36 艱難汝を玉にする / 地火明夷(ちかめいい)
※ 明夷とは、明が夷(やぶ)れる、賢明なるものが傷つき害されること
である。「晋」の場合とは反対に、太陽(離)が地(坤)の下に没し、
暗黒が支配している形である。また暗愚な者が上にあって、せっかく
の才能ある部下を抑えつけている、と見ることもできる。こんな時に、
なまじ才能を発揮して局面打開をはかろうとすれば、たちまち周囲か
ら叩きつぶされることになりかねない。卦象に示されるとおり、明知
(離)を暗愚(坤)な顔つきでつつみ隠しておいて、着々と内面の充
実をはかることだ。「昼行燈(あんどん)」と呼ばれるくらいのほう
がいい。苦難の中で磨かれた実力は、やがて、玉のごとく輝くのだか
ら。
※ 強かであれ!とは、老獪、陰湿なダークサイドが付き纏い、また、誰
のためかと反質される。また、自分を愛すように他人を愛すことがで
きるかと指弾する己の葛藤がその正体なのだが、直情と行動か、日和
見か、はたまた優柔不断か...この歳になっても、過去から指弾される
己がいる。そんなとき、「フォースとともにあらん」というどこかで
聞いた台詞だが、前に向かうことにしている。
【RE100倶楽部:グリーン電力証書の活用】
再生可能エネルギー関連事業を手掛けるネクストエナジー・アンド・リソースは、家庭向
けの電力販売を開始した。ブランド名は「GREENa(グリーナ)」で、グリーン電力証書
の活用で、“再生可能エネルギー100%”をうたうプランを設けているのが特徴。全国11
カ所の再生可能エネルギー発電所から、自分が応援したい発電所を自由選択もできるとい
う(「再生可能エネルギー100%の電力を家庭に、グリーン電力証書を活用」スマートジャ
パン 2017.02.27)。
それによると、“再生可能エネルギー100%”をうたう家庭向けの電気料金プランが登場。
再生可能エネルギー関連事業を手掛けるネクストエナジー・アンド・リソース(以下、ネ
クストエナジー)が販売を開始した「GREENa(グリーナ)」このこと。2017年2月24日か
らWebサイトで申込受付を開始。GREENaで販売する家庭向けの料金プランは①「GREENa
RE100プラン」と②「GREENa スタンダードプラン」の2種類で、前者が再生可能エネル
ギー100%とするプラン。
● それで、お金の流れはどうなるの?
GREENa RE100プランは、提供する電力に「グリーン電力証書」を活用する。グリーン電
力証書は、太陽光や風力など再生可能エネルギー電源の環境価値を証書化して評価する仕
組みのこと。電力のユーザーは電力購入時に、料金に加えてグリーン電力証書を購入する。
この代金が購入先となる再生可能エネルギー発電事業者に助成金としてわたる仕組み。GR
EENa RE100プランは販売する電力全量にグリーン電力証書を活用することで、再生可能エ
ネルギー100%社会を実現するという理由(わけ)である。GREENa RE100を契約する場合、
ユーザーはグリーン電力証書を購入する発電所を選ぶことができ、現時点では太陽光、風
力バイオマスなど、合計11カ所の発電所から選択可能となる。
GREENa RE100プランの提供地域は、①東京電力、②中部電力、③関西電力管内の3エリ
ア。①ファミリー向け、②ビジネス向け、③動力設備のある施設向けの3種類を販売。電
気料金が決まる仕組みは電力会社が従来から提供している従量電灯プランと同様。東京電
力と中部電力管内で提供する家庭向けのプランは、アンペア数で決まる基本料金と、使用
量によって電力量料金単価が変わる3段階料金で構成する従来電灯Bと同じ。関西電力管
内では、従来電灯Aと同じく15キロワットアワーまで一律の最低料金と3段階料金で構
成する(下表)。
ビジネス向け、動力向けのメニューも電力会社の既存プランと同じ料金体系となっている。
さらに料金体系だけでなく、料金単価もほぼ同じに設定されている。つまり、GREENa RE
100プランは、電気料金は従来とほとんど変わらないが、使用する電力をグリーン電力証書
の活用によって再生可能エネルギー100%に切り替えられるという。
GREENaで販売するもう1つのプラン、GREENa スタンダードプランは電源構成比率50
%のFIT電気(2017年計画値)と、J-クレジット制度を活用したプランだ。*J-クレジッ
ト制度とは、省エネルギー機器の導入や森林経営などの取り組みによって二酸化炭素など
の温室効果ガスの排出削減量や吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。これと
FIT電源を活用し、自然エネルギー100%ではないが、二酸化炭素の排出係数は実質ゼロ
という環境価値をアピールするプラン(下表)。
なお、GREENaでは家庭向けだけでなく、法人向けにも電力販売を行う。家庭向けと同様
に、GREENa RE 100プランと、GREENa スタンダードプランの2つから選ぶことが可能
だというもの。なるほど、ユーザーの義援金がわたるということにるのか?!「原発事故
費用の自動加算金」と違って、選択の自由があるが、「原発事故費用の自動加算金」を支
払っているのだから、なんとなくすっきりしそうでいて、モヤモヤしたものが残るのは、
ユーザも再生可能エネルギー発電事業者も同じじゃないかなぁ?!
● 福島原発賠償費:1世帯(2人以上)あたり
年約587~1484円を負担
東京電力福島第一原発事故の損害賠償費用は、原発を持つ東電以外の電力会社も一部を負
担している。家庭の電気料金でまかなっている7社について、朝日新聞が取材を元に国の
家計調査を当てはめて試算したところ、1世帯(2人以上)あたり年約587~1484
円を負担している概算となった。家庭の負担額は料金内訳が書かれた検針票には示されて
おらず、利用者の目には届かないという(朝日新聞デジタル 2017.02.27)。
それによると、1世帯あたり年587~1484円――。東京電力福島第一原発事故の賠
償費用について、家庭が負担する額を、朝日新聞が原発を持つ電力7社への取材を元に試
算したところ、そんな結果になった。政府は昨年末に追加負担策も決めており、さらに負
担は上乗せされる見込み。消費者からは疑問の声があがる。
関西電力と契約する大阪市浪速区の主婦(32)は家庭の>電気料金で賠償費が回収され
ているとは知らなかったという。自宅に届く検針票に記載がないためだ。「困っている人
のために必要なのはわかるが、いくら払っているか知らないうちに取られているとは……」
7社は賠償費に使われる「一般負担金」を、料金算定に使う「原価」に算入し、その中の
変動しない「固定費」に入れている。 固定費は主に家庭向けの低圧分と大型施設など向け
の高圧・特別高圧分があり、比率は各社ごとに決まる。 一般負担金をその比率で分ける
と低圧分だけの負担額がわかる。料金算定に使われる各社の低圧分の販売電力量(想定)
で割れば1キロワット時あたりの概算がはじき出せる。1キロワット時の電力量は100
ワットの電球を10時間つけているのと同じ量だ。
東電の場合、1年度あたりの一般負担金は567億4030万円(①)。固定費の低圧分
の比率は47・25%(②)なので、低圧分だけの負担額は268億979万1750円
(③)になる。低圧分の販売電力量(想定)は1057億キロワット時(④)で、1キロ
ワット時あたりは約0・25円(⑤)。試算は関電の方法を元にしているが、厳密な1キロワ
ット時の額を出すのは困難で、この方法が実際に近い概算になるという。
国の試算で、賠償費用は7・9兆円にのぼる。うち5・5兆円分について、東電の負担に加え、他の
電力会社も「一般負担金」として、原発の出力などに応じて負担している。7社は東京、北海道、東
北、中部、関西、四国、九州の各電力。朝日新聞の試算では、家庭向けの電気料金で回収してい
る一般負担金は1キロワット時で約0・11~0・26円だった。関電と中部電が取材に対し、家庭向
けの1キロワット時の概算を出していることを明らかにした。この方法を元に朝日新聞が他社分も
試算。全社がこの試算の考え方に誤りがないことを認めている。
これに各家庭の使用電力量をかければ負担額がわかる。国の家計調査を元に1世帯(2人
以上)あたりを計算すると、最高は四電の1484円だった。次いで関電が1212円、
東電が1159円、九電が1127円、北電が1034円、東北電が774円、中部電が
587円となった。電気料金は、電気をつくって届けるのに必要な費用をすべて回収でき
る仕組み(総括原価方式)になっている。7社が2012~14年度に値上げした際、一
般負担金を料金算定に使う「原価」に盛り込んだ。このため家庭の電気料金に直接転嫁さ
れることになった。
7社以外の北陸電力と中国電力も一般負担金を払っているが、福島の事故後に値上げして
おらず原価に含んでいないため電気料金には直接反映されていない。政府は20年から送
電線の利用料にも2・4兆円分の賠償費用を上乗せする方針だ。国の試算では、賠償費用
を含め、廃炉や除染などといった事故対応費用は21・5兆円にのぼる。東電が負担する
費用以外に、税金も投じられる見通し。
● 一人一人の負担の見える化と説明責任を!
〈全国消費者団体連絡会の河野康子事務局長の話〉 福島第一原発事故後の混乱の中で深
い議論がないまま制度ができて、本来は東電が負担するべき賠償費用について多くの消費
者が自覚のないまま一般の電気料金から回収されている。一方で、福島の事故で困ってい
る人がいるのも事実。消費者が原発事故の問題に向き合うためにも、国や電力会社はもっ
と一人一人の負担が見える形にするべきだ。〈一般負担金〉 本来は原発事故全般の賠償
に備えて事前に資金を積み立てるのが目的だが、現状では積み立てた資金は福島第一原発
事故の賠償費用に使われている。国が事故後の2011年に設立した認可法人「原子力損
害賠償・廃炉等支援機構」を通じて、東電に賠償資金を貸し、原発を持つ大手電力9社と
日本原子力発電、日本原燃の計11社が機構に払う形で返済している。額は原発の出力な
どで決まり、11~15年度で計約6713億円。東電は別に特別負担金(15年度まで
に計1800億円)も払っているという。
このように数字を、お金の流れを追っていく(We follow the maney)のは骨の折れることだが、たと
え僅かの負担費としても、全ユーザー(世帯当たり)にすれば巨額になる。ここは、見える化に徹し
なし崩しや隠蔽ではなく、説明責任を全うして欲しい。
● 今夜の二品
アンチョビ風味はイタリアンには欠かせないもの。上の写真はローストチキン
とそれにレモン、ローズマリーとエシャロットを添え、下の写真はガーリック
と唐辛子とクランチ(ナッツとキャンディを砕いたので歯触り楽しむ)を添え
たもので簡単に楽しめるイタリアンをアップするが、いつもの弦アンチョビ風
味はイタリアンには欠かせないもの。上の写真はローストチキンとそれにレモ
ン、ローズマリーとエシャロットを添え、下の写真はガーリックと唐辛子とク
ランチ(ナッツとキャンディを砕いたので歯触り楽しむ)を添えたもので簡単
に楽しめるイタリアンをアップする。ところで、いつもの弦楽四重奏は抜きで
頂くことになる。