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資本主義とBES①

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる "招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん


 
【ポストエネルギー革命序論 395: アフターコロナ時代 205】
現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散時代」
環境リスク本位制時代を切り開く

  

✺ 多様で独立・分散型高性能な電池・デバイス普及時代
ペロブスカイト材の世界市場規模が500億円超(年率換算30%)
と大きく成長すると予想されている。ペロブスカイト材は、太陽電池、
LED照明、ディスプレイ画面、メモリデバイス(RAM)、レーザー、バ
ッテリー、光検出器など、幅広い用途が期待され、材料研究の最前線
にある注目素材。ペロブスカイト型デバイスの正孔輸送の重要な構成
要素である正孔輸送層(HTL)材料は、電力変換効率と安定性に多大な
影響を及ぼすが、HTLのピンホール欠陥の問題等で、安定した電力効率
が(空気中で360時間未満)困難とされていたが、次々と諸課題克服さ
れいる(「日本を超えた」世界最高効率を実現…「次世代太陽電池」
常用化に前進=韓国 ▶2022.1.21 9:49)。わたし(たち)は待ったな
しの「環境リスク」の克服ために微力を尽くしたい(下記に最新の関
連特許事例を参考掲載)。

【関連特許】
❏ 特開2022-000910 ペロブスカイト材料を堆積させる方法
オックスフォード フォトボルテイクス リミテッド
【概要】
下図1のごとく、第2のサブセル(120)の上に配置された第1の
サブセル(110)を含むマルチ接合光起電力デバイスであって、前
記第1のサブセルはペロブスカイト材料の層を含む光活性領域を含み、
及び前記第2のサブセルはシリコンヘテロ接合(SHJ)を含む、マ
ルチ接合光起電力デバイスを提供。


【特許請求の範囲】
【請求項1】 単一接合配置における底部シリコンサブセルの効率を上
回る電力変換効率で正味の利得を生成する、マルチ接合光起電力デバ
イスであって、第2のサブセルの上に配置された第1のサブセルを有
し、前記第1のサブセルは、少なくとも1つのn型層を含むn型領域
と、少なくとも1つのp型層を含むp型領域と、開放気孔率を有しな
いペロブスカイト材料の層を含む光活性領域であって、前記n型領域
と前記p型領域との間に配置され、前記n型領域及び前記p型領域の
一方又は両方と平面ヘテロ接合を形成する、光活性領域と、を有し、
前記ペロブスカイト材料は、一般式(IA): AxA'1-xB(Xy
X'1-y)3(IA) であり、 ここで、Aは、メチルアンモニウムカ
チオン(MA)(CH3NH3+)、ホルムアミジニウムカチオン(F
A)(HC(NH2)2+)、及びエチルアンモニウムカチオン(EA)
(CH3CH2NH3+)から選択された1以上の有機カチオンを有し、
A'は、Cs+、Rb+、Cu+、Pd+、Pt+、Ag+、Au+、Rh+、
及びRu+から選択された1以上の無機カチオンを含み、Bは、Pb2+
を含む少なくとも1つの2価無機カチオンを含み、Xは、ヨウ化物で
あり、X'は臭化物であり、0<x≦1及び0<y≦1であり、 前記
第2のサブセルは、シリコンヘテロ接合(SHJ)を有する、マルチ
接合光起電力デバイス。
【請求項2】 Aは、ホルムアミジニウム(FA)及びエチルアンモ
ニウム(EA)から選択された1以上の有機カチオンを有する、請求
項1に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項3】 A'は、Cs+及びRb+から選択された1以上の有機カ
チオンを有する、請求項1または2に記載のマルチ接合光起電力デバ
イス。
【請求項4】 0<x<1である、請求項1~3のいずれか一項に記
載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項5】 ペロブスカイト材料の前記層は、前記第2のサブセル
の隣接する表面に適合する表面上に実質的に連続する、コンフォーマ
ルな層として配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載のマル
チ接合光起電力デバイス。
【請求項6】 さらに、前記第1のサブセルと前記第2のサブセルと
の間に配置され、前記第1のサブセルと前記第2のサブセルを接続す
る中間領域を有し、 前記中間領域は、1以上のインターコネクト層
を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力
デバイス。
【請求項7】 前記1以上のインターコネクト層の各々は、透明な導
体材料を有する、請求項6に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項8】 前記中間領域は、インジウムスズ酸化物(ITO)か
らなるインターコネクト層を有する、請求項6または7に記載のマル
チ接合光起電力デバイス。
【請求項9】ITOの前記層は、10nm~60nmの厚さを有する、
請求項8に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項10】 前記n型領域は、無機n型材料を含むn型層を有する、
請求項1~9のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項11】 前記無機n型材料は、 チタン、スズ、亜鉛、ニオブ、
タンタル、タングステン、インジウム、ガリウム、ネオジム、パラジ
ウム、カドミウムの酸化物、又は前記金属の2以上の混合物の酸化物;
カドミウム、スズ、銅、亜鉛の硫化物又は前記金属の2以上の混合物
の硫化物; カドミウム、亜鉛、インジウム、ガリウムのセレン化物
又は前記金属の2以上の混合物のセレン化物;及び カドミウム、亜
鉛、カドミウムもしくはスズのテルル化物、又は前記金属の2以上の
混合物のテルル化物;のいずれかから選択される、請求項10に記載
のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項12】前記n型領域は、TiO2を含むn型層を有する、請
求項10又は11に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項13】前記n型領域は、有機n型材料を含むn型層を有する、
請求項1~9のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項14】前記有機n型材料は、フラーレンもしくはフラーレン
誘導体、ペリレンもしくはその誘導体、又はポリ{[N,N0-ビス
(2-オクチルドデシル)-ナフタレン-1,4,5,8-ビス(ジ
カルボキシイミド)-2,6-ジイル]-alt-5,50-(2,
20-ビチオフェン)}(P(NDI20D-T2))のいずれかか
ら選択される、請求項13に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項15】前記p型領域は、無機p型材料を含むp型層を有する、
請求項1~14のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項16】 前記無機p型材料は、 ニッケル、バナジウム、銅又
はモリブデンの酸化物;及び CuI、CuBr、CuSCN、Cu2
O、CuO又はCIS; のいずれかから選択される、請求項15に
記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項17】 前記p型領域は、有機p型材料を含むp型層を有する、
請求項1~14のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項18】 前記有機p型材料は、スピロ-MeOTAD、P3H
T、PCPDTBT、PVK、PEDOT-TMA、PEDOT:P
SSのいずれかから選択される、請求項17に記載のマルチ接合光起
電力デバイス。
【請求項19】前記n型領域は、前記第2のサブセルに隣接している、
請求項1~18のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項20】さらに、第1の電極及び第2の電極を有し、前記第1
のサブセル及び前記第2のサブセルは、前記第1の電極と前記第2の
電極の間に配置され、前記第1のサブセルは、前記第1の電極と接し
ている、請求項1~19のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力
デバイス。
【請求項21】前記第1の電極は、前記第1のサブセルの前記p型領
域に接している、請求項20に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項22】前記第1の電極は、透明又は半透明の導電性材料を有
する、請求項20又は21に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項23】前記第1の電極は、インジウムスズ酸化物(ITO)
の層で構成される、請求項19~22のいずれか一項に記載のマルチ
接合光起電力デバイス。
【請求項24】前記第1のサブセルの前記光活性領域は、1.50e
V~1.75eVのバンドギャップを有するペロブスカイト材料の層
を有する、請求項1~23のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電力
デバイス。
【請求項25】前記第1のサブセルの前記光活性領域は、1.65e
V~1.75eVのバンドギャップを有するペロブスカイト材料の層
を有する、請求項1~24のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電
力デバイス。
【請求項26】前記第1のサブセルの前記光活性領域は、1.65e
V~1.70eVのバンドギャップを有するペロブスカイト材料の層
を有する、請求項1~25のいずれか一項に記載のマルチ接合光起電
力デバイス。
【請求項27】前記ペロブスカイト材料は、FAxCs1-xPbI3-y
Bryである、請求項1に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項28】前記ペロブスカイト材料は、MAPb(I0.8Br0.2)3
である、請求項1に記載のマルチ接合光起電力デバイス。
【請求項29】前記第2のサブセルは、2面サブセルを有し、 当該
デバイスは、さらに、前記第2のサブセルの下に配置された第3のサ
ブセルを有し、前記第3のサブセルは、ペロブスカイト材料の層を含
む光活性領域を有する、請求項1~28のいずれか一項に記載のマル
チ接合光起電力デバイス。
【請求項30】前記第3のサブセルの前記光活性領域は、前記第1の
サブセルの前記光活性領域の前記ペロブスカイト材料と同じか又は異
なる、ペロブスカイト材料の層を有する、請求項29に記載のマルチ
接合光起電力デバイス。
【請求項31】前記第1のサブセルは、規則的な構造を有し、前記第
3のサブセルは、反転構造を有する、請求項29または30に記載の
マルチ接合光起電力デバイス。
【請求項32】さらに、前記第3のサブセルと前記第2のサブセルの
間に配置され、前記第3のサブセルと前記第2のサブセルを接続する、
別の中間領域を有し、 前記別の中間領域は、1以上の別のインター
コネクト層を有する、請求項29~31のいずれか一項に記載のマル
チ接合光起電力デバイス。
【請求項33】前記1以上の別のインターコネクト層の各々は、透明
な導体材料で構成される、請求項32に記載のマルチ接合光起電力デ
バイス。
【請求項34】前記中間領域は、インジウムスズ酸化物(ITO)で
構成されたさらに別のインターコネクト層を有する、請求項32又は
33に記載のマルチ接合光起電力デバイス。

❏ 特開2022-12012 色素増感太陽電池 太陽誘電株式会社
【概要】下図9のごとく、基材と、前記基材の表面に設けられた第1
の電極層と、前記第1の電極層の上に設けられ、色素と電解質とを含
む発電層と、前記発電層の上面と側面の少なくとも一部に設けられた
反射層と、前記反射層の上に設けられた第2の電極層とを有する構造
で反射光を効率変換し素増感太陽電池の発電量を向上させる。

例示では103%の効率向上したことが記載されている(要確認)。

❏ 特開2022-013364 正極活物質、正極活物質層、二次電池、電子機
器及び車両 株式会社半導体エネルギー研究所
【概要】下図1のごとく、正極活物質粒子と電解質の間に電界緩和領
域を形成するためには、正極活物質粒子の一部を強誘電性を有しうる
材料とする、または正極活物質粒子の表面を覆う殻(シェルともよぶ
)のように強誘電性を有しうる材料を設ける。具体的には、前記正極
活物質100、104、105は、内部と、表面近傍に第1の領域と、
前記第1の領域の一部と接する第2の領域と、を有し、前記第1の領
域は、フッ素、及びマグネシウムの一方または双方を有し、前記第2
の領域は、ハフニウム、ジルコニウム、イットリウム、バリウム、チ
タン、鉛、スカンジウム、ストロンチウム、ビスマス、タンタルから
選ばれる一種または複数種を有する。前記第1の領域、及び前記第2
の領域の一方または双方は、電界緩和領域103である一態様におい
て、充放電電圧の高い正極活物質を提供する。また、安全性の高い二
次電池を提供する。
図1
(A)は正極活物質100の断面図、図1(B)は他のバリエーショ
ンの一つである正極活物質104の断面図

※ ヤーン・テラー効果 (Jahn-Teller effect):とは、非直線性多原
子分子や固体内の原子団において、原子配列が正多角形や正多面体な
どの高い対象性をもつ場合に、電子状態が縮退することがあるが、こ
のような場合に、低い対称性の配置となって、縮退を解いたほうがエ
ネルギー的に安定になるため、対称性の低い配置をとる効果のことで
ある。(上記文中の補足説明)

❏ 特開2021-181393 p型半導性を有する金属酸化物粒子、それを用
いた電子デバイス及び電子デバイスの製造方法、並びに画像形成装置
株式会社リコー
【概要】p型半導性を有する金属酸化物粒子であって、体積基準の粒
度分布が第一極大値と第二極大値とを有し、前記第一極大値が、0.1
μm以上5μm未満の範囲にあり、前記第二極大値が、5μm以上5
0μm未満の範囲にあり、前記第一極大値に対する前記第二極大値の
比が0.5以上2.0未満であり、粒子の99%以上が0.1μm以
上50μm以下の範囲内にある、ことを特徴とする金属酸化物粒子。


※ 金属酸化物膜はデラフォサイト型酸化物に限定するでもないとの
条件付きが記載されている。

【資本主義とBES①】
現在『資本主義と自由』をテーマにこのブログでその考察を連載して
いるのだが、別のブログで『環境・社会対応と事業成長の両立は可能か
』(地域循環共生圏概論 ㉞▶2022.1.12)で、「環境ビジネス」(
2022. WI)の『環境ビジネスフォーラム』(PwC Japanグループ, サス
テナビリティ・センタ・オブ・エクセレンス・テクニカルリード  磯
貝 友紀氏)を参考に考察掲載した際に、いつしょに参考したのは野村
総研から報告されている『知財資産創造』2021年5月号の「特集デジタ
ルを挺子にした事業変容-ビジネスエコシステムの作り方」。簡単に
言うと「営利目的」の私企業が「外部不経済」を「内部化」させる事
業化のための資本投入・運用が巧く行くものかという素朴な思いある。
経験的に言うと『廃食油から石鹸製造販売』、結果「個人的な目利き
の段階」で、本業が忙しく、終止符を打っている。それは、さておい
て。①ビジネスエコシステムとは何か、②エコシステムを形成するパ
ートナー、③エコシステムを作るための取り組みで、「ビジネスエコ
システムの作り方」で構成される。まずは、下記の【要点】でまとめ
られている。

1 ビジネスエコシステム(BES)とは、社会や顧客の課題を解決す
 るための協業関係であり、近年はデジタルプラットフォームを通じ
 て形成されるBESの存在感が増している。
2 多くの企業かBECを形成するのは、社会や顧客の課題に対して
 パートナーとともに取り組むことで、より多く課題解決を実現でき
 るからである。特にデジタルプラットフォームを通じたBESは拡
 大スピードが速く、事業成長を実現する。
3 ノルウェーのコングスバーグは船舶向けのデジタルブラットフォ
 ームを構築し、舶用機器メーカーやソフトウエア開発企業のパート
 ナーを拡大することで、船舶オーナーに対し、燃料効串改善や燃費
 削減という価値を提供している。
4 オランダの照明企業であるシグニファイは、「照明の素晴らしい
 可能性を引き出して、より明るい暮らしとより良い世の中を目指す
 こと」を自社のパーパス(存在意義)として掲げ、生活者との接点
 を多く持つプラットフォーマーのBESヘ参画することで、ライト
 体験とともにスマートライトを生活者へ提供している。
5 BSCを形成するためには、サービス開発とパートナー作りの両
 面か必要となる。顧客や社会の課題解決のビジョンを示し、BES
 における自社の立ち位置と自社を補完するパートナーを特定する。
 サービスの最終形を提示し、パートナーをBESヘ引き込み、パー
 トナー自身のサービス開発を支援することか求められる。



1.ビジネスエコシステムとは何か
①エコシステムという言葉 多様な使われ方をしている
エコシステムは生態系か語源、ビジネスにおける恍われ方は時代とと
もに変化,ビジネスにエコシステムという概念か使われたのは、1993
年にジェームス・ムーアの「捕食と被食競争の新しぃ生態学」がはじ
まりで次のように定義している。

  相互作用する組織や個人、つまりビジネス界の有機体の基盤に
 よって支えられている経済共同体。経済界は、それ自体がエコシ
 ステムのメンバーである顧客にとって価値のある商品やサービス
 を生み出している。メンバーには、サプライヤー、リードプロデ
 ューサー、競合他社、およびその他の利害関係者も含まれる。時
 間の経過とともに、彼らは能力と役割を共進化させ、1つ以上の
 中央企業によって設定された方向性と一致する傾向がある。リー
 ダーシップの役割を担う企業は時間の経過とともに変化する可能
 性があるが、エコシステムリーダーの機能は、メンバーが共有ビ
 ジョンに向かって投資を調整し、相互に支援する役割を見つける
 ことができ、コミュニティによって高く評価される。

すなわち、1990年代初頭から、ジェームズ.ムーアは、ビジネスエコシ
ステム
戦略的計画----組織の戦略または方向性を定義し、この戦略
を遂行するためのリソースの割り当てを決定するプロセス----の概念
を考案し、現在はハイテクコミュニティで広く採用されている。基本
的な定義は、ムーアの著書「競争の死:ビジネスエコシステムの時代
におけるリーダーシップと戦略」に基づく。このコンセプトは、ムー
アの1993年5月/ 6月のハーバードビジネスレビューの記事「捕食者と
獲物:競争の新しい生態学」に最初に登場し、マッキンゼー賞を受賞
する。このように、企業か特定の業態でなく複数の業態を横断するこ
とでビジネスエコシステムを形成一進化することを唱えたものである。

 
James F. Moore(1948~)
Notable work 
The Death of Competition: Leadership and strategy in the age
of business ecosystems, HarperBusiness, New York, 1996 
ここまで、読み進めてきて頭に浮かんだのは、自らを社会生態学者と
自称するピーター・ドラッガーの『非営利組織の経営-原理と実銭』
であり、すでに理念・構想の基本骨子は存在していたのだと了解する
のにさほど時間はいらなかった。

  

 
Peter Ferdinand Drucker(1909~2005)

 では、販促でないとしたら、マーケティングとは一体何でしょう
 か。私がこれまでに聞いた中で最も簡潔な定義は、ニーズを発見
 し、それを満たしていくことというものです。私はこれに、売り
 手と買い手の双方にとって意義のある価値を生み出すことをつけ
 加えたいと思います。
            P.F.ドラッガー著/上田惇生/田代正美訳
           『非営利組織の経営』, ダイヤモンド社

2000年代になるとヘンリー・チェスブロウが、内部だけで実施するイ
ノベーションに対し、新興企業投資・M&A・協業など、資源を活用する
オープンイノベーションを説き、後に外部資源企業かエコシステムと
呼ばれるようになった。同じ頃、マルコ・イアンシティとロイ・レビ
-ンが、エコシステム内の中核企業をキーストーンと呼び、プラット
フォームを提供し、BESに参加うる企業が利益を創出できる役割を
果たすプレーヤ-であることを説いた、近々、目にするBESという
一葉の使われ方の多くはこのモデルこ立脚している.約20年前は一
部の企業だけか実現可能であったか、インターネットやPC、スマー
トデバイスか普及し、各種暁報通信技術やデータ規格の標準化も進み
多くの企業や個人かデジタルプラタトフォ-ムを通じた取引を行いや
すい環境が整った結果、さまざまなエコシステムが形成されている。
 この提案書では社会課題や顧客課題を解決するために協業を行うを
業や個人の集合体をビジネスエコシステムと捉え、その中でも近年増
加している、情報通信技術やデータを活用し多種多様なサービスの
「場」を提供するデジタルプラフトフォームを基に形成するビジネス
エコシステムを対象としている。.

②BES形成は社会や顧客の課題解決力を高め収益をもたらす
日本情報システムユーザー協会(JUAS)と野村総合研究所(NM)によ
る調査(「デジタル化の取り組みに関する調査」2020年5月)では、
現在Fデジタルプラットフォーマと対等な関係で連携・協業し、事業を
外部展開している」と回答した企業は16%、「自社かデジタルプラッ
トフォーマーである」と回答した企業は13%であったか、5年険の目
標を見るとそれぞれ49%、24%となっており、日本企業におけるエコ
システム形成の底ビーンか、BES内の中核企業をキー欲か窺える。
 多くの企業がBES形成を目指すのは、社会や企業か抱えている課
題か複雑化しており、複数の企業や個人と協力する方が、課題を解決
できるためである。自社が提供している製品やサービス(いずれの場
合もあるが、以降サービスと呼ぶ)が、BESに参加する者(以下、
BESパートナーと呼ぶ)のサービスによって補完されることで、よ
り顧客の課題を解決しやすくなる。また、BESパートナーが増加す
ると、パートナー間に健全な競争が働くことでサービスの質はさらに
高まり、BES全体の提供価値も増す。その結果、顧客が増加し、自
社とエコシステムパートナーにもたらされる収益が増大する、正のネ
ットワーク効果が働く。エコシステム形成企業の利益は業界平均を20
%上回り、株価のパフォーマンスも17年以降ナスダック総合指数を大
幅に上回り続けていると記している。(要確認). 
 現在も存在する自動車産業に代表されるケイレツのようなサプライ
チェーン上での取引関係と比較すると、

 ・エコシステムヘ参加するにあたり、工場建設のような大規模な設
  備投資が不要
 ・プラットフォーム上の取引は規格化されたAPIを通じて行うため、
  サービスのす り合わせに要する時間の短縮
 ・業界内の商慣習に起因する取引コスト増大を防止
 ・上記の結果、異業種からも参入しやすく、エコシステムパートナ
  ー数が短期間で増加しやすい
 ・サービスがオンライン上で完結する場合、地理的な刎約がなく、
  世界市場へ拡大が可能

などの特徴を持っている点が異なり、プレ産業においては、主要な完
成車メーカーの顔ぶれには変化がない上、サブライヤーにおいても20
年以上取引を行っている企業が3~5割にも至るのとは対照的である。
                        この項つづく.


⛨ オミクロン変異ウイルスへのワクチン効果は?
英国保健省によると、オミクロンに対するファイザー社製ワクチンに
よる発症予防効果は2回目の接種直後の65%程度から20週間で10%まで減
るものの、3回目の接種をすることで70%程度まで改善するという。そ
の後10週間で40%から50%を維持。重症感染予防効果(入院・死亡など
)は2回目接種以降もある程度維持していることが発表されている。

<オミクロンへの重症感染予防効果>
2回目接種24週後:72% 2回目接種25週以降:52% 3回目接種後:88%


【ウイルス解体新書 104】

序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学
第1章 ウイルス現象学
第1節 免疫とはなにか
1-5-1 特許事例:免疫応答を高める方法
第2節
第3節 水際検査体制(未然感染防止)
第4節 自国のワクチン及び治療薬開発体制
4-1 国産ワクチン開発:新型コロナウイルス
4-1-1 予算も研究開発活動も限定的
    コロナワクチンの開発で日本が出遅れた背景
4-1-2 国産ワクチン実用化の壁
4-1-2-2 規制の弾力的運用を
第5節 感染パンデミック監視体制
5-1 WEB特集 ワクチン接種 なぜ日本は遅い
▶2021.5.14  新型コロナ ワクチン(日本国内) NHKニュース
5-2 新型コロナウイルス国産ワクチン開発生産体制構築の遅れ
▶2021.6.3 新型コロナウイルス 国産ワクチン開発・生産体制の構築
を急げ」(時論公論)時論公論 NHK 解説委員室
5-3 新型コロナ感染者もワクチンを接種した方がいい
▶2018.8.7 ナショナルジオグラフィック日本版サイト
目標は感染防止ではなく重症化の阻止
第6節 エマージェンシーウイルス
第7節 新型コロナウイルス
7-1 新型コロナウイルスのライフサイクル
7-2 変異ウイルス
7-2-1 感染・伝播性の増加や抗原性の変化が懸念される新型コ
      ロナウイルス(SARS-CoV-2)の新規変異株について(第9報)
7-2-2 オミクロン株の特徴
1.ワクチンを追加接種しないとオミクロン株に有効な中和抗体が
十分に得られない
▶2021.12.23 Gigazine
2.オミクロンはマウスで変異し人に感染したことが判明
▶2022.1.6 7:00 Gigazine
3.モデルナワクチンのブースター接種で抗体が「83倍」に、オミ
クロン株の予防効果も確認される
▶2021.12.21 Gigazine
4.ブースター接種後のさらなる追加接種で合計4回打ってもオミク
ロン株対策には不十分
▶2022.1.19 11:00 Gigazine

5.アルファの突然変異はオミクロンの洞察を提供する
▶2022.1.10 MedicalNewsToday
https://www-medicalnewstoday-com.translate.goog/articles/covid-
19-alphas-mutations-provide-insight-into-omicron?
第8節 感染リスク
1.感染力2.致死率・重症化
8-1 予後
8-1-1 死亡リスク
8-1-1-1 新型コロナ生存者の死亡リスク
8-1-1-2.生存者の死亡リスク
8-2-1 脳損傷
8-2-1-1 新型肺炎と脳の関係
8-2-2 後遺症
8-2-2-1.嗅覚障害
8-2-2-2 後遺症の未来
8-2-2-3 新型コロナウイルス感染症の後遺症による認知能力
8-2-2-4 コロナ後遺症のメカニズム一部解明 倦怠感
8-2-2-4 回復後も疲労や認知機能の低下が続く「ロングCOVID」
第9節 感染予防・検査・治療
9-1 検査方法・装置設備
9-1-1 新型コロナウイルス感染症に関する検査
1.新型コロナウイルス抗体の種類と量を30分で測定
9-3 新型コロナ治療薬
1.国内で使用されている主な薬剤
9-3-1 細胞に侵入するのを防ぐ 
1.ソトロビマブル) 抗体カクテル療法
9-3-2 増殖を防ぐ
1 レムデシビル:Remdesivir
2.モルヌビラピル:Molnupiravir
3.ニルマトレルビル:Nirmatrelvir
4.リトナビルリトナビル: Ritonavir
5.ニルマトレルビル:Nirmatrelvir
6.リトナビル:Ritonavir
7.パクスロビド(ニルマトレルビル+リトナビル):
8.核酸代替拮抗薬発見 北海道大学
9-3-3 炎症を防ぐ 第10節 ウイルスとともに生きる
10-1 バイオハザード対策の発展史
10-2 高度隔離施設の現場へ
10-3 病原体の管理基準
10-4 根絶の時代から共生時代
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
第1節 各国の動向と対策の特徴1.米国
1-1 COVID-19委員会の創設を提案
第2節 謎のCOVID-19起源
2-1 消えぬ武漢研究所人為的発生説
第3節 新型コロナウイルスで分かったこと
3-1 人体の免疫システムからの逃避機構
3-2-1 
3-3 ファクターX”は日本人の免疫細胞か
第4節 いつまで続く「コロナ禍」は?! 
4-1 適切な専門家に聞く「新型コロナ」の読み解き方
4-1-2 人工ウイルス説はなぜ登場し、そして否定できるのか
4-1-3 SARS-CoV-2とはどんなウイルスなのか
終 章 ウイルス感染症と戦略『後手の先』



バウワー, ドロシー・ベルコウィツ(米国)  Bauer, Dorothy Berkowitz
Remnants Series
 
目次
『青い夜のことば』『飛天の道』『世紀』『九花』『ゆふがほの家』
『太鼓の空間』『鶴かへらず』『あかゑあをゑ』『記憶の森の時間』
『渾沌の鬱』
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【言の葉千夜千首】



飛天の道 馬場あき子歌集 砂子屋書房, 2000.9. かりん叢書
馬場あき子の闊達な眼はこの世の姿の細大を見据え、いとしみ、倦むこと
がない。生の深い思想と愛とをいよいよ軽妙に韻律にのせながら、著者は
またひとつ、歌の秘奥をみずみずしく開いて見せた。



  葉蔭なればうれしげにしも太りゆく石榴の唇をとんぼ吸ひけり

 この歌をはじめて目にしたとき、思わずクスッと笑いがこみ上げた。
 なんともいえぬ大らかなおかしみ。唇をとんがらせて私は、とんぼ
になってみたり石榴になったりしながら、空想の自然の中の夏のひと
ときを楽しく遊んだのであった。数多ある馬場あき子のさまざまな虫
の散のなかでも、とりわけ好きな一首である。
 馬場の散々エッセイには、石榴がよく登場する。
 「私の書斎の窓の前に、今年もみしみしと大り色づきつつある柘榴
かおる。小路)ある朝大きく亀裂が走り、透きとおるような紅を輝か
せる」(はるかなる父へ)とあるから、馬場にとって庭の石榴の木は
古くからの思い出のある、ごく親しい存在なのに違いない。
 石榴の本は初見ともなれば瞰葉が突然のようにわっと繁り、筒状の
炎々かな祖赤色の花をたくさん咲かせては、その花をつかつかと地面
に落とす。圧倒されるほどの生命力をもつ植物である。
 落ちずにのこった両性花は、実石榴となる。夏の盛り、わさわさと
生い茂った葉っぱに身を守られながらその石榴のその実の実は密やか
に、あたかも「うれしげに」じっくりと太ってゆくのである。同じ歌
集の中に、

     おちょぼ口してゐる石榴みしみしと太って明日は天気

という明るい歌があるが、石榴の萼のちょっと唇を突き出したような
形状を「おちょぼ口」と馬場は詠んだ。そのおすましのような小さな
実が、ひと夏かけて「みしみし太り」、そして秋には時満ちて「割れ
て」、真紅の内面の種を光らせてみせるのだ。
 その石榴へとんぼがふと来て止まった。葉蔭でひっそりと充実して
ゆく石榴に、自由な空から軽率かに飛んで率ってきた透趨のとんぼ。
 「唇を吸ふ」というほのかなエロスのある表現は、馬場独特のユー
モア、おかしみである。そして小さな生と生との交歓を賛美する、率
さしいまなざしなのである。
 太古から自然界で繰り返されてきた生と死の営み。どっしりと太り
ゆく石榴はまるで情念を秘め持つおんなの性のようであり、神秘であ
る。そしてとんぼは、水中に生まれてから幾度もの脱皮を繰り返し、
ようやく佃をもつ成虫とんぼとなって空を舞い、子孫を残し、俸い命
を終えていく生きものである。
 一期一会の小さな夏の出会いの向こうに、静かな時が流れている。
                        (佐山加寿子)

書き忘れていたが、故岩田正(1924~2017)は歌人。妻の馬場あき子
と「かりん」を創刊。➲概歴はフリー百科事典『ウィキペディア(
Wikipedia)』を願参照。

風蕭々と碧い時代
曲名:  ビー・マイ・ベイビー (1963年) 唄 : ザ・ロネッツ
作詞&作曲: ジェフバリー、エリー・グリニッジ、フィルスペクター



The night we met I knew I needed you so
And if I had the chance I'd never let you go
So won't you say you love me
I'll make you so proud of me
We'll make 'em turn their heads every place we go

So won't you, please, be my, be my baby
Be my little baby, my one and only baby
Say you'll be my darlin', be my, be my baby
Be my baby now, my one and only baby
Wha oh oh oh ・・・・・

代表曲である「ビー・マイ・ベイビー」は、42回レコーディングをやり直してい
る。この曲に感銘を受けたビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンは、そ
のシングル曲に続く「Don't Worry Baby」を作り上げ、ロネッツとフィル・スペ
クターに捧げている。このように、1960年代に一世風靡したガールズ・グ
ループ、ザ・ロネッツのリード・シンガーとして知られるロニー・ス
ペクターが現地時間2022年1月12日に癌との闘病の末、他界した。才能
溢れる音楽家、唯一無二のボーカリスト、そして自由な魂を持ってい
た彼女の訃報を受けて、ブライアン・ウィルソン、ジョーン・ジェッ
ト、ジーン・シモンズなど音楽界からは多くの追悼の声が上がったこ
とが報じられた。享年八十。
                            合唱

● 今夜の寸評:沸騰する欲望と対峙する知恵

ちょっとつかれたよって、うとうとしているひこにゃんです。
すっかりねむっちゃったようです。
かぶとをかぶって眠って、肩こらない?
だいじょうぶ? ひこにゃん。
                      もへろん


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