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追跡 パナマ文書

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              成果をあげる者は、新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てる。

                                                                        ピーター・ドラッガー

                                
                               Peter Ferdinand Drucker
                                             Nov. 19, 1909 - Nov. 11, 2005

 

 

  Nov. 27, 2016

● 追跡 パナマ文書

27日放送の NHKスペシャル「追跡パナマ文書 衝撃の日本人700人」の録画を観る。その追跡
劇は、全く無関係な日本人の一般市民が、「パナマ文書」に関する国際的な組織犯罪に巻き込
まれる事件模様を浮き彫りに終わる。周知の通り、「パナマ文書」は、パナマの法律事務所「
モサック・フォンセカ」がタックス・ヘイブン(租税回避地)に関する取引を40年にわたって記
録したデータのこと。タックス・ヘイブンを利用して大企業や政治家、個人が税金を本国にお
さめず、巨額を"脱税もしくは節税"している事実が記された。この文書の流出により、アイス
ランド首相が辞任、キャメロン前英国首相が一時窮地にも追い込まれるまれるなど世界中の資
産家・著名人の名前が記載されているとして問題となっている。 

NHK は今年6月からパナマ文書を分析するチームを編成、番組では 漫画「キャンディ・キャ
ンディ」の作者のいがらしゆみこさんの名前も発見され、NHK が本人に取材を行ったところ、
住所等は一致するものの本人は否定、サインの筆跡も違うことが判明。また、実在の日本人の
一般市民のパスポートを不法に入手し、タックスヘイブンで会社設立を行う何者かの存在も取
材の中で浮かび上がった。NHK は今後もICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)と連携して、
香港のメディアとの共同取材などを行いこの問題を取材し続ける方針である。

  May 10, 2016

この番組を観て、わたしが造語し、想定している「富収奪の経路依存」の一形態であることを
確認するとともに、このような無駄(=不道徳的で不経済行為)をなくすくには?とも考えて
みたが良いアイデアが思いつかなかったので、残件扱いにしよう。



● 廃棄物と水から“水素”を生成する触媒技術

  Oct. 8, 2016

9月30日、早稲田大学の研究グループが水素をためた状態でも手で触ることができる素材「
水素運搬プラスチック」開発していることをこのブログで取り上げたが(上図ダブクリ)、今
月24日、大阪大学太陽エネルギー化学研究センタの研究グループが、廃棄物と水から“水素”
を生成する触媒――ポータブル水素発生装置につながる技術を開発したと公表している(下写
真)。



それによると、直径が1.9ナノメートル程度の微細な金の粒子が水と有機化合物を反応させて
水素を発生させるというもの。有機化合物は工業用のシリコーンを製造する時に生じる副産物
で「ヒドロラシン類」と呼ばれ、安価に大量に入手できるうえに、大気中でも安定していもの。
この水素製造方法の特徴は、金ナノ粒子触媒を溶液に出し入れすることで、水素の発生を制御
できる点。外部からエネルギーを加える必要がなく、水素を必要なときに簡単に製造すること
が可能なこと。微細な金ナノ粒子触媒と有機化合物の溶液で構成できるため、軽量のパッケー
ジに入れて持ち運べる。一般的な化石燃料から水素を作る方法と違って、二酸化炭素を排出し
ないメリットもある。詳細は、下図「On-demand Hydrogen Production from Organosilanes at Amb-
ient Temperature Using Heterogeneous Gold Catalysts, Nov 24, 2016, doi:10.1038/srep37682」をダブク
リ参照のこと。

 

日本で、あるいは世界でシリコン製造で排出されるこの有機化合物排出量がどの程度か 調べて
みないと実用性があるのか現時点では不明(要調査)。

 Nov. 24, 2016

● スマートメーターの通信ネットワークで電力使用量調整法の開発

太陽光や風力などの再生可能エネルギーの導入が増えているが、このようなエネルギー源によ
る発電は発電量が大きく変動する。このため、電力需給のバランスを一定に保つことが難しい。
この問題を解決する手段として、需要家へ電力使用の抑制を促すデマンドレスポンスを導入す
ることが期待されている。価格やインセンティブの調整量はスマートメーターを通じて送信さ
れ、需要家は電力使用量を手動あるいは自動で調整している。

価格やインセンティブの調整量は、電力系統全体を管理する独立系統運用機関や系統の一部分
を管理する電力事業者などが、需給インバランスの大きさをもとに決定。電力系統全体の需給
インバランスは電源周波数の変動から算出できるが、電力系統の一部分の電力インバランスは
算出できない。通信ネットワークを通じてスマートメーターから情報を収集することで間接的
に測定し、個々の需要家から電力需給の情報を収集された大量のデータを処理する必要があり、
デマンドレスポンスを実施するには、高性能なサーバーや高速な通信回線の導入および運用が
不可欠となる。特に、小規模な電力事業者やマイクログリッドは、このような情報インフラの
導入や運用は大きな負担となり、この問題を解決する新たな手法の開発が必要とされていた。

 Oct. 30, 2016

この研究では、個々の需要家の電力需給量を集約せずにデマンドレスポンスを行うため、スマ
ートメーター同士が需要量や供給量の情報を交換することで、分散的に価格またはインセンテ
ィブの調整量を決定する新たな手法を世界に先駆けて開発。この手法の具体的な手順は上図の
作業流れ図に示めされる。また、アルゴリズムの特徴は次の2つである。

新開発のアルゴリズムによって需給インバランスが解消されるような正しい調整量を得
るためには、通信ネットワークが強連結という構造を持つことが必要がある。その実現
に必要な通信中継設備の配置の条件を示しました。このような設備を付加した通信ネットワー
クの例を下図3に示す。

各マイクログリッドが各々デマンドレスポンスを実施すれば、マイクログリッド間の電
力融通が自然に行われるため、電力システムを全体で管理する必要がないことを示す。

 

最後に、下図のような電力システムにおける数値シミュレーションを行っている。つまり14
個のマイクログリッドが接続されており、各マイクログリッドには40~50程度の需要家と
供給家がいる。また、各マイクログリッドは自身の中にいる需要家の総需要量の30%を賄え
るバックアップ電源を備えており、需給インバランスをその範囲で収めながら、できるだけ早
く需給インバランスを解消する必要がある。ここで、1つのマイクログリッドにおける発電機
が故障した時に需給バランスの要求を満たすことが可能か検証する。



また、下図(a)は需給インバランスを(b)は各マイクログリッドにおける価格を表す。
(a)より、初期時刻であるマイクログリッドの需給インバランスが崩れているものの、少し
ずつ需給インバランスが解消されていく。(b)より、故障したマイクログリッドのみならず
隣のマイクログリッドの価格も変化し、協調して需給インバランスを解消していることがわか
る。以上のように、開発手法を用いて分散的にデマンドレスポンスを行うことで、効果的に需
給インバランスを解消できることを確認している。

以上のように、大量データを扱わなくて済み、簡単で容易に電力システムの運用ができること
になるとのこと(※このシステムのロバスト性の実証が残るだろうが)。

βークリプトキサンチンは、みかんに含まれるだいだい色の色素で、カロテノイドの一種。β
ークリプトキサンチンはカロテノイドの中でも、キサントフィルに分類されます。私たち動物
はカロテノイドを生合成することができないため、植物や一部の動物などが合成したものを摂
取する必要があります。食品として摂取したカロテノイドは、小腸上皮から吸収された後、血
液によって体の隅々まで届く。β-クリプトキサンチンの含有量が高い温州みかん1個で1日
に必要なβ-クリプトキサンチンを摂取できる。β-クリプトキサンチンは柑橘系の果物の皮
に多く含まれるが、特に、柿や温州みかんの皮に多く含まれる。発ガン物質や活性酸素などの
有害物質が体内の健康な細胞を傷つけるのを防ぐ。
 
  ● 今夜の一曲

新しい事業をつくることの難しさは知っていた。そして、それがかなわぬ時の所作もわかって
る。それなのにピータ・ドラッガーの言葉に惹かれるのはなぜか?そして、集中力が足らない
のだ、それでも、諦めないのが私なのだと「My Way」を聴く。

 


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