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彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。(戦国時代の軍団編成
の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編のこと)の兜(かぶと)を合体さ
せて生まれたキャラクタ。
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Clik here to view. 黒の革命
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[関連特許]
5.特開2023-179710 MIS型半導体装置の製造方法
【0077】
水素終端処理後からh-BN貼り合わせを行う前の工程を下記に示す。 最初に、
前工程として、ゲートバルブ1012,1024、1026およびバルブ101
4を開き、ターボポンプ1013およびスクロールポンプ1016を用いて、水
素終端処理チャンバー1011および搬送中間室1027および試料搬送・一時
保管室1025を真空状態にする。このときの真空は真空計1063の読みで3
×10-5Pa以下とした。 その後、ゲートバルブ1012、1024、1026
およびバルブ1014を閉じ、バルブ1022,1019,1061を開け、上
述の水素終端処理を行った。また、この処理の間、バルブ1072と1026を
開け、ターボ排気セット1075を用いて試料搬送・一時保管室1025と搬送
中間室1027の真空を引いておいた。
【0078】 水素終端処理が終了したら、バルブ1022と1019を閉じ、ゲート
バルブ1012およびバルブ1014を開いてターボポンプ1013およびスク
ロールポンプ1016を用いて水素終端処理チャンバー1011を真空にした。
その後、バルブ1072を閉じ、ターボ排気セット1075をシャットダウンし
た。またべローズ配管1074を外した。ゲートバルブ1024および1026
を開き、試料搬送ロッド1029を使用して試料を試料搬送・一時保管室102
5に移動させた。そして、移動が完了したら、ゲートバルブ1026を閉じた。
しかる後、ゲートバルブ1012を閉じ、バルブ1022を開いてArガスを導
入して水素終端処理チャンバー1011と搬送中間室1027を大気圧にしてか
ら、1024を閉じた。
【0079】その後、ゲートバルブ1024と搬送中間室1027の接続部で試料搬
送部E2を水素終端処理部E1から切り離し、ゲートバルブ1043のところで
試料搬送部E2と貼り合わせ処理部E3を接続した。また、真空排気系E4をフ
ランジ1028のところで試料搬送部E2に接続し、搬送中間室1027をター
ボポンプ1103およびスクロールポンプ1105により真空排気した。真空が
1×10-3Pa以下まで下がったら、ゲートバルブ1026を開けた。アングル
バルブ1102を閉じたあと、ベローズ配管1111、バルブ1108、1110、
チャンバー1101、およびベローズ配管1109を介して、搬送中間室102
7と試料搬送・一時保管室1025にArガスを導入した。ここで、ベローズ配
管1111の接続先である貼り合わせ処理室(グローブボックス)1031は、
Arガスシリンダー1052および不活性ガス循環精製機(Arガス循環精製機)
1040により、大気圧で精製された状態のArガスが満たされている。
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図9.実施例1のMIS型半導体装置の製造工程を断面図にて示した製造工程図
【0080】 しかる後、ゲートバルブ1043を開いて試料搬送ロッド1029を
操作して試料を貼り合わせ処理室1031に搬送した。そしてゲートバルブ10
43を閉じた。 この後、以下に示すh-BNの貼り付けを行った。グローブボ
ックス1031中でスコッチテープ法により、単結晶h-BN(物質・材料研究
機構内にて合成)の劈開を行った。
劈開したh-BNは、アクリル基板に貼ってあるPDMS(Polydimethyl
siloxane)上に転写した。光学顕微鏡を用いてPDMS膜上のh-BN
とダイヤモンドのチャネル領域との位置合わせを行い、その後h-BNとダイヤ
モンドを貼り合わせて、絶縁膜33aを形成した(図9(a)、図12(a))。
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図12.実施例1のMIS型半導体装置の製造工程を断面図にて示した製造工程図
【0081】 5.h-BN(六方晶窒化ホウ素)の貼り付け
上記のように水素終端処理チャンバー1011でダイヤモンド基板31の露出し
た第1主表面が水素終端処理された試料は、真空に保持された試料搬送・一時保
管室1025を経由して、Arガスで満たされたグローブボックス1031に搬
送された。この状態でのグローブボックス1031内の酸素濃度は0.6ppm
以下であり、露点は-79℃以下であった。
【0082】 グローブボックス1031中でスコッチテープ法により、単結晶h-
BN(物質・材料研究機構内にて合成)の劈開を行った。劈開したh-BNは、
アクリル基板に貼ってあるPDMS(Polydimethylsiloxan
e)上に転写した。光学顕微鏡を用いてPDMS膜上のh-BNとダイヤモンド
のチャネル領域との位置合わせを行い、その後h-BNとダイヤモンドを貼り合
わせて、絶縁膜33aを形成した(図9(a)、図12(a))。ここで、試料
がグローブボックス1031に搬送され、h-BNの貼り合わせが終了するまで
の時間は約2時間であった。しかる後、グローブボックス中でアニールを行った。
この際、20℃から100℃まで16分で昇温し100℃で30分保持、200
℃まで20分で昇温し200℃で30分保持、および300℃まで20分で昇温
し300℃で3時間保持するシーケンスを用いた。
【0083】
6.グラファイトの貼り付け
グローブボックス1031内でスコッチテープ法により、グラファイト(キッシュ
グラファイト、クアーズテック製)の劈開を行った。劈開したグラファイトは、
アクリル基板に貼ってあるPDMS上に転写した。光学顕微鏡を用いてPDMS
膜上のグラファイトとダイヤモンドのチャネル領域との位置合わせを行い、グラ
ファイトをh-BN/ダイヤモンド上に貼りあわせた。その後、グローブボック
ス1031中でアニールを行った。この際、20℃から100℃まで16分で昇
温し100℃で30分保持、200℃まで20分で昇温し200℃で30分保持、
および300℃まで20分で昇温し300℃で1時間保持するシーケンスを用い
た。
【0084】
7.ゲート電極の形成
試料をグローブボックス1031から取り出した後、前述の電子線リソグラフィ
法により、ホールバーのパターンを描画した。ここで、レジストはPMMA-A
6(Microchem製)を、描画には125kV電子線描画装置(エリオニクス製、
ELS-F125)を、現像液にはMIBK(メチルイソブチルケトン):IP
A=1:3の混合液を用いた。 その後、CCP-RIE装置により、ゲート電
極となる領域以外のグラファイトのドライエッチングを3分間行った。プラズマ
の条件はN2流量96sccm、CHF3流量2sccm、O2流量2sccm、
圧力10Pa、RF出力35Wである。なお、このエッチングの際、h-BNは
膜厚方向に途中までエッチングされる。しかる後、アセトン中に試料を入れ、エ
ッチングマスクとして用いたレジストを除去した。IPAで洗浄した後、窒素ブ
ローを行って、グラファイトからなるゲート電極34Gを形成した。なお、この
エッチングの際に、ダイヤモンド基板31の第1主表面の露出した領域は、酸化
されて酸素終端層43aが形成される(図9(b)、図12(b))。
【0085】
8.h-BNの整形
ゲート電極34Gを形成後、前述のレーザーリソグラフィにより、レジストパター
ン52を形成した(図9(c)、図12(c))。レジストはAZ-5214E
の単層である。 その後、CCP-RIE装置により、h-BNのドライエッチ
ングを3分間行った。プラズマの条件は、N2流量96sccm、CHF3流量2
sccm、O2流量2sccm、圧力10PaそしてRF出力35Wである。
その後、アセトン中に試料を入れ、エッチングマスクとして用いたレジストを除
去した。なお、このエッチングの際に、酸素終端層43aはより酸化されて、酸
素終端層43aは緻密に酸化された酸素終端層43に変わる(図9(d)、図12
(d))。
【0086】
9.素子分離用のh-BNの貼り付け
前述の貼り合わせの手法を用いて、ゲート電極34Gからのゲート電極配線62
Gが水素終端されたチャネル部32と電気的に接触しないように、ゲート電極配
線62Gを這わすためのh-BN(61)を、接触を防止する酸素終端と水素終端
の領域の境界71に貼り合わせた(図10(a)、図13(a))。
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図10 実施例1のMIS型半導体装置の製造工程を断面図にて示した製造工程
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図13 実施例1のMIS型半導体装置の製造工程を断面図にて示した製造工程図
【0087】
10.配線の作製
前述のレーザーリソグラフィを用いて、ゲート電極配線(62G)、ソース電極
配線(62S)、ドレイン電極配線(62D)およびそれぞれのボンディングパッ
ドを形成するためのレジストパターン53を形成した。レジストはAZ-5214
Eの単層である。 その後、電子銃型蒸着装置によって、厚さ10nmのTiと
厚さ100nmのAuを順次蒸着し、TiとAuからなる導電膜62aを堆積さ
せた(図10(b)、図13(b))。 しかる後、アセトン中に試料を浸して
リフトオフを行い、IPAでリンスした後、窒素ブロー乾燥を行って、ボンディ
ングパッドを有するゲート電極配線62G、ソース電極配線62Sおよびドレイン
電極配線62Dが形成されたMIS型半導体装置201を作製した(図10(c)、
図13(c))。 作製されたMIS型半導体装置201を上面から撮った光学
顕微鏡写真を参考までに図16に示す。
【0088】
<電気特性>
前述の方法によって作製したMIS型半導体装置201のFET(電界効果トラ
ンジスタ)の電気特性を調べた。ここで、測定器としては、ソースメジャーユニ
ットB2901A(Keysight Technologies製)、ファンク
ションジェネレータ33220A(Agilent Technologies
製)、アンプ1201および1211(DL Instruments製)、デ
ジタルボルトメーター34401A(Agilent Technologies
製)を用いた。また、超伝導マグネットを備えた無冷媒冷却装置(仁木工芸製)
と上記測定器を用いてホール効果測定を行った。
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図17.実施例1で作製したMIS型半導体装置の電気特性を示す特性図
【0089】 ゲート電圧とホール(Hall)移動度の測定データを図17に、ま
た、ゲート電圧とホール(Hall)シートキャリア密度の測定データを図18
に示す。ここで、h—BNからなるゲート絶縁膜の膜厚は23nmで、測定温度
は300Kである。 図17から、600cm2V-1s-1を超える高いホール(
Hall)移動度が得られることが確認された。 また、図18から、ゲート電
極34Gに負電圧を印加するほど線形的にホール(Hall)シートキャリア密
度が増え、ゲート電極34Gに印加する電圧が-10Vのときには6×1012
cm-2を超える高いホール(Hall)シートキャリア密度が得られることが実
証された。
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図18.実施例1で作製したMIS型半導体装置の電気特性を示す特性図
【0090】
図17と図18のデータを基に、ホール(Hall)密度に対するホール(Ha
ll)移動度の関係をプロットした結果を図19に示す。同図には、ダイヤモン
ド基板31の露出表面の水素終端処理後、絶縁膜33a(h-BN)を貼り合わ
せるまでの環境を大気とした場合と、非特許文献5に開示されたデータ(必ずし
もホール効果測定から得られたデータではない)も併せて載せている。さらに、
同図には、音響フォノン、表面ラフネス、表面電荷不純物、およびそれらの総和
の影響による、ホール移動度のホール密度依存性の理論曲線も併せて載せている。
ここで、以下に理論曲線の計算方法の詳細を記す。
【0091】
下記式(A1)-(A3)から、表面の負電荷による散乱、音響フォノン散乱、
および表面ラフネス散乱による緩和時間τimp、τac、τrをそれぞれ計算し、下
記式(A4)によってこれらの散乱全体による緩和時間τを計算した。 ここで、
式(A1)-(A4)は、それぞれ非特許文献6の式(1),(2),(4)お
よび(5)に基づくものであるが、非特許文献とは異なり、重い正孔バンド、軽
い正孔バンド、スピン軌道スプリットオフバンドそれぞれについて計算した。ま
た、有効質量も、表面平行と垂直を区別した。作製した試料と同様に、ダイヤモ
ンドの表面は(111)を考えている。そして、それぞれの移動度は、μHH=e
τHH/mcHH*、μLH=eτLH/mcLH*、μSO=eτSO/mcSO*より計算した。
【0092】
------------------------------------------------------------------------
【符号の説明】 11:炭素 12:水素 13:ホウ素 14:窒素 21:ダイ
ヤモンド基板 22:ダイヤモンド半導体層 23:ゲート絶縁体層(ゲート絶縁
膜) 23a:絶縁膜 24:導電体層(ゲート電極) 25:絶縁膜 25a:絶
縁膜 26:低抵抗化層 27:ゲート電極配線 28:ソース電極およびその電
極配線 29:ドレイン電極及びその電極配線 31:ダイヤモンド基板 32:
水素終端層 33:ゲート絶縁膜(ゲート絶縁体h-BN) 33a:絶縁膜 3
4G:ゲート電極(グラファイト) 35:導電膜 35a:導電膜 36:導電膜
36a:導電膜 37S:ソース電極 37D:ドレイン電極 42:低抵抗化層43:
酸素終端層 43a:酸素終端層 51,52,53:レジストパターン 61:
絶縁膜(素子分離用h-BN) 62:導電膜(電極配線) 62a:導電膜62G:
ゲート電極配線(ボンディングパッド配線) 62S:ソース電極配線(ボンディ
ングパッド配線) 62D:ドレイン電極配線(ボンディングパッド配線) 71:
酸素終端と水素終端の領域の境界 101:MIS型半導体装置 201:MIS
型半導体装置 1001:処理装置 1002:処理装置 1011:水素終端処
理チャンバー 1012:ゲートバルブ 1013:ターボポンプ 1014:バ
ルブ 1015:配管 1016:スクロールポンプ 1017:バルブ 1018:
配管 1019:バルブ 1020:バラトロン真空計 1022:バルブ 102
3:プロセスガス 1024:ゲートバルブ 1025:試料搬送・一時保管室
1026:ゲートバルブ 1027:搬送中間室 1028:フランジ 1029:
試料搬送ロッド 1031:貼り合わせ処理室(グローブボックス):1032:
仕切り扉 1034:パスボックス 1035:バルブ 1036:配管 1037
:スクロールポンプ 1038:バルブ 1039:圧力計 1040:不活性ガ
ス循環精製機(Arガス循環精製機) 1041:バルブ 1042:配管 10
43:ゲートバルブ 1044:バルブ 1045:配管 1052:Arガスシ
リンダー 1053:配管 1054:バルブ 1055:バルブ 1061:排気
量調整バルブ 1062:配管 1063:真空計 1071:配管 1072:バ
ルブ 1073:フランジ 1074:ベローズ配管 1075:ターボ排気セッ
ト 1101:チャンバー 1102:アングルバルブ 1103:ターボポンプ
1104:バルブ 1105:スクロールポンプ 1106:バルブ 1107:
配管 1108:バルブ 1109:ベローズ配管 1110:バルブ 1111:
ベローズ配管 1112:真空計 E1:水素終端処理部 E2:試料搬送部 E3:
貼り合わせ処理部 E4:真空排気系
この項つづく