自家製レモンのアランチェッロが完成した。途中調整で氷砂糖を追加した。このリキュールの特徴はス
ターアニスの代わりに五香粉を加え、塩を加えているところにある。試飲の感想は? 百点満点の85点
というところか、かなりの出来映えと自己満足している^^;。
『インテリジェント・ペイブメント・パネル』(あるいは『ソーラー舗装時代』)で掲載したが、日本
でもその動きが出てきたようだ(「電化フロア電動カートの開発 ―走行中の電動カートにワイヤレス
で連続給電可能」2014.09.25、大成建設 プレスリリース)。それによると、大成建設は、豊橋技科大
と共同で屋内を走行する搬送システムなどの電動カートに対して建物の床からワイヤレスで電力を供給
する「電化フロア電動カート」を開発し、国内で初めて人が乗車した走行中の電動カートにワイヤレス
給電することに成功したという。そのシステムの特徴は以下の通り。
(1) 電化フロアを適用することで、電動カートへの充電やバッテリーの搭載・交換が不要となる。ま
た連続走行でき走行距離の課題が解決する。
(2) 電化フロアは特殊な建材ではなく一般建築部材で構成されるため、容易に安価に設置できる。
(3) 電化フロアの床仕上げはアスファルト系部材、コンクリート系部材のいずれかが選択でき、生産
施設や物流施設などの幅広い用途に利用可能で、新築だけでなく既存床上にも適用できる。
これを「無線給電舗装工学」というべきかどうかわからぬが、これでいよいよ「オールソーラーシステ
ム」のゴールにまた一歩近くなったようだ。これは実に楽しい。
【遺伝子組み換え作物論 36】
解説
日本の食料生産に終止符を打つTPP
「食料自給できない国は、国際的な圧力と危険にさらされている国だ」と語ったのはブッシユ大
統領(任期2001年〜2009年)であり、「食料が100%自給できない国は独立国家ではな
い」と主張したのはフランスのドゴール大統領(任期1959年〜1969年)だった。食料自給
を国家戦略の基本に据える両国の自給率は.120%を超えている,そのため、米国では農家に対
して毎年1兆円の差額保証を実施。EU各国でも農果所得の95‰程度が補助金である。
ところが日本の自給率は戦後一貫して低ドしてき。牛はは本来、草食動物であるため、穀物は食
べない、そこで日本でも戦後の一時期は、スイスのように山間の牧草を利用した「山地酪農」を目
ざした人々もいた。しかし1961年に制定された一農業基本法」を契機として、米国の余剰穀物
であるトウモロコシや大豆粕を輸入して濃厚飼料として与えることで、乳脂肪を高めて乳量を増や
す。酪農の大規模化=工業化が全国的に進められたことによって、日本の小規模・放牧酪農は壊滅
的な状態になった。その後は、果物や牛肉も米国から輸入を要求されたことで、国内の農業は風前
の灯火となった。まさしく米国の戦略によって日本の食料政策か決定され、まさに今、TPPによ
って完全に崩壊させられようとしている。そのうえ、日本政府は財政難を理由に、農家の戸別所得
保障制度の予算さえ削減しようとしているのだ。
1990年代にはワールド・ウォッチ研究所のレスター・R・ブラウンの著書『だれか中国を養
うのか?−迫りくる食糧危機の時代』(今村奈良臣訳訳、ダイヤモンド杜、1995年)が話題に
なった。工業化による耕地減少と水不足によって、中国が食料輸入大国となる時、世界は大混乱に
陥ると指摘して大論争を呼んだ。その優、確かに中国では、人口の増加と、急激な経済成長、富裕
層の拡大と食生活の変化が進み、2004年以降、農産物の輸入額か輸出額をト回り、現在の食料
自給率は95%と言われる。中国は、米国に次ぐ世界第二位の対日農産物輸出国であり、2011
年の日本の輸入額は野菜や鶏肉など5890億円に上回る(日本からの輸出は160億円)。しか
しすでにトウモロコシや大豆については、中国は輸入大国になっている。つまり、心配すべきは日
本の食料事情なのである。1965五年には1千万人いた日本の農民は、1980年には500万
人となり、2010年には260万人となった。これは全人口の2%であり、しかも平均年齢65
.8歳だ。TPPに参加して安い食料が押し寄せ、日本の農業が崩壊した優になって、異常気象や
干ばつ、人口増加によって世界中が食料不足に陥り、わずかしかない食料輸出国が輸出規制を実施
したら、誰が日本国民を養ってくれるのだろうか?
遺伝子組み換え食品の危険性
そして最も危惧されるのが遺伝子組み換え食品の危険性である。英国のプシュタイ博士をはじめ、
これまで遺伝子組み換えの危険性を指摘してきた多くの学者・研究者は、バイテク企業のロビー団
体から細部の矛盾や不備を指摘されて権威を失墜し、職を失ってきた。本来なら、より精密な条件
で同様の安仝性試験を行なうべきだが、バイテク産業はもちろん、政府機関もそれを封じてきた。
それでも近年では各国の研究機関において、安全性を確認する試験か行なわれるようになってい
る。フランス・カーン大学の分子生物学および内分泌学者ジレ・エリック・セラリーニなどが行な
った動物実験では、「除草剤耐性トウモロコシ(NK603)」と「除味剤ラウンドアップ」の有
害性が示された。これらを含む餌をラットに与えたところ、雌は乳がんと脳下垂体異常が多く、雄
では肝機能障害と肝臓の肥大、皮膚がん、消化器系への影響がみられた。また雄の牛分以上、雌の
70%上が早期にに死亡したという。この実験は世界中に波紋を投げかけ、フランス政府は保険衛
生当局に調査を要請した。(出典「バイオジャーナル」2012年10月134号、市民バイオテ
クノロジー情報室)。
これまでモンサント社などは、"Bt毒素は特定の昆虫にしか作用せず、ほ乳類や人間には影響
しない"と主張してきた。ところが、フランスーカーン大学の研究チームは、殺虫成分Bt毒素が
人間の細胞の生存能力に有害な影響を及ぼすことを示唆している。
もう1つの懸念は、除草剤ラウンドアップの食品や飼料への残留である.ラウンドアップの主成
分グリホサートは、わずかな濃度の残留でも人体に有害であることは、様々な研究が指摘している。
しかも世界最大の売りトげを誇る除草剤「ラウンドアップ(グリホサート」は、遺伝子組み換え
作物だけでなく広く一般に雑草に使用されている(日本でもホームセンターや通信販売でも購入で
きる)。そのためか、ドイツの大学が行なった研究では、都市生活者の尿サンプルから「グリホサ
ート」が検出され、しかもその濃度は飲料水基準の5〜20倍だったという(出典『バイオジャー
ナル』2012年4月127号。市民バイオテクノロジー情報室)。
異常気象、干ぱつ、飢餓の発生により、世界中が食料の輸出を規制した時、米国は国内消費を抑
えても、日本に食料を分けてくれるのだろうか。そしてその時、遺伝子組み換えトウモロコシや大
豆の危険性が明確になっていたとしても、日本はありがたく輸入させてもらうことになるのだろう
か。それはまさしく本書の第六章で紹介されている、食糧援助を理由にして遺伝子組み換え作物の
受け入れを強要されたアフリカと同じ状況に、日本が陥ることになるのだ。
遺伝子組み換え作物を拒否し、高い自給率を維持するEU
米国の政策をそのまま受け入れてきた日本と異なり、ヨーロッパでは基本的に遺伝子組み換え拒
否を貫いている。スペイン、ポルトガルでは栽培面積が増えているものの、全体的には撤退傾向に
あり、7ヵ国がGM作物を禁止している。そもそもEU諸国の中でGM作物の商業栽培を認めてい
るのはスペイン(トウモロコシ)のみであり、その他は試験栽培の段階にある。EUで遺伝子組み
換え作物か普及しない理由は4つある。
第一には、消費者の強力な抵抗と政府・企業に対する不信感があるためだ。1980年代後半に
英国から欧州、そして世界に広がったBSE(ぃわゆる狂牛病)について英国政府は人への感染を
否定し続け、その可能性を認めたのはなんと1996年(米国で遺伝子組み換え食品の商業栽培が
始まった年)たった。
リーズ、アンディ 著 『遺伝子組み換え食品の真実』
この項つづく
● 秋桜を飾る
木曽の御嶽の突然の水蒸気爆発で多数の死傷者がでた模様。穏やかな秋の日に、内外に不穏なる風が戦
ぐかのようだ。口をついて出てくる言の葉は
"Keep my peace mind, and then keep your peace mind."
との祈りの言の葉。