賢を上ぐるに等を過さず、能を使うに官を兼ねしめず、有罪を罰するに
独り及ぽさず、有功を賞するに専ら与えず
立政 / 管子
● シェークスピア17作品は共著
作品のシーンに似合わせて、ワインの銘柄を紹介してはと提案していたころ、地球の反対側では「英
劇作家ウィリアム・シェークスピアの著作とされている17作品が、他の作家との共著であることが
このほど分かった。今月刊行の作品集の新版で明らかにされた。共著については、ビッグデータの利
用から判明という。新版の編集は09年1月に始まり、5か国の研究者18人が著作者の問題をめぐ
り議論を重ねてきた。編集者らによると、シェークスピアとマーロウは互いに影響を与え合うライバ
ルではなく、1591年に書かれたとされている「ヘンリー六世」を共に手掛けたことが明らかにな
ったとのこと。複数の手による作品であること謂われてきたので別段驚くことではないが(デジタル
解析を利用したことには驚くものの)、ヒトミワイナリーのことを書いた「愛しのクレメンタイン」
(2016.10.24)と重なったことが驚きだ。
やあ~すごいですね。一桁超えている。黒田も立派だったが、崖プチの日ハム・日本シリーズ。これ
で気分的には優勝はイーブンとなった。目が離せない。
● 17年初めより、燃料電池バスをトヨタブランドで販売
トヨタは、実用化に向けて走行実証を重ねてきた燃料電池バス(FCバス)を、17年初めより販売。
このFCバスの台数は2台で、東京都交通局が運行する路線バスとして使用される予定。20年の東京
オリンピック・パラリンピックに向け、東京都を中心に百台以上のFCバスの導入を予定。これに向け、
公共交通としてのFCバスの活用について一般社会からの理解を高めていく。さらに、今後、着実に
導入台数を増やし、東京オリンピック・パラリンピックでの活用を通じて「水素社会」の実現に向け
18年からは新型のFCバスによる導入拡大を目指し開発を進めるとのこと。
● 日本土着の根粒菌を用いてダイズ畑でのである一酸化二窒素発生を削減
一酸化二窒素(N2O)は、二酸化炭素の約300倍の温室効果をもつ強力な温室効果ガスで、またオゾン
層の破壊の原因物質でもある。世界のN2Oの最大の人為的発生源は農業で約60%を占める。そこで、
農研機構農業環境変動研究センタ(能研)らの研究グループは、農耕地から発生するN2Oを削減する
ため様々な技術開発が進めている。
ところで、ダイズ根粒菌はダイズの根に根粒という組織を形成し、窒素固定を行いながらダイズと共
生。ダイズの収穫期には老化した根粒は壊れ、このとき有機物(窒素化合物)が分解され、一酸化二窒
素が発生する。農研と東北大は、根粒菌を利用したダイズ畑でのN2O削減技術の開発に取り組み、こ
れまでに、人為的に開発した「N2O 還元する能力強化したダイズ根粒菌」を用いてダイズ畑からの収
穫期のN2O 発生量を半減する技術を開発。
今回、人為的に開発した菌に代わり、日本の農耕地の土壌に生息している土着ダイズ根粒菌から一酸
化二窒素(N2O)を還元する酵素を持つ株を全国から採集、これらの混合株をダイズに接種し発生量の
削減技術開発。ダイズ畑からの収穫期のガス発生量を30%削減できることを野外実験で証明。もと
もと農耕地土壌に生息している土着の根粒菌を利用することで「接種効率が上り、現場に導入しても
周辺環境への影響が小さくより農業現場で利用しやすいものと期待されている。
doi:10.1038
【我が家の焚書顛末記 14:中国思想 管子】
立 政 ――施政の要領――
一国の政治は、いつにかかって為政者の施政いかんにある。いくら誠意があっても施政の技術
が悪ければ治政の効果はあがらない。いかにすれば短小の努力で汲大の効果をあげられるかを示
そうとする。
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ことぱ
「事に臨みて民に信ぜられざる者は、すなわち大官に任ぜしむべからず」
「徳厚くして而も位卑しきは、これを過と削う。拙防くして而も位なきは、これを失と謂う。
むしろ君子に過つも、小人に失するなかれ」
「卿相、衆を得ざるは、国の危うきなり。大臣、和同せざるは、国の危うきなり。兵主、畏るる
に足らざるは、国の危うきなり。民、その産を懐わざるは、国の危うきなり」
「賢を上ぐるに等を過さず、能を使うに官を兼ねしめず、有罪を罰するに独り及ぽさず、有功を
賞するに専ら与えず」
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努力目標
君主たるものには、努力すべきことが五つある。
一、防火、植林事業。
二、治水・濯漑工今
三、農業生顔の振興。
四、牧畜事業の奨励。
五、建築工芸の実用化。
つぎの場合には、国家財政は技窮におちいる。
一、山火事を防げず、植林もできない。
二、用水のはけがわるく、堤防は決壊していろ。
三、五穀や桑麻が育だない。
四、家畜は育たず、野菜や果物もできない。
五、建築はぜいたくを競い、工芸品にはむだが争い。
そして、逆の場合には国家財政は裕福になるわけである。
《治水、灌漑工事》原文は「溝瀆、溢きに遂ます、鄣水、その蔵に安んぜざる」。溝瀆灌漑用
水。鄣水とは堤防のそばを流れる水。
《野菜や果物》原文は「瓜瓠、葷菜・百果」。瓠はふくべ、葷菜は葱やにらの類。
《工芸品》原文は「女事」。婦女のしごと、すなわち・裁縫や刺紐の類。その前の「工事」に
相対している。
重農主義 管子は重農主義者であった。それはここでいう君主の五つの任務でもよくわかる。
二、三、四は基本的には農業に関係したことであり、五については、とくに「ぜいたく」を戒め
ている。普通の政治家や経済学者なら、各種産業の振興を平均して強調するところだが、管子の
場合は、建築工芸については、むしろその発展をおさえようとしている点がおもしろい。
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君之所務者五:一曰山澤不救於火,草木不植成,國之貧也。二曰溝瀆不遂於隘,鄣水不安其藏,
國之貧也。三曰桑麻不植於野,五穀不宜其地,國之貧也。四曰六畜不育於家,瓜瓠葷菜百果不備
具,國之貧也。五曰工事競於刻鏤,女事繁於文章,國之貧也。故曰:「山澤救於火,草木植成,
國之富也。溝瀆遂於隘,鄣水安其藏,國之富也。桑麻植於野,五穀宜其地,國之富也。六畜育於
家,瓜瓠葷菜百果備具,國之富也。工事無刻鏤,女事無文章,國之富也。
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行政区画と指導方法
国を五つの郷にわける。郷ごとに「帥」という長官をおく。郷をさらに五州にわける。州ごと
に「長」という責任者をおく。州をさらに十游にわける。游ごとに「即」という責任者をおく。
里をさらに十游にわける。游ごとに[宗」という責任者をおく。十世帯を什とし、五世帯を伍と
する。什、伍にもそれぞれ責任者をおく。
外敵の侵入を防ぐため、とりでを築き、間近をふさぐ。道を一本にし、出入口を広くする。里
の入□にはしっかりした門をつくり頑丈な錠前をつける。鍵は里の責任者である尉があずかる。
門には門番をおき、時間をきめて開閉する。門番はそこを通る者をよく観察し、に報告する。
出入の時問がでたらめで、服装もきちんとしてなく、ぞろぞろ仲間を引きつれて通る者がいれば、
門番はすぐさま里尉に報告する。
その人間がもしある家の家長であったばあい、もしくはその家の子弟、使用人、下僕、妾、食
客であったぱあいには、里尉は游宗に注意を与え、游宗は什伍の長に注意を与える。什伍の長は
、その家の家長に、
「二度とかかることのなきように」
と注意を与える。二度までは許すが、三度同じ過ちをくりかえせば、処罰する。
反対に、ある家の家長、子弟、使用人、下僕、妾、食客のなかに、孝子、忠義者、質人、秀才
などがいれば、什伍の長は游宗に報告する。游宗は里尉に報告し、里尉は州長に報告し、州長は
郷帥に申告する。郷帥は士師に上申し「優良人物リスト」に登録させる。
もし、ある家に犯罪考が出れば、家長もその罪に問われ、家長が罪を犯せば什伍の長も連坐す
る。同様にして、什伍の長が罪を犯せば游宗が、游宗が罪を犯せば里尉が、肌尉が罪を犯せば州
長が、州長が罪を犯せば郷帥が、郷帥が罪を犯せば士師がそれぞれ罪に連坐する。
宗、里尉、州長への各級報告は三ヵ月に一度、州長から郷帥への申告は六ヵ月に一度、郷帥から士
師への上申は年に一度とする。
賢人を登用するばあいでも、破格の待遇は行なわない。能吏を採用するばあいでも、二つ以上
の職を兼任させない。
罪を犯せば、首謀者だけでなく共犯者も同する。功を立てれば、当人だけでなく関係者一同に
賞を与える。
毎年初春の朝、君主はみずから政務全般の報告をきき、五日間にわたって論功行賞をやり、官
職の査定を行なう。また、晩冬の夕には、みずから政務全般の報告をきき、五日間にわたって罪
状を取訓ぺ刑罰を言いわたす。
《郷》「小匡」篇では「国を二十一の郷にわける。商工業者の郷として六、士と負の郷として十
五をおく。五郷で一人の『帥』をおく。……」と説明している。両篇の言い分が違っているので、
学者によって諸説あろが、ここではその当否にふれない。
《帥》原文の「陣」は、おそらく「帥」の誤りと思‐ロれる。
《里》周王朝の制度では、一里は二十五戸であるが、管子は二百五十戸を一里とした。
《游》一游は二十五戸。
《士師》斉の官名。士を教育指導する長官。「士師に著く」とは士師のもっていろりストに記録
すること。
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分國以為五鄉,鄉為之師,分鄉以為五州,州為之長。分州以為十里,里為之尉。分里以為十游,
游為之宗。十家為什,五家為伍,什伍皆有長焉。築障塞匿,一道路,博出入,審閭閈,慎筦鍵,
筦藏于 里尉。置閭有司,以時開閉。閭有司觀出入者,以復于里尉。凡出入不時,衣服不中,圈
屬群徒不順於常者,閭有司見之,復無時。若在長家子弟臣妾屬役賓客,則里尉以譙于游宗,游
宗以譙于什伍,什伍以譙于長家,譙敬而勿復。一再則宥,三則不赦。凡孝悌忠信、賢良俊材,若
在長家子弟臣妾屬役賓客,則什伍以復于游宗,游宗以復于里尉。里尉以復于州長。州長以計于
師。鄉師以著于士師。凡過黨,其在家屬,及于長家。其在長家,及于什伍之長。其在什伍之長,
及于游宗。
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この項つづく
【世界の朝食:今日はフィリピン】
● Typical Filipino Breakfast
フィリピンの特徴は、農村部では白米か主食としたガーリックライス、都市部は、パン・デ・サル
(Pandesal)の塩パンを主食として頂く。 フィリピンはもともと台湾原住民と同じ起源を持つタガロ
グ語を話す人々が暮らしていたが、スペイン支配時に多くのメスティーソ(白人との混血)が生まれ
、西洋と東洋が複雑に絡み合う文化圏で、後に中国系のメスティーソの移民も混じり中華系の料理文
化も混じる。
このように朝食文化も多様を極め、牛の内臓のお粥、塩パンとココアと、伝統的なココア文化。コー
ヒーも飲れていたが、アメリカ化により、ココア文化が廃れコーヒー文化と変化してきているが、チ
ャンポラードというチョコレート粥(甘いおかゆ)が今もよく食べられている。また、フィリピンで
は付け合せにイワシの燻製を常食としているが、日本の魚の干物の常食と似て、環太平洋文化圏でも
ある。
特徴的な朝食メニューとして(1)タプシログ:ソイソースに漬けて焼いたビーフ、目玉焼き、ガー
リックライス(2)ダイン・ナ・バンガス:はミルクフィッシュ(Milkfish)――フィリピン語でバン
ガス(Bangus)と言い、にんにく、酢、塩胡椒に一晩漬け味付けし、フライパンで焼く、目玉焼き、
ライス(上写真ダブクリック)などがある。そう考えると、フィリピンのミルキーフィッシュな朝食
文化は日本と繋がっているのだと思い深める。ここは、ウエルカム、ドゥテルテ大統領だろうと。