● アンチエイジングの切り札 水素水は本物?
テレビを見ていると水素水のカマーシャルが流れていたので、健康グッズ販売のための擬似科学・造語
でお馴染みの"活性水素" なのかと疑問に思い引っかかっていたので、1日遅れでチョコ・ネット検索
する。この件は、2005年12月26日、公正取引委員会が東証1部上場の家庭用機器製造会社「シルバー精工
」(東京都新宿区)、「日本ホームクリエイト」(港区)、「エッチアールディ」(横浜市)の3社に
対し、誇大広告であるとして排除命令を出し一応結着しているが、これは正真正銘の水素ガス溶解水の
ことらしい。
ところで、水素水の溶解度は1気圧で0.8ミリモル程度で、活性酸素の中でも最も生体傷害性の強いヒド
ロキシラジカル(HO・)を選択的に消去。水素が水溶性でも脂溶性でもあち、細胞内のあらゆる場所で
抗酸化作用をすることができるという3つの特徴をもつ、2013年時点において臨床研究がはじめられて
いる。また、別の例では東北大学医学部と整水器メーカー日本トリムは、血液透析用水に水素水を使用
することで透析患者の慢性炎症、酸化ストレスを抑制することを見出し、2010年4月に欧州腎臓透析移
植学会誌「Nephrology Dialysis Transplantation」に「慢性腎臓病・透析患者に対する新規治療法」(論文
)発表。現在臨床試用中だという(下図)。
その効果?の根拠として、ランダム化された二重盲検法で、高LDL血症ないしは耐糖能異常の患者
30人に1日900mlの水素水を飲ませたところLDL値の顕著な減少がみられ、脂質代謝異常の改善や耐
糖能異常の予防に有益であるとする究者もいる。ストレスを与えたラットの脳細胞の増殖がストレスに
よって抑制された状態を改善したとする論文も提出されている。また、山梨大学教育人間科学部とパナ
ソニック電工株式会社の共同研究で、二重盲検法によるランダム化比較試験で、水素を溶存させた水素
高溶存電解アルカリ水は、単に浄水を飲んだ場合と比較して活性酸素による生体内酸化ストレス値を
40%と有意に低下させることを報告。さらに 九州大学とパナソニック電工の研究グループは水素入
りの水がマウスの脳細胞の破壊を抑え、細胞を壊す原因とされる活性酸素も減ったことを確認し、パー
キンソン病などの予防の治療につながる可能性を報告している。
・Supplementation of hydrogen-rich water improves lipid and glucose metabolism in patients with type 2 diabetes or
impaired glucose tolerance, Nutr Res. 2008 Mar;28(3):137-43. doi: 10.1016/j.nutres.2008.01.008.
・Consumption of molecular hydrogen prevents the stress-induced impairments in hippocampus-dependent learning
tasks during chronic physical restraint in mice. Neuropsychopharmacology. 2009 Jan;34(2):501-8. doi: 10.1038/
npp.2008.95. Epub 2008 Jun 18.
・Hydrogen in Drinking Water Reduces Dopaminergic Neuronal Loss in the 1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydrop-
yridine Mouse Model of Parkinson's Disease DOI: 10.1371/journal.pone.0007247 PLoS ONE Sep 30. 2009
・Effects of hydrogen-rich water on aging periodontal tissues in rats Scientifi Reports olume:4,Articlenuber:5534
DOI:doi:10.1038/srep05534 02 july 2014.
「マイナス水素イオン、プラズマ水素、活性水素、水素吸蔵サンゴといった“非科学的な水素”ではな
く、また、ペットボトルに入った水素水には、水素が入っていない(ただし、アルミパウチの容器が一
番水素が抜けにくい)」(第3回分子状水素医学シンポジウム」、太田成男日本医科大教授、2013.03.
12)との発言や、静岡県の西島病院では、脳梗塞の患者に水素ガスを使い、病変に著しい改善が見られ
た。順天堂大学では、パーキンソン病患者に水素水を毎日1リットル、1年間飲んでもらったところ、
統計学上有意といえる差が出たという事例が示されており、"用法・要領"を知っておけば、以下の理由
から期待できるのではと、触手が動いた。これは面白い。
生体が酸素を利用して生きている以上,活性酸素の生成は避けられないことである.そのため,生
体は活性酸素を消去するシステムを備えているが,それでもやはり老化や疾病を完全に防ぐことは
できない。活性酸素を消去する天然抗酸化物質をサプリメントなどの形で摂取することは,現代人
にとって珍しいことではないが,それで本当に老化が抑えられたり,病気にかかりにくくなるかど
うかについては疑問が残る。さまざまな疾病の要因として活性酸素があることは示されているもの
の、抗酸化物質によって活性酸素を積極的に消去することで治療につなげようとする試みはいまだ
に成功していない.しかしながら,新しいタイプの抗酸化物質の開発は続けられており,抗酸化物
質が医療に用いられる日が来ることが期待される。
そんなことを考えていたら、アンチエイジングも「オールソーラーシステム」の事業領域に含めてしま
おうかと思い動いたのでこれは残件扱いに。
【遺伝子組み換え作物論 18】
第6章 バイテク産業の汚れた策略 その?
さて、ここからが本書の核心である。ただしこれは全体像のごく一部にすぎない。要点しか伝え
られないのは残念だが、すべてを紹介するとなると、本書は『ロード・オブ・ザ・リング』の長さ
になってしまうだろう。
(I) バイテク企業による政府の支配――その仕組み
最初に、巨大企業が巨額の金を使って、選挙時には議員に賄賂を渡し、日常的には政府機関や規
制当局にロビー活動を行なっている事実から説明しよう。彼らは金の力を使って、異常なまでに強
い影響力を発揮している。米国政府と企業の間には「回転ドア」と呼ばれるシステムがある。時に
は、業界の重要人物が政府の主要な役職に任命され、またある時には、重要な元政治家が企業にれ
て高収入の役職を得られる仕組みだ。関係者の銀行口座には多額の企が振り込まれ、政活家たちの
関心も企業活動に集中する。
裁判官を操れば、企業にとって思い通りの判決が下される。モンサント社が、最高裁の裁判官を
操って植物の特許権を取得したのもその典型鋼だ。EUでも、バイテク企業がロビー活動によっ
て、誇大な宣伝活動を展開している。国際機関では、委員会に働きかけて不当な決定を促している。
アルゼンチンでは、政府を脅してバイテク企業の命令に従わせた。とりわけ、国民が十分な情報を
もっていない途上国では、バイテク企業による不当な干渉や怪しげな活動によって、遺伝子組み換
え作物の商品化が早められた。
TEDxWindyCity -- Homaro Cantu & Ben Roche -- The Future of Food
? バイテク企業に支配される米国政府
米国内だけでも、驚くほど巨額の資金が動いている。遺伝子組み換え作物を普及するためにハイ
テク産業は、年間2億5千万ドルも使っている(アフリカで栄養不良の状態にある3百万人の子ど
もたちに毎年、食事を提供できる金額だ)。ここで疑問に思うのは、もしも遺伝子組み換え作物が
それほど素晴らしいものならば、なぜこれほど巨額の金が宣伝や普及活動に必要なのかという点な
のである。
政治家への政治献金
米国のバイテク企業は、1989年から2003年7月までに、1200万ドルを超える選挙資
金を、政治家個人や「政治活動委員会(PAC)」に献金した。そのうち、77%は共和党議員に
献金され、340万ドルは2002年の中回選挙時に使われた。同様に、バイテク医薬品会社や「
バイオテクノロジー産業機構(BIO)」も、1989年以降万100万ドルを超える政治献金を
行なっている。合計すれば2500万ドルもの額になる。
モンサント社は、2000年の選挙でも多額の献金を行なっている。2番目に多額の献金を受け
取ったのは、下院の農業委員会に強い影響力をもつラリー・コンベスト議員(テキサス州・共和党)
だった。そして最高額の献金を受け取ったのが司法長官のジョン・アシユクロフト(モンタナ州・
共和党)であり、彼はバイテク企業が農家に特許料を請求できるよう、最高裁の判事に働きかけた
人物である。
「保険社会福祉省」の長官だったトミー・トンプソンも、バイテク企業から50万ドルの選挙資
金を受け取り、その見返りとして3億1700万ドルもの州予算を使って、ウィスコンシン州にバ
イテク研究施設を設立した。
「畜産、酪農、家禽に関する下院委員会(DLPC)」に所属するコー人の委員も、「政治活動委
員会」を通して、酪農関連の企業から71万1000ドルを内密に受け取っていたが、そのうち、
4人が受け取ったのはモンサント社からだった。1994年には、Tハー人の連邦議員が賛同して、
「遺伝子組み換え食品の表示を義務化する法案」が下院に提出された。ところが、この委員たちが
審議を引き延ばして廃案にさせたのだった。
巨額のロビー活動資金
ロビー活動には、さらに巨額の資金が動いている。BASF社、バイエル社、ダウ・ケミカル社、
デュポン社、モンサント社、シンジェンタ社は、バイテク業界を規制する動きに圧力をかけるため
厖大な金を使っている。1998年から2002年までの間に、こうした企業は5300万ドル以
上も使って、米国連邦政府にロビー活動を展開した。そのうち、2100万ドルを支出したのがモ
ンサント社であり、最大の資金提供者となっている。
その他のバイテク産業も、下院議員、食品医薬品局、ホワイトハウスに対してロビー活動を展開
し、8900万ドル以上を使っている。そのうち、1400万ドルは「バイオテクノロジー産業機
構(BIO)」が拠出しており、バイテク業界全体の利益のためにロビー活動や宣伝を行なってい
る。こうして合計すれば、1998年から2002年の間に、1億4200万ドルが使われたこと
になる。
政治資金を監視する団体「責任ある政治センター(CRP)」が発行するニュースレター「キャ
ピタル・アイ」は次のように報じている。
「食品医薬品局が遺伝子組み換え問題に注意を払うようになった1999年には、30以上の食
品や農業関連の貿易団体が。よりよい食品連合(ABFごを組織し、米国の議会と市民に遺伝子組
み換え食品を普及する活動を開始した。。米国保存食品製造業者協会(GMAごの広報責任者は、
上院の委員会で、。食品企業、連邦議員、科学者、農民、規制当局は、共に協力して、政治的な反
対連動家たちが、バイテク食品の未来を妨害するのを阻止しなければならないこと証言している」
2000年に、モンサント社は200万ドル以上も使って米国政府の官僚や交渉担当者に接触し、
「農業貿易政策諮問委員会(APACT」や「バイオテクノロジー諮問委員会(BAP)」の委員
に就任することに成功した。多国籍企業のロビー活動を監視するNGO「コーポレート・ヨーロッ
パ・オブザーバトリー(CEO)」のオリビエ・フーデマンは、「こうして、米国とEUは大企業
の要求を直接、受け入れるようになった」と指摘する。
さらに2002年に、モンサント社は100万ドル以上も使ってオレゴン州で、「遺伝子組み換
え食品の表示を義務化する法案」の制定を阻止するためのキャンペーンを展開した。
ちなみに、モンサント社のロビーストだったリンダ・フィッシャーは後に「環境保護庁(EPA
」の副長官に就任し、長官候補にまでなっている。
NGO「コーポレート・ウォッチ」は次のように指摘する。
「バイエル社もまた、すべての主要な規制当局、基準を設定する機関、議会、さらには世界各国
の政府機関に対して強い影響力を発揮している。同社は、各国政府、とりわけ米国政府の支援を頼
りにできる。さらにまた、多くの企業が諮問委員会の委員に就任したり、政府高官や政治家との人
脈を通じて、あるいは自ら法案を起草したり議題を提起する。こうして彼らは、公式・非公式に狙
いを定めた政府機関に関与しているのだ」
Future of Food: Africa's Complicated Food Puzzle
「回転ドア」
政治家に対する寄付やロビー活動よりも、個人的な人脈をつくって政治的な後ろ盾を得れば、も
っと強力な決定権を確保できる。モンサント社が政府機関における政策の立案者や貿易交渉の担当
者と大い人脈を維持しているのもそのためである。政府が業界と深く関係しながら、公平かつ客観
的に政策を決定することなどできないのは当然のことである。
アン・クラーク博士(オンタリオ農業大学・植物農業学)は、バイテク企業と政府との間の「回転
ドア」を往来する人々の存在を具体的に指摘する。
「バイテク産業と米国農務省、食品医薬品局、環境保護庁などの政府機関の問を行き来している
例としては、近年だけでも次のような人物がいる。リンダ・フィッシヤー(環境保護庁からモンサ
ント社へ)、ヴァル・ギディングズ(農務省からバイオテクノロジー産業機構へ)、テレンス・ハ
ー‘ヴィー(食品医薬品局からモンサント社へ)、マーガレット・ミラー(モンサント社から食品
医薬品局へ)、キース・レディング(農務省からモンサント社へ)、マイケル・テイラー(モンサ
ント社の顧問弁護士から農務省へ)、サリー・ヅァン・ウェルト(農務省からアグレボ社へ)。こ
うして彼らは、自分がバイテク企業の中で開発に携わった製品を、今度は規制を担当する政府機関
に所属して許可する側に回るのだ」
NGO「ピュア・フード」のロバート・コーエンは、とくにブッシュ大統領とモンサント社との
深い癒着について指摘する。
「そもそもモンサント社の弁護士だったクラレンス・トーマスを最高裁の判事に指名したのは、
ブッシュ大統領(父)たった」
2000年の大統領選挙では、民主党のゴア候補と共和党のブッシュ候補(子)との大接戦にな
り、フロリダ州では州の最高裁が無効票とされた票の再集計を命令する事態になった。ところがそ
の際、クラレンス・トーマスを含む連邦最高裁の判事5人が、再集計の停止を命じたために、ブッ
シュ候補(子)の当選が決定することになったのである。
さらに、モンサント社が買収した製薬会社「サール社」の会長だったドナルド・ラムズフェルド
は、ブッシュ大統領(子)によって国防長官に任命され、イラク戦争を主導した。
同様に、製薬会社「イーライリリー社」の副社長だったミッチ・ダニエルズは、ブッシュ大統領
(子)によって連邦政府の行政管理予算局長に任命された。そしてモンサント社と共同で、「遺伝
子組み換え・牛成長ホルモン(rBST)を聞発したのが、この「イーライリリー社」だったので
ある。「イーライリリー社」は欧州における牛成長ホルモンの販売権を取得しており、連邦政府に
おけるミッチ・ダニエルズの存在によって、EUもいつの日にか、牛成長ホルモンを承認するだろ
と言われた。
ジョージ・モンビオが指摘するように、「こうした癒着によって、バイテク企業は異常なまでに
深く米国政府の中に入りこんだのである」。
リーズ、アンディ 著 『遺伝子組み換え食品の真実』
この項つづく
ピョートル・チャイコフスキーが1878年の3月から5月にかけ作曲。ヴァイオリンとピアノのための
小品集。3つの作品――瞑想曲 Méditation (ニ短調)、スケルツォ Scherzo (ハ短調)、メロディ
Mélodie (あるいは「無言歌(仏:chant sans paroles)とも」。変ホ長調)――全曲を演奏すると17分
かかるとか。1840年、チャイコフスキーはウラル地方ヴォトキンスクで、鉱山技師の次男として生ま
れる。叙情的で流麗・メランコリックな旋律や、絢爛豪華なオーケストレーションで人気を博す。特
にリズムの天才と言われ、1フレーズを発展連結したり、半音階上昇させまたは下降させるなどの特
徴やメルヘンチックな曲想、ロマン濃厚な表現が特徴。1893年、交響曲第6番『悲愴』初演から9日
後の11月6日に肺水腫急死。享年53。