僕は早くに会社を作ることには否定的だった。大学にいた頃、世界が
進んでいく方向について友達とよく議論していて、それが起きるところを
見ることはもっと気にかけていた。僕たちはこれ(Facebook)を作った け
れど、会社になるとは考えていなかった。ただ、最高だと思ったから作っ
ただけだった。
マーク・ザッカーバーグ
【今夜も新技術がてんこ盛り】
パネル設置角40度で積雪に耐えうるか?
シャープと芙蓉総合リースが共同出資する合同会社クリスタル・クリア・エナジーは11月30日、北
海道十勝郡浦幌町で「シャープ浦幌太陽光発電所」の商業運転を開始した。浦幌町の所有する6万千平
方メートルを賃借し、出力2.3メガワット分のシャープ製太陽光パネルを設置している。発電事業者
はクリスタル・クリア・エナジーとなる。EPC(設計・調達・施工)サービス)と完成後のO&M(運営・
保守)はシャープが担当する。太陽光パネルはシャープ製の多結晶シリコン型(出力250W/枚)、パワ
ーコンディショナー(PCS)は富士電機製を採用。積雪に備え、パネルの設置角は40度に傾けている。。
このことで、年間の予測発電量は約290万キロワット時で、一般的な家庭の年間消費電力量に置き換
えると約805世帯分に相当。買取価格は40円/キロワット時(税抜き)で北海道電力に売電すると
しているが積雪対策の切り札になるだろうか?超撥水性フィルム(塗装)の開発はどうなっているのだろ
うか――この件については残件扱いとして時宜をみて掲載する。
※ 太陽光発電の設置角度と発電効率の関係 l 太陽光発電比較サイト
※ 冬期の太陽光発電の運営風雪時の対策と対応 浅川太陽発電所 2013.12.19
【量子・ナノサイズ電子工学時代 Ⅳ】
● 大容量の蓄電が可能に:性能はリチウムイオンの6倍の
ナノ多孔質グラフェンとルテニウム系触媒が鍵
大きな電気容量を持つ炭素材料に少量のルテニウム系触媒(40wt.%:重量%,<5vol.%:体積
%)を添加することで電極自体が持つ大きな比表面積、空隙率や電気伝導性を損なうことなく、大きな
電気容量(2000ミリアンペア時/グラム)と充電電圧(4.0V以下)を同時に実現、かつエネル
ギー利用効率72%で100回以上安定して作動する空気電池開発に成功した公表(2015.09.02)。
最近、新しい二次電池の中に「リチウム空気電池」――従来のリチウムイオン電池とは異なり――正極
にコバルト系やマンガン系の化合物を用いることなく、リチウム金属、電解液と空気だけで作動し、リ
チウムイオン電池の5~8倍の容量を実現し注目されているが、正極に使用する多孔質グラフェンは、
グラフェンの持つ電気伝導性に加え、大きな空隙を持ち、大容量の電極材料となりうることに着目し、
リチウム空気電池の正極に新たに開発した多孔質グラフェンを使用し、電極の単位重量あたり2000
ミリアンペア時の大きな電気エネルギーを持ち、かつ100回以上の繰返し充放電が可能なリチウム空
気電池の開発に成功したというもの。このことで、充電1回あたりで500~600キロメートル走行
が可能となるから驚きだ――10年後にはトヨタ・フォルクワーゲン・フォードといつた自動車会社は
なくなっているぐらの衝撃(インパクト)をもってこの開発の行方を見守っている。
さて、開発に成功した空気電池は、RuO2ナノ粒子触媒をグラフェンで挟んだ窒素ドープナノ多孔質
グラフェンを正極電極とする(下図)。ナノ多孔質グラフェン電極は、100-300nm(ナノメー
トル ナノは10億分の1)の大きさの微細孔を持つため、リチウムイオン、酸素、電解質の輸送が円
滑に行われ、大きな空隙の中に生成物である過酸化リチウムが貯蔵され、さらにその大きな表面積の効
果により、過酸化リチウムの分解反応が促進される。この電極を用いて充電した後には、過酸化リチウ
ムが消失していることを確認、放電前の状態(過酸化リチウムの生成・分解の平衡状態)に戻ることが
明らかになる。さらに透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、使用前と50サイクル充放電後のRuO2
ナノ粒子触媒の状態を原子レベルで観察した結果、50サイクル充放電後でも、粒子のサイズが変わっ
ておらず、充放電過程で触媒に大きな変化、劣化がないことを確認している
※ 関連特許
・特許5585907 ナノポ-ラス金属コア・シェル型コンポジット及びその製造法
・特許5034047 ナノ多孔質金属及びその製造方法
・特開2015-063742 多孔質金属およびその製造方法並びにリチウム空気電池
・特開2015-085249 多孔質ニッケル合金化合物、その製造方法及び触媒
尚、ナノグラフェン製造方法とその応用苦悩材料に関する技術は時宜をえて「研究所の鉄欄室」に入館させて
おくので希望者は自由閲覧して下さい。
● 変換効率向上の「光エネルギー損失」を大幅に引き下げる分子の開発
有機薄膜太陽電池は、シリコン太陽電池とは異なる利点がある。軽量化しやすく、製造時のエネルギー
が少ない。弱点は変換効率だ。理化学研究所と京都大学の研究チームは、変換効率向上の邪魔になって
いた「光エネルギー損失」を大幅に引き下げる分子の開発を公表。新開発の半導体ポリマー「PNOz4T」
を用いて、塗布型有機薄膜太陽電池の光エネルギー損失を、無機太陽電池並みに低減することに成功し
たと発表。同時に高いエネルギー変換効率も得ている。
このPNOz4Tは、同じ研究チームが2012年に開発した半導体ポリマー「PNTz4T」の分子構造を改良したも
の。いずれも吸収可能な太陽光エネルギー(バンドギャップ)は、約1.5eVでほぼ同等だが、PNOz4T
を用いたOPV(PNOz4T素子)は、1.0Vの出力電圧が得られ、これまで作製したPNTz4T素子の0.7Vに
比べはるかに高い出力電圧だ。同研究グループによれば、今後PNOz4Tの性質を最大限に引き出すことで
素子のエネルギー変換効率は、実用レベルといわれる15%まで引き上げ可能とみる。当面、研究チーム
は今回の成果に改良を加えながら、16年度中には12%達成を目指す計画である。
ところで、有機薄膜太陽電池の変換効率が上がりにくい最大の理由は、太陽光から得たエネルギーの一部を
電力として取り出す前に失うことにあることはブログ掲載してきたが、(1)有機薄膜太陽電池では、無機系の太
陽電池と違って、分子が光を受けても即座に電子と正孔に分かれない。(2)数十ナノ秒間、励起状態にとどまり
励起状態を放っておくとエネルギーが熱に変わる無駄になるが、(3)分子のそばに、フラーレン(C60)を装飾
した分子で電子を受け取り電流を取り出すことができるが、(4) 励起子からフラーレン類分子へ電子を移動させ
るための駆動力が必要がその分、取り出すことできる電気エネルギーが減るが、この駆動力をゼロにでききれば
問題解決するがそこが難しい。
ところが」、上図左と比して、 図右は、開発したPNOz4T分子が太陽光を受けたときの状態変化だ。一
般的な有機半導体分子とは異なり、駆動力によるエネルギー損失がほとんどない。そのため、光エネル
ギーの損失を無機系の半導体に近い0.5電子ボルトに抑えることができる。しかり、理屈がわかららな
い――なぜ駆動力がゼロになるのかが分からない。伝導帯のエネルギー準位に段差がないのに、PNOz4Tか
らフラーレンへ電子が移動する。駆動力を少なくする設計指針で分子を設計したところ、ゼロになった。
て今後はゼロになるメカニズムの解明が焦点――になり高い変換効率を実現できる。
光エネルギー損失が少ないと何が起こるか。太陽電池セルから得られる電圧が高くなる。その様子を上
図に示した。しかし、これもブログでしてきしてきたことだが――電子顕微鏡観察や京都大学で実施し
た分光学的手法によって、PNOz4Tとフラーレンのそれぞれの粒径が大きいことが分かった。粒径が大き
いと界面の面積が小さくなる。電子の受け渡しは界面でしか起きないため、粒径を小さくして界面の面
積を増やす必要がある。混合プロセスの改善に加えて、溶剤に対する分子の溶解度を高める工夫で改善
できるだろう。今回のPNOz4Tは一般的なポリマーと比較して溶解度が低い。分子設計によってこれを高
めたい――と方針を語っているがこれは正しい。PNOz4Tのバンドギャップは1.52電子ボルト。この値な
ら、20ミリアンペア/平方センチメートル程度の電流密度を狙うことが可能だと。これは面白い。
doi:10.1038/ncomms10085
acoustic guitar solo
acoustic guitar solo acoustic guitar solo
恋人よ
作業の手を止め、裏庭にでてラークのロング一本をくゆらとし空をみると、ひこうき雲が輝いていた。
その思いを夜ユーチューブで確認。馬場ひろふみの『いちご白書をもういちど』を聴、き、つどけて、
ギターソロー三曲を聴き最後の五輪真弓の『恋人よ』で聴き終えた。ピアノがあれば弾き語っていた
だろうと昔を懐かしむ。
枯葉散る夕暮れは
来る日の窯さをものがたり
雨に壊れたベンチには
愛をささやく歌もない
恋人よそばにいて
こごえる私のそばにいてよ
そしてひとことこの別れ話が
冗談だよと笑ってほしい
砂利路を駆け足で
マラソン人が行き過ぎる
まるで忘却のぞむように
止まる私を誘っている
恋人よさようなら
季節はめぐってくるけど
あの日の二人宵の流れ星
光っては消える無情の夢よ
恋人よそばにいて
こごえる私のそばにいてよ
そしてひとことこの別れ話が
冗談だよと笑ってほしい
唄・作詞・作曲 五輪真弓 『恋人よ』