【オールソーラーシステム完結論 33】
● 極小のバッテリーの大きな革命
太さが人の毛髪の8万分の1というナノサイズのバッテリーの開発が進められてい
るという。実用化に成功すれば、現状では走行距離の制約がある電気自動車や、無
風のときあるいは日照がないときのための貯蔵場所を必要とする再生可能エネルギ
ーの利用が促進されるはずだ。そのブレークスルーに欠かせないのが“ナノポア”。
セラミック板に開けられた塩粒くらいの穴に、バッテリーが電流を生むのに必要な
すべての部品を――10億個のナノポアをハチの巣状に接続しても、切手ほどのスペ
ースに納まるという空間に詰め込こむが、その性能も確認している。メリーランド
大学の研究チームによれば、12分で充電が完了し、何千回も再充電できるという。
それでは、このようなバッテリーは10年前は実現不可能で、今回の成果は最新のナ
ノテクノロジーの分野の発展が背景にある。
この成果が商用化できる価値は膨大だろう。不可逆的な気候変動がもたらすであろ
う決定的な破局から救い出せるのなら、電気自動車や再生可能エネルギーの利用を
拡大するには安価で高性能なバッテリーが不可欠。風や太陽といった間欠的なエネ
ルギー源で電力の大部分をまかなうには、バックアップのエネルギー貯蔵システム
は不可欠であるからだ。そのため、各国の大学や企業がこぞって、20年前開発され
たリチウムイオン電池を性能を向上させるバッテリーを開発しよう鎬を削ってきた。
そこで、研究者たちは素材や構造をナノ化することで、分子レベルでの最適な組み
合わせを突き止めることで、従来のグラファイトのアノードの代わりに多孔質シリ
コンのナノ粒子を使用し、新しいリチウムイオン電池を開発することで、グラファ
イトを使用した同等の電池の3倍に達し、10分で充電が完了する性能を有する事例
も報告されている。
※ anodic aluminum oxide (AAO):
http://www.engr.uky.edu/~zhichen/publication/AAO%20Review%20-Reprint.pdf
そうなのだ、高性能のバッテリーをつくるにはナノ化が不可欠で、ナノスケールの
バッテリーが実現すれば、バッテリーの製造法の選択肢も広がるだろう。ここから
大事なところでこのの領域のサイズが、人の毛髪の8万分の1というナノサイズの
バッテリーというところにある。実用化に成功すれば、現状では走行距離の制約が
ある電気自動車や、無風のときあるいは日照がないときのための貯蔵場所を必要と
する再生可能エネルギーの利用が促進されると期待されている。
ところで、今回実験された"ナノポア”の素材はレアメタルのルテニウムやバナジウ
ムで構成されいるため製造コストすなわち市場競争力で見劣りする点である。その
点では、(1)ナノレベルのネオコバーテックという半導体特有のダウンサイジン
グと(2)高効率化(高エネルギー密度)、(3)長寿命化が優れていれば、商用
化されれば、量産化効果が働き急速にコスト逓減できることとなる。今後の展開が
気になるところである。以上、様々な点で工学レベルで検討するには問題が残るた
め残件扱いとする。
● 安倍政権危うし! 第2の橋本龍太郎政権 ?
景気条項撤廃が命取り?!という。
この街には不似合な
時代あくれのこの酒場に
今夜もやって来るのは
ちょっと痩れた男たち
風の寒さをしのばせた
背広姿の男たち
酔いがまわればそれそれに
唄の一つも飛び出して
唄を唄えば血がさわぐ
せつなさに酔いとれて
気がつけば窓のすきまに
朝の気配がしのびこ仁
どこかに何かありそうなそんな気がして
俺はこんな所についつまでもいるんじゃないと
この街には住みあきて
俺の女もとこかへ行った
あいつ今頃とこでどうして
どんな男といるんだろう
夢のにがさを知りもせず
夢をさがしているんだろう
『時代遅れの酒場』
作詞/作曲 加藤登紀子
● 彷徨える男気
昨夜の続き。高倉健の強烈なキャラあるいはイメージは、仁義を重んじ、困ってい
たり苦しんでいたりする人を見ると放っておけず、彼らを助けるために体を張る自
己犠牲的精神を秘めた寡黙な男性あるいは父性にある。これを仁俠、義俠心、俠気
男気などと言う。ところで、この男気のイメージは、(1)弱い者が苦しんでいる
のを見のがせない気性。(2)ここ一番のプレゼントにケチらない。(3)信頼を
大切にする。(4)小さい約束でも必ず守る男性。(5)無理して格好つけない男
性。(6)困った人がいれば、率先して助ける男性。(7)自分の非を認め、素直
に謝る男性。(8)友達や後輩の悪口を言わない男性。(9)部下(後輩)の責任
は自分が持つ」くらいの大きな心を持っている男性。(10)信念を持ち、打ち込ん
でいる男性。(11)苦しくても顔に出さずに支えてくれる男性・・・などという。
いま自分を内省すると、「自分にはないないよな~ぁ?!」あるいは「歳と共になく
なっていくよな~ぁ?!」と、それもこの時代がそうさせるのであって、男気を必要
としない、小高しく、小狡く、こじんまりとしてた男性を輩出させているんじゃな
いかとも思うが、どうなんだろう。
「時代おくれの酒場」は、加藤登紀子が1977年10月21日にリリースした楽曲。この
曲が映画『居酒屋兆治』のイメージソングとして採用された。この映画は、山口瞳
の小説、またそれを原作にした1983年公開の日本映画、また1992年放送の三村晴彦
監督のテレビドラマ。筋書きは、函館で居酒屋「兆治」を営む藤野英治(高倉健)。
輝くような青春を送り、挫折と再生を経て現在に至っている。かつての恋人で、今
は資産家と一緒になった「さよ」(大原麗子)の転落を耳にするが、現在の妻との
生活の中で何もできない自分と、振り払えない思いに挟まれていく。周囲の人間は
そんな彼に同情し苛立ち、さざなみのような波紋が周囲に広がる。「煮えきらねえ
野郎だな。てめえんとこの煮込みと同じだ」と学校の先輩の河原(伊丹十三)に挑
発されても、頭を下げるだけの男。そんな夫を見ながら茂子(加藤登紀子)は、人
が人を思うことは誰にも止められないと呟く――といったストーリー。
そんな加藤が訃報に接し「60年代に青春を生きた私たち世代にとって、高倉健さ
んの生き様はバイブルでした。それはたった一人でも大きな力に立ち向かっていけ
る人であること、必死で生きる全ての人に心を寄せる熱い人間であること、そして
自分自身に厳しく、迷いながら生きるさすらいの心を持ち続けること。亡くなった
ことを知り、寂しさでいっぱいです。『居酒屋兆治』で妻の役をやらせていただい
た思い出、何より大切に、心からご冥福をお祈りします。」と感想を寄せている。