彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)
と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。
【季語と短歌:時事を詠む①】
なほ騰がる物価にわれも耐へてをり支援疲れのイギリスにゐて
停戦と領土放棄が同義なるウクライナ人の悲哀を思ふ
プーチンの次の狙ひはモルドバか早や公然と語られてをり
大戦の予兆静かに広がりて街ゆく人ら寡黙なる春
多極化の進む世界に主張なき母国日本の明日を危ぷむ
渡辺幸一『明日を危ぶむ』
「短歌研究」5・6月号、2024年
※1950年北九州市生まれ。北九州市立大学外国学部卒業。12年間、商社に
勤務。90年にイギリスに移住。以来、11年、一貫してロンドンの金融街シ
ティーで働く。渡英後、短歌と散文の両分野で文筆活動を始め、93年に朝
日歌壇賞、95年に角川短歌賞受賞。
□ 今日の平安偲:池田修治氏追悼
麦秋や忽然と野分し友よ
彼は末っ子で大人しく思慮深く、クールで熱き朋友だった。享年七十三。
この年は、親族・学域・職域の縁者の葬送が続き今年の喪失に見舞われ当面
逃れない。
【わたしの経済論⑪:為替と円安】
第4章 為替と物価
日本の高度経済成長は「Iドル=360円」の結果
円が10%安くなると、日本のGDPは3年以内にO・4~1・2%伸びる
一方で、米国やヨーロッパなどはマイナスになる。ドルが10%安くなると
米国だけGDPがO・5~ロッパのGDPがO・7~―1・7%伸びてほ
かがマイナスになる傾向がある。
これが、通貨安が「近隣窮乏化政策」といわれるゆえんだ。
このデータはOECDの「The OECD's Goble Model」向で、経済成長は国
内のエクセレントカン八二-に恩恵を与えるかどうかだけで決まる。
これはIMFなどのデータでも同じだ。かつて、日本の経済企画庁が完成
させた世界経済モデルも同じで、これは否定のしようがない。だから、通
貨安になっていたら自国にとっては喜ばしいというのが普通の解釈だが、
なぜか,内では大変だと騒ぐ人が出てくる。話を繰り返すようだが、日本
でも円安で経済がよくなったというのは数字に表れている。
最初に表れるのは企業業績で、21年度の法人企業統計では、経常利益は製
造業も非製造業も1961年度以降で過去最高だった。22年4~6月期も同様に
好調で、このままいけば法人税収と所得税収がものすごく上がるから、政
府としては喜ばしい限りだ。
円安は輸出関連にはプラスだが、輸入関連にはマイナスになる。需給ギャ
ップとコストプッシュがあるから、輸入関連は大変になる。そこは対策が
必要だが、税収が上がってあまりあるから、それを輸入関連の企業に少し
配れば問題はすぐに解決する。本当は最終消費者にお金をばらまくなどの
恩典を与えれば、コストプッシュと輸入で天変だった分は価格転嫁できる
から、そこで吸収できる。このように円安対策はとても簡単で、すぐ実行
できてしまう。
円安の仕組みはマネタリ-ベースでほぼ説明できることは、先述した通り
だ。85年9月、先進5カ国(G5)蔵相・中央銀行総裁会議により発表さ
れた、為替レート安定化に関する合意(プラザ合意)の前はこれが少し違
っていた。
財務省は「71年のニクソンショック以降、変動相場制になった」とウソを
ついている。本当に変動相場割になったのはプラザ合意後だ。その後はほ
とんどマネタリ-ベイスで為替の説明ができる。それ以前は、国の中央銀
行が為替相場の変動を市場の需給に任せず一定管理する「ダーティフロー
ト」があった。当時は資本取引が大きくなかったから、それができていた。
だから「Iドル360円」という、均衡レートよりはるかに円安に設定さ
れていた。
それがプラザ合意前の日本であり、高度経済成長のエンジンとなった。こ
れが切れたことで高度経済成長が終わった。人為的に均衡レートより円安
に設定していたのが成長の実態だ。「当時の成長の裏には日本の技術力が
あった」などといった話に国内では大変だと騒ぐ人が出てくる。話を繰り
返すようだが、日本でも円安で経済がよくなったというのは数字に表れて
いる。
最初に表れるのは企業業績で、21年度の法人企業統計では、経常利益は製
造業も非製造業も1961年度以降で過去最高だった。22年4~6月期も
同様に好調で、このままいけば法人税収と所得税収がものすごく上がるか
ら、政府としては喜ばしい限りだ。円安は輸出関連にはプラスだが、輸入
関連にはマイナスになる。需給ギャップとコストプッシュがあるから、輸
入関連は大変になる。そこは対策が必要だが、税収が上がってあまりある
から、それを輸入関連の企業に少し配れば問題はすぐに解決する。
本当は最終消費者にお金をばらまくなどの恩典を与えれば、コストプッシ
ュと輸入で天変だった分は価格転嫁できるから、そこで吸収できる。この
ように円安対策はとても簡単で、すぐ実行できてしまう。円安の仕組みは
了不タリーベースでほぼ説明できることは、先述した通りだ。85年9月、
先進5カ国(G5)蔵相・中央銀行総裁会議により発表された、為替レー
ト安定化に関する合意(プラザ合意)の前はこれが少し違っていた。
財務省は「71年のニクソンショック以降、変動相場制になった」とウソを
ついている。マネタリーベースを増やせばデフレ脱却につながるし、物価
も上がりやすくなる。アベノミクスを理論的に説明すれば、そういうこと
になる。
ある学者は「お金をいくら刷っても解決しない」とアベノミクスを批判し
ていたが、筆者からすれば「高度経済成長はお金をたくさん刷ったから実
現していた」という解釈になる。為替の話はお金の量と関わりがあるし、
実は金融緩和とすごく密接な関係にある。それでも「円安は大変だ」とい
うのは、こ日の高度経済成長は円安が要因ではない」という持論の人たち
に多い。
この項つづく
❏ 最新メタネーション触媒及び水素清造技術
1.特開2024-070149 ガス還元装置、ガス還元方法 国立東北大学
【概要】反応器本体10と、反応器本体10に形成されたマイクロ流路2
0と、反応器本体10に形成され、マイクロ流路20に連通し、マイクロ
流路20内に気体を導入する気体導入口30と、反応器本体10に形成さ
れ、マイクロ流路20に連通し、マイクロ流路20内に液体を導入する液
体導入口40と、マイクロ流路20の内側面に設けられた陰極50と、マ
イクロ流路20の内側面に設けられ、陰極50と対向する陽極60と、反
応器本体10に形成され、マイクロ流路20に連通し、マイクロ流路20
から反応気体を導出する気体導出口70と、を備え、マイクロ流路20は、
前記気体と前記液体とからなる気液混合流を保持する、ガス還元装置1で。
気体の還元を高効率で行うことができるガス還元装置、およびガス還元装
置を用いたガス還元方法の提供。
図1.実施形態に係るガス還元装置の概略構成を示す平面図
図3.実施形態に係るガス還元装置の概略構成を示す斜視図
【符号の説明】1 ガス還元装置 10 反応器本体 20 マイクロ流路
30 気体導入口 40 液体導入口 50 陰極 60 陽極 70 気体
導出口 80 気体選択透過フィルタ 90 液体導出口 100 電圧印
加手段
【発明の効果】固体電解質膜を用いずに、気体の還元を高効率で行うこと
ができるガス還元装置、およびガス還元装置を用いたガス還元方法を提供す
ることができる。
図5.実施形態に係るガス還元装置により二酸化炭素を還元し、排出され
たガスをカスクロマトグラフィーで分析した結果を示す図
【特許請求の範囲】【請求項1】反応器本体と、前記反応器本体に形成されたマイクロ流路と、前記反応器本体に形成され、前記マイクロ流路に連通し、前記マイクロ流
路内に気体を導入する気体導入口と、前記反応器本体に形成され、前記マ
イクロ流路に連通し、前記マイクロ流路内に液体を導入する液体導入口と、前記マイクロ流路の内側面に設けられた陰極と、前記マイクロ流路の内側
面に設けられ、前記陰極と対向する陽極と、前記反応器本体に形成され、
前記マイクロ流路に連通し、前記マイクロ流路から反応気体を導出する気
体導出口と、を備え、前記マイクロ流路は、前記気体と前記液体とからな
る気液混合流を保持する、ガス還元装置。
【請求項2】前記陰極は、前記マイクロ流路の内側面を細線化または多孔
質化された部位と、前記部位に担持された還元触媒金属と、を有する、請
求項1に記載のガス還元装置。【請求項3】前記還元触媒金属は、銅、銀、鉄、ニッケル、白金、ロジウ
ム、金、銀、亜鉛、パラジウム、錫、鉛、インジウム、チタン、タングス
テンおよびモリブデンから選択される少なくとも1種の金属、あるいはこ
れら金属の合金または酸化物である、請求項2に記載のガス還元装置。【請求項4】前記マイクロ流路に接続され、前記マイクロ流路から反応液
体を導出する液体導出口を備える、請求項1に記載のガス還元装置。【請求項5】前記気体導出口に設けられ、前記マイクロ流路から導出され
る反応気体を選択的に透過し、前記反応気体に含まれる不純物を除去する
気体選択透過フィルタを備える、請求項1に記載のガス還元装置。【請求項6】前記マイクロ流路の幅および高さは、0.1mm~2.0m
mである、請求項1に記載のガス還元装置。【請求項7】前記気体導入口からの前記気体の流入速度は、0.01sc
cm~100sccmである、請求項1に記載のガス還元装置。【請求項8】前記陰極と前記陽極に電圧を印加する電圧印加手段を備える、
請求項1に記載のガス還元装置。【請求項9】前記反応器本体を2つ以上備える、請求項1に記載のガス還
元装置。【請求項10】請求項1~9のいずれか1項に記載のガス還元装置を用い
たガス還元方法であって、前記液体導入口から前記マイクロ流路内に前記
液体を導入する工程と、前記気体導入口から前記マイクロ流路内の前記液
体に前記気体を導入し、前記マイクロ流路内で前記気液混合流を形成する
工程と、前記陰極と前記陽極に電圧を印加し、前記液体中で前記気体を還
元する工程と、前記気体導出口を介して前記マイクロ流路から前記気体の
還元によって生成した反応気体を導出する工程と、を有する、ガス還元方
法。【請求項11】前記気体は二酸化炭素を含み、前記液体は水、エタノール
およびカルボン酸類から選択される少なくとも1種を含む液体であり、前
記陰極は銅を含み、前記反応気体はメタンを含有する、請求項10に記載
のガス還元方法。
※ これでオールメタネーション、オールソーラー、オールバイオマスの
実現できる段階にあり、いずれも日本の科学技術が先導できそうである。