彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん
【完全クローズド太陽光システム事業整備ノート ⑪】
【再エネ革命渦論 72: アフターコロナ時代 271】
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コンパクトでスマートでタフな①光電変換素子と②蓄電池及び③水電
解に④水素系燃料電池、あるいは⑤光触媒由来有機化合物合成と完璧
なシステムが実現し社会に配置されようとしている。誰がこれを具体
的に想定しただろうか。その旗手に常に日本や世界の若者達の活躍が
あった。
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング>
再生可能エネルギー革命 RE100 ➢"> 2030 71
●構造色を利用した気体識別用感圧デバイス
気体が玉虫色に「見える」
ほぼ全ての気体は無色透明で目に見えることはない。これまで可視化
は、主に自由空間における気流を対象に、ごく限られた手段により実
現されてきた。例えば、赤外線カメラを用いた温度変化に基づく方法
やトレーサー粒子と呼ばれる微粒子を気中に分散させる手法が、いず
れも特殊な装置を必要とする。「任意の」気体を一様に可視化するこ
とはもとより、可視化した画像から気体特性の分析などを行うことは
難しい。気体の種類を選ばずに可視化し、分析までできる簡易な手法
は、ビジュアルベースの各種計測技術など、多様な展開につながる。
11月28日、物質・材料研究機構(NIMS)らの研究グループは、気体を
流入させるとその性質に応じて発色する簡易デバイスを設計・作製しZ
,気体を色によって識別できることを実証。尚、ポリジメチルシロキ
サン(PDMS)は、シリコーンの一種であり、ジメチルポリシロキサ
ン(dimethylpolysiloxane)やジメチコン(Dimeticone、Dimethicone)と
も呼ばれ、透明で、不活性、非毒性、不燃性であり、表面張力を低下
させる特異なレオロジー(流動)特性を持つ。 その用途は、コンタ
クトレンズや医療機器、シャンプー(髪にツヤと滑りを与えるため)、
食品(消泡剤)、コーキング、潤滑剤、耐熱タイルなど多岐にわたる。
特に工学的利用の場合、PDMSと呼ばれることが多い。 via Wikipedia
【要約】
ここでは、Arプラズマ処理したポリジメチルシロキサン(PDMS)スラブ
をガラス基板に密着させた非常に簡単な装置でガス流量を測定。この
装置はチャネルさえ持たず、代わりに、PDMS壁を変形させることで、
流体の一時的な経路として間隙を作り、PDMSとガラスの間をガスが流
れる。一時的な経路の形成は、経路の内壁に圧縮曲げ応力を生じ、整
然とした皺を形成、装置の光透過率を変化させる構造色を発現。非常
に簡単でいて、この設定は任意のガスを測定し、色の変化に基づいて
①流量、②密度、③粘度の解析が可能となる。また、この手法は、高
度なアプリケーション向けのロゴなどのパターンの流れ誘起表示に適
用できることも実証。
図 チャンネルフリーのPDMSデバイス製造とガス測定
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【関連論文】
原 題 : Visualization of flow-induced strain using structural color in channel-
free PDMS devices
掲載誌 : Advanced Science
DOI : 10.1002/advs.202204310
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■ 2025年 深紫外LEDの用途が急拡大、市場は10年で100倍弱
富士経済は,空気中や表面に存在するウイルスの不活化や殺菌が可能
なことから新型コロナウイルス感染症対策で注目される深紫外線光源
それらが搭載される民生・業務分野のアプリケーションの世界市場を
調査した。
深紫外光LEDは開発途上であり,水銀ランプと比較し出力が低いことか
ら,ハンディ照射器やケース型照射器,空気清浄機など,家電向けが
中心となる。2020年は,空気清浄機など以前から搭載されていたアプ
リケーションの需要増加に加え,ルームエアコンや車載機器など,設
備機器でも本格採用や搭載製品の開発が進んでいる。水銀ランプは,
広範囲照射が求められる空間殺菌/医療用装置をはじめ,設備機器な
どで幅広く採用される一方で,皮膚や目を損傷する危険性などから使
用時は無人にする必要があり,アプリケーションごとの紫外線照射に
関するガイドラインや標準規格が未整備な点が,課題となっている。
エキシマランプ・その他では,ウイルスの不活化や殺菌の能力を保有
しながら,人体への悪影響が少なく,有人環境下でも利用可能な222nm
紫外線エキシマランプが注目されているという。量産技術の向上やエ
ビデンスの構築・強化が進むことで,従来なかった用途・シーンでの
採用拡大が期待されるとしている。
■ 全固体電池市場、2040年に3兆8605億円
同富士経済は2022年11月、世界の全固体電池市場を調査し、2040年ま
での予測結果を発表した。市場規模は2022年見込みの60億円に対し、
2040年には3兆8605億円規模になると予測。特に、硫化物系の全固体電
池が市場をけん引する。
尚、固体電解質を用いた全固体電池は、液体の電解液を用いた従来の
リチウムイオン二次電池と比べ、「温度変化に強い」「安全性が高い
」「急速充電が可能」など多くの特長があり、電気自動車(EV)の電
源として注目されている。「ESS(電力貯蔵システム)」や「ドローン
」「空飛ぶクルマ」といった飛行体などへの搭載にも期待。固体電解
質として現在は、「高分子系」と「酸化物系」の材料が多く用いられ
、わずかではあるが「硫化物系」も利用されている。高分子系を用い
た全固体電池は主に、カーシェアリングや路線バスなどの商用EV向け
に搭載されているという。酸化物系を用いた全固体電池は、小型サイ
ズが中心でIoT(モノのインターネット)機器などへの搭載が進む。一
方、大型サイズについては、固体電解質をベースに電解液やゲルポリ
マーを添加した疑似固体の実用化が進んでいるという。疑似固体を用
いた電池は、中国製EVへの搭載が始まる見通しで、2025年に向けて市
場拡大が見込まれている。この結果、酸化物系を用いた全固体電池の
市場規模は、2022年見込みの39億円に対し、2040年は1兆2411億円と予
測した。
✺ 世界初! 降雪発電の実証実現が青森市で
雪国の特性を生かした発電システム提案は、このブログでも掲載して
いるが、それは積雪層と大気中の温度差から発電する熱電変換素子(
ペリチェリ-素子)を原理としたものであった。今回、青森市のIT企
業が12月から、市内で積雪を利用して発電をする実証実験を12月より
開始する。11月28日青森市のフォルテと、共同で研究開発をする電気
通信大学の榎木光治准教授たちが青森市役所を訪れ、小野寺市長に計
画の概要を説明している。実証実験では、3月に閉校した青森市浪岡
にある旧大栄小学校のプールに断熱シートを敷き詰め、雪を蓄積。そ
して、蓄積した雪と外気との温度差を利用して作った蒸気で、タービ
ンを回し発電するというもの。雪のエネルギーを電気に変換できるの
か、変換した時にどれくらい変換率がいいのか、実用性の可能性はど
うなのか、そういうことの研究開発の実験になる。実証実験は12月か
ら1年間の予定。実用化に向けた可能性を検討するとともに、技術的
な検証も行う(フォルテ社葛西純社長)。
※ 三次元方向にランダム配置されているので空間割合が20%に見え
ない。とても密に詰まっているようにみえる
● カーボンニュートラル未利用熱効率回収と気液二相流の可視化
石油や石炭、天然ガス、水力、太陽光など自然から獲得した一次エネ
ルギーは、発電や変換加工などを経て最終的に消費者に供給され、そ
の過程で、日本では一次エネルギーのおよそ60%以上が「熱」として
環境中に排出されている。この未利用熱のうち、効率的な回収方法が
確立されていない200℃未満の熱エネルギーが実に70%( ➲全体の56
%に該当)占めている。この未利用熱をうまく回収し再利用できれば、
化石エネルギーへの依存度が低くなる。
■ ほぼ100%の熱回収が可能
政府が2050年の達成を目指す「カーボンニュートラル(温室効果ガス
排出量実質ゼロ)」の実現に向けて、榎木光治准教授は最近、熱エネ
ルギーをほぼ100%の効率で回収できる伝熱管を開発。また、同准教授
は三菱マテリアルと共同で、アルミニウムの繊維体を内部に充填した
伝熱管が、高い効率で流体の熱エネルギーを回収できることを発見。
内径約20ミリメートル、長さ約25ミリメートルの短い伝熱管に、アル
ミニウム繊維体を空隙率80%とスカスカの状態で充填し、200℃の乾燥
した空気(熱風)を流す。その上で伝熱管の外部を5℃で均一に冷や
すと、伝熱管の出口から5℃の冷風が排出される。つまり、伝熱管の
入口と出口に200℃程度の温度差が生じるというこの結果は、流体の持
つ熱エネルギーを100%の効率で熱回収できることを意味する。内径は
同じで長さが約150ミリメートルの一般的な伝熱管に200℃の熱風を流
し、伝熱管外を℃度に冷やしても、出てくるのは150度程度の熱風で、
つまり、アルミニウム繊維体を伝熱管に充填し、さらに管を短くする
ことで、これまでほとんど不可能だった熱回収が可能になる。
※ 研究対象としている金属繊維多孔質体の空気流速による温度変化
の様子(多孔質体の充填長さが長いと5℃を保ち続ける)
Following YouTube 1
■ ほぼ100%の熱回収が可能
この伝熱管は純アルミ製で非常に軽量で、例えば、低温脆性のリスク
のあるマイナス200℃程度で輸送されるLNG(液化天然ガス)や液化水
素の冷熱を回収したり、現在工場などで廃棄されている200℃以下の排
熱を回収したりといった利活用が見込めると同教授と考える。設置コ
ストやメンテナンス費用も安い高パフォーマンスの伝熱管は、省資源
にも資す。さらに、大量生産が可能になれば、輸出コストの削減にも
つながる。榎木准教授は「今後、このメカニズムを解明していくこと
で、将来は工場のほか、自動車やエアコンなど身近な領域での活用は
もちろん、惑星探索や宇宙ステーションなど航空宇宙分野における熱
エネルギーの活用にも道が開けるのではないか」と見通している。さ
らに世界各地でこの技術を展開することで、二酸化炭素の大幅な削減
につながり、カーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に寄与で
きると考えている。
Following YouTube 2
■ 冷媒の流れを撮影
このほか、同准教授は空気中の熱を集め、汲み上げて移動させるヒー
トポンプ内部の複雑な流れ(気液二相流)を可視化する研究にも取り
組んでいる。特に、近年、ヒートポンプの熱交換器に使われ始めた内
径1ミリメートル程度の微細管内の相変化熱伝達を研究している。ヒ
ートポンプは空調機だけでなく、冷蔵庫など家庭で使われる比較的消
費電力の高い機器に搭載されている。例えば、ヒートポンプに用いる
代替フロン冷媒が熱を伝える性能を定量的に測定したり、圧力の損失
特性を明らかにしたりするために、特注の伝熱管で各種測定を行いう。
さらに可視化するためにガラス管を使い、冷媒の流れを高速度カメラ
で25マイクロ~500マイクロ秒(1マイクロは100万分の1)間隔で撮影
し、冷媒の様子を詳細に観察。高速度カメラに取り付けるレンズを新
しくすることで、マイクロオーダーからメートルオーダーまでの高解
像度の観察が行え、冷媒の流動特性をより詳細に計測可能になった。
■ 非円形管や流路を波状にすることで効率向上
まず伝熱管、およびガラス管の断面形状を円形にし、代替フロン冷媒
が垂直上昇と下降、および水平方向に流れる様子を高速度カメラで撮
影した。その結果、水平流では、垂直流には見られなかった気液(気
体と液体)が、浮力(重力)の影響を受けて流動している様子が確認
できた。同様に、断面形状を長方形や三角形に変えた場合についても
実験した。円形と同様に、水平流では浮力の影響がみられましたが、
長方形や三角形では、表面張力の効果により角部に液を保持している
様子が観察できた。こうした熱伝達実験の結果、円形管ではなく「非
円形管」を採用することで、伝熱管内を流れる冷媒の熱を伝える効率
が数倍に高まることが分かりました。流れの方向や流路の形状の影響
を包括的に検討した実験は、従来ほとんどなかった。
今後は流路断面だけでなく、世界に先駆けた研究として流動方向を波
状形状にした実験にも取組む。同准教授はこうした研究を実用化へつ
なげ、「熱交換器の性能を上げることで、家庭で消費される電力量の
高い空調機や冷蔵庫の省エネルギー化に貢献したい」と考えている。
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【関連技術情報】
1.特開2018-173038 シリンジポンプ装置 榎木 光治 et al.
2.波状形状を有する微細管内における垂直上昇気液二相流の沸騰熱
流動特性に関する研究;Boiling Thermal-hydraulics Characteristics of
Vertical Upward Vapor-liquid Two-Phase Flow in Wavy Mini-channel,
日本冷凍空調学会論文集, 2021.06.30
3.エネルギーロスほぼゼロで熱を回収!アルミニウム繊維体が実現
した新発想の技術とは-三菱マテリアル株式会社と電気通信大学が
画期的な熱回収技術の開発に成功-EMIRA 2022.07.07
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✺ 軽量で設置が簡単な円筒型太陽電池
カーボンニュートラル」が宣言され、温室効果ガスの排出量が極めて
少ない再生可能エネルギーの一つである、太陽光発電の需要が一層高
まっている。当初はかなり高かった発電コストも年々下がっており、
2030年には太陽光発電が原子力発電のコストを下回り、すべてのエネ
ルギーの中で最も安い「主力電源」になるとの予想されている。加え
て、日本では大規模な太陽光発電システムを設置できる適地が限られ
設置場所の制約を受けない、柔軟(フレキシブル)で軽量、かつ高効
率の太陽電池の開発が求められています。エネルギーシステムも大規
模発電による集中型システムから分散型システムへと移行しつつあり
居住地に近い場所で小規模の発電を行うといったニーズが増えていま
す。件の榎木光治准教授らの研究とリンクした早瀬修二電気通信大学
特任教授は、円筒形太陽電池の開発に取り組んでいます。円筒形太陽
電池----市販のフレキシブル太陽電池の光電変換セル部分を、蛍光灯
のような細長い円筒形のガラス内に挿入して完全封止したもの----で
長さは30センチメートルから120センチメートルまで4種類のサイズが
あり、それぞれ数十本程度並べて幅1メートルくらいの大きさの太陽電
池モジュールに作り込む。現在最も普及しているシリコン太陽電池と
円筒形太陽電池を比較し、シリコン太陽電池は平板型でかなり重いが、
円筒形太陽電池の重量はその3分の1以下と軽く、運搬しやすく設置
も簡単。また、隙間があるので風や雪に強いというメリットもある。
狭い場所なら、モジュール型ではなく1本ずつ垂直に立てて設置するこ
とも可能で、既存のフレキシブル太陽電池と比べても、フィルムで大
面積を封止する必要がないため、耐久性を向上できるなどの利点があ
る。
※ 円筒形太陽電池の作製方法
■ 発電量は平板型の1.5倍
太陽光のエネルギーを電力に変換するエネルギー変換効率は、シリコ
ン太陽電池モジュールが20%程度、既存のフレキシブル太陽電池が10
%程度です。しかし、円筒形太陽電池の最大の特徴は一日の総発電量
が多いことです。平板型太陽電池は一方向からの光しか利用できない
が、垂直に設置した円筒形太陽電池なら、朝方から夕方までの入射角
の異なる光を有効に光電変換できるだけでなく、直接光に加えて散乱
光もとらえられるため、平板型の約1.5倍の発電量が得られるという。
さらに、ペロブスカイト太陽電池を円筒形モジュールに使えば、「一
日の総発電量は変換効率が30%の平板型太陽電池と同等になる」(早
瀬特任教授)。
同特任教授は、産学連携による国家プロジェクトでこの円筒形太陽電
池モジュールを試作し、実証実験を行っています。円筒形太陽電池は
一方向のみに曲げられるセミフレキシブルなため、ビルや集合住宅の
壁面、工場の屋根などの曲面にも導入でき、電気自動車のルーフ部分
に搭載すれば、車を走らせながら充電することも可能でしょう。また、
農地に設置し、発電と農業を両立するソーラーシェアリング(農電併
産)市場も今後、拡大が見込まれており、ここにも円筒形太陽電池の
採用が進と予測。「このような従来の太陽電池にはなかった幅広い用
途に導入しながら、円筒形太陽電池を普及させたい」と早瀬特任教授
は考えている。
■鉛をスズに置き換える
筒形太陽電池の実証実験と並行して進めているのが、塗布型のペロブ
スカイト光電変換層の開発です。前述したように市販のフレキシブル
太陽電池でも円筒形太陽電池は作れるが、シリコン太陽電池並に効率
が高く、さらに塗るだけで作製可能な光電変換膜が実現できれば、円
筒形太陽電池において初めて低コスト化と高効率化、フレキシブル性
を両立できるようになる。ペロブスカイト結晶構造を持つペロブスカ
イト太陽電池は、フレキシブルで軽量、かつシリコン太陽電池に匹敵
する25%以上の高い効率を持つ次世代太陽電池として実用化が期待さ
れている。溶液を塗布するだけで作製でき、その際のプロセス温度は
100度と、1500度の高温が必要なシリコン太陽電池と違って低温で作製
できるのが特徴。将来は「ロールtoロール」の印刷プロセスで大面積
に製造できるため、コストを安くすることが可能。従来のペロブスカ
イト太陽電池はRoHS指令でも使用が禁止されている有害物質の鉛を含
むことから、早瀬特任教授は鉛を毒性の少ないスズに置き換えた、鉛
フリーのスズペロブスカイト太陽電池を提案。一般に鉛を使う方が効
率は高くなり、スズを使った結晶は不純物によって欠陥が多くなると
いう課題があるが、早瀬特任教授はスズに微量のゲルマニウムを混ぜ
るなど工夫し、これまでにスズペロブスカイト太陽電池として世界最
高水準である14%近い効率を達成した。早瀬特任教授は「いずれ鉛と
同等の20%台の効率にまで高め、環境に優しい太陽電池として実用化
を目指す」ことを目標に掲げている。
■ タンデム型太陽電池にも採用
これに加えて、2種類の異なる太陽電池を重ね合わせるタンデム型太
陽電池の研究も進めています。二つのセルで発電することで、単層太
陽電池の理論限界を超える35%以上の高効率化が可能になる。特に小
型で高効率の太陽電池が求められる電気自動車への導入が見込まれて
おり、自動車メーカーはすでに実証実験も行っています。このタンデム
型太陽電池にフレキシブルで軽量、高効率のペロブスカイト太陽電池
を採用すれば、太陽電池の産業利用が一気に進むと期待されている。
このように、早瀬特任教授は円筒形太陽電池からスズペロブスカイト
太陽電池、さらにこれを用いたタンデム型太陽電池まで、民間企業と
協力しながら次世代太陽電池の基礎研究と実用化研究を幅広い角度か
ら進めている。
● 岩石蓄熱技術を用いた蓄エネルギーサービス事業開発・実証
11月21日、東芝エネルギーシステムズ株式会社、中部電力株式会社ら
3社共同開発グループは、国内初となる試験設備を株式会社東芝横浜
事業所内に設置し、本格的な技術開発・実証を開始。環境省「令和4年
度岩石蓄熱技術を用いた蓄エネルギー技術評価・検証事業委託業務」
(委託期間は2023年3月まで)の中で行われる。東芝、丸紅、中部電力
と共同でこの技術の開発に取り組んできた。既に検討成果から、岩石
蓄熱技術を用いた発電システムは、一定条件下において経済的メリッ
トの観点からも実現可能性があると判断。東芝横浜事業所内に設置し
たシステムは、熱容量約500kWhの試験設備で、今後、熱挙動特性評価
手法などを確立させ、熱エネルギーを効率的に制御できるシステムを
開発し、実用化に近づける。
風蕭々と碧い時代
Jhon Lennon Imagine
● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)