彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。
彼女が買ってきたトリスに「定量ポーラ-」(30ml/回注入)がつい
ていた。下図の特許説明図は60年ほど前のものだ、ネット検索すると
ブログ掲載されていたし、YouTubeにも掲載されていた。さっそく、
ホットウイスキーのメイクアップで体をあたためている。おかしなも
のだと。 あっと、今晩に焼きそばと大豆ひじきと味噌汁と稲荷がだ
されたが、焼きそばに「クミン」を振りかけてみる。東南アジア~イ
ンド風にたちどころに変化した。思わず"美味い"と叫んでいた。
【ウイルス解体新書 158】
序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学
第8節 感染リスク
8-2-2-2 後遺症の未来
8-2-2-3 新型コロナウイルス感染症の後遺症による認知能力
8-2-2-4 コロナ後遺症のメカニズム一部解明 倦怠感
8-2-2-5 回復後も疲労や認知機能の低下が続く「ロングCOVID」
-1 「ロングCOVID」は知られている以上に危険
▶ 2023.01.07 Gigazine
Patient Led Research Collaborativeのハンナ・デイビス氏らによると、先
行研究で、SARS-CoV-2ウイルスに感染した人の中には呼吸器系以外の
症状を発症する人がいることが示されており、患者は深い疲労感や不
整脈、四肢のしびれ、さらには肝臓や膀胱などの臓器に問題があるこ
とを報告。ただ、呼吸器系に関しては治療や療法、ワクチンの作成な
ど多くの研究が行われてきたものの、ロングCOVIDの謎を解明したり、
発症したと主張する人を治療したりするための研究はほとんど行われ
てこなかった。調査結果、複数の臓器系に影響を与える200以上の症状
を確認、世界中で少なくとも6500万人がロングCOVIDを罹患している
推定。また、ロングCOVIDは36歳から50歳の人に最も多く見られ、症
状が軽い人は1年以内に回復する可能性が高い反面、症状が重い人の
場合は、症状が軽くなる兆しはほとんどないことが判明。さらに、ロ
ングCOVID患者には治療の選択肢がほとんどないため、確かな臨床試験
を行うことが今後の優先事項として据えられるべきと指摘されている。
8-2-2-6 オミクロン株の後遺症「長期化も」"ウイルス排除"
8-2-2 後遺症
8-3 新型コロナウイルス感染症の後遺症について|大阪府
8-4 パンデミックは人々の性格をどのように変えてしまったのか
8-5 コロナ後遺症「脱毛」進み「ママ頭つるつる」
第9節
9-1 検査方法・装置設備
9-2 ワクチン
9-2-5 ワクチンの副作用
9-2-5-1 血栓症
1.脳静脈洞血栓症(CVST)
2.ヘパリン起因性血小板減少症(vaccine-induced immune thrombotic t
hrombocytopenia:VITT)
3.型コロナワクチンの血栓は「異常な抗体」が原因
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
第3章 パンデミック戦略「後手の先」
第1節 新型コロナパンデミックから生まれたもの
1-1 進化する感染判定技術装置
1-1-1 汗から感染症を検出するウェアブルセンサ
1-1-2 「測定時間1分」と「超高感度」、2種のウイルス検出
1-1-3 新型コロナ感染を9分で判定、精度はPCR以上
1-1-4 新型コロナウイルス変異株の抗体量を8分で自動定量
1-1-5 コロナ・インフル同時検査キット
1-2 予防技術
1-2-1 不活化技術
1-2-2 重症化防止
1-2-2-1 腸内細菌
1-3 タッチレス事業
1-3-1 自動水栓
-1 新型コロナウイルス感染症予防に!「自動水栓」の すすめ
▶2020.8.19 研冷工業株式会社
-1-1 LIXIL 水栓金具 ナビッシュ タッチレス水栓
-1-2 タッチレスボタン
▶ Renesas
タッチレスボタン ソリューションはご家庭(照明スイッチ、浴室スイ
ッチなど)や公共の場所(自動販売機、電動ドアオープナーなど)で
幅広く使用できる タッチはボタンに直接触らなくても検出されるの
で、指への細菌や汚れの付着が低減される。
-1-3 タッチレスドア
▶ LIXIL、玄関が1日で自動ドアに変わる「DOAC」。タッチレス開閉、
アシスト機能も - 家電 Watch
終 章 備えあれば憂いなし
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング
電力供給の「予備力算定」が大幅見直し
容量市場での調達量は増加へ
電力の安定供給のためには、適切な供給力・予備力を確保することが
不可欠。日本では、電力の供給信頼度(EUE:Expected Unserved Energy)
と呼ばれる確率的手法により算定されている見込み不足電力量で、あ
る期間における供給力不足の電力量の期待値(単位:kWh/年)を指す。
算定方法は,各エリアの供給力を設定し,その供給力を基に他エリア
からの連系線効果(融通量)も考慮の上,1 年(8760時間)で確率的に需
要変動や計画外停止が発生した時の停電期待量(全試行回数の停電量の
平均値)を算定するもの(図1)だが、近年では電力需給の逼迫)が頻
発している。
図1.
このため電力広域的運営推進機関の「調整力及び需給バランス評価等
に関する委員会」では、①現在の供給信頼度評価の在り方を検証し、
②一定の見直しの方向性を整理。これに伴い、③容量市場オークショ
ンにおける供給力調達量も増加する試算も示している。
1.供給信頼度指標は信頼できるのか
「供給信頼度」の指標には、供給力不足(停電)の回数や停電時間の
長さ等を基準とする複数の方法が存在し、諸外国の状況もさまざまで
ある。日本では2019年以前は、「LOLP:Loss of Load Probability」指標
が採用されており、LOLP「0.3日/月」が目指すべき供給信頼度基準
として設定されていた。同時に、分かり易さの観点から、適正予備率
の確保を指標として管理していたが、ところが再エネ(特に太陽光発
電)の大量導入に伴い、太陽光発電出力が低出力(またはゼロ)とな
る夏季点灯帯や冬季夜間などにおいて供給予備力が小さくなる事象が
増加し始めた。よって、従来の最大需要時(のみ)の1点評価から年
間 8,760時間を対象とした評価を行うことの必要性が増し、確定値で
はなく、確率論に基づき評価する手法----エリアの規模によらず全国
一律の供給信頼度基準を設定できることから、日本ではEUE(Expected
Unserved Energy)、正確には「需要1kWあたりのEUE」:1年間におけ
る供給力不足量の期待値[kWh/kW・年](見込み不足電力量)を採用。
今回、広域機関ではEUE算定方法の見直しについて、以下の4つの論点
に沿って検討を行ってきている。現在の供給予備率の考え方としては
まず年間を通じて一定の予備率(偶発的需給変動対応分)7%を確保
したうえで、夏季・冬季には、さらに厳気象対応分2%および稀頻度リ
スク対応分1%を考慮した予備率を設定したものの、2022年には3月や
6月といった「春季」に、東京・東北エリアにおいて厳寒・猛暑による
需給逼迫が発生したため、あらためて厳気象・稀頻度リスクの織り込
み方が検討され、①春季・秋季における厳気象対応分については、広
域機関による試算の結果、夏季のH3需要想定に対して平均で 2.6%、
ここから、発電機の補修調整など運用面での対応に期待して、保守的
に2%を織り込む。②また同じく夏季・冬季についても最新の需給デー
タを元に試算を行った結果、厳気象対応分は3%に増やした。
ところで、稀頻度リスクとは、単機最大ユニット脱落など、厳気象対
応を踏まえた必要供給力を上回る供給力低下リスクを指し、現在は夏
季・冬季のみ、H3需要想定に対し1%を確保している。
2.持続的需要変動対応分の見直し
持続的需要変動とは、流行や景気変動など季節・年間を超えて周期性
をもって変動する循環成分であり、これに対応する予備力(予備率)
はこれまで暫定的に1%に設定。
3.年間計画停止可能量および追加設備量の見直し
発電設備を長期安定的に運転するためには適切な点検や補修が不可欠
であり、これに伴い一定の停止期間が発生する。このため供給力評価
においては、一定の計画停止量があらかじめ考慮されている。通常、
火力・水力発電所の補修計画は夏季や冬季の高需要期を避けているが、
近年の予備率低下に対処するため、高需要期から低負荷期の補修スケ
ジュールシフトが一層強まっている。また、補修量の年間合計も増加
傾向が続いている。また、現在のEUE算定では、2019年度供給計画の計
画停止量を、年間計画停止可能量29,922万kW・月(月換算1.90カ月)
のの追加設備量として計上しているが、この1.9カ月とは、補修計画
の繰り延べ等の調整後の停止量であり、今後一時的調整を行ったとし
ても、計画停止繰り延べでは、結局次年度以降増加し、火力の老朽化
の加速による中長期的追加設備量の不足を招くことが懸念された。こ
のため、今回あらためて至近3カ年の供給計画諸元をもとに試算、月
により停止量が停止可能量を超え、必要供給力を満たせないことが判
明し見直し後の年間計画停止可能量を、2.1ヶ月と算定(但し、2024年
度容量市場の受け渡しに向けて、容量停止計画の調整如何により、判
断偏向もありうる)。
4.計画外停止率算定方法の見直し
現在、計画外停止とは、翌日計画で稼働予定電源では、トラブル停止
により減少した発電可能量を対象としているので、あらかじめ数日後
に「計画的に」運転制約や停止を予定する場合には、計画外停止扱い
しない。この集計方法に基づく現在の計画外停止率は、下表のとおり。
尚、なお太陽光・風力は、EUE算定時の出力比率に計画外停止が考慮
されているため、計画外停止率は非設定。地熱・バイオマスでは火力
の計画外停止率が準用されている。
表1..現在の計画外停止率
出所:調整力・需給バランス評価委員会
5.地域間連系線 運用容量減少の考慮
現在EUEでは地域間連系線の計画外停止等は織り込まず、健全な状態
(年間運用容量)として算定。連系線の運用容量の増減は供給信頼度
評価に大きく影響を与え得るため、広域機関では至近の3カ年(2019~
2021年度)の実績データを用いて、連系線の作業停止や計画外停止等
が連系線運用容量に与える影響を検証。この結果、連系線の作業停止
では、全連系線合計・3カ年平均で3%程度運用容量が減少するのに対
し、年間計画から実需給に向けては算出断面を細分化することで運用
容量が1%程度増加することが明らかとなった。
【成果】容量市場における目標調達量は増加の見通しに
これまでの検討を反映し、
1.持続的需要変動対応:「1%」→「2%」
2.稀頻度リスク:「夏季・冬季のみ1%」→「通年で1%」
3.厳気象対応:「夏季・冬季のみ2%」→「春季・秋季2%、夏季・
冬季3%」
4.年間計画停止可能量:「1.9カ月」→「2.1カ月」
5.計画外停止率(火力):「2.5%」→「4.3%」
6.地域間連系線の運用容量:変更無し
とした場合、2026年度容量市場オークションにおける目標調達量は、
従来手法と比べて957万kW程度増加する試算結果となった。 もし他の
条件が同じであれば、目標調達量の増加は容量市場約定価格の上昇を
招くことが予想される。 今回の「調整力及び需給バランス評価等に
関する委員会」による検証結果は、あくまで供給力・予備力の確保量
に関する一つの試算(中間報告)である。容量市場における、具体的
な調達方法等に関しては、今後の検討課題とされている。
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via 電力供給の「予備力算定」が大幅見直し、容量市場での調達量は
増加へ:エネルギー管理スマートジャパン
FIT・FIP太陽光に「屋根設置」区分を新設
太陽光発電の適用される調達価格・基準価格について、2024年度から
「屋根設置」の区分が設けられる方針。また、低圧事業用太陽光につ
いても一定の条件を満たせばFIPの対象として認められる。
12月26日、調達価格等算定委員会を開催し、太陽光発電の2024年度に
適用される調達価格・基準価格について討議。固定価格買取制度(FIT)
の調達価格、フィード・イン・プレミアム(FIP ➲市場価格にプレミ
アムとして補助金が上乗せされることが特徴)の基準価格は、これま
で一貫して引き下げられてきたが、事業用太陽光については、新たに
「屋根設置」区分を新設し、2023年度の9.5円/kWh(50kW以上の入札
対象未満)よりも高い価格が適用されることになる。 事業用太陽光
については、新たに「屋根設置」区分を新設し、2023年度の9.5円/kWh
(50kW以上の入札対象未満)よりも高い価格が適用されることになる
見通し。
図1.屋根設置の太陽光は、地上設置に比べてパネルの調達費が高く
資本費が上昇傾向になっている
来年度(2023年度)における事業用太陽光の調達価格・基準価格につ
いては、すでに決まっており、一定規模以上は入札制、50kW以上入札
対象未満は9.5円/kWh、10kW以上50kW未満で地域活用要件(自家消費か
営農型)を備えた案件は10円/kWhとなっている。2024年度については、
低圧と高圧を一律とした「10kW以上の屋根設置」区分を新設して入札
対象外とし、「10kW以上50kW未満の地上設置」(地域活用要件の低圧
事業用)、「50kW以上入札対象未満の地上設置」とは別の調達価格を
設定する方向が示された。26日の委員会では、2024年度における調達
価格・基準価格を算定する際のコスト想定を公表した。
図2..設置年別 資本費内訳(10kW以上、左:地上設置、右:屋根設
置)(万円/kW) 出所:調達価格等算定委員会
表1.事業用太陽光 設備利用率平均値
出所:調達価格等算定委員会
それを見ると、「10kW以上の屋根設置」のシステム費用は15.0万円/kW、
設備利用率14.5%と、「2023年度・50kW以上」(調達価格9.5円/kWh)
区分のシステム費用11.7万円/kW、設備利用率17.7%に比べると投資効
率が下がる方向になっていることから、調達価格は9.5円/kWhより高く
なり、10円台に引き上げられることはほぼ間違いない。
一方、2024年度の「50kW以上の地上設置」のコスト想定は、システム
費用は11.3万円/kW、設備利用率18.3%と、2023年度の50kW以上区分に
比べると、投資効率が上がる方向性になることから、調達価格は9.
5円/kWhよりにさらに引き下げとなりそうだ。 2024年度・10kW以
上屋根設置の調達価格が、2023年度・50kW以上区分よりも高くなった
場合、2023年度の認定取得が停滞する恐れがあることから、2023年度
下半期の調達価格・基準価格には、2024年度の価格を適用するとの方
針も示す。 表2 2024年度の調達価格・基準価格における想定値
出所:調達価格等算定委員会
また、26日の委員会では、低圧事業用太陽光のFIP対象化についても
方向性が示された。現在、低圧事業用太陽光は地域活用要件を満たし
た場合、FITによる売電が認められているが、一定の要件を満たした
場合、FIPの対象とする。要件とは、(1)電気事業法上の発電事業者
であること、(2)直接の契約関係に基づき、電気事業法上の小売電
気事業者・登録特定送配電事業者・特定卸供給事業者に供給している
ことーーのいずれかを満たすこととした。 低圧事業用太陽光のFIP
対象化の背景には、すでにコーポレートPAA(電力購入契約)モデル
で複数の低圧サイトを開発する動きが活発化しており、こうした事業
モデルにFIPを適用できるようにする狙いがある。
図3.事後的な蓄電池設置時の価格変更イメージ(例:調達価格20円
/kWh、過積載率120%のFIT認定設備に蓄電池を設置してFIP制度に移行
する場合) 出所:再エネ大量導入小委員会
図4.事業用太陽光のコスト推移(LCOE)出所:調達価格等算定委員会
太陽光発電の価格目標は見直し これまで国内太陽光発電のコストは急
速に低減してきたものの、足元では鈍化の傾向がみられる。また諸外国
と比較すれば、今も一定の価格差が存在する。 太陽光発電に関する価
格目標は2018年に改定されており、現行の目標は以下のとおりである。
•事業用:2020年に発電コスト14円/kWh、2025年に発電コスト7円/kWh
•住宅用:2019年に売電価格が家庭用電力料金並み、2025年に売電価格
が卸電力市場価格並み(11円/kWh) 発電コスト7円/kWhは、調達価格
等に換算すると8円/kWh程度となる。なお定期報告データによれば、国
内でも一部のトップランナー事業者はすでに7円/kWhを達成しているこ
とが報告されている。 調達価格等算定委員会では、コスト低減ペー
スの鈍化と諸外国との価格差の双方を考慮のうえ、太陽光発電の価格
目標と目標年を見直すこととした。新たな価格目標は以下のとおりで
ある。
図1.デュアル生体触媒を備えた光触媒システムを使用した CO2 とピ
ルビン酸からのフマル酸の可視光駆動型生産
太陽光で生分解性プラスチック原材料を合成
大阪公立大学の研究グループは、
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスが原因で,地球温暖化による
環境問題が顕在化かつ深刻化している。二酸化炭素利用や削減を目指
して広く研究されている人工光合成では,二酸化炭素を一酸化炭素や
メタノール等,炭素1つの有用物質や燃料となりうる物質に還元する
ものが主流となっている。一方,天然光合成では,二酸化炭素は直接
還元されず,有機化合物に結合した後,ブドウ糖やデンプンなどに変
わっていく。そこで研究グループは,この天然光合成の流れを模倣し,
削減すべき二酸化炭素を原料として有機化合物に結合させ,プラスチ
ック製品等の耐久性のある素材に変えることができれば,二酸化炭素
の有効利用に貢献できると考えた。
例えば,自然界の土中の微生物の力で水と二酸化炭素に分解される生
分解性プラスチックポリブチレンサクシネートはフマル酸を原料とし
て作られているが,合成原料は原油由来であり,再生可能エネルギー、
二酸化炭素やバイオマス由来化合物から作る方法が望まれている。
研究グループは,ピルビン酸に二酸化炭素を結合させ,L-リンゴ酸を
生成するための酵素であるリンゴ酸脱水素酵素(MDH)と,L-リンゴ酸
を脱水しフマル酸を生成するための酵素であるフマラーゼ(FUM)を,
色素と触媒で構成される光酸化還元系に加え,新たな人工光合成技術
を開発。
【展望】
生分解性高分子ポリブチレンサクシネートの原料となるフマル酸を,
太陽光エネルギーを利用して合成することに成功した。研究グループ
は今後,気体状の二酸化炭素を直接捕集し,これを用いた人工光合成
によるフマル酸合成を目指すとしている。
【関連論文】
掲載誌:Sustainable Energy & Fuels
原 題:Visible-light driven fumarate production from CO2 and pyruvate
by the photocatalytic system with dual biocatalysts
著 者: Mika Takeuchi and Yutaka Amao
掲載URL:https://doi.org/10.1039/D2SE01533A
>
新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない
目次
はじめに
1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか)
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込い込みが危ない(
何の知識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と
「借金は悪」となる ほか)
3章 国債から見えてくる日本経済「本当の姿」―「バカな経済論」
に惑わされないために(なぜ財務省は「財政破綻する」と騒いでい
るのか?;財務省ロジックに乗っかる人々もいる ほか)
4章 知っているようで知らない「国債」と「税」の話―結局、何を
どうすれば経済は上向くのか(経済を「道徳」で考えると、大きく
見誤る;政府がお金を使うということは、国内にお金を巡らせるこ
と ほか)
5章 「国債」がわかれば、「投資」もわかる―銀行に預けるくらい
なら国債を買え(国債は金融商品の「プレーンバニラ」;低金利下
では、国債が最強の金融商品 ほか)
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1-4 国情入札は、民間金融機関と財務省の知恵比べ
せっかくなので、政府と民間金融機関の国債入札の流れを、もう少し
具体的に説明しておこう。国債を発行するとき、財務省が民間金融機
関に伝えるのは、①「利率は何%か」、②「いくら発行するのか」、
③「いつ償還される(元本が戻ってくる)のか」の3点だ。
たとえば政府が1000億円を調達したいときには、財務省は「利率
I%の10年債を額面1000億円、発行します」などと通達する。10
年債とは、10年で償還(返済)される国債という意味だ。
ここからは、民間金融機関の国債担当者の腕の見せどころだ。
国債の基本単位は、先にいったように100円だ。「額面100億円
を100円で買います」と入札すれば、100億円を支払うことにな
るが、「額面100億円を90円で買います」と入札すれば、支払う額
は90億円となる。
わかりやすいように極端に差をつけたが、これも先にいったように実
際の入札額は1銭刻みの違いだ。入札額は、そのときどきの民間金融
機関の担当者の判断である。なぜ、こうした差が出るかといえば、国
債の「利回り」に違いが出てくるからだ。
国債は借金だから、当然利子がつく。金利が1%で額面100億円を
買うなら、100億円X1%だから、毎年1億円の利子収入になる。
利子は額面金額に対してつくから、最初にいくらで買おうと、受け取
る利子の額は変わらない。100億円を払って1億円の利子なら、利
回りは1%になる。でも90億円を払って1億円の利子なら、利回りは
1・1%くらいになる。
つまり、こちらのばうが、貸し手である民間金融機関にとってはおト
クなのだ。だから、民間金融機関の担当者は、金利の変動を予想しな
がら入札額を決める。今後、金利が下がるだろうと予想すれば、入礼
額を少し高くする。金利が高いうちに確実に国債を買っておくためだ。
逆に金利が上がるだろうと予想すれば、入札額を少し低くする。金利
は入札時の金利から動かないから、これから金利が上がるだろうとい
うときには、「今は、より安く買っておいたほうがいい」という判断
になるわけだ。
たとえば、今は金利が1%だけど、いずれ2%になると予想したら、額
面100億円につく利子は、将来的に2億円になる。だから、今は額
面どおり100億円ではなく90億円で買っておいて、できるだけ高い
利回りになるようにする、ということである。
ただし、国債発行額には限りがある。あまりに低い入札額では、そも
そも国債を買えなくなってしまうから、担当者は慎重に判断を下さな
くてはならない。
というのも、民間金融機関にとって安牌である国債は、「もっておき
たい債券」だからだ。「今回は買えませんでした」という事態は、な
るべく避けたいのである(民間金融機関にとって国債がいかに重要で
あるかは、後でも説明する。もっとも、入札は毎週、毎月のようにあ
るから「次は判断を間違えないようにして、買えるようにします」と
いうことになるのだが、慎重に判断しなければいけないのは財務省の
担当者も同じだ。売買は、損得が背中合わせだ。買い手の「得」は、
そのまま売り手の「損」となる。
私は大蔵省(現・財務省)にいたころ、国偵の売買を担当していたこ
とがある。政府に仕える身としては、政府の最大利益となるよう、ち
ゃんと計算してそのつど国債を発行していた。たとえば、短期金利が
安いときには短同値を出したぽうが、利払いはより少なくなるし、長
期金利が安いときには長朗読を出したぼうが、利払いはより少なくな
るというのが基本であるが、実はそう簡単な話ではない。
資産運用を考える場合には、もっているお金をどれくらいの期間で投
資すると最大利益になるかと計算する。
これについては、1990年にノーベル経済享有を受賞したマーコビッツ※
氏によるポートフォリオ選択論という立派な理論がある。東大数学科
の先輩であり、東大経済学部時代にゼミでお世話になった鈴氷雪夫先
生が、数学力を生かしてマーコビッツ氏の著作を日本語訳していたた
めに、筆者もポートフォリオ選択理論を勉強していた。
これを逆転させて、お金を借りる側、つまり国債を売る側である政府
の利益になるように、計算し直しただけだ。
これが数学のまったくできない担当者となると、そうはいかない。実
際、私が担当になったら、年間1,000億円以上の利払い費が浮いてしま
った。それまでの担当者が、いかに適当に決めていたかがよくわかる
事例だろう。
【脚注】
※ ハリー・マックス・マーコウィッツ(Harry Max Markowitz、1927
年8月24日 - )は、アメリカ合衆国の経済学者。1990年「資産運用の
安全性を高めるための一般理論形成」によりノーベル経済学賞を受賞。
東京大学の客員教授の経験もある。 via jp.Wikipedia
風蕭々と碧い時代
Jhon Lennon Imagine
『マンダロリアン』 シーズン3 | 予告編