● 減り続ける関西の電力事情
スマートジャパン(「電力の需要が減り続ける関西、前年比40万kWの節電効果」2015.03.30)が目に留まる。
それによると、関西電力が今冬の電力需給状況をまとめた結果、最大電力を記録したのは12月17日(水)の
17時台だったが、大阪では最低気温が0度近くまで下がり、管内全域で暖房需要が増加したが、それでも昨
冬の2,523万キロワットと比べると39万キロワットも少なく、12月~3月までの平均気温は平年と比べ0.2℃
低かったという。これは、関西電力の予測 2,535万キロワット、需要率に換算すると97%まで高まると考
えていたという。これは、東日本大震災の後の企業と家庭の双方で節電効果で、電力の需要は年々減り続け、
関西電力の分析結果によると、冬の需要がピークになる夕方の18時台には、震災前の2010年と比べて 200万
キロワット少なくなっている。
同紙は、この減少量を昨冬と比較すると約 40万キロワット多い。朝の9時台でも同様で、気温や時間帯に関
係なく定着した節電効果とみなすことができ、用途別に見ても家庭用・業務用・産業用のすべてで節電効果
が高まっている。2015年度も関西電力が電気料金の再値上げを実施すれば、気温が平年を下回らない限り、
需要が減ることが確実だと指摘している。
これはどういうことか?「電力会社の過剰見積もり」(ある意味で「政治的=過剰的」の等式が乗っかった
のか、あるいは、単に予測の上ブレのであったのか?までは分からないが)であった上に「濡れ雑巾はいく
らでも絞れるのか?」ということが問われることにもなる。震災以降の元菅直人首相、孫正義ソフトバンク
会長などの再生可能エネルギーへシフトへの決断により様相は大きくかわっている。新エネルギー産業技術
総合開発機構(NEDO)の報告ではグリッドパリティは達成され、さらに、1キロワットアワー当たり23
円から7円までの見通しが示されている(下図)が、個人的には技術的(勿論、初期投資促進政策の固定価
格買取制:FITなどの産所制度との併用を前提としてだが)に可能だと考えている。
あとは(1)送電分離(電力自由化)、(2)原発政策――東京電力の法的整理ということになるが、政策
的には、製造責任論や技術論やロードマップでの差異はあるものの、下表を作成した高橋洋一(「東電の法
的整理、電力自由化、そして原発ゼロの現実性――各党の原発政策を徹底比較する」 現代ビジネス 2012.
12.03)の政策見通しに近い。
● 日の丸ソーラーの雄は諦めない!?
経営再建中のシャープは、不振の太陽光パネル事業をてこ入れするため、堺工場の製造ラインを増強する方
針を固めたという(「シャープ、パナに抜かれた?太陽光パネル増強へ」読売新聞」2015.03.30)。ただし、
日本で需要が落ち込んでいるメガソーラー(大規模な太陽光発電所)向けのパネル)が、中国、台湾など他
社に圧倒され売れないため、需要が底堅い住宅向けへの転換を進め、事業の立て直しを急ぐというもの。新
ラインで量産するのは、メガソーラー用より効率よく発電でき、住宅向けで主流となっているパネル。発電
効率を高めた製品を商品化する。太陽光パネルを含むエネルギー関連事業はシャープの中核事業の一つで、
同事業の営業利益は2014年3月期の324億円から、15年3月期には50億円の赤字になる見通。経営悪
化の要因となっており、撤退するとの観測も出ていたが、住宅用に力を入れることで、事業の継続を目指す。
シャープは太陽光パネルの国内市場で長年、シェア(占有率)首位だったが、最近は住宅向けに注力するパナソニッ
クに追い抜かれたといわれていた。太陽電池は製品の性格上、15年以上などの長期保証が付くが、同社事業
は縮小・撤退検討中との報道を受け、先行きを不安視する取引先や一般消費者が続出。受注は激減している。
主力支援銀行からは太陽電池事業も含めた赤字事業の聖域無き改革を求められ選択と集中が迫られるものの
なかなか『選択』の方がでてこないとの指摘もある。同社の住宅用太陽電池は堺工場で内製。産業用は中国
企業などから調達しているが、材料の長期買い入れ契約金額が現在の市価を大きく上回ることも足かせとな
っている。
● 世界初の百%バイオマスジェット燃料開発に着手
航空機からの二酸化炭素排出量は2012年には6億9千万トンに達し、旅客数やLCCの増加により今後もさ
らに増える予測。航空機から排出量削減は機体の軽量化やルート変更などの対策に加え、バイオジェット燃
料の利用に期待されているが、地球環境産業技術研究機構(RITE)は、世界初の百%バイオマスを活用
したジェット燃料の生産技術の研究開発に着手したと公表。現在は石油系ジェット燃料に体積比で最大50
%までしか、バイオマス燃料をブレンドして利用できないが、これを2年後をめどに生産技術を確立し、量
産化への道筋をつけるとのこと。
● 超臨界二酸化炭素サイクル火力発電、試用段階に!
東芝は発電と二酸化炭素分離・回収が同時にできる火力発電設備の基礎技術にめどを付けたことを公表。こ
の「超臨界二酸化炭素サイクル火力発電システム」は(1)天然ガスと酸素、二酸化炭素を燃焼器に投入し、
高温高圧の燃焼ガスを発生させタービンを回し発電、(2)タービンから排出された超臨界圧状態の二酸化
炭素は再び燃焼器に循環させ、燃料や酸素とともに燃焼させる仕組み(上図参照)。すでに東芝は試験用燃
焼器で実証を終了させた。これを受けこんかい、出力2万5000キロワット級の試験プラントの建設に向
けガスタービンの製作に着手したほか、燃焼器も製作し2016年8月に出荷予定。同発電システムは燃焼器で
1150℃、300気圧の二酸化炭素を取り出しタービンを回す。タービンから排出された二酸化炭素は、
700℃に降下、熱交換器を通じて約8割の熱を取り込んで再利用。熱の多くを外部に捨てず、ガスタービ
ン・コンバインドサイクル(GTCC)と同等の効率を出せる。天然ガスを使うからには二酸化炭素の回収
は大前提となるが、ここまでこぎ着けられたかと思うと、部外者としても感無量 ^^;。
尚、発電設備に二酸化炭素分離・回収設備を付けると発電効率が1割程度低下するが、同設備を付けずに高
圧の二酸化炭素が取り出せるのが最大の特徴。回収した二酸化炭素は油田の採掘量を増やすガスとして販売。
また発電効率はガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備と同等の59%が見込める。
※ 超臨界CO2サイクル火力発電システムの燃焼器実圧燃焼試験に成功 東芝 2013.08.01
※ 特許5637809号 二酸化炭素回収方法及び二酸化炭素回収型汽力発電システム
● 日々更新で忙殺
二週間前、歯磨きしている時に手元がハズレ、歯茎にダメージを与え少し出血したが、暫くするとものが噛めなくなる
ほどの状態に、様子をみていが直らず歯医者に。レントゲンでも問題なく、抗生物質をもらって帰るが、主治医は疲れ
ているのではないかという。思い当たる節が他にもある。ここ数日早く寝ることにしているが、それでも午後9~11時
だが、眼精疲労対策にはが、朝起きして、パジャマ姿でホームページの更新をし、朝食を取り、ルームランニングをこ
なし、11時前までは忙殺状態だ。そんな毎日が一週間ほど続いているが、そんななか、心地よい鶯の鳴き声を聴き
ながら起床している。