Quantcast
Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

フェンネルシードな朝

$
0
0

 

 

 


● フェンネルシールドな朝 

つい最近、2〜3メートルに成長したフェンネルの実に虫が頃合いよろしくとばかりに喰い漁るからと
言うので収穫前の未成熟な種子を採るようになり、冷奴にオリーブ油と米酢と濃い口醤油をかけたのそ
の上にフェンネルシードを数粒トッピングして食すようになったが、今朝は生け花の花材のように切り
採りテーブルの上に置いているので、木工タンブラーに生け花の一輪挿し風に飾ってみたが、幾何学的
な展開の様態が気に入りそのままデジカメしアップ。うぅ〜〜ん、これは二度と撮ることができない偶
然の仕上がりになっている。惜しむらくは、右端をカットせざるをえなかったことが悔やまれると、自
画自賛。もっとも、このようなファンタスティックでエキゾチックな静止画像は二度と取れない(ある
条件をのぞき)。




● 再生可能エネルギーの2つ課題に光明

色素増感型太陽電池の理論的解明がまた進んだ。『高効率ペロブスカイト薄膜太陽電池の衝撃』を掲載
した4日後、京都大学のグループは、半導体にあるエネルギー以上の光を照射すると電子と正孔が作られ、
これらが太陽電池での電力に寄与し、電子と正孔は励起子という互いに結合し合った状態をとる場合と、それぞ
れが独立に運動する場合(自由キャリア)があり、どちらの状態を取るかによって適切な太陽電池の構造が変わ
るが、発光や光吸収分光の解析の結果、これまで信じられてきたような励起子状態ではなく、電子と正孔が自由
に運動すること――変換効率向上のカギとなる性質を解明した。この成果で、ペロブスカイト半導体型太
陽電池の設計に必要不可欠な知見を得たことになる。 

 

なお、今回の研究では、発光と光吸収の時間変化を追跡することで、励起子か自由電子かという問題を
解決。300 フェムト秒という非常に短い時間幅の光パルス(励起光)を試料に照射した後、発光強度や
光吸収が徐々に変化していく様子を観測し、その減衰時間で評価した(上図/下参照−図の上をダブル
クリックく)。

 

同じく京都大学の研究グループは、カナダのアルバータ大学と共同で、そよ風程度の風速でも発電する
風力発電装置を開発した。プロペラ型ではなく風を受ける部分が中心から枝分かれしたツリー型の構造
――微小エネルギーを収穫して電力変換する「エネルギーハーベスティング」に着想を得て、さまざま
な周波数が共鳴するような樹木状の構造を採用。不規則な風から一定周波数の振動を作り出してエネル
ギー変換する仕組みを考案。木の幹から分かれてそれぞれ独立して派生する枝が高い周波数を受けて、
全体と結合して動く幹部分に振動エネルギーを送り込む仕組み。風力エネルギーの非周期的な乱流や断
続的な振動などから電気エネルギーを効率的に取り込む――アルバータ大で試作機を作製、風洞実験で
検証して効果を確かめている。従来、風力発電装置は風を回転の力に変えて発電しているが、研究グル
ープが開発したのは、振動をエネルギーにするタイプで、可動部分を減らせるため、装置に組み込むベ
アリングなどの部品数の低減が見込めるという。もともと、わたし(たち)も大きなブレード型の風力発電とは
別に、”デジタル革命渦論”の基本特性を生かした「 「エネルギーハーベスティング型」の研究動向
に注目していたから、これまでの研究開発の一線を越えるかもしれない。微弱な振動を圧電素子などで
「デジタル電力」に変換し集積しするといった未来イメージ――この研究グループの引原隆士教授の電
力に情報を与える「パケット化」技術(上図参照)と融合するが、様々な電力を次世代パワー半導体を
利用し"統合化"と"最適化"による消費電力の逓減を同時に実現させる試みである――この課題について
は残件扱いとし後日掲載したい。

 

【遺伝子組み換え作物論 17】 

 

                            弟5章 遺伝子組み換え作物の危険性 

    種子の自家採取を禁止する

  ・イラク
 
  2003年3月にイラクを攻撃した米国は、フセイン政権を倒した後、占頷下にあるイラクで
 2004年6月に新たな「指令81」を交付した。農家が何世代にもわたって行なってきた種子の自
 家採取を法的に禁止したのである。イラクでは推定で九七%の農民が種子を自家採取している。し
 たがって米国は巨大な種子市場を新たに開拓して、首尾よく種子企業に手渡したのである。これま
 でイラクの農民が行なってきた種子の改良を放棄させ、農民は全を出して種子を購入しなければな
 らなくなった。農民や生物多様性だけでなく、イラクの食糧安全保障にとっても致命的な政策にな
 るだろう。
  国際NGO「グレイン」や、「南半球の焦占(フォーカス・オン・ザ・グローバル・サウス)」
 に報告書を執筆したシヤリニ・ブタニは次のように批判する。
 
  「米国は貿易取引を通して、世界中に生物の特許権を強制してきた。彼らは相手国に侵入し、そ
 れから特許権を認めさせる。非倫理的で、許しがたい行為だ」

  2005年受賞者たちも「"指令81"は人道に反する犯罪である」という声明を発表した。
  NGO「GMウオッチ」は「米国は今後、WTOに対して次のように要求するだろう」と警告す
 る。それは、。種子の自家採取を禁止する法令がないのは違法状態であり、特許権を取得した米国  
 企業にとって貿易の障壁となる。自由貿易を促進するために各国の制度を一致させるべきである」

  『エコロジスト』誌が掲載した記事も次のように指摘する。
  「米国は、イラクを自立させるようなふりをしながら、伝統的なイラクの農業の仕組みを完全に
 米国的な企業型農業に変えさせようとしている。伝統的な農業に代わって、米国の種子を輸入させ
 るのだ。しかもそれは遺伝子組み換え種子の輸入にとどまらない。バイオテクノロジーの世界的リ
 ーダーを自認するづアキサスA&M大学は、イラク各地で農業プログラムを展開し、320ヘクタ
 ールの実験農場で農業を行なっている。種子と一緒に殺虫剤、除草剤、殺菌剤などの化学物質が輸
 入され、すべてはモンサント社、カーギル社、ダウ・ケミカル社などの米国企業がイラクの農民に
 販売するものなのだ」

  ・カナダ

  カナダの農民も、伝統的な権利を奪われようとしており、今では種子を自家採取することが「特
 権」とさえ呼ばれるようになってしまった。モンサント社がシュマイザー氏に対する裁判に勝訴し
 た後は、農家が種子を自家採取して保存することにもライセンス料を請求しようとする動きがあっ
 た。しかし、シュマイザー氏に対する判決や、カナダの種子業界の見解は、「食料農業植物遺伝資
 源条約(ITPGR)」緩言頴言贈言卜言龍可且談詰回言の趣旨と、完全に相反している。
  国際NGO「ETCグループ」のパット・ムーニーは次のように指摘する。

  「この条約は、農民による種子の自家採取を保護しており、世界で最初に条約を批准した国がカ
 ナダである。そのカナダが自家採取の禁止を認めてしまえば、世界中の先例となってしまう」
  「カナダ全国農民組合(CNFU)」の事務局長テリー・ピューも次のように批判する。
  「種子の生産を企業化することは、農業を根本的に変化させてしまう。農家にとって何のメリッ
 トもない、信じられない出来事だ」

  BBC Future of Food - Part 2: Senegal

 (4)環境への影響

  ?生態系のバランスを乱す 

  作物に組みこまれた新たな遺伝子が、複雑な生態系の中で他の生物に転移していくと、連鎖反応
 を引き起こして、予想もつかなければ制御することもできない影響をもたらすだろう。具体的には
 次のような可能性がある。
 
  遺伝子組み換え作物の遺伝子が野生種の植物に転移し、しかもその遺伝子がウィルス耐性遺伝子
 や窒素固定遺伝子、あるいは限界条件でも生存できるような遺伝子の場合、その野生種は生命力が
 強くなり、他の野生種にとって代ることになるだろう。その結果、生物の多様性を減少させ、生物
 間の相互作用を破壊し、連鎖反応を起こして予想もつかないような悲惨な結果を生む可能性がある。
  
  土壌の中が、遺伝子汚染によって突然変異を起こす場所(ホットスポット)になる可能性がある
 のだ。DNAの専門家アラン・クーパー教授(オックスフォード大学)は「遺伝子組み換え作物や
 動物を野外に開放すれば、すぐにそうした事態が起こりえる」と警告する。遺伝子組み換えの推進
 派はこれまで、「DNAは野外ですぐに分解する」と主張してきたが、最新の研究によれば、ある
 種の土壌の中でDNAは四〇万年も生き残ってきたことがわかっている。
 
  事実、遺伝子操作されたDNAが土壌の中で少なくとも二年間も生き残り、その間、複製を続け
 ていたことも確認されている。我々が知るレベルの微生物学では、人工的な細菌が土壌の中でどの
 ように変化するのか予測できないのだ。
  この問題は、バイオエタノールの濃度を高めるために遺伝子操作した土壌菌クレブシエラの事例
 でも検証されている(遺伝子操作した土壌菌クレブシ子フを使って、木材や農産物の残滓を分解さ
 せ、エタノールを生産しょうとしたのである)。ところが遺伝子操作されたクレブシエラ菌は土壌
 の中で優勢となり、土壌を肥沃にする自然の微生物を減少させた。さらにこの菌は、他の微生物に
 とって有毒なエタノールを生産して、土壌の化学組成も変化させたのである。実験によれば、この
 遺伝子操作されたクレブシエラ菌を土壌に入れたら麦を枯らしてしまった(遺伝子操作をしていな
 い一般の菌が麦に影響を与えることはなかった)。もしもこうした菌を野外に放出したら、他の植
 物を死滅させる可能性もあるだろう。そうした事態が起きた後になって、菌を除去するのはほとん
 ど不可能である。
 
  土壌の中で問題が起きる可能性はこの他にもある。たとえば遺伝子組み換えナタネを栽培した土
 壌と一般のナタネを栽培した土壌とを比べると、土壌中の微生物の生態系に遺いがあることが発見 
 された。あるいは、Bt毒素をもつ遺伝子組み換え作物の根の周辺では、土壌の中にBt毒素が集
 積されるため、その殺虫成分が少なくとも半年は持続する。その結果、土壌を肥沃にする微生物の
 活動にも悪影響を及ぼしている可能性があるのだ。(後略) 

 

  

                    リーズ、アンディ 著 『遺伝子組み換え食品の真実』

                                      この項つづく    

   BBC Future of Food - Part 3: Cuba

 

 

  ● 今夜の一曲

 

クロード=アシル・ドビュッシーの曲の中で最もポピュラーな曲の1つの「月の光」 (clair de lune)。フ
ランスの作曲家にして、長音階・短音階以外の旋法と、機能和声にとらわれない自由な和声法などとを
用い独自の作曲を創作。彼の音楽は、代表作『海』や『夜想曲』などにみられる特徴的な作曲技法から
「印象主義音楽(印象派)」と称され、歌詞やテーマの選択は象徴派(象徴主義)からの影響が色濃い
と目されたこともある。1918年初旬、病により床から離れなくなり、3月25日の夕方に静かに息を引き
取る、享年56。

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2430

Trending Articles