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オールメタネーションは俺に任せろ ②

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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時
代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜
(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。 

 

アサザ(浅沙、阿佐佐 Nymphoides peltata ミツガシワ科 アサザ属の多年草。.
ユーラシア大陸の温帯地域に分布し、日本では本州や九州などに生育する。

【今日の水性植物:アサザ】
スイレンのような丸型の葉を持ち、6月から9月にかけてキュウリのような
黄色い花を咲かせる水草「アサザ」は北海道から九州の湖沼・水路などに
生息。琵琶湖にも大群生していたそうですが、開発や水位操作、水質悪化
のために生息数が減少。水のめぐみ館「アクア琵琶」によると、2002年ご
ろには琵琶湖周辺で1~2か所程度しか生育が確認されなかった。現在では
環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されており、滋賀県の
レッドリストには絶滅危惧種として掲載。茨城県霞ケ浦では1995年に設立
されたアザサ基金(現・NPO法人アサザ基金)などによって、アサザを救う
取組が行われている。滋賀県でも2003年に水路から外来種水草などの除去
をするアサザ保全活動が実施されたほか、甲賀市油日小学校では校内ビオト
ープでアサザの生育環境を再現する取組なども行われている  自然の群生
は希少になっていますが、「草津市立水生植物公園・みずの森」のアサザ
池では5月頃に花を咲かせたアサザを間近で観察できる。

ビオトープ(英語:biotope)とは、生物の生息環境を意味する生物学の用
語で生態系(ecosystem)やハビタット(habitat)とほぼ同義的に解される。
日本では1990年代から環境共生の理念のもとで、公共事業の多自然型川づ
くり、ミティゲーション(開発事業による環境に対する影響を軽減するた
めの保全行為)、里山保全活動などのとり組みが全国各地で繰り広げられ
ていった。こうした取り組みの影響で、生物の生息環境を人工的に作り出
す、さまざまな取り組み行われるようになった。こうしたビオトープの場
合、人工的に形作られた川・水路などの流路形態や人口のため池、学校に
設置された生物の観察池などを、より自然に近い形に戻し、それによって
多様な自然の生物を復活させるというような、生息環境基盤の修復によっ
て形成された生態系、を意味するようになった。via Wikipedia

  



【再エネ革命渦論 156: アフターコロナ時代 157】
● 技術的特異点でエンドレス・サーフィング
    特異点真っ直中  ㊳

屋内フレキシブルペロブスカイト太陽電池で32.5%達成
8月17日、Tor Vergataローマ大学らの研究、グループは、32.5%の効率を
持つ柔軟な屋内ペロブスカイト太陽電池を開発。ペロブスカイト薄膜層上
に臭化テトラブチルアンモニウム層を接合したPET基板に作製することで、
欠陥密度を効果的に低減し、下層の3Dペロブスカイト層安定性を高めてい
る。

【概要】
フレキシブル薄膜太陽電池は、軽量で柔軟な特徴に加え、低コストのロー
ルツーロール製造プロセスとの互換性により、モバイル電源および建築一
体型太陽光発電の主要コンポーネントとして大きな注目を集めていまる。
多くの薄膜材料の中でも、有機金属ペロブスカイト材料は、高効率薄膜太
陽光発電の非常に有望な候補として浮上。しかし、フレキシブルペロブス
カイト太陽電池の性能、拡張性、信頼性には、まだ改善の余地が大きく残
された。 今回、極薄のフレキシブルガラス上に作製した高効率でフレキシ
ブルなペロブスカイト太陽電池について報告する。このようなデバイス構
造において、フレキシブルなガラス基板は透明性が高く堅牢であり、熱膨
張係数が低く、ペロブスカイト薄膜は大規模な均一性を示す熱蒸着法で蒸
着した。さらに、光透過率の向上と撥水効果を同時に得るために、ガラス
基板の表面にナノコーンアレイ反射防止膜を貼り付けた。作製した太陽電
池セルは、200回の曲げサイクル後も初期値の96%が残存する適度な曲げ性
を有しており、反射防止膜を使用することにより電力変換効率が12.06%か
ら13.14%に向上し、優れた超撥水性も示したことが判明した。



図 4. (a) 青、緑、赤 μLED の EL スペクトル。 デジタルカメラによる
 (b) 青、(c) 緑、(d) 赤の μLED の EL 写真。

トンネル接合によるRGBフルカラーμLEDアレイ
メタバース用ディスプレイ向け
8月18日、名城大学らの共同研究グループは、超高精細・超高輝度なVR/
AR/MR 用ディスプレイが作製可能な、世界で初 めて“トンネル接合による
積層型GaInN 系モノリシック型RGB フルカラー μLED アレイ”の開発に成
功。
【要点】
1.トンネル接合を介して赤・緑・青(RGB)のLED を積層することにより
 同一基板上にモノリシック型 フルカラーμLED アレイを開発することに
 成功
2.作製したμLED アレイは、赤・緑・青の発光を得ることに成功
3.超高精細・高輝度で没入感のある映像体験を提供できる。 

【概要】
近年、メタバースを具現化するディスプレイの開発が精力的に行われ。具
体的には、VR(仮 想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)向けのヘッ
ドマウントディスプレイやスマートグラスなどで、世界中で開発競争が激
化。メタバースは今後、標準的な表示装置になる可能性を示しており、そ
の市場規模は7年後の2030年に1.5 兆ドル(210 兆円)/年に達するという市
場予測もある。メタバースでは、臨場感があり没入感のある映像体験を提
供することが必須であるため、微細化、高精細化さらには高輝度化が最も
重要な課題。また、人間が見分けられる限界の視野角は0.02°だと言われ
おり、この視野角を基に1画素が数~数十μm を開発目標として研究開発
されている。
ターゲットとして外光を遮断して用いることを想定しているVR用には画素
サイズが10μm 角以下、輝度は3000 nits 以上、外光を含むことを想定し
ているARやMR 用には画素サイズが数百nm 角以下、輝度が数万 nit以上が
必要であり、最近ではVR の表示装置として、①Apple Vision Pro など発
表され、本ディスプレイは、①有機ELにカラーフィルターを用いたシステ
ムが採用されているが、高精細化と高輝度化の両立に課題があり、さらな
る高性能化が望まれている。②また、有機EL以外にも液晶や量子ドットな
ど複数の技術が提案されていますが高輝度化・高精細化に課題が残る。
GaInN は化学組成を制御することにより単一材料でRGBを実現することが
できる材料です。また、有機EL など他の技術に比べ高い輝度が得られるこ
とや微細化が可能。この材料を用いることにより高輝度化と高精細化を両
立できるメタバース用ディスプレイの応用が期待されたが、素子の接続方
法、高輝度な赤色LED を作製することが困難であること、モノリシック(
集積)化することが難しいなどの課題がある。


【成果】
これらの技術課題を解決するために、同一基板上にデバイスを作製するト
ンネル接合(量子力学で用いられる手法)を用いた。名城大グループでは
長年GaN 系のトンネル接合の研究開発を、KAUST のグループは長年高輝
度な赤色LEDの開発を進めており、この2つのグループが共同で同一基板上
に トンネル接合を介して青色・緑色・赤色LEDを積層したウェハーを作製
し、それをμLEDの加工により、世界初の「トンネル接合による積層型GaInN
系モノリシック型RGBフルカラーμLEDアレイ」の開発に成功する。
【展望】
μLED の輝度は数万nits を超えることができることから、本デバイスを微
細化することにより、超高精細・超高輝度なVR/AR/MR 用ディスプレイが作
製可能となると考えている。

※メタバースや医療向けディスプレイなどに使える。また、持続可能な製
造方法的側面レビューが必要である。

【関連技術情報】
・Applied Physics Express 16, 084001 (2023)
・RGB monolithic GaInN-based μLED arrays connected via tunnel junctions
・DOI:10.35848/1882-0786/aced7c


アモルファス構造のエネルギーを予測
形からエネルギーをズバリと当てる新技術
8月22日、大阪大学・岡山大学・東京大学の共同研究グループは、トポロジーの
情報と機械学習を組み合わせることで複雑なアモルファス構造のエネルギーを予
測する新規手法を開発。
【要点】
1.複雑なアモルファス構造 の持つ エネルギーを、トポロジカルデータ解析とシン
   プルな機械学習モデルの組み合わせで高精度に予測できることを発見。
2.アモルファス構造 を特徴づける原子の繋がり方の情報を 抽出することが従来
   方法では困難であったが、トポロジーを応用することで 可能になった。
 3.アモルファスを始めとする不規則系に対する高効率なシミュレーション手法へ
 の さらなる 展開に期待。
【概要】
アモルファスは太陽電池やコーティング材料など幅広く応用されている材
料。その複雑な構造と物理的性質や機能の相関を解明するためには、新た
なシミュレーション手法 の開発が不可欠です。現在、最も有力な手法は、
高精度な量子化学計算を再現する代用モデルを機械学習によって作成する
機械学習ポテンシャルと呼ばれる。しかし、アモルファス構造の特徴をど
のように機械学習モデルの入力 データ に反映するかという点が課題であ
った。
【成果】
今回、 トポロジー という数学理論に基づく トポロジカルデータ解析を応用 するこ
とにより 、アモルファス構造内の原子の繋がり方の情報をより直接的に機械学
習モデルに入力し、シンプルなモデルでもエネルギーの予測が可能であることを
発見し た(上図1)。


図2.液体・アモルファス構造のカーボンに対するパーシステントホモロジーの計
 算結果(パーシステント図)と、それを用いたエネルギーの予測結果

本 研究グループでは、 トポロジカルデータ解析手法の一つ、パーシステントホモ
ロジー 6 を応用す ることで、原子の繋がり方の情報を直接的に機械学習モデル
のインプットと し 、シンプルなモデルで ア モルファスカーボンの エネルギー を予
測できることを示した。 本研究ではまず、 密度汎関数理論を用いて、様々な密度
での液体状態とアモルファス状態の炭素の構 造とエネルギーの高精度なデータ
を作成した。そして、得られた構造の特徴を、パーシステントホ モロジーを用いて
解析した。パーシステントホモロジーはパーシステント図と呼ばれる二 次元 平 面
上の点の分布 として可視化  。この図を多数の 小さな正方形 に分割し、各領域
あたりに点がいくつ存在するかという ヒストグラム の形式に変換し 、その情報と
エネルギーの計算結果 を 学 習データとして機械学習 を 実行した。その結果、
最もシンプルなモデルの一つ、リッジ回帰モデ ルでも、エネルギーの予測ができ
ること が明らかになった 。また、 ヒストグラム を画像 データ のよ うにみなして、
畳み込みニューラルネットワーク 8 を用いることで 、予測性能が向上することも判
明 した。 


図3.原子座標をデータとした場合に、パーシステントホモロジーの計算過程で繋
  がり方をどのように定義するかと、得られるパーシステント図の模式図。原子
  を中心とした球の半径を大きくしていって、球が接すると原子と原子の間に辺
  を置く。球の半径を大きくしていった際に、辺が増えていき閉じた環を作った半
  径 (birthを記録する。さらに球の半径を大きくして環が球ですべて被覆された
  半径 (death も記録する。その二つの半径の情報を散布図にしたものがパーシ
  ステント図である。

【展望】
本研究成果により、複雑な構造を持った物質に対する高効率なシミュレーション
技術の発展が期待されます。また、今回の研究ではパーシステントホモロジーを
用いることで、 複雑な機械学習モデルを用いず とも 構造 から エネルギー を予
測できました 。その結果、「 原子が作る どの ような 形 が高い(低い)エネルギー
に対応しているか」を 解析することも可能になりました。このよう に 、人が 理解し
やすい機械学習モデル を 構築 できる点は 、望ましい性質を 持った アモルファ
スや不規則系の設計に も 有用であると考えられる。
【関係技術情報】
・掲載誌:T he Journal of Chemical Physics
・原 題:“Persistent homology based descriptor for machine learning potential of
                amorphous st ructures
・DO I:https:// doi.org/ 10.1063/5.0159349
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図1.PtNP/CNM複合体をプロトン交換膜(PEM)水電解の陰極に用いた水素発
  生触媒

高効率な水電解水素発生触媒
白金/炭素ナノマテリアル複合体による水素発生触媒の開発
8月22日、理化学研究所(理研)らの研究グループは,白金ナノ粒子(PtN
P)/炭素ナノマテリアル(CNM)複合体から成る高効率な水電解水素発生触
媒を発見。
【概要】
今回、共同研究グループは、水の電気分解(2H2O→2H2+O2)による水素発
生のために、水中でPtNPとCNM(単層カーボンナノチューブ、グラフェン、
アセチレンブラック)を直接複合化した3種類の水素発生触媒を開発し、そ
れぞれをプロトン交換膜(PEM)水電解の陰極に用いた。その結果、各陰極
で、既報の白金系水素発生触媒と比べておよそ100分の1の白金量で水素が
発生すること、および電流密度100mA/cm2で150時間連続して水素が発生す
ることが分かった。特に、開発した触媒の一つであるPtNP/単層カーボンナ
ノチューブ触媒は、白金量が市販の白金/炭素触媒の470分の1であるにもか
かわらず、270倍も高い質量活性[6](白金の単位質量当たりの電流値)を
示したことから、高価な貴金属の使用量を減らすコスト効率の高いアプロ
ーチ。
【結果】
炭素ナノマテリアル(CNM)に着目。CNMは大きな比表面積を持ち、高い電
気伝導度を示すことから、エネルギー、センサー、医療などさまざまな分野
への応用検討されている。CNMの凝集を抑制する方法の一つに、分散剤を使
ったCNMの水中分散化が知られている。界面活性剤[7]などの分散剤がCNMの
表面に付着することで、CNMが水へ分散する。
これまでに共同研究グループでは、液中プラズマ法を用いた界面活性剤を
使用しない水分散性白金ナノ粒子(PtNP)の合成に成功し、PtNPの表面が
親水性の酸素原子(O)やヒドロキシ基(OH)で覆われていることを明らか
にしている。このPtNPが非共有結合機能化によってCNMと直接複合化できれ
ば、得られるPtNP/CNM複合体は水に分散すると予想(図2)。①単層カーボ
ンナノチューブ(SWCNT)、グラフェン、アセチレンブラックの3種類のCNM
を選び、これらのCNMを個別に水分散性PtNPと混合した後、超音波処理を施
すと、PtNP/SWCNT(C6)、PtNP/グラフェン(Gr5)、PtNP/アセチレンブラ
ック(AB20)の各複合体から成る水分散液が得られた。②3種類の水分散液
をインクとして用い、スプレーコートによりプロトン交換膜(PEM)水電解
の陰極の成膜を試みた。このとき成膜したPtNP/CNM複合体であるC6、Gr5、
AB20に含まれるPt担持量は、それぞれ6μgPt/cm2、5μgPt/cm2、20μgPt/
cm2とマイクログラム(100万分の1グラム)オーダーでした。さらに、陰極
の裏面に酸化イリジウムをスプレーコートすることで陽極を成膜し、PEM水
電解の電極を作製(図2)。


図2.PtNP/CNM水分散液の調製とPEM水電解電極の作製➲開発していた水
分散性白金ナノ粒子(PtNP)と3種類の炭素ナノマテリアル(CNM)をそれ
ぞれ混合させ、超音波処理を施すと、非共有結合機能化によりPtNP/CNM水
分散液が調製される。それぞれのPtNP/CNM水分散液をスプレーコートして
陰極を成膜し、さらに陰極の裏面に酸化イリジウムをスプレーコートして
陽極を成膜し、プロトン交換膜(PEM)水電解電極を作製。
【関係技術情報】
・掲載誌:ACS Applied Nano Materials
・原 題:Aqueous Suspensions of Carbon Nanomaterials with Platinum Nanop-
        articles for Solution-Processed Hydrogen-Producing Electrocatalysts
・D O I:10.1021/acsanm.3c02190
※素晴らしい成果ですね。
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オールメタネーションシステム概論 ④

1.特開2022-94211 CO2メタネーション触媒及びその製造方法とメタ
 ンの製造方 日鉄エンジニアリング株式会社
【概要】
これまでに低温で活性の高い非金属系触媒として、例えば、CO2の活性
化に有効と考えられる塩基性酸化物を担体とするNi系触媒が知られてい
る。 WO-A1-2018/025555では、正方晶あるいは立方晶の結晶構造を持つ安
定化ZrO2を担体に、Mn、Co、Feのいずれかを固溶させ、Niを
担持した触媒が開示されている。触媒構成元素の比率から計算されるNi
担持量は30~50質量%であり、高いガス処理速度(空間速度3000
L/(g-cat.・h))で反応させても、メタン収率を維持できるよ
う、Niが非常に多く担持されている。 特開2017-170430では、Al2O3、
MgO、TiO2、SiO2のうちの少なくとも一種以上の酸化物を担体
に、Ni、Co、Fe、Cuのうちの少なくとも一種以上の金属を担体に
担持させ、CeO2、ZrO2、TiO2、SiO2のうちの少なくとも
一種の第1の酸化物を、担体及び金属と接触させた触媒を開示している。
また、第1の酸化物であるCeO2やZrO2に、La2O3、Sm2O3、
Y2O3、Gd2O3などの希土類からなる第2の酸化物が固溶している
ことで、空間速度6000h-1で反応させた際、高活性になるとされて
いる。 ここで、Niの担持量(9.4%など)や、第1の酸化物に固溶さ
せる第2の酸化物の比率(第2の酸化物/第1の酸化物=10~60モル
%)は記載されているが、第1の酸化物の担持量は記載されていない。

非特許文献1では、担体に塩基性酸化物であるCeO2、ZrO2、Y2
O3、Al2O3、TiO2、MgOを用いたNi系触媒が検討されてい
る。非特許文献1では、これらの触媒を用い、空間速度14L/(g-c
at.・h)で反応させた場合、特に塩基性の強いCeO2、ZrO2、
Y2O3を用いた触媒が、高活性であることが示されている。 非特許文献
2では、Y2O3、ZrO2、Sm2O3、CeO2、Al2O3、La2
O3を担体として用いたNi系触媒を、空間速度20L/(g-cat.
・h)の反応条件で検討した中で、適度な塩基性とNi表面積を大きくで
きたNi/Y2O3触媒が高活性であると報告している。 
また、非特許文献3では、NiX/Mg2-XAlO層状水酸化物を還元
して得られる、Mg/Al混合酸化物担持Niナノ触媒が報告されている。
非特許文献3では、これらの触媒を用い、空間速度2400h
(4.8L/(g-cat.・h))での反応条件で検討した結果、Mg
の塩基性が、CO2メタネーション触媒の高活性化に影響していると考察
している。
【非特許文献1】Choji  Fukuhara,外4名,“A  novel  nickel-based  structured  catalist  
for  CO2  metanation:  A  honeycomb-type  Ni/CeO2  catalyst  to  transform  greenh-
ouse  gas  into  useful  resources",「Applied  Catalysis  A:General」,2017,532,p.12-18
【非特許文献2】Hiroki  Muroyama,外6名,“Carbon  dioxide  methanation  over
 Ni  catalysts  supported  on  various  metal  oxides",「Journal  of  Catalysis」,2016,
343,p.178-184
【非特許文献3】Jie  Liu,外7名,“Alkaline-assisted  Ni  nanocatalysts  with  largely  
enhanced  low-temperature  activity  toward  CO2  methanation",「Catalysis  Science
 &  Technology」,2016,6,p.3976-3983

以上のように、二酸化炭素と水素を反応させるCO2メタネーションにおい
て、高いガス処理速度(空間速度)で反応させる場合、メタン収率が低くな
るため、ニッケルなどの活性金属の担持量を多くしたり、ガス処理量を抑え
て、空間速度を低くして反応を進行させる必要があった。本発明は、二酸
化炭素と水素とを反応させるCO2メタネーション反応において、高いガ
ス処理速度で反応させても、比較的低温で、従来よりも高いメタン収率が
得られる、CO2メタネーション触媒及びその製造方法とメタンの製造方
法を提供することを目的とする。
【発明の効果】
本発明によれば、二酸化炭素と水素とを反応させるCO2メタネーション
反応において、高いガス処理速度で反応させても、比較的低温で、従来よ
りも高いメタン収率が得られる。
下図1のごとく、本発明に係るCO2メタネーション触媒はCO2と水素
を反応させてメタン化するメタネーション反応用触媒であって、アルミナ
を担体として、ニッケルを活性金属とし、且つ、塩基性酸化物を助触媒と
して担持し、前記塩基性酸化物が、酸化ランタン、酸化イットリウム、及
び、酸化プラセオジムの群から選ばれる1種又は2種以上であることを特
徴とする、高いガス処理速度で反応させても、比較的低温で、従来よりも
高いメタン収率が得られるCO2メタネーション触媒及びその製造方法と
メタン製造方法の提供。


図1.実施例及び比較例でのCO2メタネーション反応触媒の性能を比較
  したグラフ

【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】 CO2と水素を反応させてメタン化するメタネーション反応
用触媒であって、 アルミナを担体として、ニッケルを活性金属とし、且つ
、塩基性酸化物を助触媒として担持し、 前記塩基性酸化物が、酸化ランタ
ン、酸化イットリウム、及び、酸化プラセオジムの群から選ばれる1種又は
2種以上であることを特徴とするCO2メタネーション触媒。
【請求項2】 前記活性金属であるニッケルの担持率が触媒全体量に対して、
10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のC
O2メタネーション触媒。
【請求項3】 前記塩基性酸化物である酸化ランタンまたは酸化イットリウ
ムの担持率が触媒全体量に対して、4質量%以上30質量%以下であるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2記載のCO2メタネーション触媒。
【請求項4】 前記塩基性酸化物である酸化プラセオジムの担持率が触媒全
体量に対して、10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請
求項1または請求項2に記載のCO2メタネーション触媒。
【請求項5】 塩基性酸化物の塩を水溶液にして、アルミナに含浸して触媒
担体とする触媒担体製造工程と、 前記触媒担体を乾燥、焼成する工程と、
前記乾燥、焼成した触媒担体に、ニッケルの塩を水溶液にして、含浸して
触媒混合物とする触媒混合物製造工程と、 前記触媒混合物を乾燥、焼成す
る工程と、を含み、 前記塩基性酸化物が酸化ランタン、酸化イットリウム、
及び、酸化プラセオジムの群から選ばれる1種又は2種以上であることを特
徴とする、CO2メタネーション触媒の製造方法。
【請求項6】 塩基性酸化物の塩及びニッケルの塩を混合、水溶液にして、
アルミナに含浸して触媒混合物とする触媒混合物製造工程と、 前記触媒混
合物を乾燥、焼成する工程と、を含み、 前記塩基性酸化物が酸化ランタン
、酸化イットリウム、及び、酸化プラセオジムの群から選ばれる1種又は2
種以上であることを特徴とする、CO2メタネーション触媒の製造方法。
【請求項7】 請求項1~4のいずれか1項に記載のCO2メタネーション
触媒を、200℃以上において、CO2と水素とを含む混合ガスに接触さ
せてメタンを生成することを特徴とする、メタンの製造方法。

2.特開2019-55891 水素製造装置 東京瓦斯株式会社
【概要】 下図2のごとく、水素製造装置10は、炭化水素原料を水蒸気改
質して水素を主成分とした改質ガスを生成する多重筒型改質器12を有し
ている。多重筒型改質器12の内部には、改質触媒層36、CO変成触媒
層45、メタネーション触媒層47が形成されている。改質触媒層36で
の水蒸気改質により生成された水素と一酸化炭素の内、一酸化炭素はCO
変成触媒層45における水性シフト反応により低減されさらに、メタネー
ション部においてメタネーション反応により除去され、一酸化炭素の除去
を安全に行って水素精製器へ改質ガスを供給する。


図1.本発明の実施形態に係る水素製造装置を示した概略構成図
【符号の説明】 10 水素製造装置 12 多重筒型改質器(改質装置) 
23、24 筒状壁 36 改質触媒層(改質部) 42 第二流路(流路)
45 CO変成触媒層(一酸化炭素変成部) 47 メタネーション触媒層
(メタネーション部) 80 圧縮機 90 水素精製器

【特許請求の範囲】
【請求項1】 炭化水素原料を水蒸気改質して水素を主成分とした改質ガス
を生成する改質部と、 前記改質部の下流側に連通配置され、前記改質ガス
中の一酸化炭素を水性シフト反応により変成させる一酸化炭素変成部と、
前記一酸化炭素変成部の下流側に連通配置され、前記一酸化炭素変成部か
らの前記改質ガス中の一酸化炭素をメタネーション反応により除去するメ
タネーション部と、 が内部に形成された改質装置と、 前記改質装置の下
流側に設けられ、前記改質ガスを不純物と水素とに分離して水素を精製す
る水素精製器と、 を備えた水素製造装置。
【請求項2】 前記一酸化炭素変成部と前記メタネーション部とは、多重に
配置された複数の筒状壁の間に形成された流路において隣接配置されてい
る、請求項1に記載の水素製造装置。
【請求項3】 前記改質装置と前記水素精製器の間に、前記改質装置で生成
された改質ガスを圧縮する圧縮機、を備えた請求項1または請求項2に記
載の水素製造装置

3.特開2013-111496 金属担持用担体、金属担持触媒、メタネーション反
 応装置及びこれらに関する方法 国立大学法人群馬大学 日清紡ホールデ
 ィングス株式会社
【概要】
下図6のごとく、本発明に係る金属担持用担体は、有機物と金属とを含む
原料の炭素化により得られる炭素化材料からなり、一酸化炭素のメタネー
ション反応触媒活性を示す金属を担持するための担体である。本発明に係
る金属担持触媒は、有機物と金属とを含む原料の炭素化により得られる炭
素化材料からなる担体と、前記担体に担持された、一酸化炭素のメタネー
ション反応触媒活性を示す金属と、を有し一酸化炭素の効果的なメタネー
ションを実現する金属担持用担体、金属担持触媒、メタネーション反応装
置及びこれらに関する方法の提供。

補足➲一般に、担体に金属を担持することにより得られる金属担持触媒
を使用して一酸化炭素のメタネーション反応を行うと、反応時間の経過に
伴い、生成されたメタンの分解によって、当該金属表面上に炭素が析出し、
この金属の触媒活性が低下又は消失することがある。この点、金属の担体
として炭素化材料を使用することにより、メタンの分解によるこの金属表
面上への炭素の析出を効果的に抑制することができる。


図6.本発明の一実施形態に係る実施例において、金属担持触媒のメタネ
  ーション触媒活性を評価した結果の一例を示す説明図  

【特許請求の範囲】
【請求項1】 有機物と金属とを含む原料の炭素化により得られる炭素化材
料からなり、 一酸化炭素のメタネーション反応触媒活性を示す金属を担持
するための担体である ことを特徴とする金属担持用担体。
【請求項2】 前記金属は、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Ir、Cu、
W、Cs、K、Na、Co、Fe、Ca、Mg、Ba、Sr及びLiから
なる群より選択される1種以上である ことを特徴とする請求項1に記載の
金属担持用担体。
【請求項3】 前記金属は、Niである ことを特徴とする請求項2に記載
の金属担持用担体。
【請求項4】 Niを担持した状態において、 Niの2p軌道の電子状態
をXPS測定して得られる、850eV以上、860eV以下のピーク面
積に対する、853.5eV超、860eV以下のピーク面積の比率が
0.5以上であり、 CO昇温脱離法による40℃~800℃でのCO脱離
量に対する、H2昇温脱離法による40℃~800℃でのH2脱離量のモ
ル比率が0.3以上である ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
記載の金属担持用担体。
【請求項5】 有機物と金属とを含む原料の炭素化により得られる炭素化材
料からなる担体と、 前記担体に担持された、一酸化炭素のメタネーション
反応触媒活性を示す金属と、 を有する ことを特徴とする金属担持触媒。
【請求項6】 前記金属は、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Ir、Cu、
W、Cs、K、Na、Co、Fe、Ca、Mg、Ba、Sr及びLiから
なる群より選択される1種以上である ことを特徴とする請求項5に記載の
金属担持触媒。
【請求項7】 前記金属は、Niである ことを特徴とする請求項6に記載
の金属担持触媒。
【請求項8】 Niの2p軌道の電子状態をXPS測定して得られる、85
0eV以上、860eV以下のピーク面積に対する、853.5eV超、
860eV以下のピーク面積の比率が0.5以上であり、 CO昇温脱離法
による40℃~800℃でのCO脱離量に対する、H2昇温脱離法による
40℃~800℃でのH2脱離量のモル比率が0.3以上である ことを特
徴とする請求項7に記載の金属担持触媒。
【請求項9】 請求項5乃至8のいずれかに記載の金属担持触媒を有し、
一酸化炭素のメタネーション反応に使用される ことを特徴とするメタネー
ション反応装置。
【請求項10】 有機物と金属とを含む原料の炭素化により得られる炭素化
材料を、一酸化炭素のメタネーション反応触媒活性を示す金属を担持する
ための担体として使用する ことを特徴とする方法。
【請求項11】 前記金属は、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Ir、Cu、
W、Cs、K、Na、Co、Fe、Ca、Mg、Ba、Sr及びLiから
なる群より選択される1種以上である ことを特徴とする請求項10に記載
の方法。
【請求項12】 前記金属は、Niである ことを特徴とする請求項11に
記載の方法。
【請求項13】 請求項5乃至8のいずれかに記載の金属担持触媒を使用し
て、一酸化炭素のメタネーション反応を行う ことを特徴とする方法。
【請求項14】 一酸化炭素を含む第一のガスを処理することにより、前記
第一のガスに比べて一酸化炭素の濃度が低減された第二のガスを製造する
ことを特徴とする請求項13に記載の方法。 【請求項15】 前記第一の
ガス及び前記第二のガスは、水素をさらに含む ことを特徴とする請求項1
4に記載の方法。
【請求項16】 前記金属担持触媒を有するメタネーション反応装置を使用
する ことを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】 複数の候補担体から、一酸化炭素のメタネーション反応触
媒活性を示す金属を担持するための担体を選択する方法であって、 Niを
担持した状態の前記複数の候補担体の各々について、 Niの2p軌道の電
子状態をXPS測定して得られる、850eV以上、860eV以下のピ
ーク面積に対する、853.5eV超、860eV以下のピーク面積の比率
が、0.5以上の予め定められた閾値以上であるか否かを判断すること、
CO昇温脱離法による40℃~800℃でのCO脱離量に対する、H2昇
温脱離法による40℃~800℃でのH2脱離量のモル比率が、0.3以
上の予め定められた閾値以上であるか否かを判断すること、及び 前記複数
の候補担体のうちから、前記ピーク面積の比率が前記閾値以上であり、且
つ前記モル比率が前記閾値以上であると判断された担体を選択することを
含む ことを特徴とする方法。
                           この項つづく


※ これも心配ですね。はじめて尽くしで?!

風蕭々と碧いの時

John Lennon Imagine

【POPの系譜を探る:2023年代】





曲名:難破船  唄:おかゆ
作詞・作曲:加藤登紀子 編曲:多田三洋
たかが芝ちんて忘れれぱいい
泣きたいだけ泣いたら
目の前に違う愛が
見えてくるかもしれないと
そんな強がりを言ってみせるのは
あなたを忘れるため
さぴしすきてこわれそうなの
払は愛の難破船
折れた翼広げたまま
あなたの上に落ちて行きたい
海の底へ沈んだなら
泣きたいだけ抱いてほしい

ほかの誰かを俯ンだのなら
追いかけては即ナない
みじめな恋つづけるよリ
別れの苦しさえらふわ
そんなひとことでふりむきもせす
別れたあの朝には
この淋しさ知リもしない
払は愛の難破船.....

※「難破船」(なんぱせん)は、1984年に加藤登紀子が発表した楽曲。1987
年に中森明菜がカバーし、19枚目のシングルとしてリリース、ヒット。
1984年12月1日にポリドールより、加藤登紀子のスタジオ・アルバム『最後
のダンスパーティ』 に収録された。同曲は加藤から中森明菜に提供、1987
年9月30日に、19枚目のシングルとしてリリース。歌手のおかゆが、2021年
2月10日に発表したカバーアルバム『おかゆウタ ~カバーソングス~』で
カバー。

● 今夜の寸評:高度情報・消費資本主義の劣化是正を。
2016年12月にマスコミにほうじられたビッグモーターの不正事件は 「1社
の凋落」では終わらないという。(1)中古車相場の暴落(2)損保ジャパ
ンへの飛び火(3)ビッグモーター自体の凋落が予測されるなか、「修理1
件当たりの工賃にノルマがある不思議さ」、「年間100億円台の保険料収入
をもたらしてくれる大手保険代理店」、「ビッグモーターのアジャスター
レス」 「4人に1人が不正に関与していたほどの企業」、「元副社長のシネ・シネ
社内メ-ル」など、倒産か買収か、いずれにしても、現在の”日本社会の暗部"を
象徴している。

 


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