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イミダペプチドで乗り越えろ!

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         宮沢賢治は、自分は銀河系の一員であり、銀河にある太陽系のなかの地球にある陸
         中、イーハートーブである、というようなことを言っています。

     つまり、銀河がある限り自分もある。永遠に生きる。死との区別をしないで、みん
     な生の延長だという考え方に宮沢(賢治)さんは至ったと、僕は思っているんです。

                                                                「老いの幸福論」 青春出版社 2011.04

             ※ イーハトーブ:宮沢賢治による造語で、賢治の心象世界中にある理想郷を指す。

                                    
                               Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar,2012 

 

  

● 続・我が家の進行胃がん疑惑:イミダペプチドで乗り越えろ!

「我が家の進行胃がん疑惑」(2016.09.02)以降、どうも話を整理すると、自律神経中枢細胞の疲労破
壊に関係しているのではないか、つまり「山陰海岸国立公園 鳥取砂丘」(2016.08.17)による日射病
言い換えると紫外線と長時間のドライブによる疲労が重なり、一時的な、加齢性の自律神経失調症では
ないかと、伊藤穰一の革新的なことをやろうとしたら「ナウイスト」なろうの付和雷同ではないが、そ
う素人判断。そう彼女に説明し、進行胃がん(スキルス胃がん)でないから、神経細胞の修復のイミダ
ペプチドとビタミンCを積極的に経口摂取し様子をみてはと私的勧告、といったら格好をつけすぎだが
そう話すと、そのことはもうやっていると、お叱りモードで機嫌が悪い。

ここで、少し「ナウイスト」してみよう。イミダペプチド(イミダゾールジペプチド)は、イミダゾー
ル基を有するアミノ酸結合体の総称である。渡り鳥や回遊魚(カツオやマグロなど)などの長時間の連
続した運動を必要とする生物の骨格筋中に多く含まれ、特にカルノシン(β-alanyl-L-histidine)とアンセ
リン(β-alanyl-1-methyl-L-histidine)の2つが知られている。梶本修身大阪市立大学大学院医学研究科教
授らの研究結果では、イミダペプチド400ミリグラム/日の摂取群は、プラセボ=治療効果のない薬
摂取群と比べ、摂取2週間後から8週間後まで継続して疲労感の改善が、また疲労感と身体的パフォー
マンス評価で有意な逆相関を認められ、この結果から、イミダペプチドは、日常生活レベルにおいて生
じる疲労感および身体的パフォーマンスの低下に対して有効であるとされている。

ところで、目には紫外線を感じ取るセンサーの働きがあり、目から入った紫外線は、角膜の細胞を錆び
つかせてボロボロにし、それを察知した自律神経中枢に活性酸素が発生し、細胞を錆びつかせる。この
錆びつかせる活性酸素とは、肌のシミなど老化の原因などの物質。この活性酸素が自律神経中枢の細胞
を錆びさせ、錆びたところが増えていくと、自律神経中枢の機能が低下し、ふらつき・めまい・だるさ
など、全身に不調が現われるという(「みんなの仮定の医学」2012.08.21)。


※ イミダペプチド(CBEX-Dr)配合飲料の健常者における抗疲労効果. 薬理と治療 / 36(3): 199-212, 2008

前出のカルノシンおよびアンセリンに心理機能改善作用等があることが見出しされ、イミダゾールジペ
プチドとその代謝産物が、①神経心理機能の改善、②アルツハイマー病または加齢に関連したもので、
③抗老化剤で、④神経伝達物質のセロトニンの伝達に関与する遺伝情報が書き込まれた遺伝子(=トラ
ンスポーター遺伝子)、ケモカイン遺伝子、老化関連遺伝子、神経系遺伝子、ミトコンドリア系遺伝子、
抗老化遺伝子からなる遺伝子の発現を変動させ、⑥ 抗炎症作用をもつ①の医薬剤で、⑥同様にサイト
カインの血液中の濃度を制御し、⑦血糖値の上昇抑制作用または低減作用をもつ①の医薬剤で、⑧同様
に血中のインスリン濃度の上昇抑制作用または低減作用をもち、⑨一日量として200ミリグラム以上
のイミダゾールジペプチドとその代謝産物が摂取でき、⑩動物肉由来のイミダゾールジペプチドを含む、
⑪鶏肉由来で、⑫クレアチンおよび核酸をさらに含む①~⑪の神経心理機能改善の医薬剤や栄養組成物
で、⑬高齢者または軽度の気分障害をもつ人を対象とする①~⑫のいずれか1つで、⑭同様に、糖尿病
および/またはアルツハイマー病の処置剤で、⑮神経心理機能の改善が望ましい対象に摂取させる工程
を含む、食餌方法で、⑯さらに、カルノシン分解酵素活性に基づく、対象神経心理機能の判定方法で、
⑰同様に、カルノシン分解酵素活性に基づく、対象の神経心理機能の判定方法。⑱神経心理機能の改善
または改悪を検出トランスポーター遺伝子、ケモカイン遺伝子、神経系遺伝子、ミトコンドリア系遺伝
子、抗老化遺伝子の群選択される遺伝子の発現解析方法であり、⑲ 配列番号1~20のいずれかの塩
基配列の全部または一部、および配列番号1~20のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列の全部ま
たは一部からなる群選択される少なくとも一の塩基配列の核酸含む、神経心理機能の改善または改悪を
検出するためのキットで、⑳式1また2で表される化合物を含む、脳の機能老化および/または認知症
処置医薬組成物の特許事例(「特開2015-193582 イミダゾールジペプチドを含む剤」 国立大学法人 東
京大学 他)が公開されている(下図、願参照ダブクリ)。



従って、前出の梶本修身教授は、特許事例「特開2009-031280疲労度評価方法およびその利用」のよう
に試験評価解析方法の開発主体であったことがわかるが、鶏の胸肉にイミダペプチドのカルノシンやア
ンセリンなどに含まれることから、鳥類の視力や飛翔力は多の動物類とは別格なことに納得できる。と
もあれ、日本予防医薬株式会社のイミダペプチドサプリの試供を手配 を済ませ要観察する。結果が良け
れば、新規な養鶏方法と食肉調理法や有効成分のサプリメント製造法を考えてみたい。

  ● 今夜のアラカルト

【キャロブとバルサミコ酢ドレッシングの無花果と胡桃と茸サラダ】

材 料:(2人分)マッシュルーム6個を厚くスライス、レッドオニオン1個を細かくスライス、ハー
    フ胡桃12個を粗くみじん切り、バルサミコ酢大さじ3杯、新鮮な無花果2個を厚切り、黒胡
    椒、キャロブ(いなご豆)シロップ大さじ1杯半

作り方:①ホムス(ヒヨコ豆とゴマ油のペースト)をお好みで塗った薄切りパンとミックス野菜とグリ
        ーンオリーブ準備。②ソテーパンに水を大さじ2杯入れ、茸を入れ2分間煮る。バルサミコ酢
        を加え、その後レッドオニオン、胡桃、黒胡椒を加え中火/強火で6分間煮込み、火を止める。
        ③  ①の野菜とグリーンオリーブを皿に盛りつけ中央部に②のキノコの混合物を、周辺にスラ
    イスイチジクを配置し、その上にグリーンオリーブをトッピング。④小さなカップにキャロブ
    シロップバルサミコ酢大さじ1杯を素早く泡立て器で混ぜて、ドレッシングを加えて完成。

   

【量子ドット工学講座 21:米国の最新量子ドット電子デバイス技術】

    US9431622B2/Aug. 30, 2016

今夜は、量子ドット電子デバイス技術の直近の米国特許技術事例3件を見てみよう。まず、上図の1件めは、
InP / ZnS(燐インジウム/硫化亜鉛)コア-シェル量子ドット(FIG.1B)を使用し、アルミニウム陰極、酸化
インジウチタン陽極ガラス透明電極、その下に(図1では上)にPEDOT/PSSの導電性ポリマーの平坦化
層、中間部位に熱・プラズマ処理の双方の物理的表面処理で、リガンドなどの有機被覆層を除去するこ
とで、熱・プラズマのどちらかで処理したものより、表面粗度が少なくとも60%以上逓減することで、
複数量子ドット層でキャリア拡散、電荷移動、個々の量子ドット間隔、および電荷収集などの基本的な
特性要因群の選択から構成される電気的特性が向上する光電子デバイスとその製造方法に関する新規技
術が公開されている。

  US9425336B2  Aug. 23, 2016

【符号の説明】

1:中間部、2:シリコン量子ドット、10:シリコン量子ドット層、20:導電層、100:光活性層、200:
シリコン基板、310、320:上部電極、400:下部電極、11:複雑なスタック層、12:非化学量論的シリカ
化合物層

上図の2件めの事例は、量子ドット層に多結晶シリコン導電層導電層の不純物をドープしたシリコン量
子ドット層と多結晶シリコン導電層が交互積層され、シリコン量子ドット層で挟み込んだの光活性層の
構成・構造とその製造方法の新規考案。シリコン量子ドット層の厚みが70ナノメートル以下で、また
導電層の厚みが5~10ナノメートル。光活性層が、窒化ケイ素、酸化ケイ素、またはそれらの混合物
の発光ダイオードである。

【技術背景】

太陽電池業界は、第一世代の太陽電池、第二世代の太陽電池、及び太陽電池の製造コストと効率を考慮
した第三世代の太陽電池に分割される。数十年にわたって開発されている結晶性シリコン太陽電池であ
る第一世代太陽電池は、現在、すべての太陽電池の80%以上を占める。

シリコン太陽電池は、高い効率をもつが、高い製造コストが欠点ももつ。太陽電池である第二世代の太
陽電池の、アモルファスシリコンなどの薄膜、化合物、有機薄膜と同様に、低コストで高効率を得るた
めの太陽電池である第三世代太陽電池は、ナノ構造体及び量子ドットを利用した、新しい太陽電池であ
り、急速に太陽電池のグリッドパリティに到達するために、低コストで高効率の第三世代太陽電池の開
発が望まれている。

 

有望な第三世代太陽電池の一つとして、シリコン量子ドット太陽電池が提案され、このシリコン量子ド
ット太陽電池では、理論的には、29パーセントと47.5パーセントの高効率をもつ、単接合および三
重接合太陽電池が期待されている。

しかし、実際の効率は、この理論効率に近づくことは困難な状況にある。その主な理由の一つは、シリ
コン量子ドットのSiO 2、Si3 N4 のように、誘電体媒質によって囲まれ、シリコン量子ドット層の低い電
気伝導度となっている。この問題を解決するため、光吸収層の厚さをよりあつくする厚膜形成し製造す
ることで、電気伝導度の低下しない光活性層の新しい構造がこの提案である。 


  US9405164B2  Aug. 2, 2016

上図の3つめの事例は(1)導電層(2)導電層上にエレクトロクロミックの材料(3)エレクトロク
ロミック材料の電解質(4)電解質上に対電極で構成されるエレクトロクロミック素子が、少なくとも
10の表面粗さ因子をもち、最大で500ミリ秒の応答時間をもち、フッ素化スズ酸化物、アルミニウ
ム亜鉛酸化物、アンチモンスズ酸化物およびインジウムスズ酸化物のグループから選択される透明導電
層は100の表面粗さ因子をもち、エレクトロクロミック材料がビオロゲンであることを特徴とし、1ボル
トの着色電圧をもつエレクトロクロミック素子である。

【技術背景】

スマートウィンドウ、電子ディスプレイとして使用できるエレクトロクロミック(EC)装置が注目され
ている。特に、近年異なる電圧依存色を呈する有機・高分子エレクトロクロミック材料が研究開発進行
中のECデバイス太陽光可読外部ディスプレイの有力な候補である。このデバイスは、2つの電極間に電
解質とエレクトロクロミック材料から構成する。例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛などの半導体材料か
ら製造できる接合層の多孔質層は、電極の一方に取り付けられ、電解質により電極分離し作動する。

また、例えば、ジエチルビオロゲンジヨウ素は無色であるエレクトロクロミック材料は、暗く還元時に
着色する。この材料は、接合層に吸着または結合し、十分な高電圧を印加すると、酸化還元し色を変化
させるが、エレクトロクロミックディスプレイ技術の探求は、多くの場合、結合層とエレクトロクロミ
ック素子のスイッチング速度と低速電荷拡散性の課題ある。明示的に、このように二酸化チタンのナノ
粒子膜や高分子フィルムなどの大面積のフィルムは、多くの場合、十分な色のコントラストのための十
分なエレクトロクロミック材料の駆動が求められているが、接合層の大きな直列抵抗と低速電子移動度
による高い駆動電圧と遅い応答時間に起因し、2つの電極間に漏電が発生すると、高電圧が直ちに、デ
バイス寿命を低下させ、電解質を絶縁破壊する。

                                                               

【折々の読書 齢は歳々にたかく、栖は折々にせばし】 

 

  ● 又吉直樹 著 『火花』11 

  渋谷に向かう電車の中から町を見下ろすと至る所に桜が咲いていて、直視するには眩しすぎる。
 春という季節を恨めしく思うようになったのはいつからだろう。視線を躯内に戻すと、学生や会社
 員が視界に入り、今度は激しい焦燥に駆られる。
  一向に生活は変わらなかった。連ロネタ合わせに明け暮れたが、収入にはならない,なんとか深
 夜バイトで生活費を稼ぎ、それ以外の夜は神谷さんと呑んだ。月に数度の劇場での仕事だけが生き
 甲斐だった。それを頼りに毎日身体を引きずった。

  渋谷駅前の雑踏を抜け、センター街を上って行くと、右手の雑居ビルにシアターDという客席数
 が百に満たない小さな劇場がある。東京で活動する若手芸人にとって重要な場所であり、ここで初
 舞台を経験する者も多かった。以前は各事務所から期待の若手が選ばれて出演する、「渋谷オール
 スター祭」と銘打つ伝統的なライブが定期的に開催されていた。しかし、自分達を筆頭にスターら
 しき人物は一人も見当たらなかった,汚い服を身にまとい渋谷の街を這いつくばって、ようやく辿
 り着いたような者ばかりが、小さな楽屋に入って来る。不思議なのは、それぞれが種類の違う笑み
 を浮かべていることだ。本当に楽しくて笑っている者。どのような表情で楽屋に入ればいいのかわ
 からず照れて笑っている者。卑屈な感情から笑っている者。自分で笑っていることに気づいてない
 者。僕は自分の表情を見られたくないので、毎回うつむいて静かにドアを開けた。狭い楽屋には煙
 草と男の匂いが満ちていた。香盤表で自分の出番を確認する。僕はIブロック目の三番手だった。
 香盤表の真ん中辺りに、「あほんだら」という文字が見えた。今日は神谷さんも一緒だったのだ。
 後ろから肩を叩かれるのと同時に「お客様」という声がしたので、振り返ると、神谷さんが立って
 いた。

 「おはようございます。今日一緒やったんですね」と僕は言った。事務所が違うので劇場で会うと
 新鮮だった。
 「せやな」と答えた神谷さんの感情は読み取れなかった。
  そのまま会話を続けながら僕達は非常階段に出た。神谷さんは煙草を吸いながら、僕の言葉に耳
 を傾けていた。いつもより神谷さんは大人しかったような気がしないでもない。リハーサルの時間
 まで話し込んでしまったので、そのことを意識したのは帰りの電車に揺られている時だった。同じ
 車両に乗っていた会社員が嘔吐して、ほとんどの乗客が隣の車両に移動していくので、僕も電車が
 駅のホームで停車したタイミングで一旦、ホームに降り、慌てて隣の車両に乗り込んだのだが、僕
 後からも嘔吐物の影響で次々と乗客が乗り込んできたので、僕は車両の中程まで押し込まれた。背
 中が圧迫されて息苦しい。体勢を変えてそれを解消しようと顔を上げると、中吊り広告の「接客」
 という見出しが眼に入った。妙な既視感は劇場で神谷さんが僕に対して、「お客様」と声をかけた
 時の記憶に直結した。失礼なことをしてしまった。僕は、あの無邪気な「お客様」を全く処理して
 いなかった。
                                      この項つづく 

 


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