時と潮流は人を待たない。 / ウォルター・スコット
GPS地震予測で有名な村井俊治東京大学名誉教授が、6月7日に再びフジテレビ「Mr,サンデ
ー」に出演していた。テレビ放送では、村井教授が発行しているメールマガジン「最新MEGA
地震予測」で、先月多発した地震のすべてを予測。4月の取材の際も 「南関東、今非常に注意し
ている、震度5以上はくる」と断言。5月20日のメルマガで父島で地震発生を予測すると10日後
の5月30日に小笠原諸島西北沖地震が発生。彼の予測方法はGPS電波や電子基準点などを使用
し地震測定を行なう。メルマガから彼の予測を検証し、25回中、22日回の地震を予測。予測が外
ずれた3つの地震について、国土地理院の2週間遅れの観測データでは間に合わないケースであ
ったとし、リアルタイムデータが欲しいと発言。今年4月、新たに三次元解析法を使い7回中4
回を的中させている。これまで2週間後にしか知ることが出来なかった電子基準点の位置情報デー
タを国土地理院は12日間を短縮しデータ提供。今後の地震について、南海・東南海地方・奥羽
山脈周辺と、日本海側などを警戒。さらに、関東地方にある危険な兆候は消えておらず、さらな
る大地震の起きる可能性があると発言。
番組では、村井教授の的中率が90%近い値で、これほどの実績があるのなら「GPS地震予測
法」の開発を進める必要があると提案している。関連国家予算が10年間で2千億、年間200
億円の投じられていると聞く。位置変動センサの配置の最適化や三次元情報データのリアルタイ
ム解析化に、「緊急の予算執行してでも、現在の地殻変動に対する観測研究・防災研究を大至急
実施するべきだ」(「小笠原沖M8.5の謎」2015.05.31)とブログ掲載した費用ぐらいかければ
3年程度で「瞬時位置変動三次元解析システム」ば完成するだろう。そして、わたしというと、
教授の近著『地震は必ず予測できる!』(電子ブック)の購読手配を済ませた。ところで、<村井
式GPS地震予測法>なるものが、"凄い”と思えることは、「地殻表面位置変動現象学」とでも
言えることが、デジタル革命渦論の基本特性に合致・収斂しているところで、時代感覚にヒット
すところがそう思わせる。実に面白い。
武骨な釣り人とはおよそ正反対の端麗な魚。この美味なる魚を味わうにはリンゴのチップしかな
い。下味は塩だけの漬け込み液にリンゴの皮を入れ燻製すれば、野性的にして上手い絶品が完成。
準備するもの:水 1リットル、塩 150グラム、リンゴの皮 1個分、リンゴのチップ 適
宜。つくり方:(1)塩を加えてから3分間沸騰させ、火を止めてからUンゴの皮を入れて冷ま
し、(2)この中に魚を浸し、8時間おく。塩抜きは流水で15~30分、風乾は2~3時間。魚の
大きさ、脂のつき具合で漬け込み時間や塩抜きを調整しよう。煉煙器はステンレス製の深いバッ
トに金網をのせたシンプルなもので十分。
野外料理は当面できそうもないと諦めているが、休憩の合間、野外料理の本をみたり、家庭内ジ
ムを行っている間は、双方とも結構リラックスできるが、特にアウトドア・ークッキング本は、
イメージだけ身体解放させてくれるから面白い。
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、発電コスト目標を実現
するため、高性能と高信頼性を両立した太陽電池の開発に着手し、14円/キロワットアワーを
実現する太陽電池モジュールを2020年までに実用化、2030年までに7円/キロワットアワーを実
現する要素技術確立方針を打ち出していることは、『反スピノザの条理』(2015.06.08)で紹介
した通りだが、その中で3つの技術開発課題がある。(1)まず、先端複合技術型シリコン太陽
電池、(2)つぎに、超高効率・低コストⅢ-Ⅴ化合物太陽電池、(3)そして、低コストペロ
ブスカイト太陽電池の3つである。5月から関係する新規考案の調査が滞っていたのでリサーチ
する。今回は小振りだったが、下図の「特開2015-106684 太陽光発電システム 三菱電機株式会社
」は、筒状体とし、モジュール設置密度を高めた幾何学的配置(四角筒、三角筒など)により、
太陽光発電システムの設置面積、および、敷地幅を小さくした上で、光学ユニットにより、筒状
体の内側面に配された発電部の第2の面に光を導くようにしているため、設置面積に対して高効
率の発電が可能になるという提案である。つまり、平屋根などに、強風対策を施し設置するだけ
で効率良く太陽光をエネルギー変換できるという設計思想が面白いが、すでによく似た特許が考
案されている。
10 両面発電型太陽電池モジュール、20 光伝達管、40 集光器、200 光学ユニット、
41a~41d 反射板
下図は「特開2015-088679 量子ドット構造体、量子ドット構造体の製造方法および量子ドット構
造体を用いた太陽電池モジュール シャープ株式会社 」の特許公開された、量子ドット型太陽電
池の製造プロセス案件で、量子ドット構造体は、球状の微粒子の表面に複数の膜を重ねた積層膜
で形成された積層膜中に量子ドットを配列、このため量子ドット構造体を作製で、(1)真空装
置の大型化を防ぎ、低コストの量子ドット構造体を作製できる。(2)また、太陽電池モジュー
ルは、量子ドット構造体を含む材料を受光面側あるいは裏面側に配置した構造としたため変換効
率が高く、低コストを実現できるが、量子ドット構造体を配置するために大型の真空装置を用い
る必要としないというもの。なお、太陽電池セルの受光面側または裏面側の少なくともいずれか
一方に量子ドット構造体を含むアクリルモノマー層を配置したことを特徴としたモジュールであ
る。
1 微粒子 2 積層膜 3 量子ドット 4 シリコン酸化物膜 5 受光面保護層 6 受光面側
封止層 7 裏面側封止層 8 裏面保護層 9 太陽電池セル 10 量子ドット構造体
前者の案件は、光集光方法に、後者は量子ドットの変換素子の高密度配置によるコストダウン方法に特
徴をもっている。 この2例を入れ、全部で12例をリサーチし下記にアドレス掲載した。
※ オールソーラーシステム code No.20150609_01「特集|最新光電変換素子技術」
「古賀の乱ってなんだ "I am not ABE " 」(『進撃のヘーリオス Ⅱ』2015.04.04)で 触発され
るように、積んでおいた本を取り出し読みはじめた。そして、この国の政体を考えみよう。その
結果、どのようになろうとも未来志向できる手がかりを明らかにしたという動機から掲載してい
きたい。まずは第5章から読み進める。
福島のメルトダウンは必然だった…政府閉鎖すら起こる2013年の悪夢とは!?家族の
生命を守るため、全日本人必読の書。「日本の裏支配者が誰か教えよう」。経産省の現役幹
部が実名で証言。発電会社と送電会社を分離する発送電分離。このテーマについて本気で推
進しようとした官僚が何人かいた。あるいは核燃料サイクルに反対しようとした若手官僚も
いた。しかし、ことごとく厚い壁に跳ね返され、多くは経産省を去った。私も十数年前、発
送電分離をパリのOECDで唱えたことがあるが、危うく日本に召喚されてクビになるとこ
ろだった。その理由とは何だったのか――。(「序章」より)。改革が遅れ、経済成長を促す
施策や産業政策が滞れば、税収の不足から、政府を動かす資金すらなくなる。そう、「政府
閉鎖」すら起こりかねないのだ。いや、そうした危機感を煽って大増税が実施され、日本経
済は奈落の底へと落ちていくだろう。タイムリミットは、ねじれ国会を解消するための参議
院議員選挙がある2013年、私はそう踏んでいる。(「まえがき」より)
古賀 茂明 著『日本中枢の崩壊』
目 次
序 章 福島原発事故の裏で
第1章 暗転した官僚人生
第2章 公務員制度改革の大逆流
第3章 霞が関の過ちを知った出張
第4章 役人たちが暴走する仕組み
第5章 民主党政権が躓いた場所
第6章 政治主導を実現する三つの組織
第7章 役人―その困った生態
第8章 官僚の政策が壊す日本
終 章 起死回生の策
第4章 役人たちが暴走する仕組み
政治が無脳のとき役人は
現在は非常時なので、こうした改殖を一気呵成に進めると同時に、大胆なリストラを断行
しなければならない。
事業仕分けで今後、無駄な事業はどんどん削られていくはずである。当然、ポストも減っ
ていく。だからといって、余剰人員を抱えておく余裕はまったくない。必然的に公務員のリ
ストラが避けられない。
公務員は身分を保障されている代わりに、スト権、協約締結陸など、労働胚有権の一部を
制限されている.民間企業のような雇用保険もない。
いざリストラをするとなれば、公務員の身分保障と労働基本権の付与をセットで考えなけ
ればならないわけで、その際、問題になるのか雇用保険だ。公務員に雇用保険をかけるとな
ると、国か雇用主として半分負担することになり、区割の財源が要る。これでは、リストラ
したところで、かえってマイナスになるのではないか、という議論が出てくる。
しかし、私は方法はあると思っている。いまでも退職金は支給されるので、失業しても当
面の生活費には困らない。そうであれば、退職金の上積みと全額国費による少額の失業手当
を組み合わせるなど、知恵はいくらでもあるはずだ。
こう書くと、それは無理だという議論が噴出するだろう。要するにリストラを阻止するた
めに百でも2百でも理屈が出てくる。役人かもっとも得意とする「できないという屁理屈」
の典型である。政権がやる気になれば、できないことはないはずだ。
ただし、政治が無傷ては、役人は痛みを伴う公務員制度改革を受け入れないだろう。公務
員制度改革を進める前に政治の指導層が先頭に立つ姿勢を示す必要がある。
たとえば、議員定数の大幅削減と同時に、議員歳費の50パーセント削減を実施する。そ
れに続いて公務員の幹部職員の給りも30パーセント程度は削る。
もちろん、議員定数をリストラの観点で議論するというのは邪道だろう。本来は、議会制
民主主義を実現するために必要な制度設計の.環として議員定数も議論されるべきだ。しか
し、そんな正論はで平時の議論だ。国の存亡に関わる改革を進めるためにやむを得ない犠牲
だと考えて実施するべきだろう。
東日本大震災で、さらに日本は追い詰められた。これ以kの危機はない。逆にいえば、こ
れだけの危機に直面tれば、これ以L政治家が自らの利益を優先することはないのではない
か――そう期待したい。
しかし、院主党が準備したのは、議員歳費をわずか半年間で.20パーセントカットする
というもの。年でいえばたったの15パーセントだ。なぜ半年間などと区切るのか、その神
経か分からない。
これでは民間の痛みが分かっていないといわれても仕方がない。公務員給与を恒久的に10
パーセントカットする方向が打ち出されたが、議員歳費のカットはわずか半年だけ――これ
では、その実現は覚束ないのではないか。
日本には、一刻の猶予も残されていない。
終章 起死回生の策
「政府閉鎖」が起こる日
私は、いまの日参は非常嘔態に突入していると、警匈を発し続けてきた。そう聞いても、
どこが非常事態なのか、と思う読者もいるに違いない。短気が悪く、学生の就職口がないと
いっても、大方の日本人は日々の暮らしには困っていない。生活のレベルも、悲惨というほ
どではない。
しかし、現状がそこそこであっても、日本か急激に衰退への道を辿っているのは紛れもな
い事実だ。
GDP世界第二位の座はすでに中国に奪われた。中国の人口は日本の10倍以上だから、
GDPで抜かれるのは仕方がない。では、国民一人当たりのGDPはどうか。こちらはもっ
と悲惨だ.
先進国の集まりであるOECD30ヵ国の比較では、購買力予価で見て、1993年の2
位をピークに、ここ数年急落してきた。1998年には6位まで落ち、2000年3位と少
し回復するも、後は秋の日のつるべ落とし。2001年には5位まで後退し、2004年
12位、2007年にはシンガポールにも抜かれ、22位まで下降、国民一人当たりのGD
Pでも、 アジア・ナンバーワンとはいえなくなった。
いまは、円高なので2008年には17位まで持ち直したようだが、OECD平均均より
も低いのか現状だ。日本の下には韓国、トルコ、メキシコ、スロパキア、チェコ、ボーラン
ド、ハンガリー、ギリシャ、ポルトガルなどが載んでいるが、これらの国は普通の日本人の
感覚では先進国と呼んで良いのか疑問がある国々である。それらを除けばビリから何番目と
いう水準だ.
それにしても凄まじい凋落ぷりである。もはや日本は、世界有数の経済大国だと胸を張っ
ていえる状況ではなくなった。先進国と呼べなくなる日も近いかもしれない。
ここで使った購買力平価とは、一河でいえば『二つの通貨がそれぞれの国内で商品やサー
ビスをどれだけ購買できるかという比率で、生活のレベルを比べるのに適しているとされて
いる。
たとえば、日本でマクドナルドのハンバーガーが、200円で、アメリカではドルだつた
と仮定しよう。購買力平価では比率、200対1となる。この場合、月給20万円の日本人
と月給1000ドルのアメリカ人はほぽ同程度の豊かさを実感している。
為替レートは1ドル、約80円。この為替レートで比べれば、アメリカ人に対して日本人
はけっこう収入がある計算になるが、生活のレベルを購買力平価で比べると、日本人のほう
がはるかに貧しい。
日本経済の長期的な先行きを見ても、明るい材料はほとんどない。経済成長を促す三大要
素は、人とカネと生産性で、今人口が増えている国では、その分消費が伸びていくし、労働
人口も増加していく。これを人ロボーナスという。貯蓄率も高く、国内の資金を用いて企業
は設備投資し、人を屈い、事業を拡大するという好循環になる。これに匍えて生産性が向上
すれば、高い経済成長率が達成できる。
現在、日本では少f叱に出止めがかからず、人ロが毎年、減っている。少1化対策はいま
からやってもその効果が出るのはかなり先のことで、今後しばらく人口は減り続けるしかな
い。人口ボーナスとは逆の効果だ。これを人ロオーナスと呼んでいる。
カネも余っているようで、実はそんなに余裕はなくなってきている。政府の借全て個人金
融資産をすべて食いつぷすのも時間の問題。さらに、高齢者の割合が増えて、長期的には貯
蓄率も下がっていくと予測される。人もカネもマイナスになっていくのだ。
残るは生産性だけ。人とカネのマイナス分を楠って余りあるほどの生産性向上を達成でき
れば、経済成長はできないことはないが、これにも限界がある。
なぜなら、いまと同じことを続けていては生産性は上からないか、大きな変革をしようと
しても既得権者が幅を利かせて、それができない。これでは、どんなにがんばっても、せい
ぜいマイナス分を帳消しにするくらいの向上しか見込めないかもしれない、その場合、ゼロ
成長でもやむを得ないということになる。
こうした状況から、日本の潜在成長率は18パーセント台前後だという認識が広がってい
たが、最近では1パーセントもないのではという悲観的な見方さえ強まっている。
財政破綻するのではだめだ、なんとか回避する方法はないか。こう考えて、さらに知恵を
絞っても、政府には増税でなんとかしようという知懲しかない。パリバリの増税論者である
与謝野馨氏が、自民党政権でも民主党政権でも経済財政政策担当大臣を務めたことが、それ
を証明している。
増税で国民から金を集めて増大する社会保障に充てる、そのうえでさらに借金を減らそう
と思えば、消費税は30パーセントになり、経済は縮小しながら国民は利を寄せ合って耐え
ていく――こういう将来しか見えない。
このままでは今後も凋落現象には歯止めがかからないわけで、いま、そこそこの生活をし
ていても、10年後には町には失業者か溢れ、経済的困窮から犯罪者が増え、治安も悪いと
いう悲惨な国になっている吋能性は非常に高い。
現在、日本は危急存亡の危機に面しているといっても過言ではない。大震災でますます追
い詰められた。
いま何もしなければ、確実に日本は世界のなかで埋もれていく。それどころか数年以内に、
歳入の不足で行政かストッブする「政府閉鎖」という事態にもなりかねない。分水嶺に立た
されているいまこそ、非常有態であることを認識し、対策を考えなければ、滅ぴへの道が避
けられなくなる。
増税主義の悲劇、「疎い」総理を持つ不幸
ここで私がいいたいのは、もちろん、「日本経済が危機的状況だから一日も早く増税して
税収を増やし、それによって財政赤字を縮小しよう」「増大する社会保障費を賄うことがで
きないから早く増税をして安心社会を実現しよう」などということではない。
むしろ、その逆で、安易に増税に頼ってはいけないということである。もちろん単に増税
反対と唱えろつもりもない。いいたいのは、「将来どうするのか`という全体像を描かなけ
ればならない」ということだ。そう簡単にそれが描けるはずはないが、増税すればすべてが
解決するというのは錯覚に過ぎない。
真実は、「なんとかして成長しないと破綻への道から抜け出せない」というところにある。
少し考えてみれば分かることだ。消費税増税ですべてを解決しようとすれば、当面10パ
ーセントなどというレベルでは足りない。15パーセントにしてもやはり当座しのぎである。
これから高齢化による社会保障費の増加だけか問題というわけではない。
実は、高度経済成員間以来作り続けてきたインフラが一気に老朽化し始める。その維持更
新だけでも、公共参架蔵が現在の何倍も必要だという試算もある。将来金利が上昇すればさ
らに負担も増える。
累積債務を少しずつ減らすところまで持っていくには、消費税25パーセントの世界がや
つてくるだろう。一生懸命働いても、収入の何割かを所得税・社会保険料て取られて、さら
にお金を使うときにもこ五パーセントの消費税がかかる。単純計算で考えても、25パーセ
ントの消費税がかかるということは.8パーセント分の消費か滅るということだ。
こんなことでは、これを20年やったとしても毎年の経済成長はほとんどゼロ。それどこ
ろかデフレから脱却できず、いずれ破綻への道を歩むことになるだろう。
2011年に入って、アメリカの格付け会社スタンダード&ブアーズの日本国債格ドげや、
ムーディーズの格下げ可能性が伝えられた。菅総理が「こういうことには疎いので」と発言
して世界中に日本の恥を晒すことになったか、他方、「経済一通」といわれる与謝野氏は、
待ってましたとばかりに「消費税増税を促された」という趣旨の発言をした。
しかし、これこそ我田引水の極致だ。そもそも、格付け会社の行動にそんなに大騒ぎする
こと自体がおかしい。それを増税の口実に使おうというのはさらにレベルが低いとしかいい
ようがない。なにしろリーマン・ショックを引き起こしたサブブライムローンの賂付けに失
敗した会社なのである。
そもそもスタンダード&ブアーズのたった一枚の日本語プレスリリースを見ると、「増税」
という言葉は一度も出てこない。そこで触れられているのは、2004年の社会保障改革を
上回るような改革か必要だ、というのが1つ。2000年代前半に匹敵する財政再建、そに
加えて成長率の向上策が実現できれば格上げもあり得る、というのがもう一つ。この「20
00年代前半の改革」というのは、いわゆる「小泉構造改革」を指す。当時の財政再建は増
税ではなく、歳出の見直しと成長戦略か2本柱たった。あのときは経済が成長していたので
税収も仲びたのである。
いま40兆円しかない税取も、1990年度のピーク時には60兆円あったし、過去10
年のピークだった2007年度にも51兆円はあった元気な頃の日本経済に戻れば、10兆
円から20兆円は増える。とすれば、経済を元気にする道を考えないといけない。ては、ど
うしたら良いか。
過去、各国か不況から抜け出すために打ったマクロの経済政策や、危機に陥って財政再建
した歴史の教訓を砥ると、増税中心で成功している国はほとんどない。政府の収入があれば
あるほど支出か緩くなってしまうからだ。
もちろんどこかの段階で増税は必要かもしれない。歳出カットや社会保障改革、成長戦略
も必要という点て、やらなくてはいけない個々の経済政策については、誰も異論はない.重
要なのは経済政策を展開する順番だ。
経済学的に見れば、現在の日本で「まず増税」というのはあり得ない。こんなことをいう
人は経済音痴といわれても仕方がない。
この項つづく