彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと伝えら
れる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の軍団編成の一
種、あらゆる武具を朱りにした部隊編のこと)と兜(かぶと)を合体させて生ま
れたキラクタ「ひこにゃん」。
【観桜会:御題~千秋楽にさくらを詠う(弐)】
冬宮の染井吉野の白雲や ここち暖まりこころ微みぬ
【健康食品禍:紅麹】
3月22日、大阪市に本社がある「小林製薬」は、「紅麹(べにこうじ)」の成分
を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症したことが報告されたと明
らかにしました。会社では「健康食品が原因となった可能性がある」として、こ
の成分を含む3つの健康食品を自主回収するとともに、使用を中止するよう呼びか
けている。
会社が自主回収することを発表したのは、「紅麹」の成分を含む、
▼「紅麹コレステヘルプ」
▼「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」
▼「ナイシヘルプ+コレステロール」の3つ、いずれもコレステロールや血圧を
下げる効果を記した健康食品
※関連情報
・2014年3月7日、欧州連合(EU)、紅麹由来のサプリメント中のかび毒シトリニン
の基準値を設定・シトリニンの危険性➲詳細調査中
※具体的な因果関係は不明のようであり、前出の3品は服用しないこと。
【特集|小型メタメーション技術】
水素キャアーであるギ酸製造装置の最新技術を調査。株式会社IHIの「メタメ
ーション技術」関連情報があったので調査する。
●カーボンニュートラルのための環境予測技術に向けて/-二酸化炭素とIoTデー
タのリサイクル-デジタル技術で生産性を上げる完全自動&遠隔半自動溶接技術
/スマートファクトリー化の早期実現で溶接工程を省人化
●小型メタネーション装置の販売を2022年10月より開始.パッケージ化・標準化
によって省スペース・短納期を実現し,12.5 Nm3/hのe-methaneが製造可能
.小型メタネーション装置
小型メタネーション装置におけるプロセスフロー概略
環境価値管理プラットフォームの画面( SIGC 適用例)
●グリーンエネルギーの地産地消を支える電力安定供給システム/電源安定化と
耐災害性を両立するマイクログリッドの制御技術
駐車場を活用した太陽光発電によるマイクログリッドのイメージ図
●「2035 年までに新車販売で電動車100%を実現する」と2021 年の通常国会に
おける首相施政方針演説で表明されたように,カーボンニュートラルの柱として,自動車のEV化が提案されている.ガソリン車がEV車に全て置き換わった場合には,日本の電気の総発電量が10 ~15%程度増加するといわれている.しかし,その
増加分を二酸化炭素 ( CO₂ ) を多く排出する火力発電で補っていては,発電設
備の高効率化やアンモニア燃焼などの技術でCO₂排出量を減らす取り組みを行っ
ているとしても,EV化の意味がない.そのため,EV車に充電する電力は,グリー
ンエネルギーにすることが求められている.しかし,グリーンエネルギーには天
候によって発電量が大きく変動し,電力系統に負担を掛けるという課題がある.
また,グリーンエネルギーを増やすためには,出力が気象条件に左右されないよ
うにする安定化が重要となる.グリーンエネルギーを安定化させることで,初め
て出力変動を吸収する調整用火力発電を減らすことができる.IHIグループは,
近隣のエネルギー供給源と消費施設をまとめて,エネルギーを地産地消するマイ
クログリッド内の電力安定供給システムの制御技術を確立した.この技術を使う
ことによって,電力系統に負担を掛けずに,グリーンエネルギーを増やすことが
できる.また,災害などによって停電となった場合でも,マイクログリッド内で
自立運転し,電力を供給することができ,災害時の避難所やエネルギー供給の拠
点とすることも可能となる.
そうまIHI グリーンエネルギーセンターのもつ機能
●電力安定供給システムの標準化 IHIグリーンエネルギーセンターにて実証したマイクログリッド制御技術をベー
スにして,電力安定供給システムの標準化を実施している.標準化することで,
マイクログリッドを構築するためのコストの削減,建設期間の短縮が可能になる.それにより,グリーンエネルギーを有効利用するマイクログリッドの普及が促進
される.さらに,マイクログリッド内でグリーンエネルギーの変動を平準化する
ことで,送電網に負担を掛けることなく,グリーンエネルギーの拡大に貢献する
ことが可能となる.標準化した電力安定供給システムの設備構成は,次の三つを
マイクログリッドの必須要素とし,EV充電器や水素製造設備などもグリッド内に
設置可能としている.
太陽光発電設備(駐車場の場合:ソーラーカーポート) 蓄電池システム(自立運転機能付き) 電力の自家消費設備 負荷への使用電力抑制機能
【技術の特徴】
駐車場空間を活用したカーポートに太陽光パネルを設置して発電し,定置型
蓄電池にて安定化 太陽光発電3 系統,蓄電池設備2 系統で構成し,地震などで1 系統が故障し
ても稼働可能とし耐災害性を向上 EV急速充電器の併設によって,災害時にEV車を可搬型蓄電池としてほかの防
災拠点などの電源として扱うことが可能(オプションとして水素ステーショ
ンの組み合わせも可能) 停電時は,マイクログリッド内に自立給電でき,道の駅を避難所として活用
可能 平常時は,グリーンエネルギーを最大限活用可能 【原子力発電リスク情報:高浜発電所4号機蒸気発生器伝熱管の損傷①】
※2024年2月22日 関西電力株式会社;高浜原子力発電所(福井県高浜町)4号機で見つかった蒸気発生器の伝熱管の損
傷について、原因と対策を発表した。冷却水に含まれる鉄の微粒子が繰り返し接
触したことが伝熱管の損傷の原因とみており、蒸気発生器の高圧洗浄などで微粒
子の発生を抑える。4月5日としていた運転再開は遅れる見通しで、現時点では再
開時期は未定としている。高浜原発4号機は2023年12月に始めた定期検査で、伝熱
管4本に損傷が見つかっていた。これらの伝熱管は今後使わない。高浜原発3号機
の伝熱管でも同様の損傷が見つかっており、27年までに3、4号機の蒸気発生器を
順次取り換える。https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF227DI0S4A220C2000000/
※https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2024/pdf/20240122_2j.pdf
国産ペブストカイト太陽電池の製品化へ
国は手厚い投資促進策を用意
ペロブスカイト太陽電池の早期社会実装に向けて、国はGI基金、GX債による先行
投資を加速化し、企業の量産技術の確立やユーザーと連携したフィードル実証事業、サプライチェーンの構築を切れ目なく後押しする。資源エネルギー庁新エネ
ルギー課、津田健人課長補佐は「勝負はここ数年で決まる」と期待する。
➲ 2024.SP環境ビジネス
大型化と耐久性で世界をリード
世界の脱炭素化を牽引してきたシリコン系太陽電池の変換効率が理論的限界に近
づく中、次世代型太陽電池の本命といわれるペロブスカイト太陽電池(以下PSC)
の開発を巡って、グローバルで熾烈な競争が繰り広げられている。
中国では2012年、研究開発に着手したといわれるDaZhengや2019年に創業したGCL Perovskite等が量産に向け動き出している。英国ではオックスフオード大学発スタートアップのオックスフオイト・シリコンのタンデム型で住宅・発電事業用をターゲットに、2025年前後の大量生産を目指す。その他、ポーランドやスイス、米
国等各国でも研究開発が活発に進められている。一方、日本でも25年に量産化を
目指す積水化学工業をはじめとして、カネカ、東芝、パナソニック、エネコート
テクノロジーズ、アイシン等各社が、それぞれの特徴・強みを活かし製品開発を
取り組んでいる。 PSCは日本発の技術で、軽量で柔軟なフィルム型、建材一体型、シリコン系と積層するタンデム型、loT電源モジュール等と用途も多様で、市場
のすそ野も広い。
資源エネルギー庁新エネルギー課、課長補佐の津田健人氏は「日本は製品化のカ
ギとなる大型化と耐久性で世界をリードしている」とし、十分に勝機があるとみる。「日本においてPSC開発事業は2050年カーボンニュートラル(CN)の実現
と、世界的に拡大する太陽光発電市場(200GW超)を獲得し、産業競争力強化を
図るための重要な柱の一つとして位置づけられています。かつてシリコン系では
市場の拡大を見通した設備投資の不足や厳しい価格競争でシェアを落としました。事業者の方々にはその二の舞を演じることなく、大胆に投資し、製品・量産化を
進め、市場を獲得して欲しい。我々はそのために手厚い投資促進政策を用意し、
支援していきます」と期待する。
社会実装に向け量産技術の確立、
生産体制整備、需要の創出に取り組む
現在、日本の太陽光発電量導入容量は世界第3位であり、太陽光発電のエネルギ
ーミックスに占める割合は9.2%(22年度速報値)である。 2030年度には太陽光発
電のエネルギーミックス目標に占める割合を141.6%程度に増やすことを掲げて
いるが、野立の適地が減少するなど、目標達成は容易ではない。PSCは曲げや歪
みに強く、従来設置が難しかった場所にも導入ができ、太陽光発電の導入拡大の
有力な選択肢だ。こうした中、国は次世代型太陽電池の早期社会実装に向け量産
技術の確立、生産体制整備、需要の創出の三位一体で取り組む。まず、NEDO
の技術開発プロジェクトを引き継ぐグリーンイノベーション(GD基金による「次世
代型太陽電池開発プロジェクト」(648億円)では2030年までに発電コスト14円/kWh
以下を達成し、社会実装を目指す。すでに開始している、基盤技術開発、量産技
術の確立の支援とともに、今後、PCSの特徴である軽量性・柔軟性を活かした設
置方法や施工方法を含めた性能検証のためのフィールド実証事業を支援する。補
助率は2/3で、今年度中に公募する予定。
支援総額は10年間で1兆円
トランスフオーメーション(GX)経済移行徳によるGXサプライチェーン構築支援事業(浮
体式洋上風力発電、水電解設備、燃料電池も含む)では令和6年度548徳利(5年:4212
備円)を計上。材料メーカー、製造機械メーカー等、Tier1からTier2以下も含めた国内サ
プライチェーン全体の生産体制整備に対し、補助支援を行う。津田氏よれば、GX徳によ
る次世代再エネ分野の設備投資等の支援総額は10年間で1兆円規模を見込んでいる
という。支援総額の1兆円のうちサプライチェーン整備(4212徳円)を除いた分は、需要
の創出として導入する側の支援にも活用される見込みだ。導入先は政府・地方公共団
体の公共施設やビル等の建築物壁面や耐荷重性の低い屋根(工場・倉庫・学校施設)、
空港・鉄道・高速道路防壁等の公共インフラ、モビリティ、loT機器などを想定し、各省庁
が連携して推進していく。
開発競争に加え生産体制整備がカギ
「2025年からの事業化を計画している事業者もおり、導大目標は2020年代半ばに
00MW/年規模、中長期的には2030年を待たずにGWの量産体制構築を前提として検
討し、大胆に需要を創出したい。事業者の方々にはそれを見据えて量産体制の構築を
進めて欲しい」と意欲的。
また昨年12月26日開催された調達価格等算定委員会(第91回)では、ペロブスカイト太
陽電池の需要創出を促すために、23年度以降、次世代型太陽電池を念頭に置いた新た
な発電設備区分(FIT ・ FIP制度)の創設の検討に着手するという。今後、同委員会では
量産体制の構築状況を見極めながら、実証事業等を通じてコストデータの収集・分析を
行い、区分設定や将来の自立化を見据えた価格設定のあり方について、来年度以降も
議論を継続していくとしている。
津田氏は「現在、グローバルな開発競争が激化していますが、おそらくここ数年が、その
勝敗を決する分岐点となる。政府では、多面的なGX先行投資策を講じ、GX市場創造に
取り組んでいく方針です。こうした中で、日本企業にはそのゲームチェンジヤーを目指し
ていただきたい」と奮起を促す。
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✺進化が止まらぬ太陽電池ニュース
❏自己組織化有機電子輸送層をもつペロブスカイト太陽電池効率21.5%達成
3月22日:https://doi.org/10.1021/acsenergylett.4c00306
● 今夜の寸評: