ギリシャ・ユーロ(グレユーロ)は導入後に
大きく下落する運命であるように思われる。
ジョン・ノーマンド
● シャープの次世代太陽電池 NEDOプロジェクトで量産
NEDOは太陽光による発電コストを2030年までに7円/キロワット時に下げる目標に向け、複
数のプロジェクトを推進。このロードマップ実現に貢献に、シャープが実用化を進める高効率バ
ックコンタクト型太陽電池の量産に向けた技術開発が新たにNEDOプロジェクトとして採択。
ここで、バックコンタクト構造とは、電極を太陽電池の裏側に集めて受光面のシャドーロスを無
くす構造のこと。電極を太陽電池の表面に配置した場合、電極の影となる部分は発電が行えない。
こうした影による発電効率の損失をシャドーロスと呼ぶ。また、ヘテロ接合とは単結晶シリコン
基板の表面に高品質アモルファスシリコン膜を形成(ヘテロ接合)することで、太陽光の照射で
生じた正孔(+)と電子(-)が電池内部で結合して消失する現象を低減する。プロジェクトの
実施期間は2015~2019年度を予定している。
それにしても、なぜシャープなのか、なぜ、バックコンタクト-ヘテロ接合が次世代の太陽電池
なのか疑問がつきまとう。前者に関して言えば、この分野で先行していたシャープなどの日の丸
メーカが、ドイツなどの欧米・中国などのメーカーに塵後を拝し遅れを取ったにもかかわらず、
税金を注入するのか、裏返せば、パナソニックや東芝などの日の丸メーカもあるなかで。もっと
も公募・応募のパッケージ?でシャープが手を挙げた正当性は尊重されるべきということはある
が、この方式ではすでにパナソニック、東芝などは既に量産段階にあり、もはや次世代ではない
はずではと思える。グズグズしていると「半導体不平等ショック」の轍をこの分野でも踏むこと
になると危惧する。
● 世界最大747メガワットのメガソーラーが米国で稼働
「2020年33%」達成へ
今年6月に連系出力579MW、太陽光パネルの設置容量747.3 MWのメガソーラー(大規模太陽光発電
所)「Solar Star」がカリフォルニア州ロザモンドで運転を開始。世界最大規模である。年間発
電量は最低でも1560GWhが見込まれ、なんと一般世帯約25万5000世帯の消費電力に相当する。プロ
ジェクトは2013年初めに着手され、米サンパワー製の高変換効率タイプの単結晶モジュール(太
陽光パネル)を170万枚以上、採用した。最後のモジュールは今年3月に設置が終わり、プロジェ
クトの完成となった。架台システムは、太陽の方角に合わせてアレイの向きが自動的に変わる
「追尾型」。
尚、サンパワーは、モジュールの提供だけではなく、EPC(設計・調達・施工)サービスも担当し
た。プロジェクトの進行では、同社の「オアシス」と呼ばれるメガソーラーの開発・施工プロセ
スを簡素化したテクノロジーが使用された。さらにO&M(運転管理・保守点検)もサンパワーが
手掛けるている。発電した電力は20年の長期電力購入契約に基づいて地元の民営電力会社(Southern
California Edison(SCE)が買い取る。全購入電力はSCEがカリフォルニア州の「再生可能エネルギー
・ポートフォリオ基準(RPS:renewable portfolio standard)」を満たすために使う。
ところで、現在カリフォルニア州では再生可能エネルギーの導入目標を「2020年33%」から「203
0年50%」に引き上げる法案が出されている。もし、この法案を可決すれば、カリフォルニア州に
「Solar Star」を超えるプロジェクトが現れるかもしれないという。
それにしても、恐るべし、オバマ・イニシアティブ!これは大変愉快だ。
『デジタルアース工学立国』(2015.06.15)で、「いまこそ地震予知工学の確立予知」で「いま
の解析データは2次元(平面)解析データでこれに鉛直軸の3次元(立体)データで、さらに、
リアルタイムに3次元解析データで日本列島周辺を網羅できれば高確度の解析が可能だ。そのた
めにはスーパーコンピュータシステムが不可欠だ。また、これらの新規考案には海底の変動解析
が出来ていないが、海底電子基準点にアンカーを打ち込み何らかの形で、観測衛星に位置変動デ
ータを送る事が出来れば飛躍的に予知能力は高まる。(1)その上で、防災情報を編集し利用で
きる。(2)さらに、予知能力が高まれば、予備災害処置システムの開発段階に入ることができ、
映画『ザ・コア』のようなことに成功するかもしれない。そうすれば、米国でのイエローストー
ンでの隆起メカニズムとその将来予測とその予備災害処置が実現し、世界的激震火山災害を回避
できるかもしれない。そのように考えれば、年間数十億円程度の空間情報地震予知工学への投資
は微々たるものであろう。頑張ろう、ニッポン!と掲載した。そこで、村井俊治著『地震は必ず
予測できる』(電子ブック版)を手にする余裕ができたので、読み進めることでその可能性を探
る。
目 次
序 章 なぜあのと序き「予測」を公表できなかったのか―3・11への悔恨
第 1 章 3・11前から観測されていた前兆現象
第 2 章 日本列島はどこもかしこもゆがんでいる
第 3 章 「予知」は無理でも「予測」はできる
おわりに
第2章 日本列島はどこもかしこもゆがんでいる
三つの分析方法から異常を監視
さて、現在JESEAの「週刊MEGA地震予測」が、具体的にどんな方法で地震予測を
しているか、ここで紹介しておこう。第ニ章で、あらためてメルマガの見方を紹介するが、
ここでは我々がどんな睨点から地震を監擬しているか、その方法論を知っておいていただき
たいからだ。
現在我々は、三つの分析方法によって、地震の前兆を観測し、その解析をできるだけ分か
りやすく情報として提供している。
まず「週間異常変動」。国土地理院が2週間遅れで公開している七日分の高さ(H)だけ
でなくXYZのデータを分析し、各地点の七日間で最も高い値と低い値の差が4センチを超
えろものを、注意・警戒の対象として日本地図の図版入りで紹介している。4センチ以上
地表が動くというのは非常に大きな変動であり、そこに何らかの異常があろと見るからであ
る,
二つ目は高さの「隆起・沈降量」。1年または.2念前の高さから地表がどの程度隆起、
または沈降しているかを分析するもの。地球の表面は常に上下左右に徴妙に動き続けている
が、どの地域が異常な隆起現象を見せているか、あるいは沈降しているかは、地震予測の大
きな目安になる,最近は高さだけでなくXYZの「増加・減少」も分析している。
三つ目が、最近取り入れた「累積変位」。この累積変位は、日々のデータの高さ(H)の2年前との
変位差を6ヵ月間(約180日)累積したものだ。隆起及び沈降の鯖分値であり、長い期間
にわたってどのくらい異常がたまっているかを見ることができる、メルマガでは3ヵ月ごと
に累積変位マップを掲載している(図13「2014年9月24日メルマガ 日本列島累積変位
マップ」)。このマップを見てもらえば、3・11以降、列島全域にいかに隆起・沈降によ
るひずみがたまっているか、ひと目でお分かりいただけるだろう。
第一章で、3・11の前兆現象として宮城県や岩手県の累鯖変位を紹介した。後追いでは
あるが、この累積変位の検証が、いままでとらえることのできなかった初のプレスリップ(
前兆滑りともいう)観測にもつながった,一日ごとの変化は小さいが、長期にわたってひず
みの値を足していくと、大きな差になり、大地震の前兆を仔細に監視していける非常に有効
な方法だと思っている。
こうしたご.つの監睨方法で、電子基準点のデータを見ていくと、いかに地球が軟らかく
できているかが手に取るように分かる。
大きな地震の前には数センチの単位で地表が動くのが観測でき、さらにその動きをほかの
方法で解析してみる。
と、どの地域にひずみがたまり、どの地域にどのくらいの規模の地震が発生しそうか、地
球の動きが診断できるのである。
いまでは50近い人工衛星を用いた衛星潮位システムによって、その精度は格段に上がり、
誤差はほんの5ミリ程度。数年たてば、1,2ミリにもなろうかという正確さである。座標
の値にまだ誤差があったころは、当時特許を取った三角形面積の変動率を加えないと精度が
粗くて使いものにならなかったが、いまは点の座標の動きだけでもかなり正確な情報をつか
むことができるようになった。
加えて、地表の診断がスピードアップできるようになったのは、衛星潮位システムの進歩
だけによらず、2007年ごろを機に、計算機の飛躍的な進歩で、データを分析する複雑な
計算が短時間でできるようになったためだ。研究を始めたころ、何時間、何日もかけて数式
と取り組んで格闘していた日々を思うと、まるで別世界に来たようである。メルマガのスピ
ーディーな配信ができのも、こうした科学の進歩のおかげだ。
つまり、すべからく『デジタル革命渦論』の恩恵に浴しているわけだが、まだまだ、進歩してい
くことをわたし(たち)は、1989年に職域で個人的に『マルチメディア研究会』を発足させ
た当時の想定した思考枠を超えるものではないことだけは言明しておこう。まだ、まだこんなも
んじゃないということを。
3・11前に起きたメガ地震の特徴
日本は言うに及ばず地震の多発地帯である。地震を経験したことのない外国人であれば、
震度3くらいであっても「地面が揺れている」こと自体に恐怖し、大騒ぎするが、地震慣れ
している日本人であれば、震度3、4くらいの地震ではさほど驚かないものだ。
しかし、同じ地震でも、さまざまな顔(特徴)がある。私が地震予測の研究を始めたきっ
かけとなった2003(平成15)年の十時沖地震に関してはすでに紹介したので、ここで
は、3・11前に起きた、震度5以上の特徴的な地震について分析してみたい。
なお、ここでいう特徴とは、前兆現象に見るそれぞれの現れ方の特徴のことである。
・「揺らぎ」が繰り返された福岡県西方沖地震(2005・3・20)
福岡県西方沖地震は、2005(平成17)年3月20日10時53分、福岡県北西沖の
玄界灘で発生した最大震度6弱の地震である。地震の規模はマグェチュード7・0。この地
域には過去にマグニチュード7クラスの地震はめったになく、歴史的に地震が起こりにくい
と認識されてきた地域で発生した,その意味では地震学者にとっても、想定外の珍しい地震
であったといえる。しかし、電子基準点データでは異常が出ていた。
この地震の前兆現象については、荒木さんともずいぶん議諭したのだが、前兆の現れ方が
分かりにくく解析に戸惑ったことを覚えている。
十勝沖地震は一発できれいな前兆現象がデータに現れたのに比べ、福岡県西方沖地震の場
合は、グラグラと異常変動が出るものの実態がはっきりせず、そのグラグラが何度も続いて
出るという珍しい現れ方だった。荒木さんはその現象を「揺らぎ」と称したが、その揺らぎ
が4、5回続いた後、マグニチュード7・0の地震が発生したのである。
この地震は、陵追い険証てはあったが、これまてにない特徴を持った前兆を知る1つの
パターンとしてとても参ぢになる地震であったと思う。
(図14「福岡県西方沖地震の前兆」)
・非常に前兆が明瞭だった中越沖地震(2007・7・16)
2007(平成19)年7月16日10時13分に発生した中越沖地震は、新潟県中越沖
(新潟市の南西約60キロメートル)を震源とする地震である。マグェチュードは6・8最
大震度は長岡市などで6強を観測した。中越地方では2004(平成16)年にも新潟県中
越地震が起きているが、このときもマグュチュード6・8、震源の深さ22キロメートルの
直下型地震であった。
中越地震では、地震で起きた土砂崩れの中に車ごと小さな男の子が埋まってしまい、二次
災害が起きそうな劣悪な環境の中で、消防士やレスキュー隊の方によって小さな命が助け出
されたニュースは印象的であった。
中越沖地震も、検証では、非常に明瞭に前兆が出ている。図の矢印に示すように、約2ヵ
月半前に4センチ超の一斉異常変動が見られた。
(図15「中越沖地震の前兆」)
・地滑りが特徴的だった岩手・宮城内陸地震(2008・6・14)
2008(平成20)年6月14日8時43分に岩手県内陸部(宮城県仙台市の北約90キ
ロメートル)で発生した、マグーチュード7・2の大地震。これは、大きな特徴として、私の
知る限り最大級の地滑りが起きた大地震であった。
同県奥州市と宮城県栗原市において最大震度6強を観測したが、被害地域が山林、過疎地で
あったので、震度のわりには建物被害が少なかったといえる。ただ土砂災害はひどく、地すべ
り、崩落が起きて、高さでいえば百メートルも滑り落ちたのである。栗駒ダムによって土石流
は止まったものの、栗駒の旅館が流され、何人かの犠牲者が出てしまった。被災地が過疎地で
はなく、人の住む集落があったなら、あれだけの土砂崩れ、滑落がれば、相当の犠牲者が出て
いたはずである。
この地震の前兆現象もクリアに出ている。図の矢印で示すように、約4ヵ月半~4ヵ月前に
一斉異常変動が見られた、
(図16「岩手・宮城内陸地震の前兆」)
13年周期で大きな地震が発生するとして、2011年の東日本大震災を起点とすれば、20
24年に日本列島周辺に発生することになる。これは東京オリンピック開催の4年後に当たる
が、その時、福島第一原発はどうなるのか?そのた50ヵ所地殻の原発どうなるのだろうか?
核廃棄物や核汚染物質の中間貯蔵施設はどうなるのだろうか?東京が打撃を受けた場合はどう
なるのだろうか?と、疑問が具体的になってくるから、抽象的な確率論より、議論は白熱を帯
びて面白い。
この項つづく
● ワーキングプアーと後を絶たぬ違法行為
全国展開する靴の販売店、ABCマートが従業員に違法な長時間労働をさせていたとして、東京
労働局過重労働撲滅特別対策班、通称「かくと」は、労働基準法違反の疑いで2日にも運営会社
を書類送検する方針を固めた。「かとく」は、いわゆるブラック企業対策のため、ことし4月に
発足した組織で、送検を行うのは今回が初めという(NHK放送 2015.07.02)。これはデフレ脱却
していない証ということになるがいかに。
● 東海道新幹線で焼身自殺は、下流老人の反デフレテロ?
神奈川県小田原市を走行中の東海道新幹線で焼身自殺した、東京都杉並区西荻北、林崎春生容疑
者(71)が事件前の6月中旬頃、杉並区の区議に電話で「仕事を辞めて収入が年金だけになっ
た。生活が大変になって困っている」と相談していたことが分かったという(読売新聞 2015.07.
02)。これを受け、『下流老人』の著者である藤田孝典は、「東京都杉並区の生活保護基準は、
144,430円(生活扶助費74,630円+住宅扶助費69,800円【特別基準における家賃
上限】)である。資産の状況やその他の要素も検討しなければならないが、報道が事実だとすれ
ば、年金支給額だけでは暮らしが成り立たないことが明白だといえる。要するに、生活保護を福祉
課で申請すれば、支給決定がされて、足りない生活保護費と各種減免が受けられた可能性がある。月額
2万円程度、生活費が足りない(家賃や医療費などの支出の内訳にもよる)。生活に不安を抱え、
どうしたらいいか途方に暮れる男性の姿が思い浮かぶ。」と語っている(YAHOO!ニュース「新幹
線火災事件と高齢者の貧困問題ー再発防止策は「貧困対策」ではないか!?」 2015.07.02)。
ここでも脱デフレで苦しむ下流高齢者像が浮か上がっていくるとしたら、ブログでも掲載してき
た(『"失われた30年"模様』2015.06.24)ように、日本の政体の中枢の崩壊を意味するのかも
しれない。
※ 近々、『下流老人』を読むつもりだ。またその感想を掲載する。