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Channel: 極東極楽 ごくとうごくらく
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今宵も天こ盛り 新技術!

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           仕事は重荷であって、必要とされるものである 
      呪いであって、祝福となるものである 
            仕事を失うことが人を傷つけるのは、金銭ではなく誇りのためである 
            仕事とは人格の延長である
            それは自己実現の源である 
            みずからの価値を測り、自らの属性を知る手段である


                                                     ピーター・ドラッガー

                                
                               Peter Ferdinand Drucker
                                             Nov. 19, 1909 - Nov. 11, 2005

 

 

 



【黒の革命:グラフェンを正極の一部に利用、電池の出力が2倍に】

25日、東レは、独自の技術で製造した多層グラフェンを正極の導電助剤に用いることでリ
チウムイオン2次電池の出力密度を約2倍、またはエネルギー密度を1.2倍にできること
を確認したと公表。それによると、従来、電極に用いられる活物質は必ずしも導電性が高い
とは限らず、導電助剤を加えることで、電池外部に電流を取り出す集電体と活物質間の導電
性を確保する例が多い。従来、導電助剤はカーボンブラックと呼ばれる、アセチレンなどを
炭化させた安価な炭素材料が使われていた。今回、同社はこの導電助剤の一部、または全部
に、10層前後の多層グラフェンを用いて電池の特性を検証した。すると、容量密度と出力
密度の両方が向上。特に高い出力密度にしても、放電容量が低下しにくくなった。



具体的には、導電助剤にカーボンブラックを用いた電池において電池容量を12分で高速放
電させた場合の放電容量は、1時間でややゆっくり放電させる場合の1/2以下に低下して
しまう。一方、東レの多層グラフェンを導電助剤に用いると、12分で放電させても放電容
量の低下は1割超程度にとどまった。こうした効果は、カーボンブラックと多層グラフェン
の割合によっても変化する。東レは、カーボンブラックと多層グラフェンの割合を1:1に
した場合に出力が約2倍に、導電助剤すべてを多層グラフェンにした場合にエネルギー密度
が約1.2倍となる。



過去、グラフェンを正極の導電助剤に用いた試みたが、グラファイト(黒鉛)をまず酸化し、
超音波を印加するなどで剥離した後、還元して用いることが一般的だったが、作製したグラ
フェンが非常に凝集しやすく、導電助剤として機能せず、性能向上につながらなかった。今
回、多層グラフェンを黒鉛を酸化させて剥離した後、脳内の神経伝達物質であるドーパミン
(化学式はC8H11NO2)を吸着させ、それを還元することで溶剤中での凝集を防ぎ、安定に分
散できるように工夫する。

得られた多層グラフェンは厚みが3~5ナノメートルの約10層前後のグラフェンで、従来
の還元グラフェンの1/4~1/3と薄い。東レは、凝集が少なく、各グラフェンが薄いこ
とで導電助剤としての高い機能を引き出せた。 凝集の抑制にドーパミンを選んだ理由とし
て、①グラフェンとの吸着性が高く、②しかも凝集抑制効果に優れているためである。また、
同様な構造の他の材料も幾つか見つかっているとのこと。

※ 参考特許:特開2005-510619:エレクトロクロミックポリマーおよびポリマーエレクト
       ロクロミックデバイス

  

【デジタル・オーシャン:ウエーブグライダー】

神戸大、東京大などは、海に浮かんで離島の火山活動を自動監視する新たなシステムの試験
運用に成功した。13年から2年以上、噴火を続けた小笠原諸島・西之島(東京都)周辺海
域でシステムの作動を確認。同島では斜面の崩落による津波の可能性が指摘されており、発
生の素早いキャッチが期待できる。これまで、離島の火山の観測は航空機や人工衛星による
ものが中心で、連続的な監視は困難だったが、神戸大理学研究科の杉岡裕子准教授(地震学)
らのグループは、波の力を活用して自力運航が可能なウエーブグライダーという小型艇に、
噴火の振動をキャッチする空振計や火山性微動をとらえるハイドロフォン、津波を把握する
波浪計を搭載。10月20日に西之島近くの海域に投入した。

 Wave Glider

グライダーは半径約5キロで同島を周回し、約28時間後に回収。その間、衛星通信で観測
データを常時、転送し、十分な精度があることを確認している。 消費電力低減などの課題
はあるが、実用化にめどが立ち、グループは来年にも長期観測を計画。西之島で津波が発生
すれば約130キロ東の父島に被害が出る恐れがある。離島の火山活動を常時把握するシス
テムとして有効だとのこと。

それにしても「デジタル・オーシャン」とはうまいこと呼んだものだ。これで、「デジタル
地震予知システム」は半ば完成したもの。やりましたよ!(S君への返信)



Tsunami: Ocean dynamo generator、Scientific Reports4, Article number: 3596 (2014) 、doi:10.1038

※  US 9353725 B2;Watercraft and electricity generator system for harvesting electrical power from
   wave motion  

 May 31, 2016

 

  Nov. 7, 2016

【ネオコン応用工学の此岸:効率百倍の人工光合成用電極】

富士通研が効率百倍の人工光合成用電極のデモを行った。今回のデモンストレーションで、
二酸化炭素を入れていないため、光を当てると、暗反応電極側では水素(H2)の気泡が、明
反応電極側では酸素の気泡が勢いよく発生したという。また、同社が開発した高効率の明反
応電極によって酸素の発生効率が百倍以上に向上している。同社は暗電極側の開発――反応
効率を上げらる触媒の開発仲であるという。

 Nov. 28, 2016 

今回、明反応電極の効率を改善できたのは、電極基板への光励起材料の堆積方法を工夫して
いる。これは、同社が以前に開発した、ナノパーティクルデポジション(NPD)と呼ぶ薄膜
形成プロセス技術を応用した。NPDは、フレキシブル基板に受動素子を低温で直接形成する
ための技術で、高速コンピューター向けに開発されたものをベースとしている。同社は、大
学などが開発する明反応電極では、(1)光励起材料の粉末を直接、電極基板に堆積してい
るがNPDでは、粉末の粒子をへき開させてから基板に堆積させることで、表面積の大きな膜
構造がつくり、光電流値を大きくすることが可となった。(2)また、構造に歪を与えるこ
とで、光励起材料のバンドギャップを小さくすることで、紫外域でしか電子が励起しなかっ
ものを、可視光域や赤外域でも電子が励起できるようにした。このことで、光励起材料の粉
末を堆積する従来手法に比べて、百倍大きな光電流や百倍多い酸素を発生できるようになる。

例えば、このシステムを適用することでギ酸からメタノールあるいはメタンを合成できる。
これらの生成物は燃料電池原料としてエネルギー変換される。

【再エネ百%倶楽部 滋賀:環境に優しい新校舎 太陽光発電でZES】 

守口市石田町の市立守山中学校で、省エネと太陽光発電を組み合わせて消費電力量を実質的
に無くすゼロエネルギー」に取り組む文部科学省の「スーパーエコスクール」事業に認定さ
れていた新校舎が完成し、24日に供用を始めた。

新校舎は鉄骨コンクリート造り2階建て延べ床面積8778平方メートルで、太陽光発電の
能力は75キロワット。整備事業費は約29億5000万円。直射日光を遮りながらも光を
取り入れることができる大きな庇(ひさし)が特徴。2階の廊下には光を1階に通すための
吹き抜けも作られるなど、1階の教室でも明るさが確保できるよう工夫が凝らされている。

また、地下の温度が年間を通じて約15度程度と一定している事を利用した新空調システム
で、外気を地下に取り入れ、夏は冷まし、冬は温めて校舎内に放出する仕組みになっている。
同規模の他の校舎に比べ、光熱費を削減できるという。さらにコンクリートや鉄骨、木材な
どの建築部材を塗装や化粧板などであえて隠さず、生徒たちにその違いに気づいてもらい、
環境に優しい建築技法にも興味を持ってもらうとする。12、14日には地元住民らを対象
にした内覧会が開かれ、計約640人が参加している。

 


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