気分解)して、ラジカル酸素水22として、
外部に送出する。電解液23は循環させて再利用する。水電解装置
本体1aは、陽極側流路2、陰極側流路3、セル13を備える。セ
ル13は、イオン伝導膜10、陽極部11、陰極部12を含む。
  陽極側流路2は、開口部2a、流路2b、2c、2d、開口部2
eを有する。開口部2aは、水電解装置本体1aの外表面に設けら
れ、配管83に接続されている。水供給部90で処理された水21
を水電解装置本体1aへ導入する。流路2bは、開口部2aから水
電解装置本体1aの内部の陽極部11の端部に向かって設けられて
いる。開口部2aを介して供給された水21を陽極部11へ供給す
る。流路2cは、陽極部11の陽極4及びTi金網5(後述)の内
部の隙間部分である。すなわち、供給された水21は、流路2cと
しての陽極4及びTi金網5の内部の隙間部分を流通する。ただし、
陽極4とイオン伝導膜10とは接触している部分と接触していない
部分とが混在している。流路2dは、陽極部11の端部から水電解
装置本体1aの外表面に向かって設けられている。陽極部11で処
理されたラジカル酸素水22を開口部2eへ送出する。開口部2e
は、水電解装置本体1aの外表面に設けられ、配管84に接続され
ている。流路2dからの水22を水電解装置本体1aから送出する。
  陰極側流路3は、開口部3a、流路3b、3c、3d、開口部3
eを有する。開口部3aは、水電解装置本体1aの外表面に設けら
れ、配管85に接続されている。電解液供給部89で処理された電
解液23を水電解装置本体1aへ導入する。流路3bは、開口部3
aから水電解装置本体1aの内部の陰極部12の端部に向かって設
けられている。開口部3aを介して供給された電解液23を陰極部
12へ供給する。流路3cは、陰極部12の陰極8とイオン伝導膜
10(後述)との間に設けられた隙間(一部、陰極8の内部の隙間
部分を含む)である。すなわち、供給された電解液23は、流路3
cとしての陰極8とイオン伝導膜10との間の隙間を流通する。た
だし、陰極8とイオン伝導膜10とは、接触している部分がなく、
互いに全く接触していない。流路3dは、陰極部12の端部から水
電解装置本体1aの外表面に向かって設けられている。流路3cを
通過した電解液24を開口部3eへ送出する。開口部3eは、水電
解装置本体1aの外表面に設けられ、配管86に接続されている。
流路3dからの電解液24を水電解装置本体1aから送出する。
  セル13は、水電解装置本体1a内に設けられ、イオン伝導膜1
0、陽極部11、陰極部12を含んでいる。水供給部90から供給
された水21が陽極側流路2を介して陽極部11に、電解液供給部
89から供給された電解液23が陰極側流路3を介して陰極部12
に、それぞれ供給される。セル13は、電源部1bから陽極部11
と陰極部12とに供給される直流電力で、陽極部12内の水21を
電気的に処理して、ラジカル酸素水22を生成する。
  イオン導電膜(固体電解質膜)10は、陽極側の第1面10aと
陰極側の第2面10bを有するプロトン導電膜(H型のイオン交換
膜)である。プロトン導電膜としては、固体高分子膜のスルフォン
酸型の強酸性陽イオン交換樹脂や、パーフルオロスルホン酸ポリマ
ー膜に例示される。例えば、ナフィオン膜(登録商標:デュポン社
製)に例示される。膜厚は、例えば、0.2mmである。
  陽極部11は、イオン導電膜10の一方の面10aに接するよう
に設けられ、水21が流通可能である。陽極部11は、電源部1b
から直流電力を供給される電極として機能する。陽極部11は、第
1電極部6、第2電極部5及び陽極4とを含む。第1電極部6は、
変換部31が直流電力をセル13へ供給するとき、変換部31の正
極に接続されている。第1電極部6は、導電性の板であり、Ti(
チタン)板に例示される。第2電極部5は、一方の面を第1電極部
6に密着し、他方の面を陽極4に密着するように設けられている。
第2電極部5は、水21が透過可能な導電性の多孔体又は網であり、
Ti(チタン)金網に例示される。金網は、例えば、0.4~0.
6mmφ、40メッシュである。陽極4は、一方の面を第2電極部
5に密着し、他方の面をイオン伝導膜10の一方の面10aに密着
するように設けられている。陽極4は、水21が透過可能で導電性
があり、電解反応の触媒機能を有する多孔体又は網であり、Pt(
白金)金網に例示される。金網は、例えば、0.05~0.1mm
φ、80メッシュである。
  陰極部12は、イオン導電膜10の他方の面10bから離れて(
接しないように)設けられている。供給される電解液23は、陰極
部12とイオン導電膜10との間(隙間)である流路3cを流通可
能である。陰極部12は、電極部9と陰極8とを含む。電極部9は、
変換部31が直流電力をセル13へ供給するとき、変換部31の負
極に接続されている。電極部9は、導電性の板であり、Ti(チタ
ン)板に例示される。陰極8は、一方の面を電極部9に密着し、他
方の面をイオン伝導膜10の他方の面10bから離れて設けられて
いる。供給される電解液23は、陰極8とイオン導電膜10との間
(隙間)である流路3cを流通可能である。陰極8は、電解液23
が透過可能で導電性があり、電解反応の触媒機能を有する多孔体又
は網であり、Pt(白金)金網に例示される。金網は、例えば、0.
05~0.1mmφ、80メッシュである。
  第2電極部5として金網(例示:Ti金網)を用い、陽極4とし
て金網(例示:Pt金網)を用いた場合、Ti金網とPt金網とが
重なり狭隘な水路(以下、「マイクロ流路」ともいう)を形成して
いる。そのため、第2電極部5及び陽極4とイオン伝導膜10との
接触部分である金網中を、供給された水21が高速で通過するとき、
流れが乱された状態となる。
  一方、陰極8として金網(例示:Pt金網)を用いた場合、Pt
金網が狭隘な流路を形成している。そのため、供給された電解液2
3は、金網中及びイオン伝導膜10と陰極8との隙間(流路3c)
に充填された状態となる。
  このような陽極部11と陰極部12の状態において、それら陽極
部11と陰極部12との間に電力を供給して起こす電解によって、
陽極側でオゾン等(気泡)が生成される。その場合、電解で生成さ
れた気泡は、流れが乱された水流と共にそのマイクロ流路を高速で
通過する。そのため、気泡がそのマイクロ流路の幅以下の非常に細
かい大きさになり、気液接触面積が増加すると考えられる。その結
果、気泡は効率良く水中へ溶け込むことができる。すなわち、供給
された水21は、陽極4の近傍を通過する際に効率的に電解され、
オゾンや酸素が溶存したラジカル酸素水22となって送出される。
それにより、水電解装置1で発生するラジカル酸素水22のオゾン
等の濃度を高めることができる。
  電解液23としては、必ず塩素イオンを含んでいる溶液を用いる。
例えば、水を溶媒とした場合、塩素を含むアルカリ金属塩を溶解さ
せた水溶液や、水で希釈した塩酸である。塩素を含むアルカリ金属
塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウムが例示
される。また、他の塩化物を何らかの溶媒に溶解して使用すること
も効果的である。電解液23の詳細は後述される。
  陰極8とイオン伝導膜10との距離dは、大きければ大きいほど
イオン伝導膜10の劣化が少なくなる。しかし、逆に大きすぎると
電解液23の伝導度の限界によって電力損失が増大してしまう。従
って、下限としては、劣化防止等の効果を考慮して、少なくともイ
オン伝導膜10の陰極側と陽極側との間で生じる電位差ΔVの1/
10の電位差が生じる距離が好ましい。一方、上限としては、電解
液の伝導度の限界を考慮して、電位差ΔVの4倍の電位差が生じる
距離が好ましい。
  電解液として例えば塩化ナトリウム水溶液を用いる場合、陰極8
とイオン伝導膜10との距離dは以下のようになる。電解液23が
10重量%の塩化ナトリウム水溶液であれば、その導電率は121
mS/cmである。この値は、例えば、ナフィオン等のイオン伝導
膜10の導電率とほぼ同等である。そのため、この程度の濃度の電
解液23を使用する場合、イオン伝導膜10と陰極8との距離dは
イオン伝導膜10の膜厚の0.1~4倍とすることができる。すな
わち、イオン伝導膜10の膜厚を0.2mmとすれば、イオン伝導
膜10と陰極8との距離dは0.02mmから0.8mmとなる。
  陰極8とイオン伝導膜10との間に隙間(流路3c)を設ける方
法としては、例えば、陽極部11とイオン伝導膜10とを一体的に
水電解装置本体1aの筐体に保持させる一方、陰極部12をイオン
伝導膜10から離して水電解装置本体1aの筐体に保持させること
が考えられる。また、陰極8とイオン伝導膜10との間は、例えば、
陰極側の電解液23に陽極側の水21よりも高い圧力をかけること
で、イオン伝導膜10と陽極4との密着性を確保すると共に、イオ
ン伝導膜10と陰極8との距離dを一定に保つような構成にするこ
ともできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
  水を供給する水供給部と、
  電解液を供給する電解液供給部と、
  前記水と前記電解液とを供給され、前記水を電気分解する処理を
実行し、前記処理後の前記水を送出する水電解装置と
  を具備し、
  前記水電解装置は、
  第1の面と、前記第1の面と反対側の第2の面とを有する固体電
解質膜と、
  前記第1の面の側に、前記第1の面に接して設けられ、前記水が
流通する陽極と、
  前記第2の面の側に、前記第2の面から離れて設けられた陰極と、
  前記陰極と前記第2の面との間に設けられ、前記電解液が流通す
る流路と  を備え、
  前記電解液は、塩素イオンを含み、
  前記塩素イオンの濃度は、50mg/L以上飽和濃度以下である
  水電解システム。
【請求項2】
  請求項1に記載の水電解システムにおいて、
  前記電解液は、前記塩素イオン以外のハロゲンイオンの濃度が1
0mg/L以下である水電解システム。
【請求項3】
  請求項1又は2に記載の水電解システムにおいて、
  前記陽極での前記水の滞留時間は、0秒より大きく10秒以下で
ある 水電解システム。
【請求項4】
  請求項1乃至3のいずれか一項に記載の水電解解システムにおい
て、前記塩素イオンは、アルカリ金属塩又は塩酸の塩素イオンを含
む 水電解システム。
【請求項5】
  請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水電解システムにおいて、
  前記電解液は、電気伝導度を向上させる電解質材料を更に含む
  水電解システム。
【請求項6】
  請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水電解システムにおいて、
  前記電解液は、緩衝溶液である水電解システム。
【請求項7】
  請求項1乃至6のいずれか一項に記載の水電解システムにおいて、
  前記電解液の塩素イオン濃度を調整する第1濃度調整部を更に具
備する水電解システム。
【請求項8】
  請求項1乃至7のいずれか一項に記載の水電解システムにおいて、
  前記電解液の陽イオン濃度を調整する第2濃度調整部を更に具備
する水電解システム。
【請求項9】
  請求項7又は8に記載の水電解システムにおいて、
  前記電解液供給部は、前記水電解装置から送出された前記電解液
を受け入れ、受け入れた前記電解液を前記水電解装置に供給する水
電解システム。
【請求項10】
  請求項1乃至9のいずれか一項に記載の水電解システムにおいて、
  前記電解液供給部が前記水電解装置に供給する前記電解液の量は、
前記水供給部が前記水電解装置に供給する前記水の量に対して、1
/1000以上1/1以下である 水電解システム。
【請求項11】
  固体電解質膜の第1の面に接して設けられ水が流通可能な陽極に、
水を流すステップと、
  前記固体電解質膜の第2の面の側に前記第2の面から離れて設け
られた陰極と、前記第2の面との間に電解液を流すステップと、
  前記陽極と前記陰極との間に直流電力を印加するステップと
  を具備し、
  前記電解液は、塩素イオンを含み、
  前記塩素イオンの濃度は、50mg/L以上飽和濃度以下である
  水電解方法。
【請求項12】
  請求項11に記載の水電解方法において、
  前記電解液は、前記塩素イオン以外のハロゲンイオンの濃度が1
0mg/L以下である水電解方法。
【請求項13】
  請求項11又は12に記載の水電解方法において、
  前記陽極での前記水の滞留時間は、0秒より大きく10秒以下で
ある水電解方法。
【請求項14】
  請求項11乃至13のいずれか一項に記載の水電解方法において、
  塩素を含むアルカリ金属塩又は塩酸の水溶液を電解液として準備
するステップを更に具備する水電解方法。

❐WO608028 炭化水素またはその誘導体の酸化反応生成物の製造方法
【概要】
炭化水素またはその誘導体の酸化反応生成物の製造方法は、原料お
よび二酸化塩素ラジカルの存在下、反応系に光照射する反応工程を
含み、原料が、炭化水素またはその誘導体であり、反応系が、有機
相を含む反応系であり、有機相が、原料および二酸化塩素ラジカル
を含み、反応工程において、光照射により、原料が酸化され、原料
の酸化反応生成物を生成することを特徴とする。炭化水素またはそ
の誘導体を原料として、効率よく前記炭化水素またはその誘導体の
酸化反応生成物を製造できる方法を提供する。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
  原料および二酸化塩素ラジカルの存在下、反応系に光照射する反
 応工程を含み、
  前記原料が、炭化水素またはその誘導体であり、
  前記反応系が、有機相を含む反応系であり、
  前記有機相が、前記原料および前記二酸化塩素ラジカルを含み、
  前記反応工程において、前記光照射により、前記原料が酸化され、
 前記原料の酸化反応生成物を生成することを特徴とする酸化反応
 生成物の製造方法。
【請求項2】
  前記反応工程において、少なくとも前記有機相に光照射する、請
 求項1記載の製造方法。
【請求項3】
  さらに、前記二酸化塩素ラジカルを生成させる二酸化塩素ラジカ
 ル生成工程を含む、請求項1または2記載の製造方法。
【請求項4】
  前記反応系が、さらに水相を含む二相反応系である請求項1また
 は2記載の製造方法。
【請求項5】
  さらに、前記二酸化塩素ラジカルを生成させる二酸化塩素ラジカ
 ル生成工程を含み、
  前記二酸化塩素ラジカル生成工程において、前記水相が、前記二
 酸化塩素ラジカルの発生源を含み、前記二酸化塩素ラジカルの発
 生源から前記二酸化塩素ラジカルを生成させる
 請求項4記載の製造方法。
【請求項6】
  前記二酸化塩素ラジカル生成工程において、前記二酸化塩素ラジ
 カルの発生源が亜塩素酸イオン(ClO2-)であり、前記亜塩
 素酸イオンにルイス酸およびブレーンステッド酸の少なくとも一
 方を作用させて前記二酸化塩素ラジカルを生成させる請求項5記
 載の製造方法。
【請求項7】
  前記反応工程後、さらに、前記酸化反応生成物の回収工程を含み、
  前記回収工程が、前記反応系から、前記酸化反応生成物を含む前
 記水相を回収する工程である、請求項4から6のいずれか一項に
 記載の製造方法。
【請求項8】
  前記反応工程において、前記水相に酸素(O2)が溶解した状態
 で光照射する請求項4から7のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項9】
  温度が0~40℃であり、圧力が0.1~0.5MPaである雰
 囲気下で行なう請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項10】
  前記有機相が、有機溶媒を含み、前記有機溶媒が、炭化水素溶媒
 である請求項1から9のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項11】
  前記有機相が、有機溶媒を含み、前記有機溶媒が、ハロゲン化溶
 媒である請求項1から9のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項12】
  前記有機相が、有機溶媒を含み、前記有機溶媒が、フルオラス溶
 媒である請求項1から9のいずれか一項に記載の製造方法。
❏特開2005-172315 空調設備
【概要】
図1のごとく空調装置2により空調対象空間1に空気を排気する排
気路6と、空調装置2により空調対象空間1から空気を吸気する吸
気路4とを備え、空調装置2に吸気される空気に対して二酸化塩素
を供給する二酸化塩素供給部10を、吸気路4に設けてある空調設
備Aにより、空調対象空間内の空気中に存在する細菌類の除去性を
より向上させることができるようにする。

図1
❐ 再表2013/161327 処理方法、殺菌用製剤、殺菌用結氷体および
その生成方法および装置、並びに殺菌用液体の生成方法
✔ NASAが宇宙船の除菌に開発した二酸化塩素を大幸薬品が「クレ
ベリン」登録商標(第4994237号ほか)で市販。販売と同時にわたし
も購入したが効き目がいまいち(ブログ掲載している)。しかし、
「ラジカル生成水溶液」の了解がとれなくて、残件扱い。


【ウイルス解体新書 ⑥】





『闘う! ウイルス・バスターズ―最先端医学のからの挑戦』
河岡義裕 渡辺登喜子著
人類の脅威、ウイルスを追いつめるウイルス・バスターズ!世界の
トップ研究者たちの闘いとは!?鳥インフルエンザ、SARS(サ
ーズ)、HIV(エイズ)―次々と登場する恐るべき感染症。ナノ
メートル(100万分の1ミリ)単位の微細な敵に最先端の学者は、
日々、大いなる挑戦を続けている!ロベルト・コッホ賞受賞の世界
の権威と、気鋭の女性研究者が、闘いのすべてを明かす。

2.序章
約100年の間,科学の世界ではウイルスの正体についての見解が何
度も変わってきた。ウイルスはまず毒素と考えられた。次にある種
の生物と見られ,それから生物学的化合物とされ,今日では生物と
無生物の境界領域に存在するものと考えられている。ウイルスは単
独では自己複製できないが,生きている細胞の中では複製でき,宿
主となった生物の行動にも大きな影響をおよぼす。近代生物学の幕
開けから今日に至る大部分の期間,ウイルスは無生物に分類されて
きたが,それが意図せぬ結果を生んだ。生物の進化の研究では,ウ
イルスの存在はほとんど無視されてきたのだ。しかし,ようやく生
物の歴史におけるウイルスの重要な役割が評価されるようになって
きた。 
生命現象を担う多数の複雑な化学構造が明らかにされたために,ほ
とんどの分子生物学者はそちらの研究に忙しくて,ウイルスが生き
ているかどうかに頭を悩ます暇がなかったのだろう。ウイルスが生
物であるかどうかは,個々の細胞成分がそれぞれ独自に生きている
かどうかを考えるのと同じに見えたのかもしれない。ウイルスに生
物というレッテルを貼ってもよいかどうかを議論していると,別の
疑問がわいてくる。ウイルスが生物か無生物かを考えることは,哲
学問答と変わらないのではないか。活発で白熱した修辞学的討論の
基盤にはなるが,そこからは実用的な結果はほとんど生まれないの
ではないか?しかし私は,ウイルスの位置づけは非常に重要だと考
える。なぜなら,どのように科学者がこの問題をとらえるかによっ
て,進化のメカニズムについての考え方が変わってくるからだ。
(ウイルスは生きているのか、日経サイエンス 2005年3月号)
『ウイルスの世紀』の著者の山内一也氏は、プロローグで次のよう
に書いている。

2003年2月10日、新たに出現した感染痘を監視する情報ネットワーク
であるプロメド(FroMED)
に、米国メリーランド州のある医師からの
メールが掲載された。そこには、「広東省での流行を聞いたことが
あるか? 現地在住の私の知人によると、病院が閉鎖され、人々が
次々と死んでいるらしい」と書かれていた。これが、重症急性呼吸
器症候群(SARS)発生の最初の知らせだった。プロメドのネッ
トワークで直ちに追跡が行われ、これまでにない疾患であることが
明らかにされていった。中国政府がこの疫病の発生を認めたのは、
1ヵ月後のことだった。この新興感染症(エマージング感染症)と
再興感染症(リエマージング感染症)のための情報ネットワーク、
プロメドは、次のような経緯で設立された。1980年、WHOは天然
痘の根絶を宣言した。当時、多くの細菌感染が抗生物質で治療可能
になっており、人類にとって天然痘と並んでもっとも重大なウイル
ス感染症である麻疹とポリオにも根絶の見通しが出てきていた。人
類は感染疾を克服できると、多くの人々が考えていた。楽観の時代
であったと。そして、しかし現実には、1989年にエイズが出現した。
そして80年代後半に全世界に広がっていった。人々は感染症の克服
が幻想にすぎなかったことに気付き、多くのウイルス専門家が新し
いウイルス出現への懸念を抱くようになった。そのひとりに、ロッ
クフェラー大学の若いウイルス研究者、スティーブン・モースがい
た。彼は同大学の学長でノーベル半片学区学賞受賞者であるジョシ
ュア・レーダーバーグの賛同を得て、ウイルスの出現についての調
査を開姑し、1989年にロックフェラー大学、国立アレルギー・感染
症研究所、フォガーティ国際センターの主催による専門家会議を開
き、ウイルス出現の脅威についての報告書をまとめた。これがもと
になって、米国アカデミーの下部機関である医学研究所は1997年に
専門委員会を設置し、翌1992年に「エマージング感染症・米国にお
ける健康に対する徹生物の脅威」という報告書をまとめ、連邦政府
に病原徹生物の脅威の深刻さと国の疾病監視能力の向上について勧
告を行った。この動きは国際的なレベルに広げられ、1993年にWH
Oと米国科学者連盟は国連食糧農業機関(FAO)や国際獣疫事務
局(OIE)と合同でエマージング感染疾の国際監視計画(Program
for Monitoring Emerging lnfectious Diseases : ProME言について
の会議をジュネーブで開いた。この会議で採択されたのは次のよう
な声明であった。「最近になって新しく出現した、または再出現し
か感染症が数多くある。動物や植物の世界でも同様のことが起き、
経済や環境に危険をもたらしつつある。これは、世界全体がいまだ
に感染症に対していかにもろいかということを示している。人、動
物、桂物の感染症の、地球規模での監視体制の確立が急務である」。

ここで、字数がオーバーするので明日にするが、頭はまだ混乱のな
かにあるが、この章であえて「ウイルスに意思は存在するか」との
馬鹿な命題を立て、後はこの勢いで本論につないでいくが、暫く、
序章をつづける。


風蕭々と碧い時代:




● 今夜の寸評 :命は鴻毛より猶も軽し
命を捨てることは少しも惜しくない(司馬遷の「報任少卿書」)。
ここが瀬戸際、目には目を、武力には武力を、蒼氓の命を死守せよ
(これは過激か)と、こころが騒ぐワームム-ン。



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